ニックネーム:Acleris
年齢:おぢさん
都道府県:兵庫県
春の林で耳をすますと、パラパラと雨のようなかすかな音が聞こえませんか?それはいもむしのうんちだったりするんですが、ココではそういうチッコイ自然を紹介しようと思います。

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2012年02月05日(日)
ナミスジフユナミシャクの♂交尾器
交尾器画像は続く。。。
今週はフユシャク類の中でもナミシャク亜科に含まれる種。

ナミスジフユナミシャク Operophtera brunnea

本種は以前はコナミフユナミシャクとオオナミフユナミシャクの2種類に分けられていたが、種を分けるには変異が連続的であったり、と言うことが判り、最近ではナミスジフユナミシャクに戻された経緯がある種類だ。(元々分けられる以前はナミスジフユナミシャク1種であった。)

その♂交尾器

フユシャク亜科の交尾器と比べると、Valvaの構造は単純。
uncus細長く棒状である。


phallus

cornutusの色が薄いので、vesicaを反転して見やすくしている。
cornutusは大小の2本ある。

ではまた
2012年2月5日 | 記事へ | コメント(0) |
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2012年01月31日(火)
クロテン改めウスバフユシャク?の♂交尾器
交尾器の画像をペタペタ貼りまくるだけの
スプラッタブログと化してきた今日この頃。

今週も交尾器です。

日曜日に八幡さんに来ていたクロテンフユシャク?とおぼしき個体。
クロテンウスバ?フユシャク Inurois membranariafletcheri
ケータイカメラで撮った画像しか残してなかった。。。。

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2012年2月5日追記
ATS様より外形の特徴はウスバフユシャクに近いというご指摘。
9分9厘ウスバに見えてきましたが、交尾器がどれともあわない
と言うか写し方が悪いのか、文献とあわないので?付きにしました。
ゴメンナサイ。
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私に見つかったのが運の尽き。




♂交尾器

先々週紹介したウスモンフユシャクと同属なだけあって、交尾器もよく似ている。

展開しきっていないので、phallusを取り除いてもう1枚。



uncusがヘシャゲちゃったので、角度を変えてもう1枚。



phallusの拡大。


phallusの向きを変えて、cornutusを示す。


クロテンフユシャクの交尾器の特徴
・Uncusは中央でくびれない
・Costaから生じる突起はvalvaの最大幅より短い
・Phallus(aedeagus)は弱く湾曲する
・Cornutusはやや太くほぼ直線的

ウスバフユシャクの交尾器の特徴
・Uncusは中央でくびれて、上方は幅狭くなる
・Cornutusは幅広く先端で屈曲しない。
・Phallus(aedeagus)は中央で特に太くならない。
・Cornutusの基部は幅広く、長さはphallusの最大幅の約1.3倍。
・Uncusの中央のくびれは強く、先端に向かってより細まる。


と書いてあるが、、、、微妙な違いである。

参考:「日本産フユシャクガ類の分類学的,生態学的研究」

ではまた
2012年1月31日 | 記事へ | コメント(2) |
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2012年01月27日(金)
シロオビフユシャクの♂交尾器
さて、今週もフユシャクの交尾器でお茶を濁して終わり。

シロオビフユシャクAlsophila japonensis

Alsophila属は4種いるが、神戸南部で見られるのはシロオビフユシャク1種のみ。


シロオビフユシャク♂交尾器
先週のウスモンフユシャクと同じフユシャク亜科なので、
Costaに2本の突起があるところとか、共通の特徴がある。




Phallusの先端は二叉している。

果物用のちっちゃいフォークみたい。
Inurois属も同じように先端は二叉している。


Phallusの中のCornutiも二叉している。




ではまた。
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2012年01月21日(土)
ウスモンフユシャクの♂交尾器
おろ? もう週末か。
今週は簡単に、、、、

日曜に見かけたフユシャク。
ウスモンフユシャクInurois fumosa

交尾器


同属他種との違い
・Uncusは中央でくびれない
・Costaから生じる突起はvalvaの最大幅より短い
・Phallus(aedeagus)は中央で太くなる
・Cornutusは太く短くPhallus(aedeagus)の最大幅の約1倍
(近縁のホソウスバフユシャクでは約1.7倍)

参考:「日本産フユシャクガ類の分類学的,生態学的研究」
用語の解説は過去記事「アケビコノハの♂交尾器」参照

ではまた
2012年1月21日 | 記事へ | コメント(0) |
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2012年01月09日(月)
イラガの繭を巡る2・3の生き物
葉っぱを落とした小枝に目立つ丸い繭。
ご存じ イラガ Monema flavescensの繭。


先日こんなイラガの繭を見つけた。

チカラワザで無理矢理に壊したような繭。
細い枝先でこういう事をするのは、
ヤマガラなどの器用な小鳥の仕業だそうだ。

お散歩コースでもいくつか見つかる。


イラガが普通に羽化するときは、繭の頂部を丸い蓋を開けるように出てくる。
そこで、この壊されたイラガの繭を内側から見てみた。

あらかじめ薄い部分がありますね(青い点線)。
あと、黄色矢印のところに小さな出っ張りがありますが、
これはイラガセイボウという寄生蜂が産卵したあと。


この繭、試しにピンセットで内側から押してみると、
キレイに丸い蓋が開いた。
良くできてますね。

イラガセイボウ Praestochrysis shanghaiensis
タマムシのようなきれいな蜂である。
イラガセイボウはイラガの繭を齧って小さな穴を開け、そこから産卵する。
その際、齧りくずは脇に貯めておいて、産卵後にそれを使って封をするそうだ。
産卵口は放射状の囓り痕があるので、
イラガセイボウの寄生した繭はすぐ判る。
イラガセイボウの産卵痕

先ほどの繭はイラガにイラガセイボウが寄生したけれども、
さらに小鳥に食べられてしまった、と言うことなのだろう。

イラガセイボウが繭から脱出するときは、
イラガの羽化口とは関係なく、自力で齧って出てくる。
自分が出られるだけの丸い穴を開けるので、
イラガセイボウが出たあとの繭というのも判りやすい。
こんなの


さらにイラガには寄生バエも寄生する。

イラガには
イラムシヤドリバエChaetexorista eutachinoides
学名はChaetexorista sp.と特定されていない文献もあり。
が寄生するが、他にも数種の寄生バエの記録があるようで、
同定には専門家の助けがいるようだ。
以前、イラガの繭から出てきた寄生バエ。
イラムシヤドリバエと思うのだが、特定は避けておく。
文献の持ち合わせがないので私には判らない。

ハエにはハチのような大顎もないし、踏ん張る足も細いしで、
イラガの繭のような固い繭からは出られないようにも思うが、
ハエの場合は額嚢という器官を使って、イラガが用意した羽化口を利用して出てくる。

ヤドリバエが出たあとのイラガの繭。

囲蛹殻の欠片が見えなければ普通にイラガが羽化したのと変わらない。
内側から押す分には比較的小さな力でも開くようで、
ハエのような非力な虫でも大丈夫のようだ。

額嚢は、成虫が羽化時に囲蛹殻などから脱出するために使う風船状の袋で、
体液を出し入れして、額嚢を膨らましたり縮めたりしながら脱出する。

寄生バエの顔

半月瘤 lunule・・・・触角上部にあるコブ
額嚢溝 ptilinal fissure(額線 frontal suture)
額嚢溝とは、額嚢ptilinumが羽化後に頭蓋内に引き込まれた後の溝。

額嚢は羽化時に使ったあとは頭部に引き込まれ2度と出てこない。

額嚢に関するちょっと変わった利用法。
久米島などで行われたウリミバエの根絶事業では、
野外で採取した個体から放飼個体と野外個体を区別するために、
あらかじめ蛹の容器に蛍光物質の粉末をまぶしておいて、
額嚢に付着させる方法をとったそうだ。
(採取した個体の頭部をつぶしてブラックライトで照らすと、放飼個体は光る。)
(なぜ根絶事業なのにハエを放すの?と言う方は「放射線不妊虫放飼法」で検索してね。)
(額嚢ってどんなん?と言う方は、youtubeなどの動画サイトで
「diptera ptilinum」と検索したら気色悪い動画を見ることができます。オススメしません〜)

ではまた
2012年1月9日 | 記事へ | コメント(4) |
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