ニックネーム:Acleris
年齢:おぢさん
都道府県:兵庫県
春の林で耳をすますと、パラパラと雨のようなかすかな音が聞こえませんか?それはいもむしのうんちだったりするんですが、ココではそういうチッコイ自然を紹介しようと思います。

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2010年01月28日(木)
土の中の雲助
こ・・・今週は、ネタが・・・・・・・・・・

久しぶりに、腐葉土のダニでも。

先々週採ってきて、ザルに入れていた腐葉土の受け皿を覗いてみた。

なにやら、いろいろウヨウヨしている中から、

落ち葉を食べるササラダニの一種。

ヤマトクモスケダニEremobelba japonica
クモスケダニ科の1種。体長0.7mm。

日本産クモスケダニ科には他に、
コガタクモスケダニEremobelba minuta
ミナミクモスケダニEremobelba okinawa がいるらしい。
このうち、ミナミは毛が縮れていないらしい。
ヤマトクモスケダニが日本全国に極めて普通に見られる種類とのことである。

なので、ヤマトクモスケダニにしておきます。

ササラダニの仲間は、おもしろい和名が多い。

クモスケは、「雲助」だと思うが、江戸時代の、
たちの悪い駕籠舁き(かごかき)や人夫のことをそう言ったらしい。

見た目がだらしなく、ボサボサ頭のイメージのある「雲助」と、
背中に生える、クニクニと縮れた毛のイメージを重ねて名付けたものと思われます。


が、ヤマトクモスケダニはそんな悪者のイメージとは、ほど遠く、
牛のようにのたのた歩いて、落ち葉を食べるだけの
極めて平和的な生き物です。
もちろん、人を刺したりもしません。

おまけ1
ヤマトクモスケダニ腹面


おまけ2
歩くヤマトクモスケダニ
ガラス面なので、ちょっと歩き辛そうですね。

それではまた来週。
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2010年01月20日(水)
イメージは大仏様
先週は今年一番の冷え込みであった。(今週は春みたいな陽気だけど。。。。)

日曜日はいつものお散歩コースに行ってきた。
越冬中の虫はどこかいな?

むむ。
コナラの枝の分かれ目に、コブひとつ。




方向を変えて見ると、

虫ですね。




コブコブゾウムシの1種Styanax sp.


こういう、イボイボ付きの丸い前胸を見ると、脳内に大仏様の頭が浮かんでくる。(大仏様の頭のぶつぶつは「螺髪(らほつ)」と言うらしい。)

この仲間は、ネット上の日本産ゾウムシデータベースを見ると、
3種類いることになっている。

クワノコブコブゾウムシStyanax kuwanoi
コブコブゾウムシStyanax rugosus
レロフコブコブゾウムシStyanax scrobiculatus

この3種を区別する術を、私は知らない。


これらは結局1種類にされるんじゃない?
とは、甲虫屋の上司の弁である。

そうなると、三つのうち、二つの学名がシノニム(同物異名)となって消されることになるのだが、どの学名に優先権が与えられるかで、イロイロと問題があるそうだ。
普通は1番最初に付けられた学名に優先権があるはずなのだが、、、、


最新の情報、だれか知りません?
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2010年01月14日(木)
ちょっとおしゃれなセミルーパー
去年の暮れ(11月21日)、ヤブツバキの葉裏に隠れていたスマートないもむし。

その時の写真。

胴体と、腹脚の基部に赤紫色の斑紋が並ぶ。
体長はまだ9mm前後。

時期はずれのイレギュラーな発生かと思い、連れ帰った。

ちゃんと育つんかいな?と言う心配をよそに、
室内でヤブツバキの硬い葉っぱを食べて順調に成長し、


成長し、


老熟して、
体長約45mm


12月中旬には、繭を綴って蛹化した。



普通は4対ある腹脚のうち最初の1対は完全に退化して無くなっている。
2対目もかなり退化し、ちんまりした突起物でしかない。
そのため、歩行には3・4対目の腹脚しか使わない。
スマートな体型と相まってシャクトリムシのような歩き方をする。

以前にも少し書いたが、シャクガ科の幼虫のことを英語でルーパーと呼ぶが、このようにシャクガ科以外の中途半端に腹脚の退化したシャクトリムシタイプの幼虫のことを、「セミルーパー」と呼ぶ。

そのまま室内においておいたら、連休中に羽化した。
こんなの。


近似種がいくつかあるが、前翅の斑紋や後翅の外縁が波うつ事などから、
カザリツマキリアツバTamba igniflua
で良さそうだ。

講談社の「日本産蛾類生態図鑑」にカザリツマキリアツバが掲載されており、アラカシを食す。とある。幼虫の写真を見ると、全身緑色であった。解説に、近縁のチョウセンツマキリアツバはツバキを食し、幼虫で越冬する、とあった。


今回の幼虫は、ヤブツバキを食し、腹脚の基部に赤紫色の斑紋があるため、飼育中はチョウセンツマキリアツバかな?と思っていたのだが、羽化したのは、予想に反してカザリツマキリアツバだった。


幼虫の分類では、食餌植物の情報も重要だったりするのだが、
この2種に関しては当てに出来ないようだ。
同種内でも越冬形態などは、地域によって
卵だったり幼虫だったりするのかも知れない。

いもむし けむしは、飼育しないと確かなことが言えない種類が多いので難儀である。
それが、楽しいとも言えるんですけどネ。
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2010年01月09日(土)
とんがり頭のハエ
正月は寝正月。。。。
仕事が始まったとたん、激務が待っていた。。。。
週1更新が途切れるところである。

写真は4日に散歩に出て見つけたハエ。4mmほど。

頭のとんがった変なハエ。
秋から春にかけての、比較的寒い時期によく見かけるハエである。

この子はシマバエ科で、
Luzonomyza属の1種である。和名はないようだ。

この種は、かなり以前「一寸のハエにも五分の大和魂」という掲示板で、シマバエ科のTrigonometopus属と教えてもらった種であるが、その後分類が整理されて、Luzonomyza属に移されたものである。

Luzonomyza属の日本産は今のところ3種。
Luzonomyza bakeri
Luzonomyza forficula
Luzonomyza interrupta
これらのうち、L. interruptaについては、「国立科学博物館専報39」に新種記載されている。同書には、L. forficulaの解説もあるが、英文なので、ヒマがあるときにでもゆっくり読んでみようとは思う。

なので、お散歩コースにいるLuzonomyza属がどれになるのかは今のところ「?」である。

Luzonomyza属の♂は、腹端部に特徴があって、角状の突起を有する。

以前採ったLuzonomyza属♂の標本


近縁のTrigonometopus属とは、触角第3節が丸いことで区別できるそうだ。
Trigonometopus属ではこれが尖る。

腹部の突起は交尾器ではなく、ただの突起だそうだ。
関節もなく可動的ではない。

腹面から見た突起の拡大。

カクイイ。
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2010年01月01日(金)
今年は寅年
皆様、あけましておめでとうございます。



ご近所の、寅と名の付く蛾と言えば、、、、

マイコトラMaikona jezoensis

ぐらいでしょうか。




こじつけていけば、、、、



ホシボシトガリバ Demopsestis punctigera の学名に隠された「tiger」とか、



フジロアツバ Adrapsa notigera の学名に隠された「tiger」でしょうか。

マ、ここらは全く寅とは関係ないんですけどね。

新年早々、お粗末さまでした。
ともあれ、本年もよろしくお願いいたします。
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