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2010年03月31日(水)
三井裁判、宮地光子弁護士の報告

館長雇止め・バックラッシュ裁判、控訴審判決を受けて、常任弁護団の宮地光子弁護士が、WWNへ報告された文章を載せておきます。

************
皆様へ

三井マリ子さんが、豊中市と豊中市の男女共同参画センター「すてっぷ」を運営する財団に対して、非常勤館長職を雇い止めされたこと、そして常勤館長職への採用を拒否されたことの違法性を主張して損害賠償請求をしていた裁判につき、大阪高裁の塩月秀平裁判長は、三井さん敗訴の一審判決を取消し、豊中市と財団に対して、連帯して金150万円と平成16年2月25日以降年5分の割合による遅延損害金の支払いをするように命じました。

<この高裁判決の画期的な特徴は、以下のとおりです。>

1,行政が一部勢力の不当な圧力に屈したことを認定したこと

判決は、バックラッシュという言葉こそ使っていませんが、豊中市において、男女共同参画の推進政策を批判し、「すてっぷ」がジェンダー・フリーの拠点になっているなどとして攻撃する一部勢力(団体や議員)の攻撃にさらされてきたことを詳細に認定し、この勢力が「「すてっぷ」は三井カラーにそまっている」などと攻撃していたことも認定しています。

そして判決は、この一部勢力による攻撃によって、平成15年3月の市議会に上程が予定されていた男女共同参画推進条例が上程できなかったことから、同年9月の市議会では、市の面目をかけてその制定をはからねばならないとの思惑により、この一部勢力をなだめる必要にせまられ、男女共同参画推進の象徴的存在であり、その政策の遂行に顕著な成果を上げていた三井さんを財団から排除するのと引換えに、条例の議決を容認するとの合意を、この一部勢力との間でかわすに至っていたものとの疑いを完全に消し去ることができないと認定しています。

2,「すてっぷ」の組織変更を急いだのは三井さんを排除するためであることを認定したこと

判決は、「本郷部長(豊中市の人権文化部長)や山本事務局長(財団の事務局長)らは, 本件推進条例が議決されるや,
中断していた財団の組織変更の検討を急ぎ再開し, 「すてっぷ」の非常勤館長を廃し,プロパーによる常勤館長を置く (すなわち, 三井さんを現館長につき雇止めとし, 新館長にも採用しないで,財団から排除する) という組織変更を行う意思を固め,また, この間, 山本事務局長が単なる世間話の中で,三井さんから「常勤による館長への就任は無理である」 との片言を引き出したのに乗じ,
本郷部長において,三井さんを外した新館長の候補者リストを作成し, 組織変更及び候補者リストからの新館長の選任,及びこれに伴う予算措置について市長の内諾を得て,平成15年2月1日に,財団の臨時理事会を開催させて同案を確定させた」と認定しています。

さらに判決は、「本郷部長,武井課長及び山本事務局長は,3人目又は4人目の候補者であった桂さんに対し, 桂さんが、三井さんにおいて新館長に就任する意思があるときは自らはその就任を固辞する意思を有していることを了知しながら, 三井さんにはそのような意思はないと桂さんに告げて, 同年中に桂さんに就任の内諾をさせた上, 理事会の開催までの間に., 桂さんを事実上, 新館長に就任させようと企図したことを認定しています。

また判決は、「三井さんを館長として留任させようとする市民の動きがみられ, 同時に三井さんが新館長への就任の意思を表明するに至ったため, 選考試験を実施することとなったこと, 」を認定しています。

そのうえで判決は「しかし,豊中市においては,三井さんが新館長に選考されれば, 一部勢力の勢いを止められないこととなって, さらなる攻撃を受けることが必定となるばかりか, 他方の候補者である桂さんについては, 寝屋川市男女共同参画推進センターの事務局長を務めていたところを, 本郷部長らの強い要請により, 同市の了解のもとに, 同職を辞任させて新館長に就任することを応諾させた経緯からして, 同人を新館長にしないことには,同人や同市に対する背信行為となり,いずれにせよ, 本郷部長のみならず,豊中市の市長も政治責任を問われかねないことを懸念し, 桂さんの新館長就任実現に向けて動いたものである」と認定しています。

3,三井さんに対する人格権の侵害と、豊中市の本郷部長と財団の山本事務局長の共同不法行為を認定したこと

判決は「このような動きの中での三井さんの立場をみると, 当時一部勢力による三井さんへの攻撃活動が繰り返されていた中で, 三井さんが館長として継続して就任していられるかどうかは, 重大な関心事であったのは当然であり,上記攻撃活動が市や財団ら関係者に対してされている中ではなおさら,その関係者から, 館長職の在り方や候補者いかんについてその都度説明を受けてしかるべき立場にあったというべきである。 」としています。

そして判決は、「財団の事務局長及び財団を設立し連携関係にある豊中市の人権文化部長が, 事務職にある立場あるいは中立的であるべき公務員の立場を超え, 三井さんに説明のないままに常勤館長職体制への移行に向けて動き,
三井さんの考えとは異なる事実を新館長候補者に伝えて候補者となることを承諾させたのであるが, これらの動きは, 三井さんを次期館長職には就かせないとの明確な意図をもってのものであったとしか評価せざるを得ないことにも鑑みると, これらの動きにおける者たちの行為は, 現館長の地位にある三井さんの人格を侮辱したものというべきであって, 三井さんの人格的利益を侵害するものとして, 不法行為を構成するものというへきである。」としています。
さらに判決は「本件雇用契約は年単位のものであるから,、三井さんとしては雇止めのリスクを覚悟すべきであったが, 反面においてその実績から次年度も継続して雇用されるとの職務上の期待感も有していたものといえるのであり,雇用契約が年単位であるからといつて,常勤館長職制度への移行期において, その移行内容及び次期館長の候補者リストについて何らの説明, 相談を受けなかったことについては, 現館長の職にある者としての人格権を侵害するものであったというべきである。」としています。

<この判決の問題点は以下のとおりです>

1,雇止め自体の違法性は認めなかったこと

判決は「実質的に豊中市の行政の一部を担う部署に相当する財団における 「すてっぷ」 の館長職の雇用関係は, 地方公共団体の職務を行う特別職の非常勤の公務員の地位に準ずるものと扱われるべきであり, 三井さんと財団との雇用関係は,民事上の雇用関係の法理が適用されるよりも,豊中市の特別職の職員 (地方公務員法3条3項3号参照) の任免についての法理が準用されると解するのが相当である。 したがって, 「すてっぷ」館長としての三井さんの雇用について, 期限を定めたからといつて, これを違法ということはできず, また, 雇用期間経過後の更新についても解雇の法理は適用されない」として、雇い止めには特段の合理的な理由は必要としないとしています。

2,採用拒否自体の違法性を認めなかったこと

判決は、前記のとおり豊中市の本郷部長の一連の動きを違法と認定し、本郷部長が、新しく選任する常勤館長の選考委員会の委員に就任したこと自体、公正さを疑わしめるものがあるとしました。

しかし採用自体は、選考委員会によって決定されているところ、同委員会は5名の委員で構成されてて、これら5名の委員の判断において結論が出されていることから、「選考委員による選考及びその結果は,桂さんと接触して候補者としての内諾を得るなどした,同人の次期館長就任に向けての本郷部長などの動きを, 結果的に浄化したものと評価するのもやむを得ない。」としています(この部分の判旨は、わかりにくいです)。

以上のとおり、この高裁判決は、三井さんの立場を「非常勤の公務員の地位に準ずるもの」としたために、雇い止めの違法性を認定するまでには至りませんでしたが、実質的には、雇い止めに至る経過において、豊中市や財団担当者の行為に違法性があったことを認めて、慰謝料100万円 弁護士費用50万円および遅延損害金の支払いを命じており、この点は画期的であると評価できると思います。

また豊中市におけるバックラッシュ勢力の動きを詳細に認定し、それに行政が屈していった経過を詳細に認定している点においても画期的だと思います。

この事件は、平成16年1月に、住友電工事件の勝利解決報告集会を「すてっぷ」で開催したことがきっかけで、三井さんから私が相談を受けることになりました。

雇用期間の定めのある契約の雇い止めを争うこと、とりわけ公務職場での雇い止めを争うことは、困難が待ち受けていると考えましたが、女性が人間として尊厳を持って扱われることを、これまでの人生のなかで追及し続けてきた三井さんにとって、自らに降りかかったこの人権侵害と闘わずして去ることは到底できないことだろうと、三井さんの胸中を察し、代理人として三井さんを支えていこうと決意しました。そして私と志を同じくしてくれる弁護士を募り、弁護団を結成することができました。

そして何よりも幸いしたことは、住友電工事件の西村さん、白藤さんがその解決金を拠出して「働く女性の平等への挑戦・裁判基金」をつくって下さっていたことでした。この基金からの貸付を受けて、弁護団の着手金を捻出できるということが、提訴への決意をさらに推し進めてくれたと思います。

そしてこの三井さんの事件も、住友電工事件と同じく、一審敗訴という苦しい道のりを経ましたが、これも住友電工事件と同様、高裁での勝利を手にすることができ、これ以上の喜びはありません。

住友電工事件でも、控訴審は学者の方々の意見書を提出して裁判所に迫りましたが、三井さんの事件の高裁でも、浅倉むつ子先生と脇田滋先生に、すばらしい意見を書いていただきました。
(意見書は、「館長雇い止め バックラッシュ裁判」のサイト http://fightback.fem.jp/ で見ることができます。)

この裁判に関心を寄せて下さる多くの方の支援をえてここまで来れたこと、そして三井さんが、行政を相手に裁判をするという大きな犠牲を伴うことに、あえて挑戦して、今日の判決を勝ち取って下さったことに、心から感謝したいと思います。本当にありがとうございました。

2010/03/30
宮地光子
2010-03-31 07:10 | 記事へ |
| ジェンダー / ナショナリズム政治 |
三井館長雇止め・バックラッシュ裁判、逆転勝訴!

館長雇止め・バックラッシュ裁判の控訴審で、一審をひっくり返し、三井さんに対する人格権の侵害があったとみとめて、逆転勝訴の判決が出されました。
予想以上にいい判決でよかったです。

北川議員などバックラッシュ勢力が議会にいて、その圧力の中、条例制定をあせった豊中市はバックラッシュの求めと一体になって、三井排除を積極的に画策したことが認定されました。
バックラッシュの存在、そのなかでの豊中市と財団の三井排除のひどい動きなど、固有名詞も含めて、こちらの言い分が、塩月秀平裁判長の判決ではかなり取り入れられました。

労働問題としては、相変わらず、公務員に準じているので、有期雇用非常勤の更新期待権がない、新館長を他の人にかえたのは正当、などひどいことを言っていますが、にもかかわらず、その過程で公務員の立場を超えて三井さんの尊厳を傷つけるような行為を本郷と山本が行ったことは、違法である(共同で人格権侵害を行った)と認定して、慰謝料など150万円を払うように命じました。
組織体制の変更について、館長でありながら全く情報から遮断され、部下や周囲に、言ってもいない虚偽の情報を流されたり、できレースの面接選考を受けさせられ落とされたなど、豊中市や財団の行為によって、三井さんの人間としての尊厳が否定されたということです。

詳しくは後日発表されると思います。
今日のニュースで簡単に報道されました。
MBS 
http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE100330161800335264.shtml

「弁護士解説付き交流会」では多くの方が参加し、いつものように泣かせながらの嬉しい集会となりました。

私の感想は、とにかくよかった、珍しくいい裁判長もいたもんだ、というものです。
普通のひどい裁判官ならひどい判決でお茶を濁していたはずです。
少し〈たましい〉で仕事をしている人でした。

バックラッシュ系はいまや、在特会など行動する右翼などの勢力とそうでないものとに分裂しています。夫婦別姓反対など、今でも頑張っています。暇でいつまでも妄想に取り付かれている人たちですが、歴史を見ると、そういう単純な神話にすがりつくのは簡単なので、よくあることです。問題は、拉致問題と朝鮮学校を結びつけるようなカタチで、民主党の中にも排外主義がはびこり、不安が広がる中、国民の一部には、古い確信犯右翼ではなく、不満のエネルギーの表出として在特会の行動に喝采を送るような人たちがいるし、少し増えているし、今後メディアガスこちそちらに触れるとどっと大衆もそっちに行くということです。
こういうひとたちは、反フェミにもかんたんになります。かっこ悪いけど、そんなこと気にならない人です。

そんな中、少し時期は遅れたけれど、今後のためにも、こうした策動にちゃんとお灸をすえるのは適切なことです。
まさか豊中市は上告というカタチで恥の上塗りをしないでしょうが、でも、バカな組織論者なら上告するでしょうね。時間稼ぎしか頭にない人はいるものです。
もしそうなら、さらに豊中市と財団にこの問題は降り注ぎ続けるということです。
さあ、その覚悟が豊中市や財団にあるでしょうか?

三井裁判にどういうスタンスを取るかで、まあ、その人のセンスや立場がなんとなく見える感じがします。バランスが悪くて観念的であったり、仲間の足を引っ張ったり、いざというときに腰が引ける人たち(2000年から2006年ごろまでバックラッシュが強かったときに腰が引けていたり、行政に擦り寄るような人たち)は、この裁判に最初からあるいは途中から距離をとっていたように思います。勝ち馬には誰でも乗れますけどね。
豊中市側に加担していることには責任が生じるという原則の視点をもてるかどうか、は大事ですね。

「かたりの椅子」。お飾りの官僚の天下り的な中庸の、毒のない、つまらない男女共同参画のうごきになるか、真に創造的でダイナミックなジェンダーフリー、ジェンダー平等、反性差別、反性暴力の活動となるか。心の奥の声を聴いたことがない人たちの、官僚的な「かたりの椅子」ものは周りにあふれています。


2010-03-31 00:55 | 記事へ |
| ジェンダー / ナショナリズム政治 |
2010年03月29日(月)
なくしてしまった鍵

なくしてしまったものはしかたない。でもなくした記憶にさいなまれる。
それもしかたないこと。
そうした痛い思い出があるというのも幸せなのかもしれない。
家の中に私が入らなくても、家の中には世界があるのだから。
私は、私の今の家の鍵をもっている。
心の奥底の声の鍵はなくせない。

**********

ヴィスワヴァ・シンボルスカの詩

「鍵」

鍵が突然見えなくなってしまった
どうやって家の中に入ったらよいのやら
なくしてしまった鍵
きっと誰かが見つけ出してくれる
でもそんな他人の鍵など拾ったところで放り出すのが関の山
くず鉄の塊かなんぞのように

あなたへの
私の愛にも
もし同じことが起きたとしたら
世界でたった一つの愛
見知らぬ他人の掌中にあっては
どんな家の扉もあけることはできまい
たとえ紛失届けを出したところで
戻ってくるのは難しい
そしていたずらに錆びついていくだけ

トランプでもお星様でも孔雀の叫びかでもなく
こんなことから星占いがつくられている

 

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
2010-03-29 01:02 | 記事へ |
| 作品 / スピリチュアリティ / 関係性 |
2010年03月27日(土)
マーケティング的なものに取り込まれているが無自覚


「買えば買うほどダメになる」 (The more you buy, the less you live)と、カレ・ラースン『さよなら、消費社会』はいう。
その精神を受けて、いくつかのメモ。

マーケティング的なものに取り込まれているが無自覚。あまりにあまりに無自覚に奴隷状態。

モノをもつのはクールじゃない!
自分の高級外車名を自分のメルアドにするのは、超カッコ悪い。

公園を金持ちに差し出すゲスびた根性。企業にすべて売り渡していく奴隷状態の道をまっしぐらの渋谷区とナイキ、それはナイキ!

企業の前ではひれ伏しちゃう精神構造! 「宮下ナイキパーク」計画をSTOPさせよう!
ナイキはダサイ!

自分のブログでアマゾンとリンクなんてするな! それって、全然クールじゃない!

勝間和代は努力していない人を「やり方や考えが間違っていて、効率的でない」とみる。で、無駄を減らして効率よく働いて、勝間さん、たいへんだねー

派遣法が「改正」されるが骨抜き実抜きの法律だから何も変わらない。みのもんたがミヤネヤになっても、何も変わらないように。


2010-03-27 02:03 | 記事へ |
| スピリチュアリティ / 作品 / 生き方 |
朝鮮学校への攻撃をゆるさない!3・28集会

私は参加します。

【3月28日の円山集会のご案内】

民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう!朝鮮学校への攻撃をゆるさない!3・28集会

朝鮮学校への攻撃を許さない

 昨年12月4日午後、「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などが、「朝鮮学校をたたきだせ」などと叫び、予告もなしに徒党を組んで京都朝鮮第一初級学校を襲撃しました。この襲撃事件に対して、昨年12月22日に「朝鮮学校への攻撃を許さない!12.22緊急集会」が開催され、600人の日本人・在日朝鮮人の仲間が参加しました。
しかし、在特会らは今年の1月14日に朝鮮学校前の公園で集会をおこない、学校にデモをしかけようとしました。そして、これからも朝鮮学校への攻撃を続けると予告しています。このような民族差別・外国人排斥の立場から朝鮮学校を攻撃することなど、絶対に許すことはできません、

民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう

 在特会らは、「不逞鮮人をたたきだせ」などと叫んで、全国各地で在日朝鮮人を目の敵とした攻撃をくり返してきました。その攻撃の対象は、在日朝鮮人だけではなく、中国人.フィリピン人などにまで及んでいます。また、元日本軍「慰安婦」への謝罪と補償を求める日本人の取り組みなどに対しても、妨害や攻撃をくり返してきました。
日本社会においては、いまなおかつての朝鮮植民地支配やアジア侵略戦争を正当化する動き、アジアをはじめとした欧米以外の諸民族に属する在日・滞日外国人を蔑視する民族差別が存在しています。「在特会」などは、このような日本社会の土壌のなかから生み出され、それを肥やしとして成長してきました。

私たちは、このような民族差別・外国人排斥に反対し、真の多民族共生社会をつくりだしていくことを呼びかけます。在日・滞日外国人は、それぞれが独自の民族性や歴史・文化をもっています。すべての在日・滞日外国人がその民族性や歴史・文化を尊重され、ともに生きていくことができる多民族共生社会をつくりだしていくために力をあわせましょう。それはまた、一人ひとりの個性と尊厳が尊重された、日本人にとっても生きやすい社会をつくりだすことでもあります。

3.28集会に京都.関西各地から結集しよう

いま求められていることは、できるだけ多くの個人や団体が「朝鮮学校への攻撃を許さない」という声をあげていくことです。そして、民族差別・外国人排斥に反対し、真の多民族共生社会をつくりだしていきたいという共通の願いを広く訴えていくことにあります。
そのために、京都の18人の呼びかけによる共同アピール運動が始まってきています。私たちは、この共同アピール運動の集約点という意味も含めて、3月28日(日)午後2時から京都の円山公園野外音楽堂において、「民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう!朝鮮学校への攻撃を許さない!3.28集会」を開催します。

集会終了後に、デモも予定しています。私たちの思いを広く市民に訴え、全国に発信していくために、円山野音をうめつくすような大きな集会にしていきたいと思います。ぜひ京都だけではなく、関西各地からの多くのご参加をお願いします。

■名称 民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそ
う!朝鮮学校への攻撃をゆるさない!3・28集会
■日時 3月28日(日)午後2時から3時30分 集会終了後デモ
  会場 京都市円山公園野外音楽堂
  参加費無料(会場でカンパのお願いあり)

■集会の主な内容
   共同アピールの呼びかけ人の発言と報告
   在日からの訴え
      朝鮮学校への攻撃、高校無償化制度からの朝鮮学校の排除を許さない
   講演 前田朗さん(東京造形大学教授)
          国連人種差別撤廃委員会への参加の報告と訴え
   アピール
    在特会らの攻撃を受けてきた団体(水曜デモなど)から
    弁護士
    排外主義とたたかうネットワーク・関西
    排外主義とたたかう5・30関西集会実行委員会など
■主催 3・28集会実行委員会
連絡先 電話 075−771−5418   FAX 0774−44−3102
メール kyodo20100328@yahoo.co.jp


2010-03-27 01:08 | 記事へ |
| 人権 / ナショナリズム政治 / 暴力・DV |
『牛の鈴音』

韓国映画『牛の鈴音』をみた。高槻市の映画館「ロコ9」で今やっている。
ぜひ皆さんも見てください。

とてもいいと聞いていた。韓国から来ているソクさんも、すばらしいと薦めてくれていた。
で、見逃していたのを、地元の映画館でやってくれた。

この映画は韓国で大ヒットした(300万人動員、2週NO1 )という。
日本でも一部ではかなり好評だった。
しかし今の日本では、大ヒットとはならなかった。このすばらしさを味わう余裕がないのだ。

先日、夜のお笑い番組『笑撃ワンフレーズ』で、戦場カメラマンの 渡部さんが出ていたとき、お笑い芸人は、関係ないところでちゃかすしかできなかった。
お笑い芸人なりに、渡部さんを尊重しているとも見れたが、でも、世界の悲惨な現実を無視して笑いで逃げるしかできない(笑いの材料にするしか相対する仕方を知らない)日本社会の空気のダメさがでてもいた。

僕の友人はそれをみてとても怒ってメールをくれた。「みんなが渡部さんをおもちゃにしてるみたいで、すごく腹が立つ」と。

笑いも大事だけど、やっぱり、そのあまりの悲惨さに、心を向けることもいるのに、日本じゃできない。

そんなだから、この『牛の鈴音』を静かに味わう空気をもてないひとが日本じゃ多いだろう。
もっともっと刺激がないと我慢できない。モノを買い、テレビを見て、刺激・刺激を受動的に受取るしかできなくなっているから、この映画の空気を5分とみていられない人が多いようにおもう。
だからこの映画が大ヒットした韓国はまだ、商業主義・消費主義的なスペクタクル社会ではない面があるんだなとおもった。

☆  ☆  ☆
 
この映画の筋を書く必要はない。ただ、目をつぶって思い起こすと、ふーと深いため息が出て、体のリズムがゆっくりになる。

そんな映画。「老いぼれ牛」の表情。チェ爺さん、イ・おばあさんの表情。曲がった腰。はいずるように農作業する姿。よろよろしながら重い荷車を引く姿。重くてときどき立ち止まる。痛々しくて力強くて、神々しい。

牛を思うおじいの気持。
牛の餌は、自分が草を刈る。その量は毎日50キロぐらいの大量。タンポポはクスリだといってそれもあたえる。

ぼくもカマをつかって少し雑草を刈ったり、稲を刈ったことがある。それがどれだけしんどいことか、少しはわかる。背負うという重さ。
だからこの映画の中に写されていること(仕事、農作業)は驚異だ。

こんなことがある。こんな人生がある。雨の中、痛い体で、あんな作業をするなんて。僕なら1日でダウンし熱を出し病気になる。

9人の子ども達は、都会の時間で生きている。
牛市場の人たちは、現代社会との接点。

お爺は、しかし、また、こちらの世界に戻ってくる。
「この牛は、不思議な牛だ」といって。

普通、牛の寿命は20年だというが、畜産目的で改良された牛は5−6年の命という。それでもストレスのない、自然の中でいい環境で育てば10−15年もありうるという。
そしてこの映画で出てきた老いぼれ牛は30年。最後まで重い荷物を引きずっていた。

老いていく牛。ついに立てなくなる。
よく、ずーーーと働いてくれた。いっぱい、いっぱい運んでくれた。耕してくれた。

「大地を耕し 子を養った すべての牛と父親に捧ぐ」

  
2010-03-27 00:30 | 記事へ |
| 映画 / スピリチュアリティ / 生き方 |
2010年03月26日(金)
街の主張


郵便貯金の上限を2000円にしろ!

夫婦別姓に反対する亀井大臣・国民新党。 いっそ、日本人みんなの姓を同じにしたら、国民はみな家族となって一致団結するだろうに。八紘一宇で、みんなが一つの1単位!保守万歳!

「パワハラ発言も、賃金格差も、私に不利になるようなことを許しません。」 と6か条をいってみたい、職場の沢尻エリカ似のパート労働者

トヨタはブレーキを壊すくらいなら、自分自身・会社を壊せ!

エグザイル、脱税した金を「ユニオンぼちぼち」にカンパしろ!

職場に「複数の乱暴な男子」がいるので、課長、何とかしなさい。BY 宮内庁・東宮大夫

橋下知事は、自分と意見が違うものを叩きつぶすのが政治と思っている。人生の意味がわかっていない愚か者。

派遣法の改正案を決めたやつらは、自分が派遣で働く気などぜったいにない!

在特会など新興の「行動する右翼」のデモ写真が『朝日新聞』に載っている。末代までの恥ですね。
by あやしい野球監督

2010-03-26 10:38 | 記事へ |
| メディア / 作品 |
DV関係 「Independent Girl」――デートDVを扱った歌

SEANの佐倉智美さんが、日本のアイドル歌手グループBuono!(ボーノ)の「Independent Girl 〜独立女子であるために 」という歌が、デートDVをあつかっているよと教えてくれました。
佐倉智美さんのブログで紹介しています。
http://stream-tomorine3908.blog.so-net.ne.jp/2010-03-24_dateDV
検索すれば、この歌がすぐに聴けます。

確かにわかりやすく伝えているので、若い人に聞いてもらいたいですね。

ところで、昨日3月24日の『朝日新聞』夕刊の「仲人おばちゃんの情熱人生塾」で、
子どもに暴力をふるい、家事も何もしない勝手な夫をどうしたらいいかという相談に対し、お見合い塾主催の山田由美子さんは、夫に怒ったり、暴力振るうなといったりするんじゃなく、夫が一番安心するようなことを笑顔で言って、家事も夫に頼るようにすればいいというような返答をしていた。

こういう古臭い感覚が、DVを容認する文化を再生産・維持しているんだよなーということ。

歌手が子ども向きっぽくても、「Independent Girl」のような素直なメッセージが増えたほうがいいね。
「ニコニコ笑う馬鹿なオンナに 成り下がっているあなたなんて 本当のあなたなんかじゃないわ」なんて、フェミっぽくていいんじゃない?

学校でぜひ若者に聞いてもらいましょう。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
Buono!(ボーノ) 
「Independent Girl 〜独立女子であるために 」
 (作詞 岩里祐穂)

目を覚ましてよ
そんな涙を流させたのは彼だなんて
あなたのことを愛していたら
きっとひどいことできないはずでしょう

おかしいよ
気付かないうち 人に振り回されちゃって
服の趣味とか髪の色まで誰かの言いなりになってる
愛は盲目って言うよ
Bad Medicine みたいなモンだよ
本当の愛はそんな辛くなんかない アイヤ

Independent Girl じゃなきゃだめさ A−han
声を聞かせてよ だれかのものなんかじゃないんだ 私たち
Independent Girl じゃなきゃだめさ A−han
こっちを向いてよ
自分の生き方くらい自分でキメてみなよ

ニコニコ笑う馬鹿なオンナに
成り下がっているあなたなんて
本当のあなたなんかじゃないわ
はやく現実に気づいて

携帯やたらにチェックされて身動き取れない毎日
まるで奴隷みたいよ
悲しいったらないアイヤ

Independent Girl にならなくっちゃ A−han
すぐに取り戻せ
自分で決めた答えはきっと正しい
Independent Girl にならなくっちゃ A−han
あなたはあなたよ
私たちの未来は自分で切り開くの

Independent Girl じゃなきゃだめさ A−han
声を聞かせてよ だれかのものなんかじゃないんだ 私たち
Independent Girl じゃなきゃだめさ A−han
こっちを向いてよ
自分の生き方くらい自分でキメてみなよ

2010-03-26 02:14 | 記事へ |
| ジェンダー / 作品 / 暴力・DV |
2010年03月25日(木)
汝、考えるべからず

現代は「消費宗教」蔓延の社会。そこでは「汝、考えるべからず」といっている。
と、カレ・ラースン『さよなら、消費社会』(大月書店)はいう。


企業、企業、企業
金、儲け、ギャラ
CM、CM、CM
テレビ、インターネットの前に縛り付けられ、思考停止。安穏な受動性の生活。
CMに出て、売れっ子になって大もうけできるタレントは、ランクが上!

「たかのゆり」のCMに沢尻エリカが出ているとか言う話の関連で、たかのゆりのスタッフが集合写真を撮るときに、「はい、チーズ!」のかわりに、「お金持ち!」というらしい。

お金を儲けて何が悪いの?
頑張った人が報われて、幸せになって何が悪いの?
みんなをしあわせにして、自分も幸せになる! 

みんながこぞって、はい、「お金持ち!」

あなたは、どこにいる?
「お金持ち!」っていえない?

2010-03-25 02:08 | 記事へ |
| スピリチュアリティ / 作品 / 生き方 |
2010年03月23日(火)
A君 生活保護申請ビデオカメラ弾圧事件 第二回裁判

大阪府柏原市での生活保護申請ビデオカメラ弾圧事件の第二回公判が26日にあります。

そのお知らせと、1月の集会での発言がブログにアップされましたので、ここでも紹介させていただきます。今後とも、ご支援をよろしくお願いいたします。

事件の概要は「ユニオンぼちぼちのブログ」の過去ログをご参照下さい。
http://unionbotiboti.blog26.fc2.com/

***************************
生活保護申請ビデオカメラ弾圧
第二回公判の傍聴支援をよろしくお願いします!


賛同してくださった皆様や支援してくださった皆様へのお礼を、今まで十分発信して来なかったことを深くお詫び致します。
さらに度重なる支援要請をさせて頂くことは恐縮ですが、第二回公判の案内をさせて頂きます。
今回の事件の不当性に共感して頂いた皆様と持つことができた繋がりは、私たちにとって大きな財産となっています。心から感謝しています。引き続き、A君の釈放と無罪を目指して活動を継続していきますので、ご支援よろしくお願い致します。


傍聴支援の要請

第二回公判
3月26日14:10から
大阪地裁堺支部301号法廷(南海堺東駅、徒歩10分)
14:00までには法廷前の廊下に来て頂き、かならず組合の担当者に声をかけ
て下さる様お願いします。


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1月15日
生活保護申請ビデオカメラ弾圧事件 A君無罪!釈放要求緊急集会 発言

「ユニオンぼちぼち」からの、この間の経緯と問題の捉え方


 大阪府柏原市での生活保護申請をめぐり、組合員のA君が不当逮捕・起訴されてしまった事件の経緯と問題点の整理を簡単に行いたいとおもいます。

 2007年に不当解雇にあい組合に加入したA君は、なかなか生活を安定させることができず生活保護の申請に至ります。
まず2009年2月から就労自立する5月までの間、保護を受給していました。メンタル的な問題で就労が困難になり7月に退職、その後また生活に困り、8月3日、柏原市福祉事務所に対し保護の申請をします。しかし8月14日、申請は却下されてしまいました。大阪法務局に存在する供託金を活用すれば生活することが可能であるというのが、その理由です。

しかし、柏原福祉事務所は5月の時点で供託金があることは知っていたのであり、しかもその金は、3年以上も音信不通であったA君のお母さんが昔から独自に貯金していたもので、A君は存在すら知らないものであったことも、A君のものでないことを証明するために供託金にされていたことも知っていたものです。

つまり8月3日に受理した時点でその事情をわかっていたはずですが、2週間の14日までひき延ばして申請却下してきました。、
 決定に疑問を持ったA君は、同日付で再申請と審査請求を行います。その後間接的にお母さんと何とか連絡が取れたので、供託金を引き出してもらい、8月18日に再度生保の申請をしにいきました。14日の時点では供託金が存在していたので、同じ条件で審査されたら却下されると考えたからです。すでに本などを売りながら食費などをまかなっていたA君は、14日の結果を待ってから再申請していたのでは生活が持たないと焦っていました。

 しかし柏原市福祉事務所の職員は、申請書をなかなか受け取ろうとしませんでした。これは申請権の侵害です。14日の却下など、保護申請手続きの不透明なあり方に不安を覚えていたA君は、証拠保全のためにビデオを回し「公務員でしょ。申請させてください。ちゃんと対応してください」「生存権を保障してください」「ユニオンチューブっていうのがあるんですよ」と抗議しました。抗議を受けた職員は、即座に警察を呼び被害届を出します。それに対してA君はユニオンぼちぼちの組合員に電話をし、第三者が間に入ることで職員も誠実に話を聞くようになりました。そして翌日、A君が14日付の申請の取り下げと再申請を行った結果、8月31日に保護決定がなされます。

 決定前の27日に、組合員が同行して福祉事務所を訪れた際、職員は被害届の取り下げを検討する旨を伝えていました。また無事に保護決定がなされたこともあり、取り下げは行われたものだと判断していました。しかし福祉事務所は、A君の言動が脅迫的な行為にあたるということで「職務強要罪」で刑事告訴をしていたのです。その結果、約2ヶ月半後の10月27日、A君は逮捕され、11月16日に起訴されてしまいました。

 起訴状では、「保護開始申請書の受理及び保護決定の処分をさせるために脅迫を加えたもの」とされています。しかし、申請書の受理は法律で定められた義務です。また保護は逮捕後も廃止されておらず、不当な決定はなかったと福祉事務所自体が認めています。もちろん撮影された映像の公表もされていません。もちろん殴るとか、身体をつかむとか、机を強く叩くとか、モノを投げつけるなどの暴力的行為を行ったのでもありません。

 こうした不当な逮捕にも関わらず、起訴をされ、保釈請求も却下され、80日ほどにもわたる身体拘束が続いています。保釈されないため、生活保護は停止され、職業訓練校も辞めざるをえなくなっています。病気を抱えているA君にとって、様々な人と同じ部屋で寝起きし、監視され続け、暖房もない拘置所生活自体、身体的精神的に過酷なものです。
 本来、保護利用者の自立を援助しなければならない福祉事務所職員が、安易に解決を警察に委ねた結果、A君の人生が狂わされそうになっているのです。

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以上が経緯ですが、次にA君が「ユニオンぼちぼち」でどういうことをしていたかを少し紹介しておきます。彼は、まずまじめで、よくユニオン活動に参加していました。会議やユニオン内の交流会である「ぼちぼちカフェ」、メーデーや集会、大阪での夜回り活動などのユニオンの諸活動、そしてひどい交渉相手に対する抗議活動などに積極的に参加してくれていました。明るいところもある、態度はいつも丁寧な青年です。そのA君は、最近「ユニオンぼちぼち」内でもうつ病など精神的な疾患をかかえているひとがおおいので、自分も含めてそういう人の交流をしたいと提起して、始めたのです。メンタルシェア部会と呼ばれていて、場所をとって当事者が集まっていろいろ話をするという活動をしていました。これはとても大事な活動なのではないでしょうか。私たちは、早く彼が釈放されて、この活動をまた中心的に進めていってくれることを願っています。

A君自身、コンビニで解雇された事件で「ユニオンぼちぼち」に来たのですが、「ユニオンぼちぼち」にはそうした若い人が多く集まっています。簡単に解雇されて悔しい思いを持っている人や、解雇されそうだ、労働条件がむちゃくちゃひどいというような相談が多いです。最近は雨宮かりんさんの本を読んで、とか、インターネットであちこち探して、ユニオンぼちぼちに来る人も多く見受けられます。そうした情報に触れて、ああ、自分のこの悔しい体験は、しかたないとあきらめたり、泣き寝入りするようなものではないんだとおもって「ユニオンぼちぼち」をたずねてくるのです。

そういう状況のなかで全国的に不安定な労働者プレカリアートの運動、反貧困の運動が活発化してきており、「ユニオンぼちぼち」もその一翼をになっています。失業しているとか就職がなかなか決まらないとかといった人も集まっています。ですから単なる労働組合というより、生存と労働の組合という面があるのです。生存・労働運動をしている組合ともいえます。こういう就職がむつかしい時代ですから、現実的には生活保護を利用する必要がある場合もあります。私たちはそれは一つの権利だと思っており、働く権利の追求とともに、働けないときには「働かない権利」もあるのだという立場をとっています。特にリーマンショック以降、ハケンぎりが増え若者の野宿者も増えましたので、「ユニオンぼちぼち」も京都に加えて大阪に事務所を持ち、2009年には生活保護の申請同行とその後の生活支援を始めています。ですから私たちとしては、A君の問題は、まさに今の弱肉強食時代にプレカリアートがどう生き延びていくのかという問題として切実に感じているのです。

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最後に、ここから問題点の整理とひとつの視点を提起しておきたいと思います。
この「A君の生活保護申請ビデオカメラ弾圧事件」とでもいうべきことがらには、ビデオカメラの利用という行為が今後制限されるのではないのか、それは行政手続が公平に行われているかどうかの可視化を制限するのではないかという問題があります。

また格差が拡大する貧困社会、厳しい財政状況の中での福祉行政のありかた、といった問題も絡まっています。これらについては、この後の発言者の方に言及していただきたいと思います。
私は、ここで「生活保護窓口での水際作戦」ということの理解について少し整理しておきたいと思います。

水際作戦とは、保護申請の受付窓口である福祉事務所が、生活保護の受給を窓口という「水際」で阻止し、違法に保護申請の受け取りを拒否しようとしている動きのこととされています。生活保護法の基本原則では、申請を無条件で受けて保護の要否についての審査をすることになっているのに、その入り口で、申請自体を何とかさせないような動きが目立ったために運動側が名づけたものです。餓死事件などが起こった北九州市では、保護開始・廃止件数の事実上の数値目標を各福祉事務所に課していたことが暴かれ、問題になりました。

背景には、財政状況の厳しさや人員の少なさがあると考えられ、生保受給者が激増する中で職員の疲弊が進んでいるということもあります。福祉事務所は日本社会の矛盾が最も現れる職場の一つであったと言え、現在のように貧困問題が広く知られる以前から、その矛盾と直面してきたのが職員だったと言えます。また数値目標は暴力団の不正受給を防ぐための目標だったとも言われています。しかし、そうした面があったにせよ、生保の申請を抑制したという問題の責任から逃れることはできません。

今回のA君の不当逮捕事件を水際作戦と関連しているものと私たちは捉えていますが、その意味は、「生活保護申請を意識的に受け付けずに追い返せ、という指示が柏原市で明確に上司からあった」といっているわけではりません。そうだったかどうかは私たちにはわかりません。分かっているのは、先に説明した事実だけです。

ではどうして水際作戦のひとつであると捉えるかというと、水際作戦といわれるような現象の背景にある、福祉行政職員の姿勢や思想が、今回の事件でもみられるからです。

つまり、「“溜め” が少ない人(社会的弱者)」をエンパワメントするように援助する、ということが、多くの福祉事務所では十分にはなされていない、特に今回の柏原福祉事務所ではそれがなかったということです。

福祉窓口にくる人の状況はまちまちで、多様な環境、歴史、背景、個人的資質、などがあるでしょう。要支援の人とは、エンパワメントの状態でない人、“溜め”が少ない人、ということです。

“溜め”とは、湯浅誠さんが提唱した概念で、人間関係、家族関係、お金や学歴、職歴やコミュニケーション能力、そして自分への信頼感などのことです。それらがあれば、たとえば失業してもすぐに破綻するということはないが、“溜め”が少ないとすぐにすべりだいを転落していって最低の貧困に陥ってしまうというのです。

エンパワメントとは、本人自身が助けてもらわねばならない、無力な存在だと自分を否定的にとらえるのではなく、自分には力がある、と思えるようになっていくことです。
エンパワメントの視点に立った援助とは、その人の中にある力を信じ、引き出していくような、当事者主体の援助です。

それをしていくためには、よく聴くことが重要です。その人のニーズは何なのか、思いは何なのか。すぐにうまく言えないなら、ゆっくり聞きますよと待てるかどうか。何が言いたいんだといらいらするとか、話ベタを怒るといったことがないようでないといけません。私はあなたの味方ですよ、あなたを信じますよという態度も必要です。
よく聴くためには、その場とか、その相手に対する安心感とか信頼感が必要です。すぐに怒られたり説教されないとか、秘密がばらされて不利に処分されることがないといった安心感が必要です。

聴く人が能力主義、自己責任論の感覚をもっていては、「“溜め” が少ない人(社会的弱者)」は話(相談)ができません。自己責任だけで見てはダメですよ、とむしろ、自己否定的になりがちな要援助者に、権利として福祉制度を利用したらいいんだ、そしてあなたには、幸せになっていく権利と力があるんだよと支援していくことが必要です。

なにかに困って窓口に相談に来た人が、制度や法律の知識が少ないからどういう制度をどう利用したらいいかわからないとき、その「知識の少なさ」につけこんで追い返すのではなく、こういう制度がありますからこうしたらいいですよと援助するのが福祉事務所の優しい対応の態度です。

さて、多くの福祉事務所にそのような姿勢・思想が十分にあるでしょうか。残念ながら、上記のような「エンパワメントの視点に立った援助」の水準で仕事をしている職員・ケースワーカーは一部にとどまるというのが現状でしょう。

中には個人的にすばらしい職員もいます。しかしそれは例外的です。
だから全国のあちこちで、「水際作戦」とよばれるような現象が起きたのです。原因の一つに職員の労働条件が過酷であったということがあるにしても、要支援者にとっては、やはり適切な援助がいるのです。それが不十分だから生保申請に同行することが重要となったのであり、運動側は、「水際作戦」という命名を行って問題を顕在化させたのです。

私は大阪市である人の生活保護の申請に同行したとき、5時間近く待たされた経験があります。あまりに長いので待っている人もイライラしていました。その中のひとりの男性が、昼休み時間に机のところでお弁当を食べている職員に向かって、「おいこらー、こっちはハラすかしてずっと待っとんねん!何日も食べとらんのやー。 何のんびりと飯、食うとるんやー!」とどなりました。職員にしたらいい迷惑でしょうし、その発言は常識的に言って穏やかで適切なものではありませんでした。

しかしその男性の怒りもわかります。というのも、私たちも朝10時ごろに役所に行って申し込んだとき「かなり待ってもらわなくてはなりませんよ」、といわれ、だいたいどれぐらいですかと聞くと、「わかりません。ただ、呼んだ時に席にいてもらわないと、キャンセル扱いになります。」の一言だったからです。そんなこといわれたらおちおち食事にもいけません。そして結果5時間待ちだったわけです。2−3時間たった時点で昼ごろになって、みるからに野宿している、あるいはそれに準じた生活をしているようなその男性は、きっと所持金も少ない状況だったと思われます。こちらを待たしておいて、見えるところで弁当を広げている職員に腹が立つのもわかります。

したがって私は、本質を多くの人が理解し、事態が改善されることを願って、以下のようにいいたいとおもいます。

「水際作戦」という概念で問題としていたのは、狭い意味の「生保申請受付拒否姿勢」だけではなく、その背景の一部の福祉行政職員たちの非援助的な姿勢の思想そのものであった。つまり、福祉行政の一部が真に人権擁護の立場にたった、エンパワメントの視点で、要援助者を支援してこず、“溜め”の少なさに配慮せず、能力主義と自己責任論でむしろ排除的に接してきたことが、水際作戦の意味であった、ということです。

それをもうすこし短く言えば、
「エンパワメント視点の欠如した排除的姿勢」
「“溜め”をみない冷たい態度」
「自己責任論による意地悪対応」
ということです。

今回のA君生保申請不当逮捕事件は、柏原市(柏原福祉事務所)が、この「エンパワメント視点の支援」ではなく、その逆に、「エンパワメント視点の欠如した排除的姿勢」で臨んだために起こった事件です。援助の姿勢が十分でなかったという自分たちの姿勢を省みることなく、それを棚に上げて、逆にあろうことか逆ギレして、A君を不安に追いやり告訴までして排除したということです。

私はA君から直接、職員の対応が親切でなかっただけでなく、冷たい対応だった、挑発的な嫌がらせを受けた、と聞いています。「要保護者が急迫した状況にある」場合、福祉事務所は「すみやかに、職権をもつて保護の種類、程度及び方法を決定し、保護を開始しなければならない」と生活保護法25条に規定されているのに、それに反したことをしたのです。

元、北九州市ケースワーカーの藤藪貴治さんが、賛同メールで言ってくださっているように、福祉職員は、高潔な人格と社会福祉の増進に熱意をもって、申請権を侵害せずに懇切丁寧な対応をしないといけないのに、柏原の職員はそれをしませんでした。思慮が円熟な面接で、お互いの信頼関係を築き上げて、円満な解決を図る必要があったのに、それをしませんでした。
その逆に逮捕させ、職業訓練学校を辞めざるをえなくさせ、拘置所に2ヶ月以上閉じ込め続けています。

今回の事件は、以上の意味で「水際作戦」と本質を同じくする、とても問題のある対応だったのだと思います。
以上です。
どうかみなさま、ご支援をよろしくお願いいたします。
∞∞∞∞∞∞∞∞

2010-03-23 00:41 | 記事へ |
| 貧困/反貧困 / 政治、権力 |
2010年03月22日(月)
田中哲朗 『田中さんはラジオ体操をしない』


京都での、ドキュメンタリー映画『田中さんはラジオ体操をしない』上映&田中哲朗さんトーク・ライブ にいってきた。
 
田中哲朗さんは沖電気で解雇され、25年間、会社の前でその不当性を訴えて闘ってきた人だ。
田中哲朗さんウェブサイト
http://www.din.or.jp/~okidentt/

国労の「冬物語・人らしく生きる」のビデオでも歌を歌っていて、そのことは確かこのブログでも昔書いたと思う。あるいは、経大論集の〈スピ・シン主義〉的に生きる人の紹介でだったかもしれない。
田中さんのことは昔から知っていて、何かで手に入れた彼の作ったビラを大学の授業で配ったこともある。こんな生き方をしている人がいるんだよと。
彼の歌がはいったCD を昔買ったこともあった。

その彼の生き様をオーストラリア人であるマリー・デロフスキーがドキュメント映画にした。
田中さん本人は、もっと会社のひどさをわかりやすくちゃんと描いてほしかった、歌による訴えも大事で効果的なので、自分の歌をもっと取り上げてほしかったなど、この映画への「不満」も口にしていたが、しかし、田中さんの人生、個性がかなりわかっておもしろかった。

映画では示されなかったが、トークライブで話されたことで面白いことがいくつかあったのでその情報を含めて感想をここでかいておく。

○いじめとして、会社で行われたこと。(HP情報も含めた)

仕事を与えられない。挨拶されない。歩き回れなくされる。旅行のお土産などが、自分には配布されない。作業服を支給しない。昇給、昇格させない。
売れている半導体の設計をしていた者が全然売れない物の設計をあてがわれた。机が一番端に置かれる。 一人一台ずつ与えられるパソコンが与えられない。
香典を返される。ミーティングや会議の時間を知らせない。ミーティングの中で発言の順番を飛ばし発言させない。親睦会から除名される。机の上に不要な段ボール箱などが置かれ、物置状態になっている。陸上部の者が「お前がいるとクラブ全体が悪く言われる」と退部を迫られる。 剣道部で一番高段者だったが、練習などの連絡をせず試合に参加させなくなった。・・・

あるよねえ。そういうの。

最近は、いやらしい「ちいさな、証拠が残りにくいジメ」もあるという。たとえば、いじめ対象の人の耳元で、1日に何人もの人が咳払いをしていくという。気にしすぎ、おもいすごし、自意識過剰、被害妄想といいかねられない。しかし、確実にそうしたものはある。

(以下の話しは不正確なところもあるので、正確には田中さんのHP藻見てください。)

人員整理で1300名の大量解雇が昔行われ、その反対運動が行われたが、御用組合となっていた会社組合は、解雇に反対しなかった。反対運動をしていた人が会社に行く人にビラを配っていて、最初は、従業員達も受取っていたが、会社がビデオを設置して、ビラを受取ったものは、会社にたてつく側についたとみなすということで、チェックされるようになった。その結果、皆がビラを受取らないようになっていった。ビラを小さくたたんで受取ったかどうかわかりにくくする工夫もなされたが、ビラを受取る人はほとんどいなくなった。

沖電気の八王子支部での、組合執行部の選挙で、解雇騒動にいやけがさしたメンバーが全員執行部を辞めたために、新たな選挙が行われ、会社は会社側の息のかかったメンバーを執行部にするようにして選挙を進めた。田中さんたちは、共産党系や新左翼系など一部の者達といっしょになって、御用組合にしようとするものたちに対抗して選挙に立候補したが、すさまじい会社ぐるみの選挙戦となった。

あからさまに、会社側の立候補者を支援するように、社員が動員され、それに協力するか拒否をするか、踏み絵を踏まされた。
立会演説会では、多くの従業員が集まる大集会となり、会社側の立候補者が話す時には大歓声が上がったが、対抗馬の田中さんが話し始めると皆がいっせいに広場から出て行ったという。残ったのは数名だった。(田中さんのHPに写真あり「沖電気指名解雇事件、その後の職場の変化」の中の写真を参照のこと)
会社は、そこに残るものがだれかを監視していたのである。

会社は、徐々に、管理的になり、会社に従順であるかどうかを調べるために、ラジオ体操が使われるようにもなった。
仕事開始前に集まってラジオ体操をすることが強制され、仕事開始前に強制されるのはおかしいといった田中さんやそのほか数人のものは、それに参加せず座っていた。会社側は、ひつこく、ラジオ体操に参加するように求めてきた。
田中さんを支持していたある男性もついに、ラジオ体操をするようになっていった。
もう耐えられないと。

密告が横行する会社になっていった。
会社に反対する側についた者はいじめられた。罵られた。

その他、結婚式に「反対派」を呼ぶと会社がつながっているのかとみるので、その人を呼べないと、結婚式の前に謝りにきた同僚がいた。
テニスをするときに、「反対派」のサーブは打ち返さないといういじめがあった。
仕事で作った試作品がゴミ箱に捨てられていた話。
田中さんが部長をしていたマンドリンクラブは、会社から目をつけられていて、そこに参加するなという圧力がかけられ、参加していたメンバーも引き抜かれていった。

そういう状況を田中さんはいくつかの歌にして、伝えている。(HPにも事例あり)

そんな会社になって、そのうち、政治的に会社にたてつくものだけでなく、ただ途中入社だとか、パートだというようなことで、気に入らないものをいじめるような風土になっていったという。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  
田中さんの主張に同調するのでなく、田中さんを排除・いじめる側にたつことが強制される。それに従がう多くの社員達。
日の丸君が代の強制はおかしいという根津さんたちの戦い。しかし多くは、唯々諾々と従がい、根津さん達の逆に行く。

僕はそうした話を聞いていて、現代における大量のCMのシャワーを浴び続けていること、それに無批判的であることを思った。同じだなって。
ある大量の、力による、強制的な押し付け、洗脳的なこと。それに無批判的であること。
どこにでもある風景。


何かに同調しない自由。強制に反抗する自由。
そういうものが見えない人、大事にしようと思えない人が大量に生み出されている。
そこはゆずれないという人が、あまり多くない。

田中さんが会社の門の前に25年間、立っているのに、それをみないこと、考えないことにして、働きつづける人々。

そこに、「自分の生き方が問われている」と受信する人はいなかったのか?自分の心の泉に意識を向ける人はいなかったのか?

景気がいいほうがいいという洗脳。
CMがあふれる事に違和感を感じなくさせられている人。テレビのお決まりの論調、コメント、風潮、付和雷同、非政治性などに、どんあkんいなって、簡単に影響されるという鈍磨。
テレビのつまらぬ情報や空気に、違和感を感じなくなっている麻痺。
日本の大手マスコミも、田中さんの戦いを無視する。という麻痺。
裁判所や警察も、かたよっていることは明らかだが、そう思えないという空気。

米国では、第二次大戦中、国旗に敬礼しなかったということで大量の学生が退学させられたという歴史もあるが、その後の裁判闘争で、国旗への強制はダメという判決を勝ち取ってもいる。

田中さんの戦いの成果は?
少なくとも、一部のひとには通じている。
25年、存在し、負けずに生き抜いているということ。
勝つというより、負けないというあり方。

そして、株主総会で文句を言うことで、会社も、あからさまなことができなくなっていくという成果。
☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆ 
 
闘うか、やめるか

後、僕の感想として、ビラを受取るかどうかやラジオ体操でチェックされるというような会社に残るという「恥」をどう思うのかなと思った。
僕ならそんな会社を辞める。
(田中さんにはあまり通じなかったが、)ぼくは、「闘うのは積極的な態度で、やめるというのは消極的な態度」というようなものではないと思っている。やめるという選択は、自分がどう生きるかという観点でとても重要な選択肢の一つと思う。

もちろん闘うというスタイルもいい。でも、田中さんを目の前にするとか、会社から踏み絵を踏まされるというような決定的な瞬間がある。そのときに、踏み絵を踏まないということの重要性を言いたい。
それはとても大切なスタイルで、闘うということと同じ意味を持つということを思った。

人は生きている中で、大切な瞬間を大切とも思わずに(気付かずに)手放していくことがある。そうして鈍磨していき、濁っていき、鈍感になっていき、毒されていき、腐っていく。自分がずり落ちていっていることに気付かなくなって、いつか、田中さんを遠くに見ることになる。

若いときに少しいい事を言っていたり理想を持っていても、30歳以降に変わっていくような人は多い。若い院生・学者が徐々につまらぬ人になっていくことは多い。
反体制だった人が体制派になっていくことは多い。
組織の論理にとらわれ柔軟性を失っていく人は多い。
お金の力にとらわれ、収入にしがみつく、利権に目をつぶるようになっていく人は多い。

そういうひとにとって、テレビのCMの洪水が普通になり、日の丸君が代が普通になり、愛国心を口走ることが普通になり、ラジオ体操をすることが普通になり、ビラを受取らないことが普通になり、田中さんを変人と見て思考停止すること、が普通になる。

わたし達の前には、いつも、踏み絵が突きつけられている。
踏み絵とも気付かぬようにされながら。

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以下、この映画の情報

映画の解説

 田中哲郎さんは、解雇された会社の前で25年間に渡って抗議活動を続けている。彼のウェブサイトを見て興味を持ったオーストラリア人監督・デロフスキーは、シドニーから東京へ会いに行く。自分自身に誠実であり続けるために日本社会で闘い続ける、ユーモアたっぷりの田中ワールドが繰り広げられる。

· カナダ国際労働者映画祭ベストインフェスティバル賞受賞
オーストラリア/2008年/日本語、英語/カラー/ビデオ/75分
監督、撮影、ナレーター、制作 マリー・デロフスキー

マリー・デロフスキー監督のことば

 一人の男性の粘り強い、ローカルな活動が起こした波及効果が、この映画を導いた。私にとって、田中さんの四半世紀にも及ぶ抗議活動と、何年も前に拒否したラジオ体操は、印象的な隠喩だ。「どうすれば、倫理的に生きられるのか?」「自分に正直に生きることには、どのような代償があるのか?」といった多くの問いが、そこから生まれた。
 私は、日本と田中さんの人生においてアウトサイダーであるため、映画の中では私たちの間に、時おりユーモラスともいえる誤解が確かにある。これらの誤解が誠実さによって「壁」をなくす、何かしらの方法を示せればと思っている。壁をなくすことは、田中さんの哲学、音楽、頑固な闘いにとって、重要なことのようだから。

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2010-03-22 03:03 | 記事へ |
| 映画 / 労働 / 生き方 |
2010年03月20日(土)
近藤順一さんが「日の丸・君が代」不起立・不斉唱


以下、情報を紹介します
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「日の丸・君が代」被処分通信
         経過報告 五四 2010.3.19
八王子市立第五中学校夜間学級
                      被処分者・原告  近藤順一
                TEL/FAX 044−877−1266

本日卒業式、「日の丸・君が代」強制下、
5回目の不起立・不斉唱実行
支援の方々に感謝します
5:00前から校門に駆けつけビラを配っていただいた皆さま、ありがとうございま
した。生徒の中には、「これどういう意味ですか、近藤先生、説明して」という生徒
もいました。

強制の事実
夕方6:00より八王子市教委 指導主事の監視下、夜間学級卒業式が行われた。開
式冒頭、起立「国歌斉唱」と共に、私は着席、不起立・不斉唱行為に入り生徒に正対
した。生徒の中には「あれ!」という感じが走り、歌わないもの多数。すぐさま副校
長が近づき「近藤先生、立ってください。」私は「現在、校務遂行中です。」と応じ
た。 副校長は「6時1分、現認しました。」私は「了解しました。」と応え、式が
混乱無きようはからった。

今回の不起立・不斉唱の理由は以下の通りです。
1,  全ての生徒、教職員には、日本国国家(象徴天皇制を含む)に対してそれ
ぞれの考えをもち、それぞれの行動をとる自由がある。そのシンボルである「国旗・
国歌」にどう対処するかは個人の思想良心に関わる。公式の行事、公務遂行中であっ
ても、この自由は保持されるべきである。
この内心に反する外部行為(起立・斉唱)を強制されている時、防衛的行為(不起
立・不斉唱)を実行するのは憲法・教育基本法の許容範囲である。

2,  すでに懲戒処分を構えた「国旗に正対し起立して国歌を斉唱する」職務命
令が発せられており、強制に服従するかどうかは明確な教育課題、生徒への指導内容
になっている。生徒の学習権を保持するために、不起立・不斉唱という、異なる考
え、異なる行動によって、自由と自立の意義を示した。これは教授の自由による積極
的な校務の一環である。
この情況下で起立斉唱するならば、それは積極的に国家忠誠を表明する行為か、何ら
かの理由で強制に従うか、強制に無自覚か、を示すことになりどれも非教育的行為で
ある。

3,  本来、言葉を尽くして、生徒にも、都民の皆さまにも説明しなければなら
ないが、卒業式の場では強制、処分が強行される。生徒のための卒業式の意義を生か
しながら職責を全うするには不起立・不斉唱しかなかった。今後、法廷その他で可能
な限り説明責任を果たしたい。
私はすでに公開しているように、日本国憲法、教育基本法を遵守し、限定された教授
の自由を保持したいと考えている。とりわけ、生徒との直接の人格的接触を通して学
び、成長することを目指してきた。卒業式全体、「国歌斉唱」時はもちろん校務遂行
中である。学校には教科学習、生活指導など多岐にわたる分野がある。特別活動の中
の儀式的行事もその一つである。その場で強制がはたらき、教育の自由が奪われてい
ることは、部分的だからといって許されるものではない。ましてや、子どもにとって
は、精神的成長に深く関わる内容である。かつて家永教科書裁判では子どもの歴史事
実の理解、歴史認識に関わる内容が問われたが、今日の「日の丸・君が代」問題はそ
れに匹敵する、いやそれにもまして重大な意味を呈している。
今日の「日の丸・君が代」問題の困難の出所は学校現場にはなく教育行政側にあり、
その影響は学校現場に甚大である。

処分の執行へ
卒業式後、20:20頃、校長室にて事情聴取が行われた。
私は「学習指導要領や文部科学省の解説にも、<起立すること>は提示されていな
い、生徒に異なる考え、異なる行動を示すことこそ校務である。」と述べた。校長は
「職務命令違反で報告する。」と通告した。3/23にも八王子市教委の呼び出しが
あるだろう、とのこと。

すでに「累積過重処分取消訴訟」を行っているが、今回も処分が行われるならば、も
ちろん取消を提訴する。「累積過重処分」の背景となった連続不起立・不斉唱の意味
を問うていきたいと考えている。署名など、皆さまのご支援をお願いします。

2010-03-20 11:05 | 記事へ |
| 人権 / ナショナリズム政治 / 教育 |
NHK『女性のためのアーカイブス』に希望を出しました

以下の情報にあるように、NHKが『女性のためのアーカイブス』を作ろうとしていて、どんな番組を見たいか募集しています。
私は、2001年 1月放送の「ETV2001 問われる戦時性暴力」を推薦しました。皆さんも、いかがですか?


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以下、回ってきた情報

 NHKアーカイブス「女性のためのアーカイブス」にご協力ください 
 
女性の国政参加が認められて65年、男女共同参画社会基本法の制定から10年が
経ちました。政権交代となった昨年の総選挙では、過去最多の54人の女性議員が
当選し、全議席の11.3%を女性が占めるようになりました。巷間では「肉食系女
子・草食系男子」が流行語になり、生活実感としては「今さら男女不平等?」と
首を傾げる向きもあります。しかし国際比較の男女平等指数では日本は低迷して
います。国連開発計画の女性活躍度(GEM)指数では109カ国中57位、世界経済フ
ォーラムの男女平等指数(GGI)では134カ国中75位。国連の女性差別撤廃委員会
では、男女の賃金格差が是正されない日本は批判を受け、国内では少子化対策は
滞り、女性の過半数を占める非正規雇用の貧困、母子家庭の困窮も深刻です。「
女性問題」は今も日本の重要課題なのです。

◆ 女性のための番組を公開番組に! NHKはテレビ放送開始以来、日本の女性た
ちの現状と変化を様々な番組で報道してきましたが、女性に焦点をあてた番組群
の整理には手をつけていませんでした。そこでNHKアーカイブスでは、2010年
度前期には、記録性や歴史性、先見性などの観点から優れた番組を選び出し、「
女性のためのアーカイブス」を立ち上げようと考えています。公開番組として登
録できれば、全国のNHKの放送局や施設でどなたでも無料で番組を視聴したり
、学校やイベント会場での番組上映も可能になります。これまでに公開してきた
番組はおよそ7000本。重点的なテーマは、「平和アーカイブス」(広島・長崎の
被爆、ビキニ事件)、「環境アーカイブス」(水俣病、四大公害病)、「にっぽ
ん くらしの記憶」(昭和30年代・40年代の暮らし)、「ともに、いきる」(障害
者や高齢者、マイノリティ)などで、2009年度は「教育アーカイブス」でした。

◆ もう一度見たい番組をご推薦ください!  ここで皆さまにお願いがあります。女性をテーマにした番組で「公開されたら是非、視聴したい」「授業で使いたい」というNHK番組があれば、1本でも2本でもご推薦ください。
ドキュメンタリーでもドラマやバラエティなど、どんな番組でもかまいません。番組名やタイトルを覚えていない場合は、おおよその放送年月日や番組の概要、出演者の名前など、何らかご記憶にある手がかりを書いてくだされば、こちらで探します。それらを試写して内容の確認と精査、時には画面の修復なども行って、著作権上の問題をクリアした後、公開番組にします。ご推薦いただいた番組の全てを公開することはできませんが、寄せられたご要望と番組リストは、今後の選定に積極的に生かしていきます。
アンケート用紙は次頁にあります(締め切りは4月10日)。どうぞよろしくお願いいたします。
              
NHKアーカイブス:女性アーカイブス担当 池田恵理子 
E-mail:ikeda.e-km@nhk.or.jp
TEL:048-268-8280 FAX:048-268-8607

〒333-0844 埼玉県川口市上青木3-12-63 NHKアーカイブス「女性のためのアーカイブス」アンケート
(4月10日までにご返送ください)



○ もう一度視聴したい 女性にかかわるNHK番組
いつごろ放送の、どんな番組だったのか、番組タイトル、副題、放送年月日、出演者など、ご記憶にある情報をできるだけ詳しくお書きください。いくつでも結構です。
1)
2)
3)


2010-03-20 01:58 | 記事へ |
| ジェンダー / メディア / ナショナリズム政治 |
性犯罪をもっと重罰化する必要


ジェンダー関係のMLで、性犯罪と量刑にかかわる記事をいろいろ教えてもらいました。裁判員裁判で、素直な意見が出始めていることに関連してです。ようやくまともな感覚が少し反映され始めています。

私は、死刑反対論者であり、近年の安易な重罰化にも反対の立場ですが、性犯罪はもっと重罰化すべきと思います。

○10年3月18日、東京地裁立川支部
女性6人に暴行したなどとして、強姦(ごうかん)致傷罪
→求刑通り無期懲役

裁判員の男性会社員(30歳代)「性犯罪は今まで軽く見られてきた。今回の判決が浸透し、こうした事件がなくなればいい」

○10年3月18日長崎地裁
強制わいせつ致傷 →懲役2年 (求刑懲役4年)

松尾裁判長 「犯行は非常に卑劣。計画性がないことをもって犯行が悪質でないとはいえない。被害者のけがは重いとはいえないが、大きな精神的衝撃を受けるなど全体として結果は重大」「保護観察制度の存在を前提にしても、執行猶予が相当とは考えられない」と実刑の理由を説明。

○ 10年3月10日 仙台高裁
女性2人に強盗強姦 1審 求刑通り懲役15年 
→  控訴審判決  1審判決を支持
  
 
○10年3月2日 東京地裁
6歳女児に対して内の公園トイレで女児の下半身を触り、2日間のけが
強制わいせつ致傷罪 
→懲役6年(求刑・懲役7年)

公判では被害女児の父が「性犯罪は『人格の殺人』だ」と意見陳述
会見した裁判員たちは、性犯罪について「日本の量刑相場は軽すぎる」と口々に語る

○ 10年2月18日徳島地裁
女性4人への強姦未遂、強姦致傷
→ 懲役10年(求刑・懲役12年)

被害者の意見陳述:手紙で行われた 被害者は「今もまだ恐怖感 を忘れることができない」と心境を吐露。「女性を道具としか見ていない犯人を社会に出してほしくない。重い罪にして、責任の重さを知ってほしい」と手紙。

畑山靖裁判長 「これまでの(性犯罪の)量刑は軽すぎ、見直しの必要がある」「従前の裁判例では、強姦未遂事件はおおむね懲役3年前後、強姦が未遂で傷害の程度も比較的軽微な強姦致傷事件は懲役4〜5年に分布しているが、被害者の立場を考えるとやや軽すぎる」

判決 性的暴行事件がすべて未遂だったこと については、「被害者の必死の抵抗の結果。大きく評価はできない」とした。さらに、「何度も反省の機会があったのに犯行を重ね た。再犯のおそれは否定できない」とした。

弁護側は、強姦致傷と強姦未遂2件の罪に問われた被告を懲役5年とした裁判例を挙げ、「刑の均衡を考えれば懲役6年が相当」と主張
裁判員 「性被害は女性に精神的、肉体的なつらさを与え、一生の傷になる。今までの刑では軽すぎる」

渡辺修・甲南大法科大学院教授 「被告の常習性がはっきり表れ、複数の被害者がいる点を考えると、懲役10年というのは軽すぎないか。求刑の懲役12年も軽い印象を受ける。性犯罪は従来、低めの量刑が出ているが、性犯罪は被害者にとっては『人格の殺人』。量刑を見直す時期に来ている」

 元判事の西野喜一・新潟大法科大学院教授「判決文で、これまでの量刑は軽すぎたと言及しているのは、ほかの裁判所の判断は適切でなかったと言っていることになり、異例だ。裁判員が加わ り、一般市民の声が大きく影響したのではないか。これまでの量刑分布を超えて重い刑が科されたことは疑問。同様の犯罪には同じような刑でないと、バランスがとれない」

傍聴したI女性会議県本部事務局長、高開千代子氏 「性犯罪は裁判員裁判の対象から外すべき」と主張しているが、一 方で「被害者の中には、周りに性犯罪の卑劣さや悪質さを知ってもらえてよかったと感じる人もいる。裁判員裁判の対象とするかどうか、被害者自身が選択できるようにできないか」

○10年2月4日静岡地裁沼津支部
わいせつ行為の末に命を奪われた女性 →求刑通り無期懲役
遺族が被告の「極刑」を求めた。


○10年 1月 前橋地裁
強姦致傷事件の裁判員裁判 →、懲役12年(求刑13年)
裁判員 「もともと性犯罪にはもっと重い刑を科すべきだと思っていた」

○ 09年12月17日 神戸地裁
強姦致傷事件 →懲役6年6カ月
裁判員 「自分自身と法律上の考えの間にギャップを感じた。(性犯罪に関する)法律は国民感情についていけていないのではないか」

○ 09年12月11日 東京地裁立川支部
集団強姦致傷罪 →懲役13年
裁判員「裁判官は判例とのバランスを考えてしまう。裁判員こそ被害者の感情をくみ取れる」


参考:放火の罰則  同罪の法定刑「死刑か、無期または5年以上の懲役」
強姦致傷罪の法定刑は「無期または5年以上の懲役」だが、けがの程度が軽い事件はこれまで懲役4〜5年の範囲に分布

 
2010-03-20 00:08 | 記事へ |
| ジェンダー / 暴力・DV |
2010年03月19日(金)
派遣法の数字

派遣法が改正される。
ひどいザル法、骨抜き法である。

『朝日新聞』2月17日に、わかりすい図表がある。昨年からまともな運動側の言ってきたことを、竹信さんらがわかりやすく記事にした。

この図表は今後あちこちの学習会で使われるだろう。こういう仕事には意味がある。

内容は、今度の改正派遣法では、常用雇用は、規制を免れることが多くなる。となると、派遣202万人のうち、半分以上の115万人が対象外。次に、常用以外(登録型)の87万人のうち、専門26業務も対象外だから43万人が対象外となる。つまり残り44万人だけが今度の法律で日雇い派遣などの禁止対象となる。
あまりに対象外が多すぎる。
そして今後、「常用」が増えるだろうが、それは名目だけ。専門26業務という形での専門ではない派遣、違法派遣も残り続ける。

つまり、この図表、数字以上に、実際に規制対象は減る。
とにかく、200万人のうち、今度の法律で44万人だけが禁止対象、という数字は覚えておこう。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

追記:
労働者派遣法改正案の閣議決定について、連合が事務局長談話を発表しているが、これが最低最悪にひどい内容である。事前面接禁止をなくすなどというふざけたことを維持すべきだったというのである。なにが、「公労使三者が厳しい議論を尽くした審議会の答申」だろう。多くの底辺の労働者を裏切った「連合の代表」の妥協を反省するどころか、居直って足を引っ張っている。ナサケナイやつらである。

連合 労働者派遣法改正法案の閣議決定に関する談話
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/danwa/2010/20100319_1268978287.html

なお、全労連のほうの事務局長談話は、連合に比べればずっとマシである。

2010-03-19 15:34 | 記事へ |
| メディア / 労働 / 貧困/反貧困 |
報道する前に本人に取材をせず、ウソを報道したNHK

奈良県で2006年に起きた放火殺人事件で少年院送致された少年の供述調書を引用した単行本の著者・草薙厚子さん(45)が、この事件を巡る秘密漏示事件に絡んで誤った報道をされたとして、NHKに1000万円の損害賠償を求めた訴訟で、3月15日、東京地裁で和解が成立し、BHKが草薙氏に和解金100万円を払った。

和解条項には、NHKが草薙厚子さんの供述内容を報道する前に本人に取材をしなかったことを認める、およびNHKが草薙厚子さんに謝罪の意を表し、100万円払う、というもの。

「報道する前に本人に取材をしなかった」ことをNHKが謝罪したという点で、これは、報道の安易な一方的情報の垂れ流し、警察情報の垂れ流しがおかしいと世間に示す一歩といえます。

それからこの草薙厚子さんの報道姿勢には賛否両論があると思いますが、以下の草薙さん裁判陳述書にもあるように、法務官僚と警察・検察が一体となって、強制捜査し、デッチ上げで彼女を陥れようとしたことは完全におかしなことです。

「奈良地検では最初から明確な事件の構図を決めていました。それは、私が京大教授との肉体関係を利用して、京大教授と親しい鑑定医から捜査情報を入手したか、私が鑑定医に現金を渡して直接、捜査情報を入手したかというものでした。」

というように、郵便事件の大阪地検と同じように、ここでもでっち上げがなされたのです。

そして、この事件でも、新聞やテレビは一斉に彼女に対する批判を行いました。メディアの責任は重大です。
NHKは、今回、以下のような虚偽報道をしたのです。

<供述調書の写しに、草薙さんの指紋が残されていたことがわかっていますが、草薙さんが事情聴取に対して「医師に『供述調書を見せてほしい』と頼み、写しを見せてもらった」と話していることが新たにわかりました。>

そうきけば、草薙さんが取材源を話したと思うでしょう。しかし事実ではなかった。Nhkは事実でないことを報道したのです。
報道とはそんなものです。平気でウソを報道するのです。

私の周りでも産経新聞が、取材もせずにウソ報道を実名で報道しました。
許せないことです。とくにインターネットで永久的にそのウソ情報が残ってしまう現代においては。

だからこそ、報道する前に本人に取材をしなかったとして、今回、NHKが謝罪し、100万払ったというのは重大なことです。


そしてまた、草薙さんが事件の背景として、「犯人」の発達障害の問題を提起したことも大事な点だと思います。世間ではとにかく犯人を罰すればいいと言うだけの単純化がすすんでいますから。

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新聞: 供述調書報道、草薙厚子さんとNHKが和解
 @2010年3月15日21時57分 読売新聞

奈良県で2006年に起きた放火殺人事件で少年院送致された少年の供述調書を引用した単行本の著者・草薙厚子さん(45)が、この事件を巡る秘密漏示事件に絡んで誤った報道をされたとして、NHKに1000万円の損害賠償を求めた訴訟は15日、東京地裁(沢野芳夫裁判長)で和解が成立した。 和解条項によると、NHKが草薙さんに謝罪の意を示し、解決金100万円を支払う。
 草薙さんは07年5月、少年の供述調書を引用した単行本を出版。その後、調書を草薙さんに見せたとして医師の崎浜盛三被告(52)(1、2審で有罪、上告中)が逮捕され、草薙さんも奈良地検の事情聴取を受けた。NHKは同年9月22日、「草薙さんが事情聴取で『医師に調書の写しを見せてもらった』と話したことがわかった」と報じた。
 和解成立後、草薙さんの代理人の清水勉弁護士らが記者会見し、「NHKが誤報と認めたものと認識している」と話した。一方、NHK広報局は「誤報ではないとの主張に変わりはないが、争いを決着させるのが適切と判断した」とのコメントを出した。
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草薙厚子の“のほほん”事件簿 より

虚偽報道訴訟 意見陳述書

虚偽報道訴訟 意見陳述書
2008年10月20日 東京地方裁判所提出

意見陳述書  2008年10月20日

少年鑑別所での少年たちとの出会い
私は大学卒業後、法務省に入り、少年鑑別所の法務教官になりました。
事情があって2年で退官しましたが、その間に少年鑑別所で出会った少年たちから学んだことは今でも生き続けています。それは、人間関係を構築する出発点となる親子・家族関係によって子どもはどのようにでも成長できる可塑性があるということです。

『少年A  矯正2500日 全記録』
2004年、私は、1997年に神戸で起こった児童連続殺傷事件の加害少年の矯正の記録を1冊の本にまとめました。『少年A  矯正2500日 全記録』がそれです。これまで日本ではこの種の内容のものはありませんでした。
この本を書くことにしたのは、日本中を震撼させた事件の加害少年がどのようにして事件に追い詰められて行ったのか、どのようにして世の中に戻れる人間に変わってきたのかということを、世の中に具体的に示すことによって、加害少年と被害者・遺族や社会一般の人々が同じ社会で共存できることを実感してほしかったからです。
また、法務教官の仕事ぶりのすばらしさも知ってほしいと思いました。

法務官僚との対立
しかし、法務省の中には私のこのような仕事を評価しない、それどころか、むしろ、嫌悪している人たちもいます。
私の仕事を嫌悪する人たちは、少年事件はなるべく世間の目に触れない形で処理できた方が、加害少年のためによいという考え方です。この考え方は穏便ではあります。しかし、この手法では、加害少年の過去を社会で共有し、社会が的確に援助してゆくという人間関係を構築することはできません。再び事件を起こしたら、その都度だれかが処理をすればよい。それだけです。

法務官僚による集中攻撃
2006年6月に起こった奈良少年放火殺人事件を取材し、週刊現代、月刊現代に記事を書きました。そして、2007年5月21日、単行本『僕はパパを殺すことに決めた 奈良エリート少年自宅放火事件の真相』を出版しました。
法務省では週刊誌、月刊誌に記事が掲載されたときから注視していたらしく、法務省内部の知人から聞いたところでは、単行本の出版直前から法務省内部で資料提供した犯人を探していたそうです。
出版日をXデーと決めていたかのように、出版日翌日の5月22日から法務省の表立った攻撃が始まりました。

法務官僚は、当時、まだこの本を読んでいない長勢法務大臣にこの本にプライバシー侵害の問題があるという趣旨の発言をさせました。直後の5月28日、東京法務局は、組織内の発案で、この本を人権侵害の問題があるとして調査開始しました。そして、7月4日には関係者数人の聞き取りを済ませて、同月12日に、東京法務局長名義で勧告を発しました。何と手際のよいことでしょう。

東京法務局の調査開始後、勧告を発する前の6月21日、元検事総長を含む元検察官の弁護士らによって作成された加害少年とその父親名義の告訴状(罪名は秘密漏示罪)が、奈良地検に提出されました。絶妙のタイミングです。
 
突然の強制捜査
2007年9月14日早朝、自宅が奈良地検による家宅捜索を受けました。全く予想していなかった事態です。
しかし、奈良地検では最初から明確な事件の構図を決めていました。それは、私が京大教授との肉体関係を利用して、京大教授と親しい鑑定医から捜査情報を入手したか、私が鑑定医に現金を渡して直接、捜査情報を入手したかというものでした。これは、1972年の外務省機密漏洩事件のときの問題点のすり替えと全く同じ手法です。

実際にはそのような事実は微塵もありませんから、その裏付け証拠は何も出てきません。奈良地検を利用して私を陥れようとした法務官僚の謀略は完全に失敗でした。このまま逮捕者なし、全員不起訴では、奈良地検の面目は丸つぶれです。鑑定医の逮捕、起訴は、奈良地検のメンツのためだけに行われた権力の暴走行為です。

 新聞・テレビの識者らのコメント
 奈良地検の強制捜査開始直後から、新聞やテレビは一斉に私に対する批判を始めました。とくに多かったのは、供述調書の引用を多用するから取材源がわかってしまったのではないかという趣旨のものでした。
 しかし、この指摘は正しくありません。今回の取材でも取材源はいくつかあります。法務省の内部調査ではこの本の記述からはだれが情報源かを特定できませんでした。奈良地検が秘密裏に組織的に動いた結果として関係者を絞り込み強制捜査に至っているのです。
 
 取材源の秘匿
 私はこれまでどの仕事でも取材源の秘匿を守ってきました。そうでなければ、秘密性の高い情報は手に入りません。ジャーナリストとして当然のことです。今回の取材でも多くの人の取材協力を得ていますが、公にしてはならない人たちについては、約束をしていなくても、取材源が本の書き方からわからないように配慮しました。
少年Aの本を書いた時も今回も、私は法務省内部の人たちの取材協力を得ていますが、法務省ではどちらについても取材協力者を割り出すことができませんでした。
 
NHKニュース
私は、昨年9月14日から10月28日までの間、被疑者として19回、検事の取調べを受けました。取調べでは、捜査資料の情報提供者がだれかということを執拗に聞かれました。私は、「取材源は言えない」と言い続けました。
4回目の取調べが終わった翌日、9月22日の早朝のことです。テレビのNHKニュースで私の取調べ状況を放送しました。
<供述調書の写しに、草薙さんの指紋が残されていたことがわかっていますが、草薙さんが事情聴取に対して「医師に『供述調書を見せてほしい』と頼み、写しを見せてもらった」と話していることが新たにわかりました。>
というものでした。

私は、取調べ検事から調書のコピーから私の指紋が出たという話を聞いたことがありませんでしたし、取材源に関する具体的な供述をしたこともありません。NHKがどうしてこのような報道をするのか、全く理解できませんでした。他局のニュースと新聞各紙の記事を確認しましたが、NHKと同じ報道をしている社はありませんでした。

同日、NHKに抗議し、訂正放送を求めましたが、「報道内容に誤りはない」と、拒絶されました。私は、急遽、記者会見を開き、公の場でNHKに抗議しました。このときすぐにでも提訴したかったのですが、並行で捜査対象になっていた鑑定医に迷惑をかけてはいけないと思い、延期せざるを得ませんでした。
今年3月に改めてNHKに抗議文書を送りましたが、回答内容は同じでした。
NHKとNHKの虚偽報道を信じる視聴者にとって、私はいまだに取材源を取調べで簡単に話してしまう、ジャーナリストとして最低の人間のままです。

私を支えているもの
しかし、私には、『僕はパパを殺すことに決めた』を真剣に読んでくれた読者という心強い味方がいます。私の手元には彼らからの手紙と葉書が数十通あります。

その中の1通の手紙の送り主は、自分の息子もこの加害少年と同じ歳で同じく広汎性発達障害を持っているという母親でした。病名を知り理解するまでは地獄の毎日だったことや、知ってからの夫は息子に優しくなり、家族全員が前向きに生きられるようになったことなどが書かれていました。母親は次のように書いていました。

「発達障害を理解する事はとても大変ですが、早く気付く事は大切です。少年犯罪のニュースを聞くたび、他人事ではなく、いつ我が家に起こっても不思議でないと不安です。でも、もし正しい理解とまわりのサポートがあったら悲劇は防げるかもしれません。この本で草薙厚子さんが発達障害について取り上げて下さったことに感心を致しました。・・・是非、この外からは見えにくい、気づきにくい広汎性発達障害の、世間の正しい理解と、そして奮闘している本人と家族の支えの大切さを世の中に啓発していって下さればと願っております。又、アスペルガー症候群=犯罪予備軍という世間の誤解も解いてほしいと願ってやみません。」

おわりに
NHKは、誤報を認めず、謝罪せず、訂正報道をせず、私のジャーナリスト生命を絶とうとしています。この頑なさは、外務省機密漏えい事件の西山記者の訴えに耳を傾けなかった、当時の新聞・テレビとまったく同じです。
私も、西山記者が闘ったように、自分のしてきた仕事の名誉にかけて引き下がりません。私は、自分の名誉回復と、謝罪できないNHKの体質を改めさせるために、この裁判を最後まで闘います。


2010-03-19 15:17 | 記事へ |
| メディア / 人権 / 政治、権力 |
2010年03月18日(木)
猫にこんなことをしてはいけない


起こってしまったこと
起こってはならないこと
取り戻せない悲しみ
失う、喪失
そんな・・・
判断ミス
運命
愚かな人間達
悲しみ
不在
そこにあったもの が もうない
猫にこんなことをしてはいけない

******************************
ヴィスワヴァ・シンボルスカの詩より

とり残されたアパートの猫
(『終わりと始まり』1993年)

死んでしまうこと―――猫にこんなことをしてはいけない
空っぽのアパートにとり残された猫は一体なにを始めたらよいのか
壁によじ登る
家具に体をこすりつける
まるでここは何ひとつ変わっていないような
しかし変わってしまった
何も動かされていないかのようで
どこかがらんとしている
そして夕方になっても電灯が灯ることもない
階段に足音が聞こえている
でもこれは違う人のもの
お皿に魚を置く手も
いつも置いてくれたあの手ではない

いつものあの時間に
何かが始まらなくなり
行われるべき何かが行われない
だれかがここにずーっといたのに
そして突然いなくなってしまった
そしてそのままずーっと
しぶとくいなくなったまま

戸棚という戸棚を覗いてみた
本棚の上も走り抜けてみた
絨毯の下にもぐりこみ調べた
言いつけを破り紙を投げ散らした
これ以上何をしたらよいというのか
寝て待つだけ

さあ すぐ帰ってきて
姿をみせて
猫にそんなことをしてはいけないって
いくらなんでももうわかるでしょう
彼のほうに全くそうしたくないかのように
少しずつ歩いていく
とても憤慨しているかのように
はじめは跳ぶことも 鳴くこともしないで



2010-03-18 11:42 | 記事へ |
| 作品 / スピリチュアリティ / 関係性 |
マーク・ロスコを扱った「日曜美術館」 


09年7月19日放送「日曜美術館」(NHK)をみて

これについて、僕はマーク・ロスコが好きで、スウェーデンでそれをまねて描こうとして、その色合いのむつかしさを実感して、そのすごさを再確認したというようなことを、前に少し書いたが、その続き。

高村薫がいろいろロスコについて語っているのだが、その発言は、あまりにマーク・ロスコの芸術作品を捉えることから遠くて、恥ずかしくなった。抽象絵画が苦手とか、いっている。別に苦手じゃないけど?
なぜ抽象なのか、とか、いろいろ理屈で考えて、たいしたことを言っていないし。

こんなふうにガチガチに固い言葉で、作品の意味を捕まえようとして、へんだねー、と思った。
きれいな夕陽を見て、何を感じるかわからなくて、言葉をたくさん使ってようやく、少し「きれいで、気持いい」というようなことに近いことを言う。
え、それって、5歳の子でも最初から感じているよっていうようなこと。
言葉にしても何も付け足してないし、生み出してない。


カン・サンジュが「ロスコの絵の、この色は最初はなじめなかった」といっていたが、へー、僕は見た瞬間から最高に美しい色であり、大好きと思ったけどねー、と思った。

そんなふうに、二人と僕は、まったく違う感覚。

アート作品に対しては、いろんな見方、感じ方があっていいんだけど、この番組の高村とカン・サンジュの感想・語りは、僕には、何ももたらさなかった。

この人たちは、芸術を語る力がないと思う。この番組、不適切な人がやっているように思ったけど、そうではないのかなあ。
ぼくにとって、いい解説、いい批評って、なるほどなあ、そう深く見るか、そういう見方もあるか,という、発見があるもの。僕と同じでなくても、いい。
よくあるのは、たいした内容がないのに、美術評論家風特有の何かを言っているかのような修辞的な言葉の羅列で示すもの。その作品のすばらしさを、過剰な修辞的・抽象的言葉と過剰な意味づけで示す、エエカッコシいのもの。
でも何かをいっているようで何も行っていないようなのがよくある。
でもそれさえも、まあ許せる。そんなものだとあまり期待しないから。

でも今回のNHKの番組内での発言は、感じる力がないことを告白するような感じなので、聞いていて、少し痛々しくてつまらなかった。
このひと、わからない、ということをいっていて、それをヘリクツの言葉を積み重ねてエエカッコしているから痛々しい。

言葉にならないことがある、言葉にならない体験が怖い、等と、初級のことを言っている。
勉強のよくできる子が、美術でもいい点をとろうとして無理しているって感じ。
高村さん、僕は苦手な人だなあ。(この人にはいいところもあると、僕は認めるし、多くの人も評価している)

向いていない美術評で、発言しなければいいのに。


2010-03-18 01:44 | 記事へ |
| 作品 / メディア |
2010年03月17日(水)
『朝日新聞』に釜が崎記事 「ユニオンぼちぼち」も関係
『朝日新聞』の夕刊の連載記事で釜が崎のことが連日取り上げられています。(『人脈記 釜が崎有情』)

釜が崎に関わったまともな人たちがたくさんでてきています。

3月9日は、「ユニオンぼちぼち」の大阪事務所をおかせていただいている医療連(大谷さん)のことがのっています。

今、野宿者が生活保護ですぐに民間アパートに入れるようになったのは、佐藤裁判のおかげだという話です。佐藤裁判のことはきいていましたが、それを担った弁護士が小久保さんだったと始めて知りました。

3月16日には、西成高校の肥下先生のことがのっています。肥下さんとは、この間、私個人としても「ユニオンぼちぼち」としても交流していて、「ユニオンぼちぼち」と一緒に本作りをしたりしています。
そして肥下先生の教え子がアルバイト先で急に解雇されたことに対し、闘う力を学校で学んで実践したという話も載っています。

ぜひ読んでみて下さい。
2010-03-17 17:30 | 記事へ |
| 労働 / 貧困/反貧困 / メディア |
ひどい派遣法が通る見通し


派遣法が、「事前面接解禁」だけを取引材料に、通る見通しです。

それ以前の関連記事を少し以下に貼り付けます。
以下の記事にあるように、派遣法は法案をそのまま通すのが雇用の現場を知った正論で、与党内で社民、国民新党が、事前面接がおかしいとか、改正法施行までの猶予期間が長すぎるとか「常用型」の定義のおかしさとかを問題としているのは、つまらぬ細事にこだわった意見だという感じです。

そして今回の改正案は「公労使合意を踏まえた」のだから尊重せよというのがよくでてきます。

これは、現場や労働問題を何も知らない人が素人的に言える意見だらけです。
政治家やメディアのほとんどはその程度です。

法案は、10箇所以上を抜本的に書き換える必要があり(私の以前のブログ、大阪労働弁護団の意見書参照〕、事前面接問題はその一つにすぎません。
それさえとおらないということでしたが、今回、事前面接問題だけ、社民党のいうことを受け入れ、そうした一部見直しだけでとおることになったという話です。
他の点は、たぶん、法案どおりでしょう。最低といっていいほどひどい内容です。
専門業務を見直さないという大問題、常用雇用といえば、何でもありという大問題など、大事な点はまったく改正されません。派遣の現状はほとんど今のまま続くでしょう。

また「公労使合意」といいますが、その公労使のメンバーを選んだのは前政権であり、ひどいメンバーであり、本質的には真の公労使合意などなされていません。

ですから、結論的には、今回の法案は廃案にして再度、メンバーを入れ替えて法案を作り直すべきです。それが一番いい

しかし、多分それは現実の状況の中では難しい。だから通ってしまったひどい法律に基づいて運動をしていきつつ、今回の法律が、骨抜き実抜きの最低のザル法で、ほんの少ししか役立たないものでダメだと宣伝していき、早急に法律のいっそうの抜本改正を求め続けるというしかない、ということになります。

それでもいったん法改正がおこなわれると、次の改正が少し遠のきます。だから今回の法案は通さないほうがいいくらいだと今から新法に大批判・大反対していくのがいいと思います。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

「社説 派遣法案先送り 公労使合意を尊重せよ」@東京・中日新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2010031302000075.html

2010年3月13日

 労働者派遣法の改正をめぐり連立与党内の調整が難航している。
まだ課題が残っているためだが基本方向を見失っていないか。派遣
労働者の保護の原点に立ち戻り、今国会での改正案成立を急げ。
 「働きたいときに働く」「正社員と同じような待遇」との触れ込
みで一九八五年に制定された労働者派遣法。若い女性を中心に人気
を集めたが、現実には契約期間中でも解雇される不安定雇用の象徴
的存在だ。
 労働力調査によると昨年平均の非正規雇用労働者は前年比三十九
万人減の千七百二十一万人。このうち派遣は三十二万人も減って百
八万人となった。派遣切りが吹き荒れたことを裏付けている。
 また労働者を禁止業務へ送り込んだり専門職と偽って長期間働か
せるなど、派遣会社の違法行為が後を絶たないありさまだ。
 鳩山新政権の下、労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)は昨
年末に派遣制度の見直しを答申した。先月下旬には改正案要綱も答
申され、今国会に改正案が提出される段取りになっていた。
 柱は(1)雇用期間が二カ月以内の日雇い派遣(2)長期間の雇
用契約を結ぶ常用型を除いた製造業務派遣(3)専門二十六業務や
高齢者などを除いた登録型派遣−をそれぞれ原則禁止とする厳しい
ものだ。
 派遣法は過去ずっと緩和され続けてきただけに、今回は「原則自
由化された一九九九年以前の状態」に戻る派遣制度の大転換だ。
 ところが社民、国民新両党は派遣受け入れ企業の事前面接解禁に
強く反発。登録型派遣禁止の猶予期間の長さなども問題視した。
 事前面接は現行制度では禁止されている。前政権の改正案に盛り
込まれ、今回も引き継がれた。派遣法を規制強化する一方で企業側
に規制を緩和するのはおかしい−との指摘はそのとおりだ。できれ
ば解消すべきだろう。
 だが今回の改正の基本は派遣労働者全体の保護強化である。
 労働・雇用政策は働く現場で徹底されなければ意味がない。労政
審は公益、労働、使用者の三者構成の組織で、政策決定までにはい
つも労使の激しいせめぎ合いがある。今回の改正案も使用者側と
やっと折り合いがついた。
 与党関係者はもう一度、雇用の現場を直視してほしい。派遣労働
者が職場と住居を同時に失うような状況をなくすには、一刻も早く
現行制度を変えなくてはならない。公労使合意を踏まえた改正案を
閣議決定すべきである。


「与党足並み乱れ 派遣法改正」@東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2010031502000064.html

2010年3月15日 朝刊
(記事前半 略)
・・・  ただ、改正内容は労使双方の代表が参加する労働政策審議会(厚
労相の諮問機関)で決めたものだ。日雇い派遣の原則禁止など「ギ
リギリの合意内容」(長妻氏)で、民主党の支持母体である連合も
原案通り早期成立を政府に要請している。
 鳩山首相は十二日の参院予算委員会で「(改正案は)難しい議論
の中でまとまった。そこを変えるのは極めて難しいという判断だ」
と述べ、修正に消極的な姿勢を見せた。
 長妻氏も「労使の積み上げによる合意の経緯を説明し、(両党
に)理解してもらいたい」と繰り返すだけで、調整に手間取っている。


【読売新聞】政治 - 2010.03.04
派遣法「常用型」で与党に溝、共産は独自案
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100304-OYT1T00082.htm

 政府が作成中の労働者派遣法改正案を巡り、社民、国民新両党が
厚生労働相の諮問機関「労働政策審議会」(労政審)が答申した要
綱を修正した改正案にするよう求めている問題で、共産党は3日、
独自の修正案を示し、与党に揺さぶりをかけている。
 労政審が答申した要綱には、製造業派遣や、仕事がなければ派遣
会社から給料を得られない「登録型派遣」の原則禁止などが盛り込
まれた。ただ、製造業派遣は、仕事がない時でも派遣会社から給料
が支払われる「常用型」には例外的に認めている。しかし、社民党
や国民新党は改正法施行までの猶予期間や「常用型」の定義などで
民主党側と溝がある。国民新党代表の亀井金融相は3日の議員総会
で「労政審の答申を、そのままやらないといけないことではない」
と強調した。
 これに関し、共産党の志位委員長は3日の記者会見で、常用型の
例外規定の撤廃などを盛り込んだ独自案を発表、各党に連携を呼び
掛けた。

【日本経済新聞】政治 - 2010.03.03
共産が派遣法の修正案、より厳しい規制求める
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20100303ATFS0302103032010.html

 共産党の志位和夫委員長は3日、政府が今国会に提出する労働者
派遣法改正案への修正提案を発表した。製造業派遣の禁止に関して、
派遣会社と常に雇用契約を結ぶ「常用型雇用」も対象に含めるなど、
より厳しい規制を求める内容。「公布から3年以内」の経過期間も
設けず、早期施行を求める。(03日 22:55)

2010-03-17 11:58 | 記事へ |
| 政治、権力 / 労働 / ジェンダー |
2010年03月15日(月)
金をもらわないと支援活動しないのか?


生活保護手続きを手助けしている弁護士がいるという事実はいいことだが、その背後に、日本弁護士連合会による「法律援護事業」によって一定のお金が支払われているという事実がある。

まったくの無料ボランティアだけでは継続しないという現実もあるだろうが、
労働組合活動にしろ、様々な市民運動の活動は、多くは無償で行われている。

弁護士の中には、高収入の人もいるし、高収入でなくても中ぐらいの収入の人がほとんどじゃないか。仕事があって地位もある。
そういうひとが、とにかく、1ヶ月の中で、自分の一定の時間を無料で活動やれよなって思う。

無料だと動かないって、おかしくないか?
甘すぎるし、いい気なもんだと思う。
でも、まあ、一部だろうが、私たちの周りのまともな弁護士は手弁当でやっている。
で、ぼくはそれは、ほほえましく思う。嬉しく思う。

同時に、弁護士にしろ、大学教員にしろ、医者やカウンセラーにしろ、自分を専門職だとえらそうに思うなよと思う。自分の1時間は高いんだなんて思っているヤツが一部に見受けられるがバカだなと思う。無料で動くということが大事だと思う。

なお、この話は、一定、組織のお金を使って、ヨリ大量に継続的に多くの人が関わるようにするということを否定はしていない。金を受取って活動すること全体を否定しているのではない。

単純に、野宿者支援とか生保取得支援を、弁護士もただでやれよなってこと。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  
それに関する話

就職したいと思っているがなかなか決まらないという人がこの世にはたくさんいる。いままで不安定な派遣とか日雇いとかしかなかったから、できれば正社員になりたいというのもわかる。

そういう場合の考え方のひとつとして、たとえば料理を作る仕事をしたいというとき、就職するという以外の道を考えるというのもあるのではないか、と思う。

生活保護制度を使って、当面それで生活費をまかないつつ、どこかで料理するというボランティア活動をするのである。ボランティアで関わってくれるなら来てほしいというところがあると思う。
そういうところで人のために働く、人との交流の場をもつ、役に立つ喜びを実感する、その先にまた就職も考えていく、という道があると思う

「そういう場」を知らないという人も多い。そこにつなげていくということは、大事な、「対応策」の一つと思う。

これも、お金第一で考えない、と言うこと。

∞∞∞∞
2010-03-15 03:06 | 記事へ |
| 貧困/反貧困 / 生き方 / スピリチュアリティ |
2010年03月14日(日)
さびしい思い

個人的な、近くの人(たち)の、悲しみの日。
ひであきくん。おつかれさま。よくがんばったね。
何も僕はできなかったけど。ごめんね。
悲しみに、さびしい思いに、ひたる日。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ヴィスワヴァ・シンボルスカの詩より

微笑み (1976年「大きな数」収録)

この世界では、人がより大きな信頼を抱き
希望を託すのは、耳で聴いたことより、この目でみること
だからこそ 政治家とか外交官は微笑まなくてはならない
微笑みは、心のやさしさを示すもの
たとえ 込み入った会談とか、採算の合わない商談
結果の見えてこないものでも―
白い歯を見せ、心から笑って見せるなら
これは一つの潤滑油

一国の首相ともなれば 会議室や空港の滑走路に優しげな顔を覗かせる
てきぱきと行動し、快活でなくてはならない
今日は歓迎の喜びの顔 明日は送別の悲しみの顔作って

微笑みにみちた顔は、対物レンズや群像のためには
必要不可欠
歯科技術を外交的手腕にかえてこそ
めざましい成果が保証される
善意を示す臼歯と調和のとれた門歯は
不吉な状況に欠かせぬ重要事項
われわれの時代は あたり前に
悲しさを悲しさと示すことのできる
安全性にも安穏さにも恵まれてはいない

人類みな兄弟という夢想家の永遠の理想は
この地上を微笑みだけでみたそうとしている
しかしこいつは疑わしいものだ
政治屋さんよ、そんなににこにこしてくれなくていい
だた折々、春や夏の訪れを楽しんで欲しい
神経的痙攣や性急さはぬきにして
時々 さびしい思いにひたるのは、人間にとってごくごく自然のこと
こんなことこそ待ち望んでいることだし
心の底からうれしいと思えることなのだ

2010-03-14 02:04 | 記事へ |
| スピリチュアリティ / 作品 |
2010年03月10日(水)
「婚活」「婚圧」メモ

『朝日新聞』(東京版)の3月5日、生活面での「婚圧 私は流されない」という記事の中で、私の本(「まだ結婚しないの?」に答える理論武装)の紹介とコメントが少し載りました。(いっぱい話したけど、載るのは少し)

取材されたときのメモを以下に紹介しておきます。
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@「アートな関係」という理想と現実の間で、やはり現実の生活を重視するのは仕方ないことなのではないか、特に女性においては・・・という点をどう思われますか。

→ 現実的に考えるならば、結婚が一つの経済的な安定の道なら、それを利用するのもいいでしょう。しかし、それについて直ちに留意すべき3点があります。

第一に、現実的というなら、結婚したくてもできない場合がある、だから結婚以外でも生きていくことを考えるのが現実的という人がいる。この世には、ラブラブのパートナーをもっていない人は多い。それでも生きていくしかない。愛情生活も経済的援助も手に入るというのを夢見るのは現実的ではありません。いいパートナーにめぐり合わない可能性を考慮に入れるべきです。


第二に、妥協的に経済・生活のために結婚した場合、それに伴ってついてくる危険性(DV,役割強制、不自由、束縛、楽しくない関係)への注意を怠るな、何かあれば適切に対処する力を持っておきましょう、といいたい。


第三に、生活水準を下げると可能性が広がるという話。現在の物質主義的な通常の消費生活が必要となると、高い年収400万円以上、となり、それは女性ひとりでは実現が難しいので、結婚となる。しかし、少ない消費、スローな生活となると、150−200万円程度で暮らすということになり、それなら、独身女性が働くことでも可能な範囲となる。つまり結婚に必ずしも依存しなくてもよい。


一言(3秒反撃)で言うなら

「現実というなら、結婚相手が見つからない場合とハズレの相手と結婚した場合の対処もリアルに考えておきましょう」
となります。


☆  ☆  ☆ ☆  ☆  ☆
A伊田さんの本は女性向けですが、婚圧にさらされている男性に向けてアドバイスがありましたら。

→ 男性むけの私のコトバ

先ず、足下を見られて金をむしり取られるのには注意してください。
婚圧に対処する基本の姿勢は、女性向けに本に書いたことと本質は同じで、結婚に逃げるんじゃなくて、先ずは自立だ、結婚はその後のことで、運や運命の問題だ、となります。
確率的に言って、5−6人にひとり程度は今でも結婚しないままといえます。
「婚活」をしてもいいですが、就職活動と同じく、ダメでも自分を責めないで下さい。
相手が見つからなくても、なんとかほかのことで埋め合わせて、生きていきましょう。

最後に 男女平等論やDV防止を学んで、支配的ではない穏やかな関係を作れる能力を高めてください、といいたいとおもいます。ジェンダー性役割意識をやめましょう。
それにからみますが、女性の上に立つ、男らしい男になる必要はないよ、優しく繊細な草食系男子でいいとおもいますよ、といいたいです。

2010-03-10 14:55 | 記事へ |
| ジェンダー / メディア / 生き方 |
別に言ってもいいじゃん

埼玉県教育委員会委員長が、
「結婚は自ら進んで不自由になろうとすることと思える。子供を持つことは結婚に輪をかけて不自由になることだと思える」
といったそうです。
文脈にもよりますが、そういう一面はあるわけで、いってもいいじゃん。

でも保守派には、許せないようで、撤回させられました。なおその発言した人が、フェミニストというわけではないです。

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「結婚は不自由…子供持てば一層」埼玉県教育委員長が発言
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/100303/sty1003030933003-n1.htm
@産経.msn 10.3.3 09:30

 埼玉県教育委員会の松居和(かず)委員長(55)は、2日の県議会
一般質問で選択的夫婦別姓についての見解を問われ、「結婚は自ら進んで
不自由になろうとすることと思える。子供を持つことは結婚に輪をかけて
不自由になることだと思える」と発言した。松居委員長はその後、「陳謝して発言を取り消します」と撤回した。

 自民会派の県議が「選択的夫婦別姓制度によって家族のきずなが薄れ、
離婚や虐待が増えることが想定される」として見解を求めたのに対する答
弁。松居委員長は「きずなとは、そうした不自由さの中で人間が助け合い、
頼り合い、信じ合い、幸せを感じること。夫婦別姓で家族のきずなが薄れ、
親子関係に悪い影響を及ぼすのであれば、よくないことだと思う」とも述
べた。松居委員長は音楽プロデューサーで、平成18年10月に県教育委
員会委員に就任、21年7月から委員長を務めている。
2010-03-10 00:54 | 記事へ |
| ジェンダー / 教育 |
2010年03月09日(火)
『パリ、恋人たちの2日間』

ジュリー・デルピー監督、脚本、音楽、編集、主演の『パリ、恋人たちの2日間』(2007年作品)をみた。

おもしろかった。僕が大好きな『ビフォア・サンセット』『ビフォアー・サンライズ(恋人達のディスタンス)』を、それは男の勝手なロマンチシズムで、リアルな現実はこうなのよって、大人の女性の側から反論するような映画。

で、基本的に、ジュリー・デルピー演じる主人公に魅力を感じた。ちゃんと自分がある。ダメなとこがあるのは当然で、でも、ちゃんと自分がある。だから素敵だ。日本では少ないタイプ。やっぱり、フェミなんだよなー。

だからこの映画の紹介にあった「パリを訪れた倦怠期のフランス人とアメリカ人のカップルがさまざまな危機に遭遇するラブコメディー」というのは、まったく違うと思う。もっと知的なフェミ的な、甘い恋愛映画への反撃の作品と思う。

で、もちろん、めっちゃ笑える。

アメリカとフランスとか、男性と女性という「カルチャーギャップ」というのではなく、等身大の自分を見ろ、そして等身大のわたし(ジュリー・デルピー)からみた、恋人、恋愛、関係性、セックス、友人、家族ってことを描いている。

男って、バカだ、恋人はバカだ、でもいいとこもある、パリも、そんなにロマンチックばっかりじゃねーよ、愛すべきクソったれのパリ、っていうジュリー・デルピーの思い全開の映画だ。

映画の中でのジュリー・デルピーの家族や友人像(会話)が、アメリカ映画にはあまりないほど面白い。父は、ジュリー・デルピーの実父らしいし、恋人役は、元恋人らしい。そういうところも含めて、ジュリー・デルピーのスタイルはクールだと思った。

最後に彼らが四時間話し合って仲直りというのは、つけたしで、だからそこが「文化の違う二人が向き合うシーンがこの映画の一番の見せ場」というのは違うなと思った。

『ビフォア・サンセット』好きな人には、じぇーひお勧め。


2010-03-09 02:46 | 記事へ |
| 映画 / 関係性 |
2010年03月07日(日)
有期雇用の官製ワーキングプア

 「新婦人しんぶん」2010年3月4日号に、脇田滋さんの文章が載りました。
紹介しておきます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
脇田滋さん(龍谷大学法学部教授)の
新 女性の働く権利Q&A 11〈最終回〉

"官製ワーキングプア"どうしたら? 春、更新できるか不安(有期雇用・大学職員)

 Q 1年契約で更新を繰り返しながら、大学で働いている有期雇用労働者です。同僚(有期雇用労働者)の多くが、この3月末に雇い止め(=解雇)されるのではないかと心配しています。最近は大学や学校、病院、福祉施設だけでなく、公務の職場にまで非正規の労働者が増えていますが、この問題をどう考えたらよいのでしょうか。(J子)

 A これらは「日本型有期雇用」と言えるもので、@不安定雇用(数カ月から1年の契約期間が設定され、それを反復更新する形式)、A差別的低劣待遇(補助的業務を理由に、1000円程度の時給または1万円前後の日給)が特徴です。

 EUでは、例外的・臨時的仕事に厳しく規制

 EU諸国では、有期雇用は[1]解雇制限を定めた法律に反しないように例外的な臨時的事由があって初めて利用できます。また、[2]常用労働者との均等待遇保障など特別な保護を定めることになっています。ところが、日本では、[1]の規制はなく、[2]についても雇用不安定のうえに待遇まで低く、差別的雇用という性格が際立っています。

 民間企業と公務員とでは違うルール

 民間企業では、契約更新を繰り返し働いてきた有期雇用労働者の突然の雇い止めがあれば、解雇権の濫用(らんよう)だと判断し、雇用継続を認めるのが裁判所の考え方です(東芝柳町工場事件・最高裁1974年7月22日判決)。ただ、公務員は公務員法に基づく違うルール(「任用」形式)となっているため、裁判所は民間とは違って、有期雇用の非正規公務員について、その雇用継続を認めない考え方をとり、大きな問題となっていました。

 最近になって東京高裁は、非正規保育士の更新を濫用的に拒否した事案で、雇用継続は認めませんでしたが、前例にない高額賠償を区に命じました(中野区保育士事件・2007年11月28日判決)。
 ところが、こうした判例動向を意識してか、より巧妙で脱法的な有期雇用利用が広がっています。"裁判に訴えられても負けない程度に"1年契約の更新を2〜4回反復し、最大で3年から5年を上限とする形式です。例えば、規模の大小にかかわらず、ほとんどの私立大学では1990年代から学部事務、研究補助、図書館などの多様な業務で3〜5年上限の有期雇用が広がりました。その8割から9割が女性です。

 国立大学の「法人化」で民間企業と同じ扱いに

 国立大学では、従来、20年を超える長期間、1年契約を反復更新する非正規雇用がありました。ただ、公務員であるので「任用」の壁があって、裁判所は民間企業のような雇用継続を認めていませんでした。その国立大学が2004年に「法人化」され、職員は「非公務員」となって民間企業と同様の法的状況になりました。すると、各国立大学は従来の方式を改めて、3〜5年の上限を定め、期限がくれば一律に契約更新をしないとする方式を打ち出したのです。2004年採用の人は、この3月末でちょうど上限の5年になるのです。

 恒常的業務に一律に年限を定めるのはおかしい

 担当しているのは、教育・研究に不可欠な恒常的業務です。一律に年限を定めることには「業務上の合理性」がありません。むしろ、短期に労働者を入れ替えることで「契約更新の期待権」が生じるのを予防しようとする脱法行為と言えます。こうした有期雇用の脱法的濫用は、使用者の労働者に対する保護や能力養成という使用者の責務に反するものです。また、労働者を常に雇用不安状態におくことで、有給休暇や育児休業取得など最低基準の権利行使さえ困難にしています。まさに、人間らしく働くことを否定するものです。

 根本的には厳しい規制と撤廃こそ

 現在、派遣法改正が論議されていますが、仮に派遣先に直接雇用されても、無権利な有期雇用であれば解決になりません。民間と公務の非正規雇用、有期雇用と派遣労働は「雇用不安定」と「差別待遇」という点が共通しています。これらを切り離さず、「日本型非正規雇用」全体の問題として、その撤廃をめざすことが重要です。

2010-03-07 04:15 | 記事へ |
| ジェンダー / 労働 / 貧困/反貧困 |
2010年03月06日(土)
イダヒロユキにむかつく

ジェンダー論の授業のレポートで、僕への批判(授業や課題への批判)がある。

たとえば、家事をするという課題についてであるが、 「親が家事を行うのを手伝うのではない。母親(主婦)に手伝ってもらわず、自分ひとりで家族の分を全部する。」という文面に差別的な色が見えて不快であったという批判があった。

説明の時には、もちろん、これは社会の多数においてそうなっているから、こう書いていると説明しているのだが、この文章を悪くとって、これは「逆差別、ファシズムだ」と怒っていた。背景には、自分の家では母親が家事をしてたわけではないということがあったり、僕の授業全体への不満があるようだ。

確かに、単親家庭も共働き家庭もある。女性が家事をしない家庭もある。父が家事をする家庭もある。家族全員で家事を文体している家族もある。で、そういうなかで、課題としては、世間の多数派、ジェンダー秩序において、家事は主婦の役割となっていることを考えるために、家族の分の家事を一人でやってみるという課題を出したのである。上記の説明文だけでは確かに不足しているので来年はもっと詳しく書くが、説明ではその意図を伝えている。

何に怒るかには、その人の問題意識が透けて見える。
このひとの家庭の特殊状況、母への思いがあり、あるべき家庭観があり、その中で、僕の授業のシングル単位・ジェンダーフリー的なスタンスに、怒っている人であった。

その中で、僕の授業(フェミニズム)への批判として、以下のような記述がありました。
「その解決は、男女の実質的な平等などという、論理のみが先行した改革では間に合わないはずです。」
「過度に叫びまわるフェミニストたちと、ひどく鈍感で保守的な社会と大衆の平行線」のままだろう。

そして、僕が、「生活の中に、内省の時間、詩をよむような深いものに触れる時間があるのがいいね」という話をしたことに、ひどく冷笑的に批判していました。

単純な精神性がおぞましいと。 文学青年の端くれである自分から言わせると、文学や芸術などに触れるのは、社会に順応するためには障害でしかない。 社会の価値基準と逆行 、矛盾しているものだ。だから伊田の授業は、「稚拙な意見の垂れ流しに終始した授業」だったと。

→ この人の家庭状況からくる感情の特殊性は横においておいて、私は、一般論として、以下のことは記しておきたいです。

この人と、僕との大きな相違点は、現実の差別の苦しさを中心にしているかいないかです。毎年、いろいろな学生がいますが、僕はかなり強烈に接します。現実を知れと。何のための学問かと。社会に役に立たない学問だ・芸術だなどというような人とは、かなり対決的になります。

そして、口先や観念だけでなく、現実を変えろ、実践しようといいます。実際にこの授業で、性的マイノリティ、家事のしんどさ、職場での女性差別、Dvなどを考えていく人がいると言うのも、大事な現実のひとつです。入門的で単純な授業で一面的でも、〈スピ・シン主義〉の一部をしってくれて、いいように受取って刺激を受けてこれを入り口に、羽ばたいていくような人がたくさんいて、僕はやってよかったなと思います。

ゲストの方がきてくれて、真剣に聞いてくれて、ある意味一つの現実に触れ、大きな影響を受けて、よかったなと思います。
少しだけど、本当に性暴力被害者もいるし、そういう人が少しだけれど、「自分は悪くない」と思ってもらえているという現実があります。
そのことはレポートにも現れています。
僕はそれを読んで、授業を頑張ってしてよかったなと思います。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

その他、様々な批判

マズローを持ってきて、家庭は、生理的欲求をもたらす安全場所なので、家族単位制度でいいではないかというような批判もありました。
子孫繁栄のための最適制度が家族制度という決め付けのひともいます。

ワーク・ライフ・バランス論は、理想論で砂上の楼閣で、共産党に対する気持ち悪さと同じものを感じるという批判も。

∞∞∞∞∞∞∞
また以下の「面白い」批判もありました。

この授業は、通常の授業と違う。客観主義的に参加できず、自分のことが問われるから「ウザイ」授業だった、というのです。
「授業の内容がウザイ」から感情的な反感を持ってしまった。先輩や知り合いもウザイといっていた。
「論理的な思考を重視する法学部の学生が「ウザイ」という言葉を使ってジェンダー論を感情的に排斥したのである」
主張は「正しい」と思うが、不快だった。
伊田氏の講義方法の特異性に原因がある。
一般的なフェミニズムの授業というのは、現実社会の出来事を取り上げて、それについてどう思うか、と問うことが多い。女性の低賃金を取り上げて会社の論理を批判するというようなものである。
それに対して伊田氏の授業は、外の出来事ではなく、私たち自身のジェンダー意識を深くえぐろうとする。一般的なフェミニズムの授業では、私たちは批判者の立場でいられるし、こうした立場は心地よい。私たち大学生は、往々にしてインテリとして自意識を持ち、無知で愚かな旧弊にすがって生きている人々を批判する立場にあると思い込んでいる。
しかし伊田氏の講義によって、自分たちの持つジェンダー的とらわれがあぶりだされると、私たちのアイデンティティは揺らぐことになる。誰でもジェンダー的とらわれを少しは持っているが、気付かずに生きている。それは差別されている人間すら例外ではない。とらわれに気付かされたとき、自分は、女性差別している経営者と同じ人間ではないのかと疑念が沸き起こる。今まで批判していた側に自分が回ることほど不快なものはない。

そこから伊田氏が意図していなかった化学反応が起こる。かえってジェンダー論に批判的になり、男女二分法を正当化するようになるのである。ジェンダー的とらわれを放棄するのではなく、かえって強固なものものにするのである。
だから伊田の講義スタイルは両刃の件である。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
また、拙著『「まだ結婚しないの?」に答える理論武装』に対しての批判もありました。

その内容は以下のようなものです。

結婚武装の本が女性向けなのがおかしい。 不利益を受けるのはもっぱら女性だけという思い込みこそが、古いジェンダー論、女性学である。
「男は若い女性が好き」などというのはジェンダーステレオタイプではないか。
男に尽くす女性像の打破という古いフェミニズムにすぎない。
自己決定権を一部放棄するという自己決定があってもいいじゃないか。
旧来の男性的な押し付けだ。
私は男性だが本当に好きな人のためなら苗字を変えてもいい。
リードの役を求められたからその役をしていただけ。
今の女性意識に即した新たなパラダイムのジェンダー研究が必要だ。
この本を読んで、旧来のジェンダー研究の着地点がわかった。
(以上)
∞∞∞

基本的に、フェミニズムをバカにしているひとでした。
でも僕の本の書き方からして、一部、そのように受取る人がいるのは事実です。
あの本は、原稿は倍以上あり、男性視点からのも一部入れていましたがページ数が多くなりすぎるので、男女二分法のうえでの女性のステレオタイプ的な立場を出発点に書いています。
でもちゃんと読んでもらえれば、その男女異性愛二分法自体を問い直すものです。
当然ジェンダーを批判しています。「男は若い女性が好き」というステレオタイプにはいらない男性がいるのも事実ですが、だからといって。「男は若い女性が好き」という大きな傾向(ジェンダー)がなくなったとはいえないとおもいます。古いフェミニズムとバカにするのもどこで見たんでしょうね。
昔から、女だ、男だ、にこだわっているのがおかしいというようなフェミ批判はよくあります。世間・社会が男女二分法でこだわっていることを問題としているとき、それがジェンダー秩序を再生産しているのかどうかを見ないといけません。ステレオタイプの理解の問題ですね。

インターネットやメディアには、フェミニズムのことをよく知りもせず批判するのは多いですからね。左翼批判、組合批判、社会主義批判も同じですね。ジェンダーフリー批判も。
よく知りもせず、皆が言うから自分も俗論にのって、それを矮小化して、批判している。情報源は、それを批判しているインターネットや本など。
「孫引き」とさえいえないほどの、「4代子孫のうわさ引き」ぐらい。(笑)

なお、「私は男性だが本当に好きな人のためなら苗字を変えてもいい。」というひとつにもつっこみどころがたくさんあります。

好きということと苗字を変えることのつながりは?
シングル単位の苗字.夫婦別姓の選択は? そもそも結婚制度は?
あながた苗字を変えるのは自由だけど、フェミニズムが問題としているのはそのことでは覆らないよということ。

大きくは結局、シングル単位論の理解の問題です。上記の僕への反論は、シングル単位論をまったく理解していない「反論」です。
授業に出ていなくて、シングル単位論がわかっていない人ほど、インターネットとテレビと知らぬ間に身につけた常識から、単純にジェンダー平等・フェミニズムを理解して、反発的になっています。

2010-03-06 00:57 | 記事へ |
| ジェンダー / 生き方 |
2010年03月05日(金)
郵便不正事件からみえる、大阪地検のやり方
冤罪はこうして始まる。いいように作文されている。

10回公判で、元係長上村が大阪地検特捜部に逮捕さ れた後に自ら書いたメモ(取り調べ状況を記録した「被疑 者ノート」)に、「証明書発行に誰も異議を唱えなかっ た」「(元局長は)本当のことを話してほしい」などとする記述があることが明らかになったという。検察側は、省内の「組織犯罪」をうかがわせるものとしている。

しかし、元係長は法廷では元局長の関与を否定してお り、記述について「当時は事実と想像がごっちゃになっていた。村木さんがかかわっているのであれば話してほしいし、かかわってい なければ無罪を主張してほしいという意味だった」などと語った。
「検事には記憶にないと言ったが、同僚が(元 局長の関与などを)証言したと告げられ、指示を認める内容の調書 に署名した」と述べている。

上村の言っていることの方が説得力があるではないか。

以下のような全体を見れば、大阪地検のでっち上げ誘導はどんどん明らかになってきているといえる。

上村元係長は取り調べ時に検事から別の公文書偽造での再逮捕をちらつかされたことを明かし、村木被告関与を認めた理由について「再逮捕を繰り返されるのが嫌だった。心理的に圧迫されていた」「村木被告の関与を認めた調書を訂正しようとしたが、検察官に聞き入れられず、抵抗すると拘置所から出られないとあきらめた」とも述べている。
07〜08年ごろ、別の部署でも厚労相の公印を使った公文書偽造を3回したことを取り調べられ、検事から村木被告の関与を認めなければ再逮捕するとちらつかされたという。
取り調べの際、検事から「あなたが証明書を村木被告に渡すところを見た人がいる」と言われ、上村被告は法廷で「私の記憶とは違うが、早く保釈されたい一心で(村木被告の関与を)認めてしまった。村木被告には申し訳なかった」と述べている。

上村被告が拘置所で取り調べ内容などを記録したノートには、「村木被告の関与は思い出せない。どうしたらいいか」「いいように作文されている。どっちでもいい。早くここを出たい」「冤罪(えんざい)はこうして始まるのか」などの記述があった。
 上村被告は「村木被告の関与を否定しても、検察官から『あなただけほかの人と違ううそを言い張っている』と言われた」「自分の供述など最初からどうでもいい感じだった」などと証言している。

これが人間の心理である。弱いところを突かれ、脅されたり、ウソ情報も含めて誘導されれば、いろんなことを言う。こうして冤罪は作られるのである。

***

また 別の元課長補佐は、「『社会参加推進室の人がはっきり覚えている』『団 体の人が私の名刺を持っている』と言われ、1回はお会いしたんだろうと思った。みんながそう言っているならありうるんだろうと思った」、「検事が作った文を『どうだ』と言われ、サインした」、「被疑者としての取り調べと分かって動転し、『知ら ない』と言っていたら『1泊でも2泊でもしていくか』という話も 出たし、大声も出た」といっている。元課長補佐は、記憶にないと一貫して言い続けたが、検事から「特捜をなめるんじゃない」と何度も言われ、プレッシャーを感じたと訴えた。


多くの人が、他の人がそういっていると聞かされ、皆がそう言うからと記憶を誘導されて言っていて、調書にサインさせられていることがうかがえる。
1泊でも2泊でも怖い。ましてずっとでられないぞといわれたら・・・。
大声で怒鳴られ、調書にサインしろと迫られたら・・。


 取り調べを担当した検事をめぐっては、村木被告の上司(58)の取 り調べでも存在しない電話の交信記録があるように装っていたこと が判明している。

嘘を言って誘導していたということだ。これが大阪の取調べの実態である
******************
メディアの姿勢について

なお、2009年6月には、村木被告の机から400万円が見つかったということで、これがあたかも不正行為によって得た利益であるかのような報道があった。
そのほか、村木が直接電話をして不正を頼んだとか、これは議員案件だといったとか、国会対策が大事だからといったとか、無審査でも早く発行するように指示したとか、大量の報道がなされ、誰が見ても、村木が首謀者で悪人で犯人だというような報道がなされた。
メディアはいまのところそのことを反省していない。

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メディアといえば、よってたかって集団的なヒステリーのように、誰かを血祭りに挙げるのがよくある。小沢でも、スノボ国母でも、朝青龍でもだし、一番ひどかったのは、イラク人質事件での3人への自己責任バッシングだった。
その高遠さんがNHKのクローズアップ現代で6年ぶりに顔を出していた。「生きて帰ってきたのが悪い、死ねばいいんだって思っていた」と泣いていた。まだ傷はいえていないようであった。
この番組を作ったのはいいが、まだ腰が引けていて、あの騒ぎに加担したNHKという「テレビ局」の責任を総括していなかった。あの報道でよかったのかという憲章番組を作るべきだろう。

それから『週刊新潮』によると、朝青龍が「なぐった」とされる 被害者Y氏のことであるが、「一般人」というが、元暴走族のリーダー、元AVメーカー社長、現在クラブ経営、で、麻薬売人にも関係しており、あちこちで豪遊しているような人だという。ちょっと怪しいではないか。こんな人と交流していたという点で、朝青龍に責任あるが、挑発されて怒ってしまい、うまくはめられたのかもしれない。だがメディアはそこを調べないし報道しない。
もう処刑はすんだからだ。

そして「ヤンキー先生」が国会議員になって日教組批判で教育問題を語るように、悪いヤツが改悛したらもちあげる。国母は人気者にもうなっているし、朝青龍もそのうち、うまくすれば人気者になるだろう。小沢は・・・なんねーな。

最後に、国会に1分ちょっとから6分ほど遅刻したといって、大騒ぎっておかしくない? 集団ヒステリーを支えるテレビコメンテーターは、常に空気を読み、決して異論を挟まず、空気に同調し、加速させている。
2010-03-05 16:43 | 記事へ |
| メディア / 政治、権力 / 人権 |
高野文子「私の知ってるあの子のこと」

とってもいい子で、すばらしく愛情にあふれた完璧な両親の元で育ち、物質的にも恵まれている私(ピアーニ)

おとなりのジャーヌは変な子 悪い子 かわいそうな子 ひねくれた子
服のボタンは取れている。家は荒れている。親がめんどうを見ていない。 笑っちゃいけないときに笑う、意地悪な子。ちゃんと挨拶しないし、イーとかする。学校では先生がかわいそうだからと同情する。・・・

でも、なぞだけど、どうみても、ピアーニのおかれた状況のほうが幸せなはずだけど、ピアーニはジャーヌがうらやましい。信じられないだろうけど、ピアーニは、なんだかジャーヌがいいみたい。
なぜでしょう。
へんね

ピアーニは、学校から帰ってきたとき、家の前でいったん立ち止まる
それはほんの少しで、誰も気付かない程度だけれど。

ジャーヌは二人で話している子どもを見ると、割り込んだり、それをいやがるとつねったりする。だからみんなは「ジャーヌはあんまり好きじゃない」という。

ジャーヌ、それでいいの?

ある日は、ジャーヌがヒヤシンスの球根を抜いてしまって、先生に怒られた。
ジャーヌは、あんぽんたん。

ピアーニはいい子。
ピアーニのお母さんは、今日も、いつものように優しい。

ピアーニは手を挙げて先生に質問する。「先生、いい子になると、なにかいいことあんですか?」

ある日、ピアーニは転んで千切れた服のボタンの糸をみて
「ああ、ここにはお母さんの力は届かない」
そんなことを思う子になってしまった

ピアーニは自分の部屋で、お行儀の悪いことをして見たり、夜中にお菓子を食べたり、服を脱ぎ散らかしたり、少しずつ、変なことをはじめていく。
「私、悪いことっていったら、いくつでも思いつくわ」

雪の日の朝、すずめにおはようをいっっちゃった。
しっぱい。
石をぶつけるつもりだったのに。

お母さんに嘘を言ってお菓子をいっぱいもらって家を出た。
くるしい・・。

学校まで誰にもおはようを言わずにいってみよう。
そしてジャーヌの、あのイーをしてみよう。

ちいさいときから、いいこになりたかったね。
もっともっといいこになりたかったね。

あいさつは、ついしちゃうけど、
ジャーヌに、あのイーをしてみた。

もちろんジャーヌはすぐに反撃。
みんなが寄ってきてたいへんだったけど、ジャーヌが謝った。
ジャーヌも嫌われるのが好きだったわけじゃないことが分かった。

ピアーニの服はぼろぼろになったけど、今度はお母さんのことを思い出さなかった。

そういう話。

おろかな子どもも
らんぼうな子どもも
欲張りな子どもも
かしこい子どもも
優しい子どもも
気立てのよい子どもも

みんな

そういう話
2010-03-05 04:09 | 記事へ |
| 作品 / スピリチュアリティ / 生き方 |
2010年03月04日(木)
橋下知事、差別発言問題

橋下知事は、「北朝鮮という国と暴力団は基本的には一緒。暴力団とお付き合いのある学校に助成がいくのがいいのか」とまで述べました。

あまりにひどいですが、そんな中、緊急集会のお知らせも含めて、前門真市会議員の戸田ひさよしさんからの情報の一部をお知らせします。
いっているのはもっともだと思います。
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橋下暴言に怒りの戸田、3/3朝出した抗議電話FAXと府の電話対応を紹介

 3月3日と言えばひな祭り。心安らぐはずのこの日の朝日朝刊で朝鮮学校差別の橋下暴言を知って怒り心頭の戸田は、出勤時間を遅らせて府庁や府教委に抗議電話をし、FAXも送りました。
 まず、抗議FAXについて報告紹介し(朝10時頃送信)、その後に府の電話対応について報告します。
  FAX先:06−6910−8005 「府民相談室」(府民問い合わせセン
ター)
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   橋下徹   府知事 殿
    府教育委員会   殿
    私学・大学課   殿
    人権室      殿
               2010年3月3日(水)

 朝鮮学校への「高校無償化除外」差別を示唆する3/2橋下暴言に対し、満腔の怒り
をもって抗議する!
 大阪府880万人のトップが民族差別を扇動するに等しい言動をするとは何事か!
 橋下知事は直ちに発言を撤回し、在日朝鮮韓国人を含む全大阪府民に対して謝罪せ
よ!
 また府教委・私学大学課・人権室は橋下知事に対して適切な人権啓発と憲法、国際
人権規約、子どもの権利条約等についての教育を行ない、知事の不見識を改善させ
よ!
    
 橋下知事が朝鮮高校への援助除外廃止の差別扇動行政を続けるのであれば、当方は
「不公正な差別行政によって精神的損害を受けた慰謝料の請求」裁判など、知事を被
告とした裁判提訴を広範な人々に訴えて、国際的にも大問題としていくであろう。直
ちに悔い改めよ!
        
 ついでに言うと、朝鮮学校の生徒はたしかに朝鮮総連傘下の「朝鮮籍」の在日朝鮮
人が大半だが、総連と無関係の朝鮮籍住民もいるし韓国籍の子供も増えている。片親
が日本人の子もいるし、近年では親が日本に国籍変更した故に日本国籍を持つ子供
(=日本人)さえいる。
 もちろん朝鮮籍生徒であれば無償化から排除(差別)していいと言うものではな
い。行政が子供の扱いを民族国籍の違いで差別する事自体、断じて許されない事だ
し、拉致問題への見解公表を学校に求めて踏み絵にするなど、論外の圧迫行為であ
る。日本人として、大阪府民として、決して傍観していられない。

 参考までに、「連帯ユニオン議員ネット」の2/9大会での<民族差別を煽り立て、
卑劣な暴行・襲撃を繰り返す「在特会」と「主権回復会」を厳しく糾弾し、かかる蛮
行を許さない特別決議> の宣伝用ビラと、「朝鮮学校への攻撃を許さない3/28京都
集会・デモ」のも送信しておく。

 橋下知事以下の貴職らは、今日本社会で起こっているドス黒い民族差別暴力の実態
を認識し、こういう民族差別を根絶する立場で行政を行なうべき職責をしっかりと自
覚して行政を行なえ。

以上、強く申し入れる。橋下徹よ、バカを言うのもたいがいにせよ!差別は人間の命
と尊厳を奪うのだ。
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次、電話対応について

1:大阪府庁の代表電話は、06−6941−0351
  ここから各部署につないでくれるのはいいが、直通電話を教えたがらないのには
驚いた。直通を教えてくれたのは府への意見や苦情を述べる「府民相談室」(府民問
い合わせセンター)06−6910−8001 のみ。ここのFAXは 06−69
10−8005
  まずここにつないでもらって、あれこれ抗議を述べた。その後、直通電話をかけ
てFAX番号を教えてもらった。

2:こちらが直通番号を教えてくれと求めても、府教委の直通も教えないし、朝鮮学校を含めた私学を所管する「私学・大学課」も、人権教育を担当するという「人権室」の直通も教えない。  (門真市は各部・課への直通を公表しているし、電話でも教えるが)

3:ふつう「学校に関する事は教育委員会」と思いがちだが、「私学は教育委員会の所管ではない」という事で、大阪府では知事部局の「府民文化部:私学・大学課」というところが 朝鮮学校を含めた私学を所管する。ここに内線でつないでもらって、あれこれ抗議を述べた。

  また、お宅らはあんな知事を上司といだいて板挟みで大変だろうとねぎらいつつ、民族差別の加担はするな、知事に対して「これは言ってはならない、してはならない」とちゃんと諫めろ、とも提起。
  「知事の命令を受けて、今後朝鮮学校について調査していく」と言うから、今まで極く少ないながらも朝鮮学校に補助金も出していると言うことは、ちゃんとした所だと認定しているからだろう。  今さらの調査は、相手への威迫でしかない。そんなのはやめろ、と提起

4:府教委(正式には府教委事務局)「教育長のところ」と言ってつないでもらった。
  「府教委の代表」とか「学校教育に関わる所」言っても「代表、という窓口は無くて、学校教育関係でもいろんな部署がありますし・・・」、と判然としないので、「教育長の秘書室みたいなところあるでしょ。そこにつないで」と言ってつないでもらった。
  
  朝鮮学校やその子供たち保護者達が差別されて傷つけられている、と思って、たとえ所管は違っても「教育行政に携わる公機関としてどう思うのか」と問いただそうと考えたのだが、まあなんと非人間的な縦割り意識であることか。「朝鮮学校の事は私学・大学課の所管ですから」の一点張り。
  こちらが、「学校で人権教育をやってるでしょ。そういう人権教育から見て知事が朝鮮学校差別をするような事はどうなんだ? 子供たちが朝鮮学校は差 別してもいいんだ、という意識を持ってしまってもいいのか?」と問いただすと、「人権教育は『人権室』でやっている事ですから」と、「教委は人権教育に無関係」と言わんばかりの対応。(府民文化部・人権室)
  全く呆れてしまう。(公立)学校で人権教育してるでしょ。教育委員会が人権教育に関係ないはずないでしょ。と抗議する。

5:(府民文化部)「人権室」に内線でつないでもらう。  (代表窓口も、各部署も、「部」の名前を言わないので府庁機構のどこに位置づけられているのか分かりづらい)  
  「人権室」の電話対応に出た職員に、知事発言への抗議と「知事が民族差別扇動行政をしないよう、ちゃんと諫めろ」と述べる。
   話をしていて、人権問題を深く認識しているようには感じられない対応だった。
   まあ、宮仕えの身、府庁内恐怖政治を敷いている橋下の意向に反するような事はうかつには言えない事情は分かるが、それにしてもなあ、と思う。

6:そういう電話でのいきさつがあり、また各部署へもFAXしたかったのだが、「府民相談室」(府民問い合わせセンター)へのFAXは06−6910−8005
 をして、宛先を各部署も並べておいたら、ふつうに考えれば宛先部署にも配布されるだろうと考えて、上記のような知事以外に3部署も並べたFAXにした。

7:府庁に電話して感じたのは、教育委員会も私学・大学課も、人権室も、人権や差別の問題に凄く鈍感で、縦割り意識のみ発達しているということ。
  橋下発言でどれだけ多くの子供たち、親たちの心が傷つけられたか(日本国籍住民も含めて)について、思いやろうとする気持ち、自分たちのトップがそんなことしちゃって申し訳ない、という気持ちが非常に薄い、ということ。

 とりあえず以上。
 ■この抗議電話のやりとりは録音してるので、これを近日中に「戸田のYUチュー
ブコーナー」http://www.youtube.com/user/todajimusho にアップします。ぜひ見
て下さい。
 各方面にこのメールを送り、自分の掲示板にも掲載し、本日3/4の大阪の緊急集会に行きます。 それにしても橋下、なんという下劣な男か! 差別は人間の命と尊厳を奪うのだ。

********************************************************************
* 戸田ひさよし(弾圧失職の前門真市議・鮮烈左翼) toda-jimu1@hige-toda.com
*  ヒゲー戸田HP http://www.hige-toda.com/
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本日3/4の大阪の緊急集会

大阪・京都、「高校無償化」からの朝鮮学校外しを許さない緊急集会
「高校授業料無償化」法案は2月26日に衆議院本会議で審議入りしました。朝鮮学
校の取り扱いについては文部科学省が3月中旬までに省令で定めるとしています。
鳩山由紀夫首相は4月からの実施予定の高校無償化で中井洽拉致問題担当相が朝鮮学
校を対象から外すよう求めていることについて、「除外する方向で最終調整をしてい
る」ことを明らかにしました。
 また、「国交のない国だから、どういう教科内容かも調べようがない。同じように
扱うことが望ましいかどうかという議論はしなければならない。結論はまだ決めてい
ないが、常識的には、日本人と国交のある国の方々が優先されることはそれほど無理
のない話ではないか」と発言をしています。
 鳩山首相のこの発言は政治や外交上の思惑で朝鮮学校を「高校授業料無償化」の対
象から外そうとするものです。これは同法案の理念や趣旨に真っ向から反するもので
あり、新たに深刻な差別をうむことになります。私たちは朝鮮学校が高校無償化の対
象として適用されなければならないと強く訴えます。

■3月4日(木)、「高校無償化」からの朝鮮学校外しを許さない大阪緊急集会
日 時:3月4日(木)18:00開場、18:30開始
場 所:東成区民ホール(大阪市東成区大今里西2-8-4、06-6977-9734)地下鉄「今
里駅」
       http://migohsha.com/db/g/a007/d00322.php
参加費:500円(資料代、文科省要請団カンパ、要請ハガキ代)
主 催:同実行委員会
     ・在日本朝鮮人大阪府民族教育対策委員会
     ・学校法人 大阪朝鮮学園
     ・東大阪の朝鮮学校を支援する市民の会
     ・アプロハムケネットワーク(以下加盟団体)
        チョソンハッキョを楽しく支える生野の会
        西大阪アプロハムケ
        1%の底力で朝鮮学校の民族教育を支える会
        アプロハムケ北大阪(北大阪朝鮮初中級学校を支える会)
        中大阪朝鮮初級学校とともに歩む会
        アプロハムケ城北(城北ハッキョを支える会)
問合せ:同実行委員会事務局(大阪朝鮮高級学校内)
        072-963-4020(李)

【関連集会】

■3月4日(木)、「議員を含む『高校無償化における朝鮮学校の取り扱いに関する
勉強会』」
 日頃より、在日外国人の教育と民族教育権の確立に向けて御奮闘いただいている
ことに敬意を表します。
 さて報道等でご存じの通り、政権交代の中で民主党の最大公約の一つである「高
校実質無償化」について、朝鮮学園を除外しようとする動きが、野党ばかりでなく与
党内部からも起こっており、情勢はきわめて憂慮すべき状況にあります。
 私たちは、この問題は日本で学ぶすべての子どもたちの学習権の問題であり、政
治・外交問題を絡めること自体、きわめて不当であるとともに、鳩山首相をはじめ多
くの与党議員が朝鮮学園の実態を十分に知らないことによって、引き起こされている
と考えざるを得ません。
そこで、下記により院内で緊急の「議員を含む『高校無償化における朝鮮学校の取り
扱いに関する勉強会』」を開催するべく準備いたしました。つきましては、緊急のご
要請で恐縮ですが、参加を賜りたくご要請申し上げる次第です。
日 時:3月4日(木)午後1時10分集合、1時30分開会
会 場:衆議院第1議員会館第3会議室
        (議員会館入り口に受付を出す予定です)
内 容:無償化法案の趣旨・朝鮮学園の歴史と教育内容・情勢と今後のとりくみ
連絡先:神奈川 朝鮮学園を支える会事務局(事務局長 佐々木克己)
日本朝鮮学術教育交流協会事務局(事務局長 園部守)
     神奈川県高等学校教職員組合内TEL045-231-2479 FAX045-231-2536

■3月5日(金)、「高校無償化」からの朝鮮学校外しを許さない京都緊急集会
日時:3月5日(金)19:00開場、19:30開始
場所:ラボール京都(京都市中京区壬生仙念町30-2 / 075-801-5311)
        http://www.labor.or.jp/kaikan/access.html 
参加費:500円(資料代、文部科学省要請団カンパ)
主 催:同実行委員会
    在日本朝鮮人京都府民族教育対策委員会
    学校法人 京都朝鮮学園
    朝鮮学校オモニ会京都府連絡会
問合せ:同実行委員会事務局 075-313-6161 
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参考資料

「橋下知事の日々」朝日新聞
★「橋下知事「高校無償化、拉致と切り離すことできない」」
★「「北朝鮮と暴力団は基本的に一緒」助成問題語る橋下知事」
http://www.asahi.com/special/08002/
【参考記事】
★「朝鮮学校の無償化、亀井金融相が賛成」読売新聞
http://news.biglobe.ne.jp/politics/921/ym_100304_9213766460.html

■府政へのご意見
http://www.pref.osaka.jp/fumin/fusei_iken/index.html

2010-03-04 12:17 | 記事へ |
| 人権 / ナショナリズム政治 / 教育 |
2010年03月03日(水)
橋下大阪府知事の在日外国人差別
ご存知のように、橋下大阪府知事は、「朝鮮総連との関係」、「拉致問題とは切り離して考える」ことはできない等の言葉で朝鮮学校は支援すべきでないと報道陣に語りました。
いつもながらの暴言です。
この人が右翼ナショナリストであるのは最初から明らかなことです。

大阪市長は、何度も橋下知事に裏切られ馬鹿にされ、「彼は虚言癖がある」というようなことを言ったようですが、わかるのが遅すぎます。(笑)
いまごろ、ようやくわかったのですか?

テレビで大阪府大のある教員が、橋下発言を支持して、外国人が長期的に将来日本の国益に貢献するかどうかわからないので、朝鮮学校への教育費支出を考えなおすのも一理ある、というような妄言を吐いていました。
大学の先生って、バカなこという人いますよねー。

さて、石原や橋下が人気があるのも事実で、それは「大衆」が、ものごとを本質的に捉える力がない、自分が物事を見極める軸を持っていないがゆえに、メディアに簡単に煽られ洗脳されるということにほかなりません。
メディアは、この問題でも中立を決め込んでいます。

それでもあきらめずに抗議の声をあげ続けることが必要です。
自分の24時間をどう構成するかの一部として、エネルギーを少し、以下の意見表明に使ってみませんか? 自分のアートとして。

以下、回ってきたメール情報を加工してお伝えします。
☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆  
府立高校の教職員で在日コリアンのかたが、おっしゃっています。
この間、高校授業料無償化に関連して、特に鳩山の「朝鮮学校を除外する」発言以降、朝鮮学校に対するネガティブキャンペーンが激しさを増しており、インターネット上では、朝鮮学校を含めて在日韓国朝鮮人全体に対する差別的な書き込みが氾濫しています。
このような状況の中で、朝鮮学校の関係者は緊張感を高めています。
私の息子も近所の朝鮮初級学校の2年生なのですが、今朝、この話題を家でしていると、「中学校からは日本の学校へ行きたい」と言い出しました。
何の罪もない子どもの心を傷つける発言を行政トップの人間が平然としている現状に、怒りを禁じ得ません。
今回の発言に関して、一府民として知事に抗議の声を届けてください。
どんな短い一言でも結構です。「あなたの考えは間違っている」というメッセージを伝えてください。
また、お知り合いの方にもぜひご紹介ください。
よろしくお願いします。

大阪府庁のサイトに、意見募集のコーナーがあります。
偏見を助長し、差別を煽るかのような知事の発言に対し、ご意見を寄せていただければ、ありがたく思います。

大阪府庁「府政への意見」 http://www.pref.osaka.jp/fumin/fusei_iken/index.html

 ****************
朝鮮学校に対する偏見を煽るような発言は慎むべき

高校授業料無償化に関連して、知事が「拉致問題」と「朝鮮学校と朝鮮総連の関係」を理由に助成の対象から除外すべきという旨の発言をした、とのマスコミ報道に接して、大阪府の職員として、また、子どもを朝鮮学校に通わせている親として、唖然としております。

学校への助成は、教育権の保障であり社会インフラの整備の一環でもあるわけで、その恩恵は、国籍・民族や思想・信条に関わりなく享受する権利があります。
外交問題を理由に総連や朝鮮学校をその権利享受の対象から除外すべきだという論理がまかり通るのであれば、それは「総連や朝鮮学校の関係者は社会インフラを利用する資格はない」、極論すれば「この国で生活する権利はない」という点に行き着いてしまいます。

「(助成の対象に含めるためには)朝鮮学校と総連が協力して拉致問題を解決しましょうと表明すべきだ」という発言は、まったく意味不明で理解に苦しみます。
朝鮮学校が歴史的に朝鮮総連の教育事業の一環として設立・運営されてきたことは事実でありますが、そのこと自体をもって拉致問題に責任を負う立場にあると考えるのは、あまりにも短絡的な発想です。
総連は、地域医療や福祉等、在日韓国・朝鮮人のニーズに対して日本の行政サービスが十分に対応しきれない部分を担う活動をしており、朝鮮学校もその一つです。
北朝鮮や朝鮮総連が日本人を拉致するために朝鮮学校を建てたのではありません。また、朝鮮学校が組織的に拉致問題に関与したわけではありません。
そこのところを冷静に考え、感情と政策の部分を峻別してご発言ください。

今回の知事の発言は、支離滅裂でほとんど「言いがかり」でしかありません。
知事は過去に、北朝鮮と日本の間で緊張関係が生じる毎に、いわれのないデマが流布され、朝鮮学校の生徒が狙われる差別・暴行事件が起きたことをご存知ですか。
知事は、朝鮮学校の前に押しかけて「こいつらはスパイの子」「反日学校は日本から出て行け」とがなり立てる行為と同じことをしているのです。
朝鮮学校に対する偏見を煽るような発言は慎むべきです。
早急に、今回の発言を撤回することを求めます。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

橋下知事が、確信犯的に右翼ナショナリストであるのは前からわかっていますが、役所のスタッフ・職員は、知事の暴走を止める責任があるのではないでしょうか?
知事個人の趣味だからどうしようもないといって放置するようなものではなく、朝鮮学校に対する偏見を煽るような差別発言、人権侵害につながる問題なのですから、それは言ってはダメですと忠告し、抑制するのが、大阪府職員の仕事でしょう。
知事に何も言わないのは、同罪であり、恥ずべき仕事ぶりといえます。

イエスマンに成り下がらずに、ちゃんと仕事をしてください。


2010-03-03 21:18 | 記事へ |
| 人権 / ナショナリズム政治 / メディア |
相撲というスポーツ

相撲って、スポーツです。そういってもいいはずです。
でも、「相撲は神事だ」「相撲は日本文化だ、伝統だ」と言えば、何かをいってる気になっている人が多い。
人間の思考と行動というものの、非合理性、愚かさ、心理の特徴というものを表している。

ウチダテマキコというのがはびこっていて、それに影響されて、『朝日新聞』(2月6日記事)でも、力士は異界からくる客だ、だからこういうしぐさをする、仕切りとは、四股名とは醜名だとかいっている。
こういう、昔はこうだった、由来はこうだ、という知識・うんちくの類が好きな人がいる。

根本を考えない。批判的に考えない。

伝統ではこうしてきた。むかしからこうだ。それでうまくいっていた。どうして変えるのか。
そういう思考の人は常にいる。

なぜそれが始まりどう変化してきたか、未来はどうなのか。他のところはどうなのか。そうしたことを根源的に考えれば、絶対なものではないことがわかる。

相撲は神事といいたいひとがいても、相撲はスポーツだといいたい人がいてもいい。

ガッツポーズしてもいいと考える人がいてもいい。土俵でにらみ合ってもいい。
朝青龍のやったガッツポーズは、他のスポーツならいいんでしょ。
口の聞き方もいいでしょ。人を殴るのは市民としてダメですが、横綱とか関係ないです。

ズボンを下げてはいていてもいいです。
いろんな人を自分の価値観と違うからと自信を持って決めつけで上から怒るのって、暴力的です。

素直に見て、相撲って、かなりスポーツです。

ちなみに、僕は、神事というのはきらいですね。根源的に考えずに、決まっているからといって形を真似るような人が好かん、です。

というわけで、相撲についてもいろんな意見の人がいてよく、それを内館ややくみつるのような言い方で、自分のいっているのが唯一正しいから、こうすべきだと押し付けるのは、暴力的だと思います。


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2010-03-03 16:35 | 記事へ |
| メディア / 暴力・DV / ナショナリズム政治 |
いろいろなジェンダーの様相

韓国の学生が複数言っていた。
韓国の言葉では、日本語のような男言葉、女言葉の区別がないので、日本でびっくりした。留学生どおしで、「男の言葉のほうが自由で、自分の意見を言いやすい」と感想を言い合った。(ただし、韓国でも言葉のジェンダーがあるという別の意見もあり)
また日本の女の子は、女の子どおしではラーメン屋やどんぶり屋には入りにくいといっていて、自己規制が強いなと思った。日本は他の国より、男女、女らしさや男らしさがはっきり区別されている。

べつの韓国の学生は、アジアでは性分業意識が強いと。
ある日本人カップルを見ていると、女性が従順に男性の言いなりになっているので、主人と愛犬の関係のようだと思った。と。
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ある学生は、少しジェンダー平等意識はあるものの、次のように考える
ジェンダーが社会の隅々にあることはわかったが、私は恋人の間にはそれが少しはあったほうがいいと思う。恋人の間の性役割も私は嬉しく感じる。相手のためを思っている行動であるならばそれはジェンダーの問題とはまた別なのではないか。「女性だからしなければならなかったというのが嫌だ」と思う人は、相手のために何かをしたいとは思わないのだろうか?

イダコメント→ 男の人にも、「相手のために何かをしたいとは思わないのだろうか?」というように考えてみたらどうでしょう? その非対象性がジェンダーです。双方が相手のためを思って同じようであれば、結果としてジェンダーのバイアスはなくなるのでは? しなければならない、と言う義務感はしんどいんじゃないか? 

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似たような意見。
「性分業の偏り、ジェンダーというが、本人が満足していれば、OKならば、ジェンダーでもよい。ジェンダーなどというな。」

イダコメント→ 本当に本人がそうしたいならしたらよい。個人として、家事をしたいとか、働かない選択もあり。 でも次世代に規範として押し付けるな、とはいえるのではないか。 また、ほんとうにそれはあなたのしたいことか という問いのまえに立って考えてみることが必要。

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ある大学の先生が「ジェンダー論は、既存の理論をぶった切るが、新しい理論を打ち立てない」といっていたとして、ある学生もそれを受けて、ジェンダー論は解放された後のイメージ(理論、秩序)が必要だ、とジェンダー論を批判していた。

→ この人は僕の授業に出ていたのでしょうか? テキストを読んだり授業に出て理解していたのか、疑問。 僕の授業では、北欧のような具体的イメージをかなり出したし、まさにその点で、私はシングル単位論に力点をおいていたのだから。
「ある大学の先生」に私の本を読んでいただきたいです。(笑)

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雑誌を見ていて落胆する、というような女子学生がいた。

女の子は小さくあるべきだ。言葉遣いは丁寧で、あまり食べず、細くて、しぐさが丁寧で、美容に気をつけて、男を立てる・・・ そうならなければ、女の子らしくない、という思い込み。

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女の子だから家の手伝いをしなさい、といわれ、子どものころはおかしいなと思ったが、成長するうちに疑問が消えていった。慣れてしまっていた。考えるのをいつのまにかやめていた。自分でも普通とかんじるようになっていた。

ひとり暮らしをしている人で、男性だと料理をしていなくてもなんとも思わないが、女性が料理をしないと聴くと大丈夫だろうかと思ってしまった。そうして、自分のジェンダーに気付く。

ご飯をよそうのは女性の仕事という家が多い


2010-03-03 03:55 | 記事へ |
| ジェンダー |
保守主義者・中島岳志


中島岳志(北大准教授)は保守主義者の立場から政治や思想を研究し発言している。
まあ、落ち着いた若手の人。
『朝日新聞』1月31日の記事から一言コメント。

民主党は明確な思想がないと批判していた。自民党は、保守ではなく、公共事業で地方に雇用を再分配する「擬似社会民主主義」に過ぎなかったといい、自民党が保守の理念を再構築すべきなのにできていないという点で批判する。

自分には、適切な保守主義という価値観があるというところからの斬り方です。

それも一つの立場ですが、僕から見れば、社会民主主義の理解が皮相的で、穏健な中庸がいいなんていってられるのは、いい気なもんだと思います。自民党政治のひどさを身をもって感じないという能天気さです。
メディアに煽られて、簡単にカリスマ的なリーダーに流されるな、というのは勿論もっともですが、異なる他者の共存を本当に追及するなら、保守主義じゃなくて、多様性を認める新しい社会にしていくしかないわけで、強者が過激な論(理想論)を嫌って保守主義に逃げ込む轍、自民も民主も両方あってよねという程度の学者っぽい轍を踏んでしまっている人だと思います。

言い過ぎちゃう、脇田ワッキーとの違いは大きい。

☆  ☆  ☆  ☆
東浩浩紀は、朝生にでたり、思想シーンで独り勝ちといわれているらしい。僕が必要とする実践に何の貢献もしていないけどね。
東浩浩紀の話し方や顔つきを見ていると、万能感を持って、周りのもの全部をぶった切れる気になっている、というのが伝わってくる。(昔、僕にもそんな面が少しあったと思うし、恥ずかしい)

まあ、コルベ神父のようなことが、決定的なときにできるかってことでしょうね。
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2010-03-03 03:29 | 記事へ |
| 生き方 / 作品 / 政治、権力 |
2010年03月02日(火)
見えていない人はどうしようもない。


前にも少し言及したが、大阪の橋下知事が、1月7日の会見で、大阪府の完全失業率が高いこと(7.7%で全国最悪)に対して、「本当に大阪に就労先がないのかというとそれは違う。働く側が、えり好みしすぎなんじゃないか」と述べた。

うーーーん、自分がえり好みせずに働いて、子どももそこで働かせてから言ってほしいなあ。あまりに、この世の苦悩をしらないひとで、どうしようもないとおもえる。
この世には、不運、不幸の人がたくさんにある。急に地震や事故で命を失ったり、どん底に突き落とされる。不条理である。戦争現場に送られる兵士。そこで殺される住民。不条理である。

それを思えば、私のようなものの今の偶然の上の「幸運」を思わずにはいられない。そして頑張らねばと思う。ちゃんと生きなければと思う。できることをしなければと思う。自分がちゃんと幸せに生きるのも大切。

結婚していないとか、家族がいないとか、子どもがいないとか、その程度のことが何ほどのことかと思う。そんな苦悩などたかがしれている、とも思う。
だがそれは、文脈による。その人の今の資源、「溜め」による。仕事がなくても平気なときもあれば、仕事がないことがとても苦痛であることもある。

余裕あるヤツが、上から、他者を説教すべきでない。

お金があまりなくても十分幸せに生きていける、と僕は思っている。でもそれは、お金に代わるすばらしいものがあるからだ。
たとえば、時間。たとえば健康。たとえばいい思い出。たとえば信じるに値する高い価値。
豊かな関係性をもてる相手。

出あい、離れた人はたくさんいる。深く関わった少数の人がいる。
今はどこで何をしているだろうか。
本当に幸せになったなら、よかったとおもう。
幸せになってほしい。

そうおもえるとき、ほっとする。恨みや引きちぎられた傷は、時間とともに癒される。そうであってほしい。

性暴力や虐待などで傷ついた多くの人の傷が癒えることを祈りたい気持になる。
ああ、口先だけ。
橋下と、私、私たちはどれほど違うか、常に自分に問うていくしかない。

2010-03-02 11:34 | 記事へ |
| スピリチュアリティ / 関係性 / 貧困/反貧困 |
2010年03月01日(月)
まだまだ根深い、ジェンダー意識


若い人がかなり言う意見を具体的に見るとおもしろいです。僕のブログはかなりシングル単位・ジェンダーフリー感覚の人が多いと思うので、「え、若い人っていま、そうなの?」と新鮮かもね。


化粧しないと怖い、化粧しないのは失礼。という人がかなりいる。
一体どこで習ったの?
異性のジェンダー的振る舞いを体験して考察という課題で、「化粧は人と会うためのエチケットなんだとわかりました」、と書いている男子学生がいてがっくし。 もうすこし深く考えてほしい。

「共働きなら家事分担もいいが、男性だけが働く片働きなら女性が家事専業でなんら問題はない。」という親の意見に同意する学生。

「身体の差があるから男女で精神の差もあるので、性分業はよい」という人もいる。

ある友人は、「就職活動のとき、男だから総合職につかなければならない」とよく言っていた、と。

ある学生は、意識では男女平等と思っても、好きになったら女性は尽くす喜びになってしまう、という。「好きになったほうが負け」って、えらい昔の格言だよねー。
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家事のおかしさ 気付く人と気付かない人

3日していると、皆が感謝を徐々に言わなくなった。そして自分が母の料理をちゃんと感謝していなかったことに気付いた。父がお土産に買ってきてくれたピザには何度もありがとうを言ったのに。

「家事を手伝う」、という表現のバイアスに気付く学生も少しいた。 授業でもいったのだが・・・。
授業で話しても、本当にわかるものは一部だ。
実践によって気付くものは多い。

家事をして、問題を感じても、父にちゃんと家事をするようにいう人は少ない。言いにくい。そのこと自体に問題がある。
新聞を読む順番 に家庭内の序列が出る。

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男性がスカートをはいた体験感想、複数あり。 スースーする。不安定というか、寒いというか、頼りないというか、見えそうで落ち着かない。
でも女性の多くは「慣れる」という。
ジェンダーだ。 もし男の子たちに大人の男が皆スカートをはいている文化を見せ、マネキンも雑誌も、子供用の服もみな男の子にはスカートとしたら、それが男の子らしいんだよといい続けたら、きっと男の子たちはスカートをはくのが当然とおもうだろう。と、わかる学生がいた。ある一線を越えてジェンダーを少し深くわかるかどうか。

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かなり男女平等の意識を持ってる学生でも、「デートしているとき、彼がほとんどの金銭面を担当してくれる。私がそれを拒んでも『女には払わせたくない』とか『払うのは男の仕事』というような事を言う。私はこういったことをまったくあたりまえだとは思っていないが、でも現実はこういう考えを持っている男女はいると思う」というような言い方をしている。
つまり結局、彼が払っている。
それを甘んじて受け入れているということだ。

この「金銭面を担当してくれる。」というごまかすニュアンスの表現って、怖くないですか?
人は真実や本質をみたくないとき、表現でごまかす。「担当」って何? おー怖わ!
援助交際での、「援助」というのと近いよね。 「扶養」って何? 「おごる」って何? 

「お勘定は男性がするもの、女性がはらうのは記念日だけ」というのが多いんだって。
「記念日」というマジックワード。

デートのときは車で必ず彼が送り迎えをする、食事のときお酌や食べ物を取り分けるのは女性がする、という人もいて、これをもし男女が逆になったらおかしいと感じる、といっている。
少し考え始めているが、まだ入り口だ。
「お酌」って、これ、現代の20歳前後の人の話ですから。


親へのジェンダーの刷り込みやジェンダー秩序の聞き取りでも、聞く側の視点が弱くて、浅く聞くので親は「そうしたことはあまりなかった」というし、子どももそうなんだと思う。
親の考えをきいて、あまりジェンダーばかり意識しすぎず、自然体でいたらいいんだとか、本人が納得しているなら性役割もいいので、あまりジェンダーを批判ばかりしないでいいと思うようになった、という、最初の入り口段階の話でとどまっているのもあった。

どこまで真剣に講義をきいたり考えているか、本を読んでいるかにもよるが、まあ、その人の姿勢、問題意識、個人差による、大きな幅。

すくなくともいえることは、ちゃんと考えないと、常識としてのジェンダー男女二分法・カップル単位のままの思考をなぞるってこと。

だからこそ、ジェンダー秩序は根深いと再確認できる。
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2010-03-01 15:48 | 記事へ |
| ジェンダー / 関係性 |
ラスト・ストロー
重い荷物を運ぶラクダさん。たくさんたくさん荷物を運んでくれる。でも荷物をいっぱいいっぱい積みすぎると、さすがにラクダでも重すぎて倒れたりすわりこんでしまう。
荷物を積んでつんで、最後、1本の藁(ストロー)で、つぶれてしまう。

自殺でも同じ。
悩みや苦しみを出せずに、積み重なって、最後、何か1本の藁で、人は一線を越えて病気になり、さらにもう一本の藁で、自殺に至ってしまう。

デートDVでも同じ。ちいさな嫉妬や束縛、愛情と思っての行為、そうしたものが積み重なり、ゆるやかなDV、そして徐々にひどいDVになる。
だから束縛のようなことが少しあっても、DVとまではいえないこともあるが、しかし、つながっている。DVにまでいたる全体をみないといけない。恋愛にはつきもの、ジェンダー意識があるのは当然といっていると、力関係は変化していき、小さな藁1本がDVになる。

早い段階で相談したりしないと、解決ができないまま積み重ねることになってダメージが大きくなり、うつ病のような精神的な疾患になり、その結果、事態はさらに悪くなる。。

早い段階で、ちゃんと人に援助を求め、早い段階で方向を転化していこう。

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その方向転換・事前対処のヒントとして。

依存症、精神疾患などに対し、こうすれば治るなどとはいえないが、一つは、安積遊歩がいうような、吐き出すこと、聴くこと、泣くことが大事なのは間違いない。病気以前の段階でも同じ。

もう一つは買い物依存症の人が、クレジットカードの使える額を制限したり、買う服はここに入れる分量だけと決めていた。そういうカタチで自分をコントロールするという、実践的なやり方が有効。

説教、精神主義ではなく、一挙に「直らないこと」を嘆くのでなく、1歩1歩、今日を乗り切っていくという視点。それが人生。

2010-03-01 14:51 | 記事へ |
| 暴力・DV / ジェンダー / 貧困/反貧困 |
社会的地位が高い人でも、性暴力をする


ノエビアの副社長という人が、かなりひどいストーカー的なことをしていたという。ふつうの人は、ほんまかいな、何でそんな人がと思うかもしれない。しかし報道されていることが事実なら、とても暴力的でひどい。異常な行動である。
恋愛が絡むと、所有意識などがあってこうしたことをしがちである。社会的地位が高いからしないだろう、というのは偏見であるとわかる。こうした暴力は、誰にも起こりうるし、権力を持っているからかえって自分は何をしてもいいのだ、自分の思い通りになるべきだ、という自己中心的な感覚になっているともいえる。

内容を簡単に確認しておくと、兵庫県警は2010年2月に、東証2部上場の大手化粧品メーカー「ノエビア」(神戸市)副社長で、同社子会社「常盤薬品工業」(大阪市)社長の大倉尚容疑者(43)をストーカー規制法違反と強要未遂、脅迫の疑いで逮捕した。
 
大倉容疑者は女性が男性と結婚する前に交際していたが、その後、女性が交際を断ったことに腹を立てて、昨年10月9日〜11月19日の間、元交際相手の夫に繰り返しメールを送りつけていた。
「(女性との交際当時)一緒に写した写真をネットに流すぞ」「(女性の)男性関係を周囲にばらす」と脅したり、写真数十枚を添付したりしたメールを携帯電話やパソコンに約100回送信していた。男性から返信がないと「どうするつもりだ」などと返答を要求。女性の行動を監視していることをうかがわせたりする内容もあり、女性にも同様のメールを送っていた。
男性が09年11月、県警に相談し、10年1月に告訴していた。
大倉容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているという。また「ノエビア」は、大倉尚副社長の退任を発表した。


2010-03-01 14:34 | 記事へ |
| ジェンダー / 暴力・DV |
「記憶を作った」という証言


村木さんの厚生労働省の郵便文書偽造事件でわかってくる、取調べのひどい実態は、記憶にとどめておくべき点である。

第5回公判でわかったこと。

当時の上司だった元障害保健福祉部長(58)は、捜査段階で検察側の主張に沿う供述調書に署名していたが、その理由の一つとして「事情聴取の際に検事から『民主党の石井一参院議員との当時の交信記録がある』と言われ、それならば、と記憶を作った」「調書に署名したが、被疑者として聴取され冷静な判断を失っていた」と説明した。
今年に入り別の検事から「交信記録はない」と言われたことを明かし、「衝撃的で記憶を整理し直した」と証言。
 元部長は、石井議員からの電話や村木被告への指示について「(石井議員の)電話だったのか記憶はなかったが、電話を受けたのならば、村木被告にも指示しているだろうと思い込んだ」「村木被告への指示も今となっては、幻想ではなかったかと思っている」などと証言。記憶と異なる内容の供述調書に署名した理由については「村木被告に指示をしたという大前提のもとで、調べを受けた」と話した。

 弘中惇一郎弁護士は、元部長が思いこみからしゃべったという経過が詳しく出てきましたので、そんなことで人をひとり逮捕・起訴してよかったんだろうかと述べている。
まったくである。

私が聞いたことがある事例でも、有罪を認めないと、最初から「お前はすぐには出られないぞ」といわれたとか、取調べで考える間もなく、怒鳴ったり机を叩いたり、「頭、おかしいんとちゃうか」と言われ続けたという。とにかく署名しろといわれるという。

取調べの可視化がいると同時に、自白偏重を見直さねばならない。こんな当然のことが今でも守られていない。
他から遮断される中の毎日の取調べで、警察・検察のストーリーを聞かされ、「自分が悪いのかもしれない」「検察の言うとおりなのかも」と思いそうな気持になるということがある事実を、忘れてはならない。

2010-03-01 14:16 | 記事へ |
| 政治、権力 / 貧困/反貧困 / 人権 |
国民新党という、困った人たち


民主・社民・国民の3党連立政権であるが、国民新党の暴走が目立ち始めている。
参院選ポスターでの「3本柱」は、「外国人参政権反対」「夫婦別姓反対」「郵政改革」ということで、民主党との違いを際立たせて保守を前に出している。


国民新党の亀井亜紀子議員は、自分のウェブサイトで、いろいろむちゃというか、自民党と同程度のことを言っています。
これでは連立政権維持は難しいですね。政治は難しいです。

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以下で参照した出所
「選択的夫婦別姓法案に反対する理由」@亀井亜紀子ウェブサイト
http://akiko-kamei.home-p.info/archives/915
(政治解説) by akiko on 2010年2月20日(土)
「民主党の「子ども手当て」の考え方」http://akiko-kamei.home-p.info/archives/891
(政治解説) by akiko on 2010年2月7日(日)

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亀井亜紀子の主張

「女性の私がなぜ選択的夫婦別姓に反対するのか…。それは夫婦別 姓そのものよりも、非嫡出子と嫡出子の相続権を同等にすることへ の拒否反応です。世間で不倫がいけないとされるのは結婚制度があ るからで、本妻の子も愛人の子も「子どもに罪はない」として同じ 財産権を与えるなら、それは家族制度の崩壊につながると思いま す。現行法では結婚制度の中で生まれた本妻の子を愛人の子と区別 することで家族が守られているのであり、ここが崩れれば、言葉は 悪いですが「産んだ者勝ち」です。選択的夫婦別姓法案という名の 不倫促進法案という印象です。」

僕のコメント:いやー、本妻と愛人というような言葉を使えるとは、もう、まったくあいた口がふさがらない、とはこのことです。明治生まれの感覚の方のようで、えーと、もう、財閥家系の相続争いのドラマを思い出します。
ということで、「本妻と愛人というような家制度的な差別的な区分はいわないでね」といいたいとおもいます。通じないだろうけど。
で、私はシングル単位論者なので、意見がかなり違いますね、といいます。

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亀井 「男女平等という視 点で考えた場合、夫婦別姓を求めるよりも、男性が女性の姓に変え ることも珍しくない世の中になる方が望ましいと私は思います。」

僕のコメント:家族単位発想の限界そのまま。
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亀井「 民主党が促進する「チルドレンズ・ファースト」という子ども第 一主義が、私にはどうしても理解できません。やはり基本は家族で あり、家族の子育てを社会が助ける、家族の育てられない子を社会が育てる、という方が自然だと思います。子どもが生まれてくる境 遇は様々なので、すべて同じように扱わなくてもよいと思うのです。ですから「子ども手当て」に所得制限があってもよいと私は思 います。」

亀井「 民主党が実現しようとしている「子ども手当て」について、・・・「子どもは親が育てる」という日本の風習を「子どもは社会が育てる」という構造に変えることを目指しているのです。・・・ さて、子ども手当てを支給する代わりに扶養控除を廃止する、という方針が明らかになってから、そうとは知らなかったという反発 の声が出ています。けれどもこれは「控除から給付へ」と主張する 民主党にとっては当然のことで、実質増税になる家庭にどう説明し ようかという頭の痛さはあるにしても、子ども手当てとセットであ るというのが、民主党哲学の基本でしょう。
なぜならば、子どもは 社会が育てるので、専業主婦を特別扱いする必要がないからです。 そして、主婦がパート時間数を調整する原因となっている103万 円の壁、いわゆる扶養控除の壁も廃止します。こんな制限があるか ら女性は家庭に閉じ込められているのだ、という考えが背景にあり ます。女性を家庭から解放し、子どもは社会が育てる、「男女平 等」の実現です。 
更に千葉景子法務大臣が実現しようとしている「選択的夫婦別 姓」があります。・・・またパートでも派遣でも正社員でも差別されないように、「同一労働同一賃金」という政策があります。・・・ 以上がパッケージとしての民主党の女性政策であり、その考え方 に従って民主党のマニフェストは書かれています。私の印象としては、これは女性解放運動であり、この点については社民党も基本的 に同じ方向を向いていると思います。伝統的な「家庭」という概念 に対する挑戦とも言えるでしょう。」

 コメント:女性解放運動でいいじゃないですか? 夫婦別姓、家族単位的な控除から個人単位的な手当てへ、子どもは社会で育てる、保育所充実などや同一価値労働同一賃金による女性の職場進出とワーク・ライフ・バランスの促進、などは、シングル単位化への政策として、民主党の諸政策は確かにパッケージ的な関連があります。いいじゃないですか?
それのどこに問題が?
それに対して国民新党は反対と言うことですね。 家族単位の発想で従来のジェンダー秩序、伝統的な家族制度を維持する、女性は家庭に縛り付けるという思想ですね。まさに対立点ですね。

国民新党が、どうしても自民党と同じ程度の旧秩序維持を言いたいなら連立政権から出て行ってもらうしかないと、私は思います。
民主党には、この点でもしっかりしてほしいですね。
2010-03-01 13:23 | 記事へ |
| ジェンダー / ナショナリズム政治 |
今の政治状況

小沢問題であれだけ煽って、国民の意識を民主党もダメね、にしただけで、大事な、子ども手当ての普遍主義的な意味などがわかっていない。

民主党政権でまともなものとしては、障がい者制度を当事者をいれて改革、外国人選挙権、税や社会保障の共通番号制の導入、普遍主義的な子ども手当てや扶養控除廃止といった控除から個人への手当ての流れ、夫婦別姓など民法改正、セクマイの権利の前進、沖縄米軍基地移転をすぐに決めないこと、高校教育費無料など、官から政治主導へ、仕分けによる財政見直し・ムダの排除、天下り規制、業界団体よりの見直しなどいろいろある。

政権交代して、本当に、まったくマシなことがほとんどだ。沖縄米軍基地移転をすぐに決めないこと自体がいいわけで、アメリカさんに悪い、早く早くというのは、まったくおかしな思い込みだ。

他方、民主党政権でもダメなものもたくさんある。そうそう簡単じゃないってことも、民主党の限界、保守性、自民党との類似性もある。

派遣法がまったく役に立たない骨抜き改正法になること、高校教育費無料における朝鮮学校排除問題、はダメな点の典型だ。やるといっているのに停滞している点、遅すぎる点が多いのも問題だ。税制を改革し、所得税や法人税を前に戻すべきなのに、それも遅い。


ダメなところもあるが、自民党政権時代よりマシなことが多く、ダメなところは、自民党時代と同じくダメということ。つまり、民主連立政権の足引っ張りは、愚かと思う。

簡単にメディアに騙されて気分が変わっちゃって、「みんなの党」しかないかって、投票しちゃ、ダメだよ。

僕が自民党なら、小泉ジュニアを、キムタクのテレビドラマと同じく、党首にして選挙を戦うけどね。
あるいは、みんなの党と自民の連立政権にして、小泉ジュニアとマスゾエとミッチーの3頭立てにするけどね。そうすれば、こんなメディアと「国民」なら、選挙勝てるでしょ。

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2010-03-01 13:18 | 記事へ |
| ジェンダー / メディア / 政治、権力 |
かきました!
ののうえさんの事務所の看板の字をかきました。

多くの人が読んで、少し考えてくれたらいいな。

かなり大きいもので、案外疲れました。

2010-03-01 02:17 | 記事へ |
| 作品 |