ニックネーム:太田たこす
いわゆる一つの同人オタク。現在の活動ジャンルはアニメ・ゲーム・マンガ(「ぱにぽに」など)のパロデマンガと評論・情報系文章本。元コミケスタッフ(館内担当)

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2009年08月29日(土)
「外の人」から見たらもっともな意見なんですが…
コミケは入場料を取るべきだ【趣味Web盗用大歓迎blog】様

ん〜これらももう10年以上前って言うか、
少なくとも私がスタッフ始めた第3次晴海時代には言われてたことだったりします。
(全部ではないですが、ほぼ)
でもいまだにそれをやってないのにはそれなりの理由がある訳でして…
とは言え、
リンク先のblog主の方は同人誌関係者ではないので知らなくて当然ですし、
ご当人を批判するつもりはさらさらありません。
ただ同じことを同人関係者が主張する事もあるだろうと思われるので、
一応先に言っておくべき事を言っておこうかと。
(以下「続きを読む」)

※8/29午後 追記:コメントについたご意見を元にリンク先からの引用を追加しました。

以下上記リンク先より引用
1.収入増と支出見直しで人件費の確保を図り、ボランティア頼りでは解決困難な課題に取り組む。
2.1日分のサークル索引とブース配置のみを記載した「地図」を入場券とする。価格は現在のカタログと同じ。また地図は参加日数分を買う。カタログは別売り+値上げ。
3.開催日数を増やし、スリや痴漢の被害が生じにくい人口密度と参加サークルの増加を実現する。
4.サークルの参加チケットはオークションで販売し、抽選を廃止する。
5.大行列が予想されるサークルは別枠として高額の参加料を義務付け、20〜100人の売り子の派遣と、売り子が並ぶスペースの貸与を行う。高額の参加料を払わず大行列を作ったサークルには追加の会場費を科す。
6.警備員を大量に雇い、徹夜組などのマナー違反を撲滅する。

※引用終了※

1、コミケで「ボランティア頼りで解決困難な問題」と呼ばれる物は、
企業の力であっても解決不可能だと思われます。
少なくとも大企業の経済力がないと無理だと思われますが、
それを得るのは実質不可能かと。
(コミケ準備会はボランティア団体としては異常な問題解決能力を示している)
今準備会で解決できない問題の中に、
「ちょっとやそっとの収入増&それで雇える人員で解決可能な問題」は思いつけません。
(私の思いつく限りの話なので、もしあったらごめん)
これについては私が昔書いた文章が参考になるかと。
昔の物だし完璧にはほど遠い、あくまで参考レベルですが(汗)

2、入場券・入場料の導入は、
入場時間を大幅に遅らせる為実施不可能な事が過去の事例で証明済みです。
(朝6時から並んで入れるの13時とか、10時にきたら閉会直前入場とか)
現在は当時以上の入場者数なので、実質入場できない人を大幅に出すことになるでしょう。
かと言って入れるだけしか人を入れないとなると、
イベントの持つ力自体が衰退しすぎて、終了フラグになりえます。
(サークル・一般にとって魅力のない場所になる)
なお、入り口の幅は有限なので人員を増やしてもこの問題は解決できません。

3、開催日数の増加は考慮はされてますが、
人的資源(高い実務能力のあるスタッフ)確保の限界、
会場確保の難しさなどの点から、実質現時点では不可能。
(将来的にはありうるかも)
仮に企業イベントだとしても、
連続4日分(設営入れて5日分)のスタッフの確保は非常に難しいかと。

4、「サークルチケットをオークションで〜」は、
資金力のあるサークルしか参加できなくなりますね。
そしてサークルの入れ代わりも今よりずっと少なくなって、
新しい表現者の受け入れに支障をきたすようになります。
サークルの猛反発は必至、規模の大幅縮小を招くでしょう。
そうなったら私も参加しません。
ちなみにチケットを売ってるわけでなく、
出展権を参加費と引き換えで渡してると言う解釈。
チケットはそれに付随している物でしかないです。
(それを売っちゃう人がいて問題になってるけどそれは別の話)

5、これらに関しては一部実現済み。
ただし1サークルにそこまで多くのスペースは与えられません。
一日辺り机一本が限度。
売り子の派遣云々に関しては…どう言ったものか?(汗)
「準備会がサークルの売り子を出す事はありません」としか。

6、警備員を増員しても徹夜組やマナー違反は撲滅できません。
その理由は詳しく書くと非常に長くなるので一番判りやすいことだけ書くと、
強制排除できる法的権限がないのです。
ついでに言うと警察にもありません。
ちなみに“犯罪者”にならできますしやってます。

これでもかなり端折って書いたので穴はありますが、取りあえずこんな所で。
結論は1で書いた事に集約されちゃうんですよね。
1だけ書けば後は省略してもいいくらいに。
コミケの抱える問題って、
お金で解決できる事が意外と少ないから、
ちょっとやそっとの増収はあまり意味がないし、
意味があるレベルの増収だと多分参加する人がいなくなります。
続いたとしても一部セレブだけのイベントになっちゃう。

あとコミケを開催する意義ってのがあって、
それに反する事は出来てもやらないってのもあります。
本気で長くなるので今回はちょっとしか触れませんでしたが、
4にあげたのがその一例。
これについてはまたいつか別の機会にでも。

※この記事の補足記事はこちら

※コミケ4日開催についての補足記事はこちら
2009年8月29日 00時32分 | 記事へ | コメント(6) | トラックバック(0) |
| コミケ・同人誌関連 |
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こんにちは、最近こちらのブログを見つけて、コミケの内部事情とかに関する話がとても興味を引かれる内容が多く、ついつい過去ログまで読みふけっています(笑)。

今回の記事についてですが、番号はリンク先の記事の番号に対応してるのですね。
出来ればそのことを記載しておいていただけると良かったです。

パソコンならすぐリンク先を見ることも出来ますが、普段は出先から携帯でアクセスしてるので、なかなかリンク先まで見るのは難しいです。
なので、そんな人のために、相手の主張の趣旨も記載していただけると、なおうれしかったりします。

注文しすぎかもしれないですが、ご考慮いただければ幸いです。
ご意見ありがとうございます。お金で解決できない問題が多い、というのは、実際そうなのだろうとは思います。それは認めたうえで、あえて少しだけ。
2.の入場券チェックは自動改札で解決できませんか(私の案では地図の紙箱にチケットを同梱する)。これは愛・地球博が実現してました。チェックする人のスペースが不要なので、1列の幅は最小1.5mくらい。人がゆっくり歩くスピードで大人数がサクサク入場できてました。チケットを事前に購入せずにやってくる参加者が問題ですが(これが致命的かな)、無線チップ方式も併用できればお財布ケータイ所有者は現場でチケットをネット購入可能に。
4.のオークションですが、1サークルで複数のブースを押さえることを禁止すれば、2〜3割の落選サークルを決める方法として、抽選がいいかオークションがいいか、という話です。オークションにしても、7〜8割のサークルが払える以上の参加料にはなりません。それでいて「客」の需要がある程度反映されますよね。しかしこれも実現性はないと思います。
5.で売り子に言及したのは、今は行列の管理に人手を割いているけど、ボトルネックを解消して行列自体をなくす手もあるのでは、と。もちろんこれは妄想レベルの話で、現実的ではないと思います。また壁配置などの人気サークル対策が相当大きな効果を挙げてきたことについて、記事では触れませんでしたが、敬服しています。
素人の思いつきにていねいなご説明をいただき、どうもありがとうございました。
☆MK さん
ご意見ありがとうございます。

そうですね、普段自分が携帯を使わない人間なものですから、
そちら方面への配慮に欠けておりました。
申し訳ございません。
ただリンク先の主張をまとめて書くというのは、
意図せず元の主張の主旨を取り違えてしまう恐れがあるので、
それを防ぐ為に直接元の文章を読んでもらおうという意図もあるのです。
今後はできるかぎり、元の文章へのリンク&軽いまとめで対応していこうと思います。
☆徳保隆夫 さん
コメントありがとうございます。
そしてこちらのミスでトラックバックを送り損ねた事をお詫びいたします。
トラックバックのURLの場所を見落としておりました。

自動改札と言う発想はありませんでした。
それは取り外しが容易な簡易的な物ということですよね?
コミケの権限でビッグサイトを改修する事は出来ませんから。
実物を見ないことには断言できかねるのですが、
それすらもおそらく入場の妨げになる可能性が高いと思うのです。
コミケの(ビッグサイト)の入場口は、
参加者の数に比して大変狭く数も多くありません。
1,5m幅で人がゆっくり歩いて通れる…という時点で、
すでに現実的な対応とは言えないのです。
その装置分幅がせばまり、装置にチケットを入れる分の時間がかかります。
また故障した場合や、
途中で満杯になった場合は入れ替えも必要になるでしょう。
そのロスが加わるだけで、入場列が閉会までに解消できないでしょう。
現状のまま、
大量の人間が素通りできて尚且つ料金が徴収できるというシステム以外、
採用される可能性がないと思われます。
複数同時通過可能なETCのようなシステムでもあれば別ですが…
いえ、仮にそれがあったとしても、
結局料金を払ったかどうか確実に確認する為には、
一度人の足を止める(少なくとも遅らせる)必要がでてくるはずなんですよ。
払ってない人が通っても素通りできたら意味がないわけですし。
(長くなるので一旦切ります)
(続きです)
さらにいうと、料金を徴収した所で、
「お客様」(あえてこの表現を使います)を満足させうるサービスなど提供できそうにないんですよね。
お金があっても、それで現状を改善できる方策がないので。
(少なくとも私は知らないし思いつきません)

自動改札の装置はもしかするとその増収分で購入できるかも知れませんが、
上記の理由でおそらく実効性がないと思われますし…

さらに言うと「料金を取った以上お客様扱いすべきだ」と言うのも筋が通るので、
現状を悪化させる可能性も高いと思うのですよ。
かろうじて保たれてる「参加者意識」と言う歯止めが、
“完全になくなる”わけですから。

オークションについてですが、
まず「絶対に開催に必要な金額」を維持するために、
最低落札金額が設定されますよね。
圧倒的多数が安い値段しかつけなかったら会場費すら払えなくなるので。
そしてそれは、多分今の参加費とほぼ同等になるはずです。
で、そこから多く金額をつけた順にスペースをとっていくと…
どう考えてもサークルの側から言ったら抽選の方を選びます。
実質ただの参加費値上げでしかありませんから。

意外に思われるかも知れませんが、
参加費の値上げは準備会が出来る限り避けている事なんです。
極力サークル参加に必要なハードルを下げる方針。
どうしてそうなのかはコミケ開催の目的に直結しています。
「極力多くの人に表現の場を提供する」
これに反する事はできる限り避けているわけです。
これに関しては一部瑕疵があろうとも、
有名無実化したとまでは行ってないと思っています。

売り子の派遣については「準備会は人材派遣業」では有りませんので…とだけ。
列整理の人員は混雑整理の名目でその周辺の安全維持の為に出しているので、
サークルに貸与されている訳ではありません。

これでもまだ言ってないことが残ってるのですが、本当に長くなってしまうのこの辺で。
貴重なご意見ありがとうございました。
たいへん勉強になりましたので、遅くなりましたが私の記事からもリンクさせていただきました。
ていねいなご説明をいただき、どうもありがとうございます。
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