ニックネーム:Acleris
年齢:おぢさん
都道府県:兵庫県
春の林で耳をすますと、パラパラと雨のようなかすかな音が聞こえませんか?それはいもむしのうんちだったりするんですが、ココではそういうチッコイ自然を紹介しようと思います。

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2012年04月18日(水)
クロヒラアシキバチ改めカタマルヒラアシキバチ?
先週の記事のヒロバフユエダシャクの幼虫、カビて死んでしまった。
ちっちゃくて潰しそうだったので産卵された枝を残しておいたのだが、
そこからカビが広がってしまった。
ずぼらせずに面相筆でチビチビ移すべきであった。反省。
このパターンは何回もやらかしているのに、、、
学習せんなぁ、ワシ。。。

気を取り直して、お散歩コースのお話。

今年はヤマザクラとソメイヨシノが同時に咲き始めた感じである。
いつもはヤマザクラが先に開花していたような?
で、春らしい陽気の日曜日。
お散歩コースのヤマザクラは盛りを過ぎて散り始めていた。

週に一度の散歩では、なかなかヤマザクラの満開には当たらないものである。
じくじくじく


さて、コナラの枝の陰に隠れていた細長い虫。

キバチの仲間だ。

クロヒラアシキバチ Tremex apicalis
ヒラアシキバチ属で真っ黒なのは本種だけのようである。

2012年5月10日追記
ハバチ・キバチ類の同定に使っている「大阪府のハバチ・キバチ類」の著者の先生よりご指摘があり、訂正。
写真の個体は、前脚が赤く腹部に斑紋がある事からクロヒラアシキバチではないとの事で、カタマルヒラアシキバチの可能性が高いとの事です。
実はこの後ゴールデンウィーク中に、この近くでカタマルヒラアシキバチの♀を偶然採集しているので、写真の♂はカタマルヒラアシキバチでほぼ間違いないと思われます。


カタマルヒラアシキバチ Tremex contractus ♂

背面
ハバチと違って前胸が立派。
腹端が尖っているが、♂なので針はなく、せいぜい刺す振りをするだけ。
尖っているのは腹板。ツチバチ類の♂も同じようなナンチャッテ針を持っているが、こちらは尖っているので少々痛い。
でも毒はないからその場だけ。


腹面
腿節がやたらと短い。
キバチ類の幼虫は衰弱木に潜孔するカミキリムシ同様の生活をし、そのトンネル内で蛹化、羽化し、体が固まってから脱出する。
その細いトンネルを通過するときに、この短い腿節は便利だろう。
ところで第1付節が大きいのは何で?
ミツバチみたい。


触角
ヒラアシキバチ類の特徴のひとつは触角第2節が短く球形であることだそう。

翅脈はこんな感じ


おまけ
♂交尾器引き出して見た。


ではまた
2012年4月18日 | 記事へ | コメント(2) |
| 昆虫-その他 |
2012年04月12日(木)
ヒロバフユエダシャクの1齢幼虫
あっっ!
エライコッチャ。

孵っているではないか。

3月に見つけたヒロバフユエダシャク Larerannis miracula の♀。

庭のクヌギの枝と一緒にフィルムケースに入れていたのだった。

日曜日に散歩から帰って、ふと思い出して見たところ、
冒頭の状態になっていたと言う。。。
ちゃんと産卵していたようで。

一部飢え死にしていたが、まだピコピコ尺を取りながら歩いている者多数。
まあ、まだ体長1.5mmだから、尺ではないのだけれど。
と言うか、一回で1尺歩く尺取り虫なぞこの世にいないが、、、、

それはともかく、大急ぎで庭のサクラとかクヌギの新芽を
ちぎって与えた。


2日後

ふう、生き残ったのは何とか食い付いたようである。

とりあえず終齢幼虫まで見届けたら
採ったところに放そう。
5月中には成熟して繭を作って休眠にはいるので、
来年の2月までの長い間、良好に保管しておく自信がないのである。

年寄りは根気が続かないのだ。

1齢幼虫の写真を撮ったが、ピンぼけだった。
一応貼る。

腹脚と尾脚の鈎爪が前後に分かれてる。

ではまた。
2012年4月12日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-チョウ・ガ |
2012年04月06日(金)
春のハバチ・・・ニホントガリシダハバチ (と思う)
4月になりサクラもようやく開花。
だがお散歩の日に限って天気が芳しくない。

ふぬ〜〜。
気を取り直しまして、

春と言えばハバチ。(え?)

3月の日曜日に見た初ハバチ

体長5mm強


「大阪府のハバチ・キバチ類」で分類を試みた。

科の分類・・・



触角は9節で糸状
前胸背板は短く中央部で狭くなる。
頭盾は頭部と区分される。
メスの産卵管鞘は後方に伸張しない。
オスの腹部末端には後方に伸びる突起がない。

以上の特徴により、ハバチ科Tenthredinidaeになった。

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次、亜科の分類・・・・

基脈と肘脈は亜前縁脈上のほぼ1点で接するか、
離れる場合でもその間隔は第1肘横脈より短い。
肘脈基部は縁紋方向に強く曲がる。

以上よりシダハバチ亜科Selandriinaeになる。


※この記事では翅脈の名称は「大阪府のハバチ・キバチ類」にならった。
図の肘脈は、図鑑によっては中脈とされていることもあり、
また、亜前縁脈は径脈のような気もするし、
本当のところが私には判らない。

だいたいハバチは蛾と違って翅脈が分離・合流を繰り返しているので、かなり複雑である。
ややこしい事この上ない。

気にはなるが文章の意味がわかればいいか?

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亜科が判ったので、属の分類・・・・




口器は細長くない。
肘横脈は3本。
肘脈基部は縁紋方向に強く曲がる。
中胸側板の前側片は溝により区分される。
基脈は直線的で、第1反上脈とほぼ並行。
肛室は臀横脈で2分される。
腹部第1背板の後縁は大きく湾入することはない。
(写真の腹部背板も湾入しているが大きく広く湾入してはいない)

以上よりトガリシダハバチThrinax
(過去の文献ではHemitaxonus属として扱われているので注意)

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最後に種の検索。

後翅の肛室には明瞭な柄がある。
頭盾、上唇は黄白色。
腹部は雌雄とも黒色。
顔面の窪み(Median fovea)は四角形に近い。
・・・・・?ここはちょっと判りにくい。
触角は全体黒色。
後基節は先端を除いて広く黒色。

以上の検索キーをたどって ニホントガリシダハバチThrinax japonicaに行き着いた。

概ね合っていると思う。
種の解説でもジュウモンジシダ、イノデを食う。とある。
すぐそばにイノデは生えていた。

でも♂の第8腹板は黄褐色と書いてある。
ここがちょっと違うのが不安。。。


♂交尾器背面。

♂交尾器,斜め上から見た図。のpenis valve (点線部)
この形も種によって特徴がある。
「A REVISION OF THE GENUS HEMITAXONUS IN THE OLD WORLD,I(HYMENOPTERA,TENTHREDINIDAE」Kontyu,1971,39(1)
と言う文献でpenis valveの図を見つけたが、
概ね一致しているようだ。

近縁種と比較すれば判りやすいのだと思うが、
手元に無いものは仕方がない。

ツッコミ大歓迎
間違ってたらご指摘お願いします。

ではまた。

2012年4月6日 | 記事へ | コメント(2) |
| 昆虫-その他 / 交尾器(genitalia) |
2012年03月26日(月)
イモムシハンドブック2
はい、勝手にコマーシャルの時間です。

2年の時を経てやってきました、
イモムシハンドブックの続巻。

「イモムシハンドブック2」

先週土曜に発売されたそうで、
私は今日、本屋で購入してきた。

著者の安田守氏は長野在住の昆虫写真家であるが、
南の島のいもむしの写真も多く掲載されている。
これだけの生きたいもむしの写真をよく撮影できたものである。
ただただ感心。

実物大の掲載種一覧ページでは
紙から少しはみ出したヨナグニサンとか、、、、
ハァハァ、、、

パラパラと読んでみたが、
まじめな解説の中に「モフモフとした」などと言う
ナゾの修飾語が混じっていたりして笑ってしまった。

でも写真を見れば、その表現がもっとも適当であると判る。

興味のある方はぜひご一読を。

ではまた。
2012年3月26日 | 記事へ | コメント(5) |
| 昆虫-チョウ・ガ |
2012年03月22日(木)
ウスカバナミシャクの♂交尾器
休みになると天気がいまいち。
お日様がニコニコして風もない、と言う日は仕事中に限られる。
弱ったものである。

でもまぁお散歩に出たら、それなりに早春の虫に会えるもので、、、

日曜日に見た、写真の蛾もそのひとつ。

ウスカバナミシャク Eupithecia proterva


本種を含むカバナミシャクの仲間は日本産72種、
互いによく似ており、同定には注意を要する。
(同定:どうてい、名前を調べて決定する事)

近所の蛾を眺めているだけの私などが安易に決めると
ポカをヤラカシてしまう可能性が高いのである。

ということで、交尾器の確認。
ファルスを除いてバルバを開いた状態。

図鑑によると、ウスカバナミシャク交尾器では、バルバの基方部が出っ張り、サックルスが太く骨化することが特徴だそうだ。

本種に特に近縁なナカオビカバナミシャクとモンウスカバナミシャクではサックルスの骨化が見られないことから区別できるとのこと。


ファルス

コルヌツスは2本。
ナカオビカバナミシャクも2本、モンウスカバナミシャクではより長く1本。
という感じで、上に上げた2つの特徴を見れば、
3種は分類できる。

写真のファルスは見ての通り壊れている。
薄くて柄付き針でつついていたら壊してしまった。orz

どんくさいのは私だけ?かと思ったが、図鑑に図示してあるカバナミシャク類のファルスの写真、破けたものの写真が2・3見られる。
どうもこの属のファルスはもともと弱いもののようだ。

ま、言い訳にはならないんですけどね。

ではまた
2012年3月22日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-チョウ・ガ / 交尾器(genitalia) |
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