ニックネーム:Acleris
年齢:おぢさん
都道府県:兵庫県
春の林で耳をすますと、パラパラと雨のようなかすかな音が聞こえませんか?それはいもむしのうんちだったりするんですが、ココではそういうチッコイ自然を紹介しようと思います。

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2015年03月27日(金)
窓付き物件
2月に書いた流れの速いところにいるブユの様子を見てきた。

蛹だらけだった。
と言うかほとんどの蛹が羽化していた。

お持ち帰りして拡大。


呼吸糸は流れの緩やかなところにいた種類よりはずいぶん短い。


急流だと酸素たっぷりなので短くても間に合うのだろうか?

幼虫ではアシマダラブユ Simulium japonicum と同定したが、
蛹ではどうだろうか、と図鑑を見る。
図鑑の解説では蛹の呼吸糸は体長より短く6本で、
上から下へ短くなり、下3本は非着色。とある。

特徴は一致しているので、アシマダラブユで良さそうである。

また、繭は前方側面に窓がある、とある。

窓?
図鑑を読んだときには何のこと?と思ったが実物を見て納得。


蛹殻をずらして窓を判りやすく、、、
確かに窓が開いている。

羽化殻が多かったので近くにいないかとチラチラ探したけれど、
この日は見かけず。

ではまた
2015年3月27日 | 記事へ | コメント(0) |
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2015年03月21日(土)
ナガハムシダマシの幼虫
2月に持ち帰ってタッパーに詰めておいた腐葉土、
久しぶりに見たら歩いていた幼虫。
普通、「ゴミダマ」と呼ばれるゴミムシダマシ科っぽい外形。
でも毛深い。

腹端部の拡大。
二段になって特徴のある尾突起。

頭部拡大
先っちょが丸い触角は2節しかない。
個眼は4個確認できる。


保育社の原色日本甲虫図鑑のT巻にある幼虫図をだらだら見ていくと
ハムシダマシ科のアオハムシダマシに良く似ている。
(ハムシダマシ科Lagriidaeは、ゴミムシダマシ科にごく近縁で
時にはゴミムシダマシ科に包含される説もある分類群。)

でも今回の幼虫の尾突起は先端が上反しているが、
アオハムシダマシは直線的のようだ。

念のため手持ちの図鑑を片っ端から見ていくと、
北隆館の日本幼虫図鑑と言う古めの図鑑にそっくりなのがあった。
絶版なので該当部はこんな感じ。

ナガハムシダマシ Macrolagria rufobrunnea でよさそうだ。
超普通種だし。幼虫見たのは初めてだけど。。

古い図鑑の属名は Nemostira になっているけど、変更されたのだろう。

成虫はこんな感じ。以前採った分。
ナガハムシダマシ Macrolagria rufobrunnea 成虫
生きてるときはもうちょっと黒っぽかった気がする。
いかにも普通種と言った感じである。
偏見だけど。

ではまた
2015年3月21日 | 記事へ | コメント(0) |
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2015年03月14日(土)
春のカップル1号・・・ニホンハナムグリヨツメハネカクシ
雨上がりの日曜日。
予報は晴れだったが、曇りがちのお天気。
雨の雫が残っており、虫の出がイマイチ。
満開の梅も静かなものである。
がジッと見ていると、、、なんかいる。

ハネカクシの仲間だ。
花にいるからハナムグリハネカクシの仲間かな?
暖かくなると花にゴマ粒を散らしたようにたくさんいることもある。
フライング気味に出てきたヤツだろうか。

よく見ると、
ペアだった。
タイミング良くフライング同士が出会ったようだ。

オスメスペアで手にはいるのはちょうど良い。
採集。(鬼畜)

甲虫と言えば、原色日本甲虫図鑑(保育社)全4巻。
本図鑑に載っているハナムグリハネカクシは、、、
ハナムグリハネカクシEusphalerum pollens
ルイスハナムグリハネカクシE.lewisi
ルイスの方はオスの腹部は黒色、とあるのでこれかな?
と思ったが、分布が九州。

今現在の種類数はどうなってるかと
「日本産ハネカクシ科総目録(2013)」を見ると、
Eusphalerum属はハナムグリヨツメハネカクシ属に和名改称されており、
なんと50種!が記録されていた。

素人を絶望の淵の追いやるのに充分の労作である。
ネットで検索すると、無料でPDFファイルが手にはいる。

和名にヨツメが足してあるのは、ハネカクシにも一部の種は2個の単眼を持つ。
複眼と足して四つの目があるのでヨツメハネカクシとつけられたのだろう。
ヨツメハネカクシ亜科 Omaliinae と言うグループに属す。

甲虫類の成虫はほとんどの種が単眼を持たない。が、
衣類の害虫として有名なヒメマルカツオブシムシなんかは
額の真ん中に1個の単眼がある。

50種もいるのに図鑑に2種しか載っていないのでは同定は無理かなぁ、
と思ったが、日本環境動物昆虫学会(略称;環動昆)が発行している雑誌に
「環境アセスメント動物調査手法」があり、その22号に
ハネカクシ科甲虫同定の手引き(2012)というのがあった。

以前買って見たときは一部の種の検索しか載っていないので
あまり役に立たないかなぁ、と思っていたが、、、
読み返すとその一部の種にヨツメハネカクシ亜科が含まれていた。
こちらで同定してみた。

オスの背面
交尾器抜いたので、腹端の1節はありません。

メスの背面
乾燥して腹部がやや縮んじゃった。

オスの参考画像
体色と同じなので判りにくいけれど黄色丸印の部分が単眼。
***********************************************************
検索から抜粋(ただし和名はハネカクシ目録に準拠)

ヨツメハネカクシ亜科は5族に分けられる。
そのうち今回の種を含む、
ハナムグリヨツメハネカクシ族 Eusphaleini の特徴。
単眼があり、複眼は良く発達する。
第1〜4付節は短く幅広で、下面に長毛を密生する
1〜4付節の長さの和は第5付節より長くない。


ハナムグリヨツメハネカクシ族はハナムグリヨツメハネカクシ属1属で構成される。

この属は上翅表面の被毛の有無、印刻で3グループに分けられる。
画像の上翅が被毛するのは、
ケバネハナムグリヨツメハネカクシ種群 Group of E. japonicum とのこと。

本種群のうち、
前胸背板は強く明瞭に点刻される。
頭部の後頬は複眼長径の1/3の長さ。
前胸背板は頭部の幅の1.2倍より少ない。
************************************************************
と来て、
ニホンハナムグリヨツメハネカクシ Eusphalerum japonicum にたどり着いた。

なお、ケバネハナムグリヨツメハネカクシ種群は、

日本産ハネカクシ科総目録で 13種、
環境アセスメント動物調査手法22では 11種しかなく、
環境アセスの検索には
アキヨツメハナムグリハネカクシE.eifleri
ミヤマハナムグリヨツメハネカクシE.floricola
の2種が含まれていなかった。

ともあれニホンハナムグリヨツメハネカクシは普通種のようなので、
間違いないだろう。と思う(弱気)。

環境アセスのハネカクシ科甲虫同定の手引きは
チビハネカクシ亜科とヨツメハネカクシ亜科に関しては
2012年時点での全種検索があるので、かなり有用かも。
日本語だし。<--私的にこれ重要)

おまけ
ニホンハナムグリヨツメハネカクシの♂交尾器

なんか内袋に骨片が見えるけど、小さすぎるので反転させることが出来なかった。

ではまた。
2015年3月14日 | 記事へ | コメント(2) |
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2015年03月07日(土)
スリッパ型の繭・・・ブユの1種
ちょっと前の記事で紹介したブユの幼虫がいた場所から2m離れたところ。

幅50cm、水深2cm程度。
砂が溜まった流れの穏やかなところである。

こぶし大の石を拾い上げ、老眼鏡越しに目をこらす。。。


前回のとは色目が違うブユがいる。(緑矢印)
黄色矢印は3年ほど前の大雨で大幅に数を減らしたカタツムリトビケラ幼虫の巣。
やっと回復してきたが、以前ほどは見ない。
水色矢印のところにブユの蛹。

ブユ蛹背面。
伸びているのは呼吸糸と呼ばれるもの。
オニボウフラ(カの蛹)の角と一緒で前胸気門が変化した呼吸器官だろう。
本種では6本ずつ体長と同じか短いのが生えていた。

ブユ蛹腹面
フクロウみたいな顔してますな。
ブユの幼虫は糸を吐いて繭を作り蛹化する。
よく見ると二重構造。

水中で固まる糸って不思議な感じがする。。。
トビケラも水中で糸を吐くけど、鱗翅類の吐く糸とは何か違いがあるのだろうか?

さて、日本産水生昆虫や、日本産幼虫図鑑を見てみたが、
これ!と言う種に行き着かなかった。
それとこの2冊の本、微妙に属名が違うのがある。
日本産水生昆虫の方が、属名が細分されている。
和名もところどころ違う名前で書かれている。
担当著者が違うみたい。
発行は同じ2005年だけど前者が1月、後者が10月。
日本産幼虫図鑑の方が新しい。

新しい方に習って、ここでは Simulium 属の1種としておく。

幼虫の方でもうまく検索できなかった。ううん?

画像だけ上げておく。

幼虫背面
着色部が以前の種より少ない。

腹部先端
尾鰓は似たような形。
腹面側には前種にはなかった乳嘴突起という構造がある。

頭部腹面
クレフトは小さく丸みがある。
亜下唇基節は中央歯と側歯が発達している。


おまけ
胸部側面
終齢幼虫のようで蛹の構造が透けて見えている。
水色矢印のしわくちゃは前翅のもと。
黄色矢印のくるくる巻きは呼吸糸だろう。

ではまた
2015年3月7日 | 記事へ | コメント(0) |
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2015年02月28日(土)
シロフフユエダシャクの♂交尾器
この間、シロフフユエダシャクを
「ヒロバフユエダシャク初見」
とかつぶやいてしまって、早速指摘されてしまった。

ハ、ハズカチィ。。。


だからと言うわけではないのだが、
以前「ヒロバフユエダシャクの♂交尾器」を貼ったので、
シロフフユエダシャクの交尾器を貼っておきます。
(ネタもないので、、、)

シロフフユエダシャク Agriopis dira ♂交尾器 側面

シロフフユエダシャク Agriopis dira ♂交尾器
ファルスを除いて腹面から。
バルバの形とかユクスタの形が結構違う。さすが別属?

シロフフユエダシャク Agriopis dira ♂交尾器 ファルス(エデアグス)の拡大
コルヌツスの形状が違います。

ではまた
2015年2月28日 | 記事へ | コメント(0) |
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