ニックネーム:Acleris
年齢:おぢさん
都道府県:兵庫県
春の林で耳をすますと、パラパラと雨のようなかすかな音が聞こえませんか?それはいもむしのうんちだったりするんですが、ココではそういうチッコイ自然を紹介しようと思います。

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2015年08月28日(金)
オオシロモンノメイガの♂交尾器
今週の更新も超簡単。

日曜日に見かけた蛾。
葉裏に止まったところをカメラの液晶モニターを起こして撮影。
もちろん老眼鏡をかけながら。
オオシロモンノメイガ Chabula telphusalis
陰になって眠たい写真になっちゃった。

ストロボを光らせてみる。
オオシロモンノメイガ Chabula telphusalis

ちょっとギラついてしまった。
写真は難しい。

特に採るものもなかったので採集。

展翅。
オオシロモンノメイガ Chabula telphusalis

フィルムケースに入れて保冷材入りの袋に入れて持ち帰るのだが、今の時期は保冷剤がもたなくて虫が暴れてしまい、鱗粉が擦れちゃった。

展翅する前に腹部先端をピンセットで引き出して交尾器を抜いておいたので観察。

オオシロモンノメイガ Chabula telphusalis ♂交尾器
バルバの外側にものすごく細い毛の束が付属している。
交尾の際に♀になだめ物質を嗅がすのかな?

毛束を片っぽずらして撮り直し。
オオシロモンノメイガ Chabula telphusalis ♂交尾器

ミクロの交尾器を実体顕微鏡のコリメート法で撮るのはちょっと無謀かも。
プレパラートにして光学顕微鏡で撮影しないと判りにくいね。

懲りずにもう1枚。
オオシロモンノメイガ Chabula telphusalis ♂交尾器ファルス(エデアグス)の拡大。

ヤガくらいの大きな交尾器だったら内袋の反転も割と簡単だけど、
小蛾類の交尾器では私にはちょっと無理。

ファルスの中のコルヌティが透けて見える。
から、無問題?

ではまた。
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2015年08月21日(金)
二次元の寄り合い住宅
二次元と言ってもアニメとか漫画は出てこないので。。。

ネタが無いのでちょっと前の画像から。
昨年切り倒されたヤブニッケイから噴き出したひこばえ。
柔らかそうな葉っぱには絵描き虫がいっぱい。
葉っぱの表皮を残して葉肉だけを器用に喰い進む。
結果、白い模様が葉っぱに浮きあがる。
なかには葉っぱのほとんど全体が白くなっているものがある。
2015.06.21

よく見ると複数の幼虫が認められる。
とりあえず判るものだけでも4個体(楕円内)。
孵化直後の食痕は線状なのでよく見るとスタート地点は別の場所だったことが判る。
矢印で示したが少なくとも9カ所からスタートしている。
喰い進むうちに一緒くたになったのだろう。

限りある一枚の葉っぱに複数の幼虫がいたら闘争が起こって最後は1匹になりそうな気がする。

葉と薄皮の間の平面上(いわば2次元)で生活しているから、
立体で無い分、幼虫同士が出会いやすくなるだろう。

持ち帰って確かめてみた。

結果、1週間後、1枚の葉っぱから7個体羽化した。
小さいからケンカしなくても問題なく成長できたみたい。
ヤブニッケイホソガ Gibbovalva civica

羽化後の繭
薄い楕円形の繭を葉から出て作る。

羽化後の蛹の頭部
頭頂には繭を切り裂くための尖った部分がある。
鳥の雛が卵を割るために付いている「卵歯」と同じ機能だろう。

ヘタッピ展翅個体。
ヤブニッケイホソガ Gibbovalva civica

手持ちの図鑑によると、Gibbovalva 属は日本産6種。
そのうちクスノキ科に付くのは本種とあと
クスオビホソガ Gibbovalva quadrifasciata

この2種は翅の模様では正確には区別できないとのこと。

外見での違いは、
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ヤブニッケイホソガ Gibbovalva civica
・・・・・・触角は基節が白色、第2節が白色のこともあるが第3節からは黒褐色。

クスオビホソガ Gibbovalva quadrifasciata
・・・・・・触角基部6〜7節は白色、その先は黒褐色。
**********************************************************
だそうだ。
正確を期すには交尾器の確認が確実のよう。

触角付近の拡大。

触角が白いのは第1節だけに見える。

ということで画像はヤブニッケイホソガとしておく。

ではまた
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2015年08月14日(金)
スミスハキリバチの♂
お天気の日曜日(8/9)、ミカン類の花が咲いていた。
クマバチやらニホンミツバチやら何やら、
ハナバチ類がたくさん来ていた。

その中の1種。
ぱっと見ハキリバチ、花粉を貯めてないので♂みたい。

採集してみた。
スミスハキリバチ Megachile humilis の♂と同定した。

ハキリバチ科の特徴
下唇鬚は第1・2節が長い鞘状で3・4節は短い。
上唇は縦に長い。
♀の花粉採集毛は腹部腹板にあり、スコパと呼ぶ。


ハキリバチ属♂の特徴
前翅の縁紋は幅よりもはるかに長い。
爪の間には、爪間盤を欠く。
腹部末端は尖らない。
などなど



♂の大顎は4歯。
上唇は斜めに写っているが、それでも縦に長いのが判る。

♂の前脚腿節には上面下面共に橙赤色の部分がある。
上面

下面

サカガミハキリバチに非常に似ているが、
サカガミの前脚腿節では下面のみが橙赤色で上面が黒色。
だそう。

腹端横稜には中央に湾入があるが変異があるようだ。

2個体採集したがもう一つはこんな感じ。
湾入が弱い。

触角は♂なので全13節。(♀は12節)



おまけ
スミスハキリバチ Megachile humilis ♂交尾器背面


スミスハキリバチ Megachile humilis ♂交尾器側面

ではまた
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2015年08月06日(木)
捕食者の捕食者・・・スギハラベッコウ(スギハラクモバチ)
2週前の日曜日(7/26)に見かけたハチ。
なかなか大型でカッコイイ。

スギハラベッコウ(スギハラクモバチ) Leptodialepis sugiharai
セグロアシナガバチより一回り大きいくらい。

顔面の黄色が目立つ種類である。
このときはガサゴソと草間を探索しながら何処かに消えてしまった。


次の日曜日(8/2)、ほぼ同じ場所で見かけたので拉致してきた。

スギハラベッコウ(スギハラクモバチ) Leptodialepis sugiharai

同一個体だと思われるが、1週間働き詰めだったのだろう、
翅がボロくなっている。
脛節の距も先が折れていた。

ベッコウバチといいながら鼈甲色(べっこういろ)をしているのは翅くらい?
実はベッコウバチの多くの種は黒色で鼈甲色をしているのは
大型の一部の種類だけ。
なので最近ではベッコウバチ科はクモバチ科に改称されている。
新しい図鑑では本種もスギハラクモバチと書かれている。

本科の種はすべてクモを狩って麻酔し幼虫の餌とする。
幼虫1匹につきクモを1個体与える。
なのでほとんど自分より大きなクモを狩る。

全種がクモを狩るからクモバチ科、
判りやすいけれどもなんだか味気ない。

さて、スギハラベッコウは大型な分、大型のクモを狩る。
図鑑にはアシダカグモなどを狩るとある。
食物連鎖の頂点に近いような捕食者のクモを狩るため
本種は割と個体数は多くないようだ。

ではまた
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2015年07月31日(金)
ヒロクチバエ科の1種
地域限定で生き物ブログをやってると、
だんだん名前の判る種類が減ってくる。
と言うことで、今週も名無しの虫。

日曜日、涸れかけたコナラの樹液にいたハエ。

一見してハナアブのようなハエ。
丸っこくて翅に模様がある。
撮ったら採れないの法則が発動する前に早々に確保した。
暗い林内では判らなかったが複眼が非常に美しい種類である。
ハエにはこんな種類が多いが標本にするとことごとく退色してしまう。

色があせる前に撮った頭部。
ヒロクチバエ科の1種 Platystomatidae Gen. sp.

ヒロクチバエ科の1種 Platystomatidae Gen. sp.背面。


ヒロクチバエ科の1種 Platystomatidae Gen. sp. 翅脈。


ヒロクチバエ科の1種 Platystomatidae Gen. sp. 腹部を腹面より。
♀のようだ。

手持ちの図鑑類には全く出てこないが、ネット上にはチラホラと見掛ける。

「一寸のハエにも五分の大和魂」という双翅目の掲示板に、2012年の5月に採集された同種と思われるヒロクチバエのスレッドが、たっている。
そこでは「PterogeniaかEuprosopiaの1種だと思います」というレスがあった。が結論は出ていなかった。

また、今年に入ってチラホラとツイッターのタイムラインでも見かけるし増えているのかも?

はたして未記録種か未記載種かはてさてどっち?

ではまた
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