こんにちは、オトです。リヴィエラ〜はかの高村薫女史の作品であります。私、彼女の作品はとっても好きなんですが、何しろ読み応えがありすぎて照柿以降は未読です。最近文庫が発売されたので買おうかどうしようか迷い中です。
高村先生はよく新聞とかに寄稿されてますが、とてもバランス感覚に優れた人だと思います。そして庶民の感覚を正確かつわかりやすく伝えていて、私なんかは、そうそう!とよく紙面に向かって叫んでいます(…)。普通の人は言葉を持ってないですもんね。
以下、ネタバレ注意です。
★リヴィエラを撃て
あらすじ…話が壮大すぎてどう説明したらいいか…。ファンの投石を恐れつつおおまかに書くと次のような感じです。
元IRAの青年ジャック・モーガンの生と死と、彼が父の仇だと思って追っかけてきたスパイ《リヴィエラ》を巡る大騒動。殺されたジャックの謎を追う手島もキムも《リヴィエラ》という存在に辿り着き、ジャック殺しがただの殺人事件ではなく、彼は、イギリス、中国、アメリカそして日本を舞台とした諜報戦の被害者だったということが判明していきます。
後半はページをめくる手を止められません。本当に面白いです。謎が謎を読んでもうお先真っ暗!と思った瞬間、一気にガーッと解決していく展開は爽快です。
私はストーリー展開のほかにも、大勢の登場人物達がそれぞれのドラマを持ち、それらが関係していく、というところが好きです。ピアニストのノーマン・シンクレア、彼のマネージャーで親友のダーラム候エードリアン。そして1つゆりかごで育った彼らの間に入り込んだ中国人スパイ、レディ・アン。ノーマンとエードリアンをスパイの世界に引きずり込んだスパイ《ギリアム》(←実は黒幕)。知ってる方は、もっと他に注目すべき点が…と思われるかもしれませんが私は彼らのドロドロした愛憎関係が好きです。中でもノーマンが《ギリアム》にむける憎悪は、彼が愛している人たち全てへの想いが詰まっている気がしてどきどきします。笑
…しかしいかんせんオトは頭が悪いので、激しく勘違いしてるぞこいつ、と思われた方、指摘してやってください。
♪リーダークライス
小説の中でジャックが時々歌っています。リーダークライスはドイツの作曲家ローベルト・シューマンのリート(ドイツ歌曲)です。第一集(op.24)と第二集(op.39)がありますが小説で使用されているのは第二集(全てアイヒェンドルフ作詩)の一曲目、IN DER FREMDE(見知らぬ土地で)という歌です。日本語歌詞は次の通り(ジェシー・ノーマンの『女の愛と生涯・リーダークライス』(1976)のライナー・ノートから引用しました)
赤い稲妻のかなたから/雲がこちらに流れてくる/しかし父も母もずっと前に世を去り/そこでは私のことをもう誰も知らない
ああなんと静かな時が間近に迫っていることだろう/そのときに私もまた憩いに入るのだ/美しい森の淋しさが葉ずれの音をさせる/ここでも誰も私のことを知らない
第二集op.39には8曲がおさめられていますが、どれも幻想的な雰囲気の美しい詩ばかりです。とても切ないメロディを持っていて、詩といい曲といい、ジャックにぴったりで、この曲を聴いてジャックというキャラクターが誕生したのかと思えるほどです。
作曲されたのは1840年。この年は歌曲の年と呼ばれ、シューマンの生涯の中でとても重要な年に当たります。シューマンはこの年から急に声楽曲に力を入れ始めたのですが、その理由は婚約者クララへの高まる思慕のためだったといわれています。器楽曲より直接的に想いを伝えられる歌を便利(?)だと思ったらしいです。もっとも、人気女流ピアニストと作曲家では知名度も全然違い、生活スタイルもぶつかることがあったらしく、シューマンにはいろいろ葛藤もあったみたいです。そういう話は書簡集とかで読めるのですが結構おもしろいですよ。
ちなみにシューマンは印刷業をしていた父親の影響で、小さいころから本の虫だった。なかでもジャンパウルからの影響はすごかったらしく、大学の友人へは読まなきゃ絶交だ、とか言ってます・笑
有名な蝶々という曲もジャンパウルの小説(なんだっけかな…なんか正反対の性格の双子の兄弟が一人の女の子を、仮面舞踏会でどっちが落とせるかみたいな話だったと思われ。)からイメージしたらしいです。オトはなんか小学校先生が本を買うお金がないのでいいなこれ、と思った本の中身を自分で妄想して書く、とのを読んだことがありますが、話についていけなかった……
ええと、こんなとこまで読んでくれた人いるのかな。駄文ですみませんでした。次は…多分また小説から。
長野まゆみ『ユーモレスク』を予定。またドボルザークだ〜
ネタ切れしそうでやばいです(早)
明日は市の文化財(?)を見に行ってきます。夏休みが終わるので遠足のつもりです。一人ってのが根暗い感じがしますが…。
では。
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2006-09-28 23:16
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小説 |
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第1回の次がいきなり無駄話とは。しょうもないやつです。オトです。
先日某音楽教室の指導ノウハウを伝授していただける、ありがたい講習に参加してきました。
これに参加するだけで専用テキストを使用したり、初期グレードの試験官になれたりするお得な(?)企画です。
オトはまだ生徒さんをとっていないので(友達には結構先生してる子いるけど)、参考までにと思っていたのですが。。
いいですよこれ!!おすすめです。
最低限の練習で上達できそうです(微妙に曖昧)。でも趣味でやりたい人には絶対いいと思います。結構最初の段階からジャズとか映画音楽とか簡単なアレンジで弾けるし、練習でも和音がお洒落だったりして飽きがこないつくりになっています。
うちの母に試しにやらせてみたところなかなか好評でした。
ピアノやりたい方!お近くのヤ○ハもしくはP○TAのやってるピアノ教室に入会されることをお勧めします〜♪
なんかすっかりまわしものですが、ほんと私も趣味でやるんだったらこういうのがいいと思いますね〜
では、近いうちにリヴィエラ更新します〜
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2006-09-17 20:19
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閑話休題 |
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こんにちは、オトです。のっけからメジャーなのか
マイナーなのか微妙な線いってると思うのですが、ど
うかお付き合いくださいませ。
ではまず映画の感想から。
★メゾン・ド・ヒミコ
ゲイである父・ヒミコ(田中泯)の恋人・春彦(オ
ダギリジョー)が突然沙織(柴咲コウ)を訪ねてきま
す。用件はヒミコが作ったゲイ専用の老人ホームでバ
イトをしないかということ。春彦は末期がんで余命幾
ばくもないヒミコを気遣っているのです。
最初は嫌々だった沙織もホームの老人達と接するうち
段々と心開いていきます。
ええと、これ一応恋愛映画らしいんですけど、私に
はどこが恋愛なんだかいまいち分かりません。沙織は
春彦に恋愛感情はないと思うし、春彦のは、あれは勘
違いなんですよ、多分。沙織があんまり可愛いから。
沙織は父に、母もろとも捨てられた過去がトラウマ
になっていて、それがホームの老人達との溝になって
しまうんですね。私は結局沙織と春彦たちは理解しあ
えてないと思うんですよ。将来的にはどうなるかわか
らないけれど。
でもわたしはこれ見て、理解はできなくても相手を
知る努力、理解できない部分を認める努力をすれば友
好的な関係を築くことは出来るんじゃないかな、と思
いました。まぁ飽くまでも映画の話なんだけど、それ
だけ人間関係がリアルというか。う〜ん、まるで中学
生の感想文だ。
個人的には沙織にとっても共感できた。衣装も可愛
かった。ここ、ポイントです。みんなすごいお洒落な
服着てます。オダギリジョーさんかっこいいです
ね…。(ほわーん)
♪母が教え給いし歌
映画ではラスト近くのお盆のシーンで歌われます。
脳卒中で一人がホームを去り、ヒミコも死の床にある
中で歌われるこの歌は、故人を偲ぶというより今の寂
しさが歌われているようで切なくなります。母という
のがこの映画のキーワードだとおもうので、余計に心
に残ったのかも知れません。
さて、この母が教え給いし歌。ボヘミアの詩人、ア
ドルフ・へイドゥークが原作です。へイドゥーク自身
が独語に訳した7篇の詩に、チェコの作曲家、アント
ニーン・ドボルザークが作曲した、ジプシーの歌o
p.55の中の一曲です。
ドボルザークはジプシー達の、自然、自由、恋愛を
たたえる精神と情感に惹かれていたといわれていま
す。ドボルザークはスメタナなどと同じ、いわゆる国
民楽派に属する作曲家です。チェコは長らくオースト
リアの支配下にあった国で、民族の自主性を剥奪され
るという暗黒の時代を送ったのでした。もっとも、そ
の支配者達が持ち込んだ音楽によってこのドボルザー
クが誕生したようなものですが。
ドボルザークが活躍していた時期というのは、ちょ
うど民族復興の機運や自由民権思想が高まっていた時
期にあたります。そういう中で彼がジプシーの音楽に
憧れるというのは、至極当然であり、また切実さを感
じます。故郷のないジプシーに対する共感なんてもの
もあったのかも知れないですね。
意味的には全く違うんですけど、そういう背景があ
る曲をマイノリティーであるゲイの人たちが歌う、と
いうことにすこし繋がりを感じます。…あ、こじつけ
ですか?やっぱ。すみません。
長丁場で失礼いたしました。よろしければ感想質問間
違いの指摘(!)などお待ちしております。
次回は高村薫の小説『リヴィエラを撃て』からリーダ
ークライスを紹介したいとおもいます。
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2006-09-14 21:28
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映画 |
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はじめまして、オトです。
オトが好きな映画や小説、漫画、ドラマなどで使われ
ているクラシック音楽を私見を交えて解説しよう、と
いうコンセプトのもと今回このブログを開設しまし
た。
現在オト自身クラシック音楽を勉強しているので、
趣味と実益を兼ねたブログなのです。
クラシック音楽が好きな方、映画や小説の好きな方、
お暇な時にどうぞ覘いてやって下さい。
第1回は、映画『メゾン・ド・ヒミコ』(犬童一心監督)
より母が教え給いし歌を紹介したいと思います。
ざっと予習すると、作曲はチェコの大作曲家ドヴォル
ザークです。余談ですがチェコではドヴォルザークと
は言わず、ドボジャークに近い発音をするらしいです。
ドヴォルザークといえば『新世界より』や
『ユーモレスク』などが有名です。
読んでくださった方ありがとうございます。近いうち
に更新いたします(汗)ドラマティック☆クラシック
(センスの悪い…)、第1回『メゾン・ド・ヒミコ
』〜母が教え給いし歌もどうぞよろしくお願いいたします。
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2006-09-12 20:20
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