2010.2.26 産経新聞より 産経抄(2/25)
バンクーバーオリンピック冬季五輪
フィギュアスケート・・・ショートプログラム
よーいどん
●バンクーバー冬季五輪が、佳境を迎えている。きのうのフィギュアスケート女子のショートプログラム(SP)で、注目の浅田真央選手とキム・ヨナ選手の出番は、日本時間の午後1時ごろだった。
●金メダルをかけた”真昼の決闘”を見るために、昼休みの時間を少しずらした人も多かったのではないか。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)と2連続3回転ジャンプ。「仮面舞踏会」と「007」。それぞれの持ち味を生かした演技は、素人目には甲乙つけがたいように見えた。
●何より、日本と韓国両国民の期待を一身に背負いながら、そのプレッシャーを少しも感じさせなかったのはさすがだ。宗教学者の山折哲雄さんが、きのうの正論蘭で取り上げた、「無心」「平常心」「自然体」の心構えを体現していた。
●一方、ここに一番大勝負に臨んで、心臓がドキドキして硬くなってしまう状態を、日本では「上がる」という。内部の精神的エネルギーが大量に使われて、血が頭にのぼってしまうイメージからだ。作家の五木寛之さんが玄侑宗久さんとの対談で、韓国人は「凍りつく状態になる」と表現することを紹介している。(『息の発見』平凡社)
●浅田、金両選手は、猛練習を重ねるなかで、上がったり凍りついたりしないコツを会得したのかもしれない。しかし油断は禁物だ。4年前のトリノ五輪では、SP1.2位だったコーエン(米国)、スルツカヤ(ロシア)両選手が、フリーでまさかのしりもちをつき、金メダルは荒川静香選手の手に渡った。
●五木さんにいわせれば、「欧米系の肉食好きの連中は上がらない」はずなのに。五輪のリンクには魔物が棲んでいる。金曜日のフリーでは、どんなドラマが見られるだろう。
ヘッダ 撮影(F)2010.2.24 クリスマスローズ
人間と自然の調和へリンクします。
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