先生は若くて優しそうな先生だった。
真ん中の弟に似ているな〜と思った。
凜々子は駐車場の入庫待ちの時、
触られるかな〜?痛いから嫌だな。と言っていた。
触られるどころか、切開してもらいに来たのに・・・
よう言わんかった。
膿が出だしたこと、熱が高かったこと、眼瞼が腫れてきたことを告げて
怖い。と言った。
そんなに怖いんやったら2〜3日入院しておこうか?と言われた。
紹介して下さったクリニックでは手術や入院のことも言われてた?と訊かれ
はい。と答えた。
もう一日待ってみてもいいけどな〜。
歯の治療はした事ある?麻酔打ったり・・・
ちょっと歯、診せて。あ〜綺麗な。ないかぁ。と言われたので、
麻酔したり、削ったり、抜歯した事もあると答えた。
何年生?四年生やったら頑張れるか〜。
お母さん、髪を切らせてもらいますね。
凜々ちゃん、先生、痛いことする時は必ず言うから心配せんでいいで。
突然始めたりしないから。と先生が言うと
痛いことをするんだと凜々は察知して
泣きそうな顔になった。
これだけが痛いだけ、ちょっとちくっとするよ、
針が刺さった時だけ、あ〜もう終わり、すごいな〜。と
キシロカインがこめかみに入っていく様を隣で見ていて、
あら、もう始めちゃう訳ね。と思っていたら、
看護師さんが、もし気分が悪いとかあったら
出ててもらってもいいですよ。と言って下さったが、
意味がわからなかった。
朝早く起きたり看病でやつれているのだろうか?と思ったが、
グロテスクなシーンになるという意味かと思い、
やっと意味を理解し外に出ていることになった。
先生はう〜ん、横に切ろうか、縦に切ろうか
顔面神経からは離れているから・・・云々と言っていた。
時刻は11:45
正に先生にとっては朝飯ならぬ昼飯前なのだろう。
廊下に出るとやっと一人になれて、
励まし、誤魔化し続けるお母さんから開放されて、
怖かったのと、安心したのと、凜に悪い気持ちとが
ないまぜになって涙が止まらなかった。
ブログTOPへ
|