ニックネーム:Acleris
年齢:おぢさん
都道府県:兵庫県
春の林で耳をすますと、パラパラと雨のようなかすかな音が聞こえませんか?それはいもむしのうんちだったりするんですが、ココではそういうチッコイ自然を紹介しようと思います。

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2015年07月03日(金)
カザリバガ科の1種
日曜日のお散歩コース。
葉っぱの上で荒ぶっているミクロがいた。
ぐりんぐりんと走り回ってた。

ミクロというのは比較的原始的な蛾類の多くが小型であることから、これらを総称してMicro-Lepidopteraと呼ぶ。
このことから、蛾の研究者は小蛾類を「ミクロ」と呼ぶ。
(なのでヤガ科のコヤガやシャクガ科のヒメシャクをミクロと言うと、「それは違う」と言われます。)

それはさておき、今日はこのミクロ、数カ所で見られた。
ちょうど発生期のよう。
落ち着いて止まっている個体をパチリ。
カザリバガ科の1種 Cosmopterigidae Gen. sp.

かなり以前から存在は知られているが学名未決定種。
カザリバガ科の中ではカサリバガ亜科は割と解明されているが、
他の亜科では研究者がいないため、名無しの状態が続いている。
つまり、画像の種はカザリバガ亜科以外の何か、である。

以前紹介したスグロコブカザリバも学名未決定のままである。
こちらは皇居の調査で得られた種なので和名だけでも付いただけましな方かも知れない。


おまけ
翅を拡げた状態、♀。


翅を拡げた状態、♂。

なんか変な毛が隠れてた。
♂にしかないのでおそらく交尾の際に♀をなだめる物質を放出するのだと思われる。

小さな蛾も捕まえてみると不思議な構造がありますな。

ではまた
2015年7月3日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-チョウ・ガ |
2015年06月27日(土)
ほぼゼンズリストギンイロアシナガバエ
あれ?ネタガナイ。

と言うことで、ちょっと前の画像から。
砂防堰堤から流れ出て200mほどで涸れ沢になる、
お散歩コース唯一の水場。
その途中にある落差1mの滝もどき。

そこの濡れた岩に執着していたハエ。20150614
アシナガバエ科 Dolichopodidae の仲間だが、このグループはまだ研究途上で、記載された種にも未記載の近似種が多いそうだ。
なので、素人が気軽に同定できない厄介な一群である。

そこでツイッターのつぶやきネタとして貼っておいた。
・・・・

そうすると、レスが
レスをいただいたのは T.KUMAZAWA氏
氏は「知られざる双翅目のためにInformation on Diptera of Japan」というサイトを運営されておられる双翅目の研究者である。
氏によると、ゼンズリストギンイロアシナガバエ Phalacrosoma zhenzhuristi でほぼ間違いないそうである。

ありがたや。
ツイッターに貼ったのはスマホの画像なのによく判るものである。

ほんにツイッターランドは広くて深いところじゃ。
ピンからキリまで

氏によるとたまたま特徴的な種類なのだそう。
本属は今のところ日本産は1種知られているだけだけど、
未記載の種がいくつかあるだろう。とのこと。

旧和名はゼンズリストクチヒゲアシナガバエ。
属が移動したとかで和名も変更されたそうである。

ほぼ間違いない、という注釈付きであるがせっかく教えていただいたので拡大写真を貼っておく。

側面


背面


顔面
微毛が生えているのか光の当て方で銀色に輝く。
アシナガバエ科は肉食で小昆虫を補食する。
そのせいか?逆三角のカマキリ顔をしている。

翅脈
前方がやや煤けている。

♂の交尾器が複雑怪奇な形状で写真にとっても理解しがたい。
いろんな角度から。

右側面やや前方から


右側面


左側面やや前方から


左側面



おまけ
キイロアシナガバエの仲間
これも未記載種が多くてハッキリ同定できない。
木の幹によく止まっているが、ストロボを使って写真を撮ろうとすると、一瞬早く察知して飛び上がるため、脚しか写ってないとかの失敗写真を量産してしまうという、写真家泣かせの虫である。

ではまた
2015年6月27日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-その他 / 交尾器(genitalia) |
2015年06月19日(金)
ヒゲナガハバチの1種
日曜日のお散歩中、ちょっとしたピークのコナラの葉っぱに
キレイなハチがウロウロしているのを見つけた。

ぱっと見コウラコマユバチかな?と思いながら
写真も撮らずにケースに取り込んで持ち帰った。

翌日、拡大して見るとあら不思議。
中身がハバチに入れ替わっていた。。。

老眼コワイ。

さて、そのハバチの背面。


腹面。
生きてるときはもっと美しいレモン色。

翅脈
第1・第2反上脈(黄色矢印)はひとつの肘室(黄色丸印)につながる、の図。
大抵は各反上脈はそれぞれ別の肘室につながる。


顔面
上唇と同色なので判りにくいが頭盾下縁は湾入している。

背面拡大。
こんな模様のハバチ。

上の翅脈の特徴や、径横脈を持たない、前翅肘脈基部は直線状、前翅肛室は不完全、触角が9節、脚の爪は内歯を持つ、頭盾下縁は湾入する、等の特徴から
ハバチ科Tenthredinidaeヒゲナガハバチ亜科Nematinaeのようだ。

で、手持ちの文献ではここまで。
ヒゲナガハバチ亜科の属の検索はまだ世間には無いようだ。

適当に片っ端から既知属を画像検索。

ちょっと近そうなのが Nematusだろうか?

国外の画像の Nematus tibialis というのがネットでは一番近そう。。。

だが根拠がない。
ううう。
また判らない虫がふえてしまった。

だらだら検索してたら、同種っぽいのを
そらさんの「ご近所の小さな生き物たち」でも見つけた。
「ハバチの仲間」の記事に出ている種類がそっくり。

ところでこのハバチ、コナラにいたけれど、関連はないかも知れない。
地形的に小高いピークというのは色々な虫が風で飛ばされてくるのでたまたま止まっていた可能性が高い。

昆虫採集の用語として「吹き上げ採集」という言葉があるくらい。

昔は習性のよく判らない昆虫の唯一の採集方法だったりするくらいである。
言葉は大層だけど、ただ山のてっぺんや崖の上でぼーっとして飛んでくる虫を網で捕まえるだけである。

おまけ
産卵管



ではまた
2015年6月19日 | 記事へ | コメント(2) |
| 昆虫-その他 |
2015年06月13日(土)
終齢幼虫見逃しました。
日曜日のお散歩ちう、背の低いヌルデの葉っぱに食痕があった。
裏返すとスリムないもむしがいた。
ハイイロリンガ Gabala argentata 亜終齢幼虫

腹脚は4対。鱗翅目の基本形。

この時点では亜終齢とは判らなかったのだが、
特大フィルムケース型容器にいれたまま金曜日、、、
あ!
繭作ってる。

ケースの底を覗くと、、、
糞の中に頭部の脱皮殻が。

脱皮殻があるということは、採集時点では終齢の一つ前の亜終齢ということである。
そう言えば月曜日はケースの中で動きがなかった気がする。
その間に脱皮したとすると、終齢幼虫の期間は実質4日間だったことになる。
油断して終齢幼虫見そびれてしまった。

ただ、手持ちの図鑑に載っているハイイロリンガの終齢幼虫を見る限り、亜終齢とほぼ同じで白線がややはっきりしている程度なので、、、

マァイイカ


それはさておき作り立ての繭はキレイな色である。
ハイイロリンガ Gabala argentata
形も角があったり、しっぽが伸びてたりと芸が細かい。
宙吊りでどうやって作るのであろうか?


おまけ
繭を吊ってる糸ですが、これが割と丈夫で、
逆さにしてもこの通り。


ではまた
2015年6月13日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-チョウ・ガ |
2015年06月05日(金)
赤いキシタバ
6月に入って飼育中の蛾が羽化した。

まっ黒けのけ

腹面は白っぽい。
後翅の紅色が覗く。
オニベニシタバ Catocala dula


表側を明るく撮り直してみた。



幼虫は4月の最終週の休みにウバメガシの枝で見つけた。

首のあたりがプックリ膨らんでいる。
ここには次齢の頭部が収まっている。
これは脱皮前の亜終齢のオニベニシタバの幼虫。

腹側の側面には白い突起が並んでいる。
突起は以前飼育したフシキキシタバみたいに枝分かれしておらず、単純である。

餌は庭のウバメガシの葉が硬くなっていたので、クヌギの葉のやらかいところをあたえた。
パクパク食べてプクプク太った、

オニベニシタバ Catocala dula 終齢幼虫。

腹面の斑点は焦げ茶色。

おまけ

オニベニシタバ Catocala dula 終齢幼虫のデスマスク
(死んではないけどね。繭の中にあった蛹化後の終齢幼虫の顔)

蛹の殻

キシタバの仲間の蛹は白い粉を吹いていることが多いけど、
オニベニシタバはその傾向はあまりないようだ。

ではまた
2015年6月5日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-チョウ・ガ |
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