ニックネーム:Acleris
年齢:おぢさん
都道府県:兵庫県
春の林で耳をすますと、パラパラと雨のようなかすかな音が聞こえませんか?それはいもむしのうんちだったりするんですが、ココではそういうチッコイ自然を紹介しようと思います。

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2014年12月19日(金)
花粉カゴを持たないハナバチ
最近はネタになる虫がいないので、9月から。

9月最後の日曜日、ちいさなちいさな6mmほどのハチが日向ぼっこしていた。
スミスメンハナバチ Hylaeus floralis

採集して日本産ハナバチ図鑑(文一総合出版)で調べてみたが
それほど自信はない。

見ていると、口から黄色く濁った液体を出してじっとしている。
花蜜の濃縮行動だろうか。

このメンハナバチの仲間はハナバチのくせに体にもこもこした毛を持たず、
ハキリバチの腹部下面や、ミツバチの後脚の花粉カゴのように
花粉運搬装置を持たない。
そのため、花粉は蜜と一緒にお腹に呑み込んで運ぶそうだ。
濁った液滴はそのせいであろう。


昆虫学者の岩田久二雄氏が著書の「自然観察者の手記」で
ハラツヤハナバチの1種の詳細な観察記録を残されている。
(ハラツヤハナバチはメンハナバチの旧名)
それによると、メンハナバチの巣の花粉団子はゆるいジャム状で
口から分泌するセロハン状の膜で包まれているそうだ。

さて、日本産ハナバチ図鑑によると、
スミスメンハナバチはアルマンメンハナバチと酷似するため
同定には注意がいるそうな。

でおまけ画像。

顔面
頭盾の黄斑はI字状か逆T字状。

後胸周辺
ハナバチの特徴である羽毛状の毛は盾板周辺にわずかに生えるのみ。
第1腹節背面はツルツルで光沢がある。
旧名のハラツヤハナバチはここから来たのだろう。

側面
点刻の状態がアルマンとスミスでは違うそうだ。

ではまた
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2014年12月12日(金)
カラスヨトウの♀交尾器
休みの度に昆活散歩しているとは言え、
いつも同じ場所を歩いているのでネタがない。。。。

ちょっと前、11月最後の日曜日、
シュロの木に止まっていた蛾。

鱗粉が禿げて模様が判らない、のではなく、
元々無地のカラスヨトウ Amphipyra livida でした。
しかし、かなり飛び古した個体である事は確か。

図鑑を見ると、カラスヨトウは年1回の発生で、
成虫は7〜11月くらいに出現するとある。

同属のシマカラスヨトウも年1化で出現期は7〜10月。
秋に産卵するとある。

卵越冬か。カラスヨトウについては書いてなかったが同じかな?

カラスヨトウの♀交尾器
交尾嚢(corpus bursae;コルプス ブルサエ)の矢印部に小さなポッチ有り。

ポッチの拡大

交尾嚢の内面には刺状だったり板状の硬化部があって
それを シグヌム;signum(複数形はシグナ;signa)と呼ぶが
これは外側にある。けどシグヌムで良いのかな?

ところで解剖したときに腹部には卵がまだ残っていた。
印象では半分以上は産んだ後と思われたが、
ひょっとしたらこのまま成虫で越冬して
来春に残りを産卵するつもりだったのかも?

悪い事しちゃったなぁ。

ではまた
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2014年12月05日(金)
終齢幼虫を採集するとありがち・・・
先日見つけて記事にした、「ニジオビベニアツバの幼虫

イヌビワの実を取ってきて与えたら、
カジカジしていたのでヨシヨシ、と思っていたら、、、


なんか様子が変。
よく見たら

別の生き物にメタモルフォーゼしていた。

チビアメバチの仲間の繭かしらん?

がっくし。

ではまた
2014年12月5日 | 記事へ | コメント(0) |
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2014年11月27日(木)
羽軸の中で家族生活?
修理から帰ってきたデジカメが、連休初日にまた故障。
テンションだだ下がりでお散歩コースを廻って来た。

今シーズン初のフユシャク。
クロスジフユエダシャク♀
往年の名機?docomoP01Aで撮影。。。


さてさて他にはこれといった発見もなく、
いよいよ虫の少ない季節になってきた。

目の前に落ちていた鳥の羽根。たぶんキジバトの尾羽。
羽軸に穴が空いているみたいなので持ち帰ってみた。

フィルムケースに押し込んで帰ったのでクシャクシャ。
矢印部に穴。


穴の拡大。



羽軸を開くと、、、
穴の内側には粒々の山。糞?


奥の方にいたのは、、、
細長いシロアリのような虫。
ハジラミの1種のようだ。

昔の図鑑ではハジラミは独立の目だったけれど、
今はシラミ目の1亜科に格下げされている。


羽軸の中には少し着色した成虫らしき1個体の他は白くて小型の幼虫が5・6個体入っていた。
社会性とまではいかなくても、
明らかに家族生活を送っている感じ。

背面
頭がまん丸のハジラミなんかいたっけ?


成虫らしき個体の拡大


さてこのハジラミ、もうちょっと詳しく種類が判らないかと、
図鑑の検索表を見てみたが、、、、
亜科の検索の時点でつまずいてしまった。

シラミ目 Phthiraptera は、以下の4亜科。

シラミ亜目 Anoplura はいわゆる吸血性のあのシラミ類。
これは外れるとして、

ハジラミ類は下の3亜科、
マルツノハジラミ亜目 Amblycera
ホソツノハジラミ亜目 Ischnocera
チョウフンハジラミ亜目 Rhynchophthirina
これの検索が画像のハジラミでは該当するものがない。。。

変な生き物が得意な上司に聞いてみたが、
チャタテムシ説とか意表をついてジュズヒゲムシ?とか
言い出したので(もちろん冗談)追求するのをあきらめた。

どなたか判る方、いらっしゃいます?


ではまた
2014年11月27日 | 記事へ | コメント(10) |
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2014年11月21日(金)
ニジオビベニアツバの幼虫
この日曜日、初冬と言っていい季節。
なのに、珍しくいもむしを見つけた。

しゃくとりチックに進むスマートないもむし。
ニジオビベニアツバ Homodes vivida 幼虫

幼虫は先端が扁平のへら状の長い刺毛を持つ。

横から
第3腹節にあるはずの第1腹脚は退化消失している。
第2腹脚もやや小さいため、歩き方も しゃくとりチックになる。

この属の幼虫はツムギアリに擬態して
寄主植物上にすむアリの攻撃を受けない
特異な生活史を持つそうだ。

図鑑によれば、イヌビワ(クワ科)の果実を好み、
与えればリンゴ、ナシ(バラ科)の果実も食す。とのこと。
同属の別種はランブータン、マンゴー、竜眼などの
果実や花を摂食する幼虫も知られる。

分布に関する記述は
日本産蛾類大図鑑(講談社、1982)では、
「本土南西部に分布。高知県、福岡県英彦山、宮崎県日之影町に少数の記録。」と結構記録が少ない表現であるが、

日本産蛾類標準図鑑II(学研、2011)では、
「本州南西部、四国、九州、対馬、沖縄島。国外ではインド。」
とやや拡がりのある表現になっている。

当地で初めて見たのは成虫で、
2005年の6月のこと。
鉛色光沢のある鱗粉がキラキラ光る美麗種。
その後、2008年と2009年にも見ている。

こんな寒い時期に幼虫がいるということは
ちゃんとした越冬習性を持たない種類なのかもしれない。

幼虫も何年か前にスイーピングしていたら
入ってきたのを見ているが、
手荒に扱うと特徴のある毛が折れてしまうようで、
4・5本しか残ってなかった。

今回は完品の幼虫を見つけたのでご紹介。

おまけ
ニジオビベニアツバ Homodes vivida 幼虫のおしり
尾脚は長い。

ではまた
2014年11月21日 | 記事へ | コメント(0) |
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