在特会の動きに対抗する運動を批判する、ダメインテリ
以下、まわってきた情報を整理した上で、私の見解を述べます。
京都朝鮮第一初級学校にたいして、在特会がこの12月4日におしかけ、子どもたちに聞こえるように“スパイの子どもたち!” “朝鮮学校を日本からたたきだせ!”などと拡声器によって暴言を吐きました。「朝鮮学校が公園を不法占拠している」という言いがかりを吐いていました。
当日、警察は スピーカを校門のまん前で校舎に向けて騒ぎ、子どもたちがおびえてるにもかかわらず、“自分たちは間に入っている立場”とし制御しようともしなかったそうです。
それに対し、日本中で、このような差別主義者の行動を許してはならないと思う人が立ち上がっています。
そのひとつとして、東京しごとセンターで、12月19日に緊急報告会がもたれることになりました。「緊急報告会 民族差別を許すな! 京都朝鮮学校襲撃事件を 問う」(主催:平和力フォーラム/在日朝鮮人人権セミナー)です。
それに対し、在特会等(注1)が妨害行為を予告してきた(注2)ので、集会主催者は、東京都(実際は財団法人東京しごと財団)や警察に、安全に集会がもてるように要請しました。第1に、敷地内で右翼団体の街宣行動をさせないこと、第2に、集会参加者および一般の通行人の安全のために、警察に警備要請をすること、でした。
(注1)これらの団体は、8月の三鷹市民協働センターにおける「慰安婦」展を妨害し、9月には秋葉原デモにおいて暴力事件を惹き起こし、11月にはウトロの朝鮮人に対する差別行動を行い、12月には名古屋市立博物館で騒動を惹き起こしました。街宣行動を表現の自由と称していますが、実際は、暴力行為を伴う行動に出たり、聞くに堪えない差別や侮辱的言辞を撒き散らす人種差別・犯罪的集団です。
(注2)「行動する右翼」と称する諸団体が、抗議の街宣行動を実施する旨の予告。
「主権回復を目指す会」ウェブサイトや「在日特権を許さない市民の会」ウェブサイトに、「緊急街宣 <朝鮮学校> の公園占拠を許すな!不当選挙を「学校襲撃」にすり替える朝鮮人の下劣差 別・迫害されている朝鮮人は一人り残らず本国へ返れ!」等という呼びかけが掲載された。「白を黒と言って憚らない泥棒朝鮮人を甘やかしてはならない。連中の集会を認めることは不逞朝鮮人の嘘八百を容認したことになる。泥棒・嘘つき朝鮮人の脳天に大和魂の怒りをうち下ろせ!」等と書いている。この間、東京しごとセンターに対して嫌がらせ電話も集中した。
しかし、当初、東京都(東京しごと財団、その担当者)は、警察の警備は考えていないなど、消極的な姿勢を示しました。西村さんのグループ(主権回復を目指す会と在日特権を許さない市民の会のこと)が中に入るのをとめることはできない、警察に警備要請することもせず、通常の警備員の警備だけを行うと答えました。「会場でトラブルがあれば、あなたたちの管理能力がなかったということです。」とまでいったそうです。
それに対し、こうした一部右翼のあまりにも理不尽な主張、暴力行為は絶対に許さない、と思う約200人もの人々が会場に駆けつけ、彼らの策動を抑制し、集会を無事に行うことに成功しました。
警察や会館側も、今回は最終的には一定協力的であったということでした。
その集会報告では、以下のようなことがメールで流されました。(要旨)
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1) 充実した報告会
最初に10分ほど京都朝鮮学校事件の映像を上映し、続いて京都朝鮮学校校長からの現地報告。公園の利用に関して、在特会などの主張は事実に反することが説明される。前田さんが集会の経過報告と、ヘイトクライムとは何かについて話す。金東鶴さんが、日本における朝鮮人差別、朝鮮学校差別について話す。
2) 警察としごとセンターの警備
しっかりと警備体制を敷いてくれました。
3) 私たちの警備
会場セミナー室前では私たち自身が警備体制を敷きました。施設側がしっかりしてくれたので、当初予想されたような混乱はなく、無事に済みました。とはいえ、実際には何人もの右翼が会館内に紛れ込んでいました。すでに午後2時には何人もが中に入っていました。午後2時からの西谷文和さんのイラク報告会の時点で、こちらの様子を探りに入れ替わり立ち代り出没していました。午後5時過ぎには、廊下やエレベータホール前に押し入ってきました。廊下で暴言を吐く者もいました。セミナー室に入ったものも2名いましたが、開会前に早期発見、退場していただきました。いずれも廊下をうろうろしながら妨害を画策していたようですが、何もできずに帰っていきました。
4) 在特会
右翼は、会館玄関前に街宣車を乗りつけ、ワーワー騒いでいました。そこには約30名。事前に会館内に入り込んで妨害行為をもくろんでいたメンバーたちも含めると、おそらく全部で50名ほどが来ていたのではないかと思います。
抗議書を持ってきていると言うので、受け取ることにしました。警察が「受け取るそうだ。どうする」と伝えたところ、なぜか「じゃあ、渡さない」となったそうです。意味不明。結局、私宛の抗議書を見ることもできませんでした。
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こうした報告(集会のあり方)に対し、あるMLである方(Aさんとします)が、
「公共の施設で、公の問題についての集会を開催しておきながら、何か妨害や問題のある行為を取ったというわけではなくて、ただ単に個人の思想だけを理由として、排除したわけですか? そうすることで、警察や警備員に自分たち「市民」は守ってもらったと? これでは、在特会が「不法移民を追い出せ」「朝鮮学校による公園の不法占拠はやめさせろ」と叫ぶのと、一体どう違うんでしょうか。」等と批判されました。
このAさんは、現場の実態を知らずに、また政治感覚もなく、大事ではないところに理屈でこだわっておられます。「恥去らずだ」「考えが及ばないのか」といったような上から目線で困ったものです。「左翼」が嫌いなようで、一言で切り捨てていました。
細かい理屈はどこにでもつけられますが、現実を総合的にみていれば、言う必要のない議論だということがわかります。
今回の集会のようなことも含めて、排外主義の高まりに対してはいろいろな水準でいろいろしていくことが重要で、それを、在特会のような動きに対抗していく運動を進める立場にたって仲間として積極的な意見(時には問題点も指摘する)を言うのならわかりますが、そうではなく、上から目線で、バカにして批判するというのは、ダメインテリの典型です。
これはジェンダーフリーの運動をしていた現場の人々の実体を知らずに、揚げ足取りをして悦にいっていた人びとの姿と重なります。
警察とか国家権力を、抽象的に論じているのは愚かです。私の所属するユニオンでも、警察に憤ることもありますが、だからこそ、こちら側の運動にちゃんと関わるように求めていきます。ひどいことをしていくのかと問うていきます。警備などを要請すること自体が運動であり、政治なのです。警察をどちらがどう取り込んだり利用するかも力関係の産物です。差別言辞を吐き、一人一人を恫喝するような行動を取るやつらを、抑制するように警察に突きつけていくことが必要です。
現場感覚ある人たちは、Aさんのあまりに現実に無知な意見に、的確に反論されましたが、当のAさんは理屈で「論争」しておられます。
どんな思想もいいのだ、殴るまでは暴力主義者はその場にいてもいいのだ、というようなことにつながるAさんの意見に対し、「憎悪に基づく思想」を人種差別撤廃条約が違法としているように、そのような意見を言う自由は存在しないという反論がなされました。
しかし、Aさんは、人種差別撤廃条約そのものに反対であるといい、あなたがたは、「不法外国人を追い出せ」と叫ぶ在特会とまったく同じであるというように、今回の集会を支持する人々を馬鹿にして、「思想だけを理由として自分たちに同意しない人間を排除するのか」「警察による排除を手放しで礼賛するのか」と論点をずらして、抽象論をこねくりたがっておられます。「まだ何もやっていない人を退席させた。」という構図に勝手にもっていっておられます。困ったものです。何のためにどこを向いて議論しているのか、というのが見えていないのです。
現実を捻じ曲げて、今回の集会主催者達を「警察による排除を手放しで礼賛する愚か者」と決め付けるという、この認識バランスの悪さは、理屈ではなく現場をしっているかどうかがいかに大事かを、如実に示しています。
雨宮かりんさんの姿勢を少しは見習ったらどうでしょうか。
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2009-12-22 02:05
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