ニックネーム:イダヒロユキ 
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2010年02月07日(日)
ヴィスワヴァ・シンボルスカの詩(3)


ジェンダー論のレポート読みにおわれつつ、あれこれしている。
すばらしくちゃんと考えている学生さんのレポートもあれば、手抜きもあれば、いまの社会の悪意を体現しているものも、ある。一人一人はいろいろなものにとらわれている。
そのこだわりや引っ掛かりや反発や、間違いが、その人を表す。
いろいろ思いだす。
あの人はどう思っていたのだろう。今何をしているのだろう。
幸せであってほしい。不幸せであってほしい。きらい。悪意がレポートにも少し顔をだす。
親への聞き取り。家事の体験。デートDVの事例が続々出てくる。
あふれている支配、暴力、依存、束縛。
だめなところがあって、多様で、いいところもあるのが人間群。
話がうまい、でも、何か大事なところを飛ばしてしまっている、ってこともある。
組織防衛の味気ない文書。

またレポートについては、後で書くとして、
やはり、もっと、深いところのものに、触れておきたい。
ということで、シンボルスカの紹介、その3.

子供を四人産む 子供は一人もいない 一人はいる 
私は、あれであり、これである あのひともああであり、こうである
みえないうらをみろ うらにまわっても でもみえないところも、ある。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  
女の肖像 (1976年「大きな数:」収録)

選ばれなくてはならない
なに一つ変えないようにと変身する
それはたやすい 不可能 難しい 試みる価値はある
必要に応じて 藍色になったり 灰色になったり
黒くなったり 楽しげだったり 訳もなく涙で一杯になったりする
行きずりの女として この世でたった一人の女のように彼と寝る
子供を四人産む 子供は一人もいない 一人はいる
単純だが 一番頼りがいがある
華奢だけど 力持ち
細首には頭はまだ固定していないが 間もなく落ち着く
ヤスパースや女性週刊誌なんかにも眼をとおす
何のためのネジかも知らずに橋を作っちゃったりする
若い いつも若い まだまだ若い
翼の折れた雀を両手に持ち
遠く長い旅のためのへそくり
肉切り包丁 シップに ウォッカグラス
そんなに走っていったいどこへ 疲れはしないの
とんでもない ほんのちょっぴり とっても どうぞ気にしないで
彼を愛しているか それとも頑なに拒んでいるのか
よくも 悪くも お願いだから
2010-02-07 01:40 | 記事へ |
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