ニックネーム:美輪@brownycat
性別:女
都道府県:兵庫県
1995年阪神大震災を機に川柳と時実新子に出会う。川柳大学会員,「川柳大学」HP管理人。神戸新聞川柳壇選者。 *著書* 『恋人よ』(編集工房円刊) 『時実新子川柳の学校』(実業之日本社刊)
2006年07月29日(土)
川柳の笑いについて
一般に「笑える川柳」というと、たいていはサラリーマン川柳やマスコミ川柳、一部の時事川柳のような「おもしろおかしい川柳」というふうに取られがちです。
しかし川柳において「笑い」ほど難しいものはありません。

私と一緒に『時実新子 川柳の学校』を書いた杉山昌善さんの持論は、こうです。
川柳における笑いとは、チャップリンの笑いである
なるほど、と思いました。
喜劇王チャーリー・チャップリン。映画ファンのみならず、この名前を知らない人はいないでしょう。私も子供の頃から、彼の無声映画が大好きでした。

たとえば「モダン・タイムズ」。
おっちょこちょいで、のろまで、何をやっても失敗ばかり。世間から見たら「役立たず」と思われても仕方のないチャップリン演じる青年は、しかし「愛」だけは人一倍持っています。小さいもの、弱いもの、美しいもの、人間に対する愛。でも、毎日毎日オートメーションの工場で働くうちに、だんだん精神を病んでしまいます。
非人間的で機械的で、効率ばかりを追う社会。貧しくかよわい少女は、社会から父親を奪われ、家を奪われ、妹たちと引き離され施設に入れられるのを嫌がって逃亡する。
そんな二人が出会い、惹かれ合う。もう、言葉は要りません。
世間から追われても、仕事を失っても、二人一緒ならそれだけでいい。「笑っておくれ」と少女と見つめ合い、腕を組んで歩くラストシーンは、涙があふれました。

チャップリンの笑い。それはそのまま、川柳の笑いと重なる気がします。
人間への、弱いもの、はかないものへの愛。それがベースにあっての笑い。それはほろ苦くかなしくせつない美しさに満ちています。
決して一過性で終わらない、ただのぼやきやくすぐりや他人への誹謗中傷で終わらない、人間存在そのものの「かなしさ」がベースにある笑い。ペーソスのある笑い、それこそが川柳の求める笑いなのです。
2006-07-29 16:50 | 記事へ | コメント(2) |
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2006年07月14日(金)
神戸新聞川柳壇について
神戸新聞川柳壇の選者交代のお知らせです。

すでに神戸新聞読者の皆さまはご存じのことと思いますが、時実新子先生に代わり、不肖・私こと渡辺美輪が神戸新聞川柳壇の新選者となりましたので、ここにご報告申しあげます。

時実新子先生は、30年の長きにわたって神戸新聞の選者をお務めになりました。しかし昨年4月末の緊急入院以来、体調がすぐれず療養の日々が続いております。
そして6月の第13回川柳大学全国大会の後、再び体調を崩されたため、7月分の選は急遽私が代選を務めさせていただきました。その後は順調にご快復されていますが、これを機会に治療に専念しようということで、選者を降板されました。そのため8月以降も、そのまま私が引き継ぐこととなった次第です。

新子先生の後を承けての神戸新聞川柳壇選者。プレッシャーを感じないと言ったら嘘になります。
しかし、新子先生が築いた「文芸川柳」としてのこの場を、今後も守り続けていきたいと思っております。
選は人なり。一句一句と真剣に向かい合い、心をこめて選を務める所存です。
どうぞ皆さま、よろしくお願い致します。

*神戸新聞川柳壇は題詠です。

 〒650-8571
  神戸新聞文化生活部
  「神戸新聞文芸」川柳係

10月15日締切の題は「深い」。ハガキに一句、お一人3枚までとなっております。住所・氏名(ふりがな)・電話番号を明記のこと。
2006-07-14 20:04 | 記事へ |
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