ニックネーム:水沢晶
2005年03月25日(金)
『ONE PIECE』の百計のクロのメモ
昔、『ONE PIECE』を読んだ黒沢かじか氏(職業絵描き)が、「百計のクロの容姿のモデルは小林よしのりだ」と言った。
その時は「ああ、似ているな」で、流した。

最近、ふと気が付いて黒沢氏に問うた。
「ワンピースに出てくるキャラで、小林よしのりに似てると君が言ったキャラがいなかったっけ?」
「そうだよ。百計のクロ。」
「その必殺技って、敵味方の見境なく盲目的に全てを切り裂く、じゃなかったっけ?」
「ああ、それって小林よしのりそのものじゃん」
尾田栄一郎先生は、小林よしのりという評論家をそういうものとして、とらえたのだな。
「きっとよしりんに憧れていた時期があるんだよ」と、黒沢氏は言った。
昔、小林よしのりもジャンプまんが家だった。
ルフィの「お前みたいなおとこには、絶対にオレはならねェ。」というのは、おそらく作者の心の中のよしりんの思い出との決別宣言なのだ。

全てを切り裂けと言葉は言う、全てを切り捨てろと理論は言う、それは本質的な要請なのだ。

批評に囚われるのは、だから危ういのだけれど、こういうちょっとした謎解きもできるのが、批評の楽しみだとは思う。
でもまんが家が、せっかく遠回しかつ直接的に皮肉っているのだから、本当かもしれないことは言わぬが花だったかも、と思う。しかし、その後悔にもすでに慣れた。
ここ、切り開いてよかったのかしら? という問は常につきまとう。

盲目の切り裂き魔と、論に囚われたある人のことをある人が言っていた、今日はそうつぶやいて、言葉の魔物を少しだけ実感したい。
自分の言葉がもっと切れ味鋭ければよいと、望む者として。

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