ニックネーム:Acleris
年齢:おぢさん
都道府県:兵庫県
春の林で耳をすますと、パラパラと雨のようなかすかな音が聞こえませんか?それはいもむしのうんちだったりするんですが、ココではそういうチッコイ自然を紹介しようと思います。

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2015年05月23日(土)
もふもふのミノムシ
フィルムケースに入れていた小さなミノムシが羽化した。
ナラツツミノガ Coleophora levantis
超地味っ!

ツツミノガ科はほとんどの種が無地の黄土色なので
成虫だけを見ても素人にはまず同定は不可能な気がする。
ただ、幼虫の巣の形と寄主植物が判れば
かなり絞り込むことが出来る。

中には巣が拳銃の形をしたツツミノガ類がいてこれらは
「〜ピストルミノガ」と呼ばれる。(未だ見たことない)

4月下旬に見つけた巣。
6mmほど。
今回のツツミノガの巣は毛羽立った植物片でできた管状で先端は三弁式。

巣を後端から


で、この巣はコナラに付いていた。

図鑑の解説を読みながら、上記の条件に合うのを探すと
ナラツツミノガだけだった。

顔の拡大。

ツツミノガ科はキバガ上科なので、小さいながらも上向した下唇鬚がある。

腹部背面

各腹節背面には短刺を生じた一対の硬皮板がある。
別の図鑑には「対になった刺状に変形した縦長の鱗粉群を備える。」と表現されていた。

翅をめくらないと見られないけれど、
このトゲはキバガ上科に広く見られる特徴である。

最後に翅を拡げた状態。
ナラツツミノガ Coleophora levantis

ではまた
2015年5月23日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-チョウ・ガ |
2015年05月16日(土)
眼力が衰えたわけではないと思いたい
今年はお散歩コースにヤママユガ科の幼虫がいません。。。

毎年ウスタビガの幼虫は飼育して、大きくなったら
お尻をつまんで「ちうちう」と鳴かせるのを楽しみにしていたのだけれど。

いくら老眼が進んだといっても1匹も見つけられないのは異常事態と言える。

私の眼力が衰えたせいではない。
と言いたいのでその理由を考えてみた。

2011年
マイマイガ増加
寄生虫の増加

2012年
マイマイガ大発生
寄生虫大発生

2013年、
ウイルス病によりマイマイガ全滅


2014年
マイマイガ激減
寄生虫は多いまま。

寄生バエが相手構わず手当たり次第に産卵し出す。
とばっちりを食った他種のいもむしが死ぬ。

ヤママユガ科の幼虫もいなくなる。
それが今年。

という感じでホントにいないだけだと思いたい。

寄生バエと書いたのは、寄生蜂は割と種特異性が高い種類が多そうなので(かっこよく言うとスペシャリスト)、マイマイガが減ったからと言って他種に影響は少なそう。
だけど寄生バエの方は適当に飛び回って卵を産み付けやすそうないもむしを見つけたら産卵!という印象。
偏見かも知れないが。。。
(こういう何でも屋はジェネラリストと言う)

まあ狭い地域のことなのでそのうちどっかから供給されるだろうし、特に心配はしていない。
長い目で見れば押しては返す波みたいな?

今年1匹だけ見つけたマイマイガの幼虫。
なんとなく飼育中。

蛾の場合、翅のない1齢幼虫が風で飛ばされて長距離を移動するケースがあるようだ。
糸でぶら下がってブランコしながらワザと移動しているフシもある。
だからなのか、山から離れた街中の自宅のクヌギにも時々フユシャクの幼虫を見ることがある。
メスに翅がないフユシャクでも幼虫時代に結構分散しているのかも知れない。

一匹だけ見つかったマイマイ幼虫もそんなケースなのかも?

ではまた
2015年5月16日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-チョウ・ガ |
2015年05月08日(金)
トゲトゲいもむし
ゴールデンウィーク中に見かけたいもむし。

腹脚が7対あるので鱗翅目ではなく膜翅目のハバチ類。
トゲトゲがスゴイ。
以前から見かける幼虫だが正体が判らずにいた。
一度飼育してみたが年1化のようで休眠期が長く、羽化には至らなかった。
飼育して判ったが、画像の幼虫は亜終齢。
終齢になるとトゲがなくなりツルツルの青虫になる。
この状態になると何も食べなくなり死んでしまった。
気がつくのが遅かったが、おそらく終齢になると
土に潜って繭を作り休眠するのだと思う。
つまり終齢幼虫は休眠に特化したステージなのだろう。

今回の幼虫の首筋を見ると、小悪魔に取り付かれているよう。
持ち帰るのをあきらめる。

今年はこのハバチについて進展があった。
「つねきばち」と言うハチ専門の雑誌がある。
時々まとめ買いするのだが、その24号に「吉田浩史:ハバチ科の一種 Periclista erythrogrammaの寄主植物の記録」と言う記事があり、大阪の長居公園のナラガシワから得られたトゲトゲいもむしを飼育して Periclista erythrogramma が羽化した。と言うもの。
また兵庫県のコナラでも同種と思われる幼虫を見ているがこちらは羽化確認が出来なかったため検討課題である。とのこと。

私がなんじゃろかいのう?と放置していた虫をちゃんと調べている方がいた!

その報文の参考文献に「Japanese Species of the Genus Periclista Klnow」というのがあった。これは日本昆虫分類学会の会誌「Japanese Journal of Systematic Entomology」 1999年発行の報文である。
内容は、日本産Periclista属5種の記載と検索である。

そこで今年の4月上旬に見かけたこのハバチ、


コナラの新芽にまとわりついて産卵行動をしていた。
マルハバチ亜科までは判ったが、属の検索が見つからないので
これも放置、していたのだが、、、

つねきばちに載っている Periclista erythrogramma と似ている。

そこで、参考文献の記載と検索を読んでみると確かに
Periclista erythrogramma と一致した。

ということで、、、
お散歩コースで見られるトゲトゲいもむしはおそらく
Periclista erythrogramma だと思う。

さっきから学名しか書いてませんが、
Periclista erythrogramma は和名がないのでしょうがない。
個人的にはよそよそしくってイヤですが。

Periclista erythrogramma ♀背面


Periclista erythrogramma ♀腹面


Periclista erythrogramma ♀翅脈


Periclista erythrogramma♀側面


Periclista erythrogramma ♀顔面


Periclista erythrogramma ♀産卵管



ではまた
2015年5月8日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-その他 |
2015年05月01日(金)
ウスグロクチバの卵
4月中旬、カゴノキの葉裏に卵を見つけた。
卵表面の彫刻はヤガ科に見られる模様だ。

持ち帰り。4日後に孵化。
前方の腹脚が退化している。

1週間後、以前飼育した幼虫と同じ姿になって正体判明。
ウスグロクチバAvitta puncta 2齢幼虫

と言うことで冒頭の卵の正体判明。

終齢幼虫は拙ブログで以前紹介済み-->「ほんのりピンク・・・・・ウスグロクチバ幼虫

おまけ
「ううううう〜〜ん」






























「プリッ」



ではまた







2015年5月1日 | 記事へ | コメント(0) |
| 昆虫-チョウ・ガ |
2015年04月25日(土)
幼虫のバリエーション・・・・・ブナキリガ
この春見かけたブナキリガ Orthosia paromoea ・・・・

をフィルムケースに入れておいたら卵をごっちゃり産んでしまった。

ブナキリガ Orthosia paromoea の卵
仕方がないので(?)飼育。

産卵から4日後
ブナキリガ Orthosia paromoea
ヤガ科によく見られる模様。

産卵から6日後に孵化
わらわらわらわら


お散歩に行く度に少しずつ採った場所に放して来た。
最終的に前蛹になった時点で全部花咲か爺さんよろしく全部撒いてきた。
来年まで状態良く保管しておく自信もないしね。
(正体もわかってるし)


さて、その終齢幼虫。

こんなのから
ブナキリガ Orthosia paromoea 終齢幼虫

こんなのとか
ブナキリガ Orthosia paromoea 終齢幼虫

こんなのまで
ブナキリガ Orthosia paromoea 終齢幼虫

別種かと見まごうばかり。

顔面も
色白のおとぼけ顔から

どよん

真っ黒くろすけまで。


アワヨトウでは幼虫密度が高まると黒化型になると言う話がある。
アワヨトウは農業害虫だけあって、検索するといろいろ論文が引っかかる。

幼虫密度で色が変わると言えば、相変異で有名なサバクトビバッタの例があるが仕組みが一緒かどうかが気になるところ。

ただ、今回のブナキリガの場合、一匹のお母さんから生まれた幼虫を同じように飼育したのに様々な体色になると言うことは、単にバリエーション豊富なだけかも知れない。


おまけ
ブナキリガ Orthosia paromoea ♀交尾器


ではまた
2015年4月25日 | 記事へ | コメント(0) |
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