シーズンも終わりです。
今年は行けそうであまり行けなかった釣り。
でも、いつもと違った釣りを楽しめたので、今年の収穫は大きかったです。
いつもの様に自宅を前夜に出発、関越自動車道→上信越自動車道→長野自動車道を走り抜けて白馬村に到着。
眠くならない様に、カーステから音楽をじゃんじゃん流しながら走る。
それでも眠気が襲ってきた時は、歌をうたう。
ちなみにこの日は、尾崎豊。
いつもは「大出の吊り橋」の駐車場で仮眠をとるのだけれど、綺麗な星空が見たくて「白馬大橋」の下へ車を停めた。
期待していた星空は、あいにく薄い雲に遮られてみることは出来なかったけれど、その代わりにあちらこちらで小さな動物達を見ることが出来た。
日中は散歩やバーベキューを楽しめる場所なのだけれど、夜は彼らの活動場所。
あまり邪魔にならない様に車を森に寄せた。
時々奇声を発する輩がいて、こちらはどきどき。
今、森の中で独りでテント泊を計画しているのだけれど、こういう場面に遭遇することを考えるとちょっと躊躇する。
早朝起きて、お湯を沸かす。
沸くまでの間は、ぼ〜っと姫川の支流になる松川を見て過ごす。
子ども達とキャンプをする時のサイクルと同じ。
流れる水の音で、その日の水量というか水の押しの強さが分かる様になってきた。
松川には色々な表情があって、増水した時はそれは物凄い勢いでドッパァ〜流れ、夏の減水期にはワッシャ〜と流れる。
(非常に分かりにくいですね。)
護岸工事された何の趣もない川なのだけれど、北アルプスの雪解け水が流れる頃、水の色といい、音といいとても綺麗な水が流れる川でもある。
今では、僕の好きな川の一つになっている。
熱い紅茶を二口飲んだら、今度は朝食作り。
今日は簡単にツナチーズホットサンドとプチトマト。
炭水化物とタンパク質、ビタミンに食物繊維、バランスは少し悪いけどとりあえず全部体を動かす原動力。
欲を言えば、温かいチャウダーが欲しい。
今度作ろう。
ここへ来るまでの間にコンビニで食パンを買ったのだけれど、6枚切りしか置いてなかった。
本当は8枚切りくらいがいいのだけれど、まぁ、仕方がない。
独り食事の場合、何かと重宝するのがお弁当用調味料。
ケチャップや、マヨネーズ、醤油の小袋入りは必需品。
お腹を満たして,体が温まったところで車を走らせて、「大出の吊り橋」下流へ。
残念なことに先行者がいた。
それも餌釣り。
ひどく場を荒らすことはないけれど、後から入るにはとても釣りづらい。
釣り上げられてしまったのか、それとも鱒が警戒してしまっているのか、魚の気配が消えてしまっていることがある。
夏でも冷たい姫川の水、押しも強いからゆっくり慎重に対岸に渡る。
竿抜けしているポイントにフライを送り込んでみる。
#12のオレンジ&パートリッジを何の迷いもないままに結んで流れにのせる。
一歩一歩先行者に追いつかない様に、スローペースで歩みを進める。
これだけ,丁寧なスローテンポの釣りならすぐに釣れるだろうと思ったけれど、いつもは反応がある場所でも、この日ばかりはどうしたことか、しつこく流しても反応がまったくない。
いや〜な予感が頭の中をかすめていく。
ぼうず?
こういう時はお茶を沸かして飲んで作戦の練り直し。
バックからアルコールストーブとゴトク、カップを出せば、森と川に囲まれての即席cafeのできあがり。
時間が潤沢にある訳ではないけれど、物事を考える時はゆとりが必要だと思う。
大きく深呼吸しながら、辺りの様子を窺うといつもは飛んでいる鷹の仲間が居ない。
天気が崩れるのか、それとも魚がいないのか色々推理。
あたってもあたらなくても、こういう時間はとても楽しい。
色々思案した挙げ句に思いついたのは、どうせ釣れそうにないなら思い切って大きいフライを二つ流してみましょう。
こうれはもう、作戦の練り直しではなくて開き直り。
姫川ではまず使わない#8という大きなフライを結ぶ。
ドロッパーにも同じサイズで。
釣れた。
大きな落ち込みに流し込んだら、根がかりのような手応えがあって、ラインを引いたらレインボーの顔が水面に見えた。
でも釣れたというより、釣れていたというのが僕の感触。
直感的に鱒がそこに居ると分かっていれば、そうでもなかったと思う。
姫川の上流では比較的珍しい30cmほどの体高のあるレインボー。
誰にも釣られずにこの夏を凌いできたような、そんな精悍さが顔からにじみ出ていた。
一瞬頭をよぎった「ぼうず」がこれで解消。
「ありがとう」と本気で頭をさげた。
さげたら、レインボーはぴしゃっと跳ねて、僕の前から姿を消した。
この川に来たら、このフライを結んでここを歩き通して、この辺りかあの辺りで釣れるという規則性が僕にはあった。
新しい試みはしない訳ではないけれど、時間とここまでの交通費などの対費用効果を考えると「ぼうず」というリスクのある釣りは避けてしまっていた様に思う。
そんなことだから、僕の釣りは釣ることだけを目的にしてしまってルーチンワーク化してしまい、それが今回の出来の悪さを象徴していたような気もする。
規則化されたものから逸脱しての冒険、なんだか面白くなってきた。
もともと姫川上流で大きいフライは釣れないと聞いていたけれど、そんなことはなく魚達は十分に反応してくれる。
思い返せば、ここで釣った40cm近いイワナも大きめのフライで釣った記憶がある。
でも無反応であることは多々あって、実際には小さいソフトハックルの方が面白い様に数が釣れた。
そして、安心したところで再度お茶タイム。
実のところ、僕はお茶を飲みたくてここに来ているんじゃないかって思う時がある。
片道250kmの天然cafe。
僕はとても贅沢な時間を過ごしているのだと思う。
時々、家族に対して後ろめたさを感じなくもない。
だから、言い訳として今年は長男をこの川に連れてきて、この贅沢を共有しようとしたのかもしれない。
「夏山女魚ひと里一匹。」
なんとも風情のある言葉だと思う。
そんな貴重な魚とご対面できたのはとても幸運なのかもしれない。
深追いはやめよう。
本当は、いつもよりも釣り下って支流を登って帰ろうと思っていたのだけれど、
そんな言葉を思い出して、それ以上釣り下るのをやめた。
今日のフライは僕にとってメモリアルフライになった。
大きな鱒が釣れたからとか、そういう訳ではなく新たな発見と気づきのきっかけをくれたから。
昼前、白馬で唯一のハンバーガーショップに立ち寄る。
外の立て札には準備中の文字。
でも、開店時間まであと10分ほど。
「すみません。まだ早いですか?」
「大丈夫ですよ。」
オーナシェフと、奥さんが快く店の中に僕を招いてくれた。
ハンバーガーが出来るまで、店の中で絵本を読んでいた4歳の女の子が「こっちおいで。」
と手招きして、僕に店の周りに生えている野草の名前を教えてくれた。
そして、このハンバーガーショップでもっともレギュラーだと思われるハンバーガーとコーラを買って、夕べ泊まった白馬大橋へ。
紙袋からはあぶらが少しにじみ出ていた。
ソースたっぷりハンバーガーの高さ推定15cm。
でかっ。
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2011年10月2日 16時04分
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どうも、こんばんは。
いやね、この間富士の樹海に行ったんですよ。
青木ヶ原って所です。
何しに行ったかって?
散策ですよ散策。捜索じゃないですよ。
でね、前の晩からうちのおんぼろの車で行って、高速道路のパーキングで寝ようとしたんですけど、街灯が眩しかったり、トラックのアイドリング音が五月蝿かったりで全然寝付けないんですよ。
私、自分のことを結構図太い方だと思っていたんですけどねえ、そうでもなかったみたいです。
うふふふ。
仕方がないんで、車をまた走らせましてね、どこか静かな場所と思ってあっちこっち回ったら良い場所があったんですよ。
どこだと思います?西湖ですよ西湖。
知ってるでしょぅ。
富士五湖の一つで、ぎょぎょぎょっとかいうさかな君がこの間クニマスを発見した湖ですよ。
あの湖畔に良い駐車場がありましてね、そこで車を停めて寝たんです。
いや〜静かで良かったですよ。
中略
でね、朝6時に起きて車をまたそこからちょっと走らせましてね、青木ヶ原の樹海のハイキング道を捜したんですよ。
沢山ありましたよ。
完全に整備された場所もあるし、野鳥観察用に造られた道もありますしね。
結構、観光地化されて人が来ているんだなって、驚きましたよ。
私もね、路肩に車を停めてザックを背負って、ハイキング道をねずんずん歩いてみたんですよ。
いやぁ〜全然人が居ないんで快適でした。
三連休でしたからね、山菜採り取りとかキノコ狩りでね混雑しているかなとも思ったんですけど、寂しいくらいひとっこ一人いないんですよ。
でもまぁ、せっかく独りで森を独り占めできるならと思って、ちょっとハイキング道を外れて道なき道をほんのちょっとだけ歩いてみたら、いいですか驚かないでくださいね。
あったんですよ。
エッチなやつが。
子どもの頃近所の薮とかね林の中に入ると、ほらあったでしょ、どう見ても自分のお母さんより少しだけ若い女性がセーラー服を着た写真集とか。
くちゃくちゃに濡れちゃって泥跳ねしちゃってて、確かぁビニ本っていいましたよねえ。
あれをね、友達と見つけて最初は見つけたやつを冷やかしたりするんですけど、しばらくすると、木の棒かなんかでみんなで息を飲んでページを捲ったりするんですけど、みんな濡れてくっついちゃっているもんだから、上手く捲れないんですよ。
ははははは。
良い時代でした。
あっ、話を戻しますとね、樹海にあったのは今時なんですかね、DVDでした。
どこでどう見ようとしたんでかね?
わざわざ森の中へ来て見ないで、部屋で見ればいいのにね。
おかあさんに見つかると大変なことになるんですかねぇ。
捨ててありました。
まぁ、良い森でそんなもの見つけて少し興ざめしながら、もう少し奥へ行った見たんですよ。
いやぁ〜、苔が素晴らしい。
辺り一面苔の絨毯ですよ。
樹もね太くはないんですけどね、いい味出しているんですよ。
生きてるって匂いがぷんぷんしたんです。
ぷつぷつ何か生き物が湧いてくるようなそんな森なんです。
で、腰を落ち着けてコーヒーを飲んだんですけどね、お湯を沸かすときどうしてます?
アルコールストーブ?それともガス?ガソリン?
あれだけ静かな森だと、やっぱりアルコールストーブが良いですよ。
シュ〜とか、ゴォ〜とか音をたてちゃいけませんね。
せっかくの雰囲気が台無しになっちゃう。
でね、座ってコーヒーを飲んでいる時にはたと気が付いたんですね。
僕はどっちから来たっけな?って。
何せ深い森なんでね、何もかも緑色と溶岩の黒い色に染まっているうえに、起伏もあるから、なんでも同化しちゃうんですよ。
おまけに足場がごつごつした溶岩帯なんでね、足場の良いところを捜して歩くものだから、真っすぐ歩いている訳じゃないんですよ。
迷ったら最後出られないと聞いていましたけどね、まさにそれを体感した訳です。
でも、落ち着いてよく考えれば自分が来た方角ってなんとなく分かるものですよ。
何となくなんですけどね。
でね、多分あっちだなぁって方向を見た時ですよ。
その時ですね、視界のほんと端っこに人が歩いているのが見えたんです。
な〜んだ、僕の他にも居るじゃないって、振り返ったんですよ。
そうしたらですよ、不思議なことがあるものですね。
もう誰もいないんです。
足場がすこぶる悪いんでね、そんなに早く歩ける訳じゃないと思うんですけど、居なくなっちゃったんです。
青木ヶ原樹海ですからね、そういうこと珍しくないんですかね?
僕ね、そのとき思わず大きな声で歌っちゃいましたよ。
なに歌ったのかって?
もちろん小林旭の「熱き心に」ですよ。
男が孤独(恐怖)に耐えながら、自分を保つためにはこの唄が一番です。
そんな富士の樹海です。
独りで入る時は2日くらい生き延びられる装備で臨んだ方が良さそうですよ。
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2011年9月21日 20時22分
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木曽駒ヶ岳へやってきました。
今回はガイドさんが同行です。
「千畳敷カールで散歩でもしようか。あそこはとっても良いところだから。」
という言葉をすっかり信じていた僕たちは山登りが得意ではないに、またノコノコとこんな高いところへやってきました。
晴天の千畳敷カールに、あっと息を飲みました。
空気感や,緑、空の色に透明感があります。
やっぱり写真で見るのと実際に見るのでは大違いです。
紅葉の時季は、もっと凄い景観なんでしょうね。
自家用車→バス→ロープウェイとお手軽に2600mまで上がってこられます。
そして、ガイドさんの一言「いや〜、凄いいい天気だな。ちょっと行ってみようか。」
僕たちは何も考えず、ガイドさんの案内でロープウェイ乗り場を後にします。
タケルとワタル。
このときまでは、元気でした。
「はい、登って。」
ガイドさんの指示で登り始める僕たち。
「なんか、道が違うんじゃ。」
ガイドさん「上に上がるとね、宝剣って山頂があるから。」
「え〜っ、道も違けりゃ、話も違う。」
ワタルのテンションは一気にダウンです。
岩登りならまだしも、山登りは好きではありません。
ガイドさんから、ストックを借りて嫌々登ります。
突然ガスが出てきました。
気温も下がっていきます。
歩き始めて30分、とりあえずウィンドブレーカーを着ます。
千畳敷カールに散策に来ていた人は沢山いましたが、その半分はほぼ手ぶら。
尾根はおおよそ2900mですから、かなり気温が低いはず。
なのに、ショートパンツにTシャツ、ジーパン姿の人が目立ちます。
雨に降られたらどうするんでしょう。
おまけに、足場も岩だらけですから、子どもならまだしも大人はスニーカーではちょっと辛いはず。
完全にガスに巻かれました。
ほんの40分前までは、いい天気でしたがすっかり様相は変わりました。
高度を上げる度に気温が下がっていくのが分かります。
時折上から降りてくる軽装の人は、笑顔が消え唇の色が若干悪い様に見えます。
まるで、屋外プールでガタガタ震えている小学生のようです。
備えは大切ですよ。
つづら折りの登山道を登っているので、比較的容易に上がってきましたが、山自体はかなりの急登です。
「あっちに登りたい。」
タケルが岩肌を見てぽそり。
尾根道に乗りました。
比較的フラットで幅もあるので高度感はありませんが、風がとても強く時々腰を屈めます。
気温は10℃を下回っています。
突然の悪条件に心に火がつきます。
僕のバックパッの中身はこの時のためにあるといっても過言ではありません。
軽装の人はほとんどいません。
というか、いられません。
とりあえず、昭和15年生まれのガイドさんと一緒に写真を撮ります。
タケルとワタルはこの時点で、頭痛等の症状を訴えます。
高山病です。
「とりあえず、寒いからこれを着な。」
バックパックからジャケットを取り出して、子ども達に渡します。
真夏にも関わらずプリマロフトの中綿ジャケットが役に立ちました。
なんとなく、これが必要になるような気がしていました。
「うわ、あったけぇ。」
ゆっくり歩きながら宝剣岳の真下までいきます。
「10分くらいで登れるんだけどね。う〜ん、登っても何も見えないんじゃな。子ども達の体調も悪いし降りるか。」
尾根も雨こそ降ってはいませんが、あまり良い状況ではありません。
午後には雷があってもおかしくないような、そんな雰囲気です。
というわけで、予定していたくつろぎのコーヒータイムは中止です。
もともと、僕は登山が好きなのではありません。
むしろ苦手です。
でも、自然の景色の中で、おいしい食事をすることは大好きです。
なので、僕のバックパックの中にはいつもお茶セットだけは入っています。
食べ物はシチュエーションと食べたいものに合わせて、その時々持参します。
ガスがかかって、何も見えない宝剣の山頂を見上げます。
面白そうです。
ですが、無理をせずここは降りることにします。
ふとここで、僕の中でふつふつと何かが湧いてきました。
木曽駒ヶ岳の岩肌を眺めながら、ゆっくりと下ります。
ここに最初に登った人は凄い人たちだったんでしょうね。
ほぼ壁と思われる場所を行くのですから。
帰りのバスで、90ℓはあるんじゃなかろうかと言うバックパックを担いだ若い夫婦がいました。
すらっと背が高く端正な顔立ちの奥さんのTシャツには「攀」の文字。
5歳と4歳くらいの女の子ふたりを連れての縦走だったようです。
かっこよかった。
高山病でぐでぐでになったタケルとワタル。
ロープウェイを降りた辺りから体調が嘘の様に戻ってきます。
それまでは、何も口にしなかったふたりは「お腹空いた。なんか食べたい。」
と言い出して、バス乗り場近くのうどん屋でざるうどんを流し込む様に食べました。
やっぱり、山って怖いんですね。
「世界の果てまで行ってQ」でイモトアヤコさんがキリマンジャロやモンブランを登っている映像で色々知りましたが(注1)、実際に目の当たりにすると気持ちが引き締まります。
高山病で頭がおかしくなった様子。(ウソです)
おまえはいつもうどんだな。
ガイドさんは生ビールを飲んでご満悦。
「俺もう運転しなくていいんだよね。」
飲んでから言うな。
注1:私の山の知識はこの程度です。
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2011年9月3日 12時11分
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