本当に寒い立春です。しかし、梅のつぼみは開きはじめました。
夕方のニュースで「朝青龍引退」「小沢不起訴」が飛び込んできました。追い詰められ、29才の若さで自滅した(祖国モンゴルでは千代の富士、大鵬を抜かせないための「陰謀」説も喧伝されていますが)大横綱。方や、田中角栄氏・金丸信氏のもとで政治力を高めながらも、自民党一党支配を打破することを目標としてきた「豪腕」政治家。何がしかの感興を覚えます。評価はもう少し時間を要すると思います。しかし、「政治不信」をさらに進めたことは否めません。
午前中は私用、午後は作業所の訪問、行政財政再建対策室・財務部からのヒアリング。資料読み込みなど。
先日、ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ監督新作「カチンの森」を観ました。「地下水道」「灰とダイアモンド」などナチスドイツ下でのレジスタンス運動、ワルシャワ蜂起そして戦後の社会主義政権下における歴史の矛盾を象徴的に描いた優れた作品で有名です。
その後も、ポーランド社会主義の崩壊過程で様々な作品を世に問うてきたワイダ監督ですが、自身の集大成として「カチンの森」を発表したとのことでした。
1939年独ソ不可侵条約をナチスドイツが破りポーランドに侵攻。軌を一にしてソ連もポーランドに侵攻します。あっという間にワルシャワは陥落し、ポーランドは独ソ両国の占領下に置かれます。
ポーランド軍は武装解除され将校はソ連が兵はドイツが捕虜として連行します。そして、1940年スターリンの命を受けた赤軍はカチンで約12,000名のポーランド軍将校を虐殺し森に埋め、証拠を隠します。虐殺はソ連が将来のポーランド統治で軍を無力化するためとの説が採られています。
しかし、ナチスドイツはソ連をポーランドから駆逐、カチン事件を「社会主義ソ連からヨーロッパを守る」ための宣伝に使うため調査を行い、膨大な資料を握ります。
レジスタンスとソ連軍の協働でワルシャワ蜂起の後、ポーランドは解放されます。しかし、ソ連に後ろ盾を頼む新政権では「カチン事件」はタブーとされ、「真実」を口にするものは自らを破滅に追い込まれるか権力にとらわれ、一部は権力に迎合する人々に引き裂かれます。
映像は独ソ両国に翻弄されるポーランドの歴史と社会主義ソ連スターリン主義によって生み出された「カチン事件」の悲劇。そして、祖国のためにナチスドイツに身を挺して闘ったレジスタンスが、自ら打ち立てた新政権から裏切られていく過程を描いていきます。「真実」に殉ずることの困難さと権力の都合でいとも簡単に翻弄される人々を、そして何よりそのような戦時体制を強いた時代を表現していきます。
自主労組「連帯」の活動が宗教的色彩を帯びざるを得なかった歴史が少しだけ理解できたような気がすると同時に、ベルリンの壁の崩壊の必然性と社会主義の未熟さ、民主主義の成熟と権力を監視することの大切さをワイダ監督は伝えたかったのだと感じました。
映画は12日間まで、梅田のシネルーブルで上映されます。しかし、最後の10分間は本当に辛い映画でした。
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2010-02-04 21:23
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