ハニカム試験の4回目です。
いよいよハニカムサンドイッチパネルの荷重試験の結果に入ります。
5mmハニカムを紙でサンドイッチした試験片を前述の試験機に掛けて破壊した荷重目盛りを計測します。
それぞれ2回試験を行いその平均値を目盛り読みとします。
試験片の大きさはバルサと同じで幅54mm。その他試験方法はバルサと同じです。
ハニカムはフェノール含浸と非含浸(すっぴん)の2種類
サンドイッチする紙はPHO180とPHO205の2種類。
接着前の前処理としてシーラー塗装有無。
接着剤は各種で比較します。
1枚目のグラフは荷重目盛り読みの棒グラフです。
試験片の番号が横軸になります。
1〜4は180K、5〜8が205KをセメCで接着した物となりますが当然の事ながら貼り付ける紙が厚くなればその分荷重読みも大きくなります。
9〜12はタイトボンドで接着した物ですが値がばらつくようです。接着剤が紙に吸われて肝心の接着面に少ししか残らない可能性が有るようです。
染み込まない様に紙をした処理塗装した物はこの傾向も改善すると考えられます。
全般に重量はセメCの方がタイトボンドよりも軽く仕上がるようですので総合的にはセメCに分が有りそうです。
2枚目のグラフは同じく曲げモーメントに換算した物です。
赤い線は5mm圧の比重0.12のバルサに相当する値(1800N-mm)です。
PHO180Kでは同じ厚みのバルサの6割〜8割、205Kではほぼバルサと同じ曲げモーメントまで耐える事が解かります。
重さはバルサが2.5gで205KセメC接着が3.8gですので1.5倍ほど重くなります。
結論としては
5mmハニカムに205Kの紙をセメCでサンドイッチした場合の強度は同じ厚みの比重0.12のバルサと同じ。
ただしその重さはバルサの1.5倍程度となる。
ハニカムコアの含浸有無は顕著な変化が見られない。
セメCの方がタイトボンドよりも強度が安定しかつ軽く出来る。
ジャパンカップ規定外と成りますが貼り付ける紙をテレホンカードの様に丈夫な物に変えれば大幅に強度を上げる事が出来ます。
コアハニカム材の圧縮強度には十分余裕があるので単純に貼り付ける紙の優劣でパネル強度が左右される結果です。
続く
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2009-03-03 07:32
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バルサ曲げ試験の結果を考察します。
まずは曲げ強さのグラフです。
青い線が曲げ強さの実測値を示しています。
一番弱いのが2mm厚みで一番強いのが4.2mmとなっています。
この差はバルサの比重による所が大きいと予想されます。
曲げ強さは比重に比例していると考えて比重0.12の値を基準にして各バルサの比重の比を前述の実測値に掛けます。
こうして計算された物がピンク色の線になります。
だいぶ値が近寄ってきました。8〜12N/mm2の範囲にあります。
大雑把に見れば比重0.12のバルサの曲げ強さは10N/mm2であると言えます。
一番応力が高い表面の応力が10N/mm2に達すると破壊するという事になります。
次のグラフは破壊曲げモーメントを示しています。青い線が実験値となります。
54mm幅のバルサ材の曲げモーメントがこの値で破壊する事を示しています。
この値は板厚の2乗に比例して大きくなるはずです。
これは矩形断面の断面係数が厚みの2乗に比例するからで強い右肩上がりのグラフとなります。
比重の影響を考慮して比重0.12に比例換算した物がピンク色です。
ほぼ予測通りの線上に並んでいますね。
この後展開するハニカム試験では断面が矩形無垢では無いので曲げ強度を計算する事が出来ません。
従って各板厚に於ける破壊曲げモーメントの値に注目してバルサと比較してどの程度の強さなのかを見ていくことにしましょう。
つづく
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2009-02-18 17:31
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ta-kedaさんが行った曲げ試験紹介の2回目です。
今回はハニカムに先立って比較対照に選んだ同サイズのバルサ片での試験です。面白い結果が出ています。
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曲げ試験−2
バルサ試験片の曲げ試験です。まず最初に比較対照としてバルサの曲げ強さをチェックします。
試験片は86mmx54mmの大きさで長手方向が繊維の方向になります。
厚みは2.0mm〜5.1mmの範囲で6枚。
写真は試験後の試験片の状態で荷重を掛けた後(直線痕)が表面に残っています。
1枚に付き2回(裏返して位置をずらす事で1回目試験の影響を排除した)試験します。
試験結果は表の様になりました。試験1、試験2、試験平均の値は試験機の目盛り読みです。
厚みが大きいほど目盛り読みが大きいのが解かります。
傾向をつかむ為に棒グラフにします。
試験1と試験2は同一バルサ片の表裏ですがその差は僅かで実験誤差が少ない事を証明しています。
裏側の試験の時に表側に付いた圧縮痕の影響が出て2回目は荷重が減るのではないかとも思いましたが試験結果をみるとそのような傾向は見られないようです。
もっとも高い値を示したのは一番板厚のある5.1mmではなく4.2mmのハードバルサでした。
密度(比重)の影響がかなり大きいのが解かります。
曲げ強さは6.1〜18.3N/mm2とかなりの幅が出ています。
金属などの均一な材料では大きくても数パーセントの範囲に入るのですが木材はとんでもなくばらつきが出る事が解かります。
ばらつきのもっとも大きな原因は密度(比重)の違いであると思われます。
ある資料によりますと航空機用に使われるヒノキ材の曲げ強さは50N/mm2程度と有ります。
ハンドランチによく使われる比重0.1gf/cm2のバルサは今回の試験では8N/mm2ですのでヒノキの1/6程度の強さということになります。
次回はこの結果を元に密度の影響を考慮した場合について考察しましょう。
つづく
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2009-01-27 17:35
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takedaさんが行ったペーパーハニカム曲げ試験をご紹介します。
昨年末より数回の試験を繰り返しかなりの精度の曲げ試験となりました。
一般的に強度部材と呼ばれる材料では多くのテストが行われその値が公表されています。
しかしながら我々が使ってるバルサや紙、ハニカムサンドイッチなどのデータはその例が少なく参考になる数値はほとんど無いといった状況です。
今回本格的な荷重試験機を用いた3点曲げ試験(両端支持の中央集中荷重)でバルサやペーパーハニカムサンドイッチ材を測定しました。
写真はその試験風景です。
定番上に50mm間隔でヒノキ角材を固定しその上に試験片を置きます。
中央荷重ロッド先端1.8mmのカーボンロッドをゆっくり下げて行き試験片に力を加えて行きます。
試験片が曲げ破壊する最大荷重目盛りを読み取り荷重の大きさや曲げ強さを求めます。
試験片に掛かる荷重Pは次式により求められます。
荷重 P=目盛り読みx係数20 〔N〕
試験片に掛かる曲げモーメントは次式となります。
曲げモーメント M=12.5xP 〔N-mm〕
バルサ試験片のように一様な矩形断面(幅b、高さh)の断面係数は次式となります。
断面係数 Z=bxhxh/6 〔mm3〕
曲げ強さ(最大曲げ応力)は次式となります。
曲げ強さ σ=M/Z 〔N/mm2〕
ハニカムサンドイッチプレートの様な複雑な構成の試験片では断面係数を求めることは難しいので曲げモーメントの大きさで評価します。
断面の大きさが同じバルサ試験片と比較すると相対的な強さが把握出来ます。
つづく
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とまあ硬い感じで始りましたが最初だけで次回から砕けた感じで進めたいと思います。
全部でブログ10回分ぐらいのボリュームの報告をこれからぼちぼち始めます。週に1,2回程度のペースで進めたいと思っています。
宜しくお願いします。
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2009-01-23 07:16
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