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後藤泉の楽しいクラシック
2005年11月07日(月)
ピアノの音
私は、ピアノの音が好きです。
ピアニストがこんなことを言うのは
当たり前すぎて、変かも知れませんが、
弾けば弾くほど、
音楽の素晴らしさとともに、
ピアノの音が好き、という気持ちが、
強くなってきます。

そこで、ピアノの音の秘密。

ピアノの音は、
音が出るやいなや、
消え始めます。
鍵盤がその底に着いてしまったら、
あとは、どうにもなりません。

ヴァイオリンや、フルートや、声のように、
音が出た後に、弓や、息によって
その音を、ふくらませたり、
変化させることは、
基本的に出来ないのです。
(それを、あたかも出来る様に聞こえさせるのは、
 テクニックのひとつですが)
 
弓や、息を、
幾度、羨ましく思ったことでしょう。

ある時、ドビュッシーのピアノ曲「月の光」を、
ヴァイオリンとピアノで演奏しようと
試したことがありました。

ところが、ヴァイオリンでは、
あまり良くありませんでした。
なぜなら、ヴァイオリンでは、
音が、保たれすぎ、
押し付けがましくなってしまうのです。

そこには、
ピアノでしか表せない世界がありました。
なぜなのか。

それは、ピアノの音が、
「常に消えていく」から
ではないかと思います。

消え行く音を、
なお追いかけ、次の音を期待する。
なんと美しい時間ではないでしょうか!

それは決して、
手の施しようのないものを、
手をこまねいて見ているのではなく、
人の力の及ばない世界に、
思いを馳せることではないかと思うのです。

絶えず消えていくピアノの音こそが、
表せる世界があります。

そんなピアノの音が好き!です。
2005-11-07 18:24 | 記事へ | コメント(7) | トラックバック(0) |
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2005年10月26日(水)
ハプニング
コンサートに行って、
何かハプニングが起こったら、
どう感じますか?

私は、結構楽しくなっちゃいます。
ハプニングに遭遇するって、
ライブならではの、特権ですから。

10月19日から23日まで、
ヴァイオリンのダニエル・ゲーデさんと
共演させていただいた中で、
2回ハプニングがありました。

1度目は、19日横浜での、
アンコール曲が終わる頃、
ゆらゆらと、地震が起きたのです。

私は、揺れに気付く前に、
お客様のどよめきに気付き、
なんだろうと思いながら弾いていると、
ゆさゆさと揺れていました。

静かな曲でしたから、
「お願い、静まって!」と
祈るような気持ちで演奏を続けると、
曲が終わる時に、地震も収まりました。

2度目は、21日軽井沢でのコンサートです。
プログラム最後の曲の、最終楽章で、
ヴァイオリンの弦が、切れてしまいました。

4本しかない弦の1本が切れたら、
演奏は中断せざるを得なく、
ゲーデさんは、切れてしまいましたと、
楽器を掲げて見せると、
弦を張替えに、楽屋へ戻られました。

舞台に残された私は、
困ったなあと思いながら、
お客様に少しお話をしながら、
ゲーデさんを待ちました。

そして、ゲーデさんが戻ってくると、
もう一度、最終楽章を
最初から弾かせていただきました。

この地震、切れた弦、のおかげで、
客席のお客様と、私たち演奏者、
その場にいたすべての人々の親密度が、
ぐっと増したように感じました。

そもそも、ライブのコンサートを聴くということは、
音楽に沿って、そこに集まった人同士が、
同じ場所で、同じ時間を過ごすわけですから、
決して、不特定多数の人の集まりではない、
むしろそれを越えた、
心のつながりが、あると思うのです。

もちろん音楽そのもので、
そういう瞬間を作れることが、
素晴らしい演奏家の条件だと思いますが、
ハプニングもまた、
絆を深めるきっかけになります。

舞台で鳴っている音楽だけではなく、
その周りのすべての状況が、
一体となって、
演奏会を作るのでしょう。

11月には、
16日横浜、17日京都、18日神戸、
19日軽井沢、20日東京、
と、チェロのフリッツ・ドレシャルさんと
共演させていただきます。

ハプニングを期待してはいけませんが、
その時、その場でしか生まれない空気を、
大切にしたいと、今から思っています。
2005-10-26 00:18 | 記事へ | コメント(5) | トラックバック(0) |
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2005年10月13日(木)
会場で出会うピアノ その2
コンサートホールには、
素晴らしいピアノがありますが、
それぞれに、音色、タッチなどが違うことを、
前回、書かせていただきました。

そのピアノの響きと、会場の響きとが、
上手く相乗効果をもたらし、
それぞれのホールの音になります。

お客様が、入らないときと、入られたとき、
お天気具合、などでも、
響きは変ってきます。

舞台の上で出す音が、
どのように響いているか、
耳で確認し、調節しながら、
演奏します。

私が一番多く弾かせて頂いているのは、
東京の勝どき、トリトンスクウェア−にある
第一生命ホールです。
ピアノの音も、ホールの響きも、
柔らかくて、とても弾きやすい大好きなホールです。

軽井沢に今年4月にオープンした大賀ホールも、
素敵なホールです。
ここには、ミケランジェリ
(すごいピアニストです、もう亡くなりました)
のサイン入りのピアノがあります。
古いピアノらしいですが、
オーバーホールしてあって、
新品同様、なのに、
本当の新品ピアノにはないまろやかさがあります。

この大賀ホールは5角形で、
客席と舞台がとても近い感じがします。
私は、6月にトリオで弾かせていただきましたが、
すごくいい響きのホールでした。

東京の紀尾井ホールは、
「超」素晴らしいピアノがあります。
とろけるように柔らかい音と、
力強い響きを併せ持ち、
ホールの響きと相まって、
感激ものでした。

サントリーホールは、
7月のベートーヴェンオーケストラのときに、
初めて弾かせていただきましたが、
リハーサル前、舞台上でひとりで練習していたら、
凄いホールとピアノだと感じました。
どんなに小さな音も、心地よく響き、
音に包まれるようなと言ったらよいでしょうか。

この他にも、
名古屋のしらかわホール、
横浜みなとみらいホール、
大阪のいずみホール、
(ここは、私の名前付!なので、
 弾くのが嬉しいです)
大阪のシンフォニーホール、
名古屋の愛知県芸術劇場、
浜松のアクトシティホール、
などなど、
素晴らしいピアノを持つ、素晴らしいホールは
きりがないくらいあります。

私が弾かせていただいたことのあるホールは、
まだまだほんの一部だと思いますが、
その中でさえ、一番を決めるのは、
ちょっと難しそうです。

1番を決めるのは、将来の宿題にします。

〜続く〜
その3では、コンサートホール以外の場所で出会った、
思いがけないピアノについて書こうと思います。
2005-10-13 01:01 | 記事へ | コメント(4) | トラックバック(0) |
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2005年10月09日(日)
会場で出会うピアノ その1
コンサートの日、
会場に着くと、
まずは、ピアノをさわってみます。
今日はどんなピアノか、
挨拶をするのです。

コンサート当日、
調律師さんが、
誰よりも早く会場入りして、
調律をしてくださいます。
私は、それが終わる頃に、
会場入りするわけです。

調律師さんには、
いつも、そのピアノが一番いいように、
仕上げてくださいます。

ですから、あとは、
私が如何にそのピアノに慣れ、
その会場の響きに慣れ、
自由に演奏できるかを、
リハーサルします。

ピアニストは、自分の楽器を持ち歩かないので、
(持ち歩く人もたまにいますが・・・)
常に、新しく出会う楽器で、
演奏しなくてはなりません。

同じメーカーのピアノでも、
それぞれ、音色、タッチ、が違いますし、
舞台での置く位置でも、
全く変わってきます。

自分のものではない楽器に、
コンサート当日に出会って、
演奏するのは大変ですねと、言われます。

確かに、大変なのですが、
コンサートホールには、
素晴らしいピアノが置いてあるのです。

私が持っている楽器より、
はるかに大きくて、いい楽器を、
弾ける喜びの方が、大きいです!

いい楽器から紡ぎ出される音は、
新たなイマジネーションを与えてくれて、
私が、思い描いていた以上の可能性を
見せてくれます。

まさに、楽器に助けられて、
演奏させてもらう感じです。

コンサート先で出会った
いろいろなピアノを、
また次回に紹介したいと思います。
2005-10-09 00:02 | 記事へ | コメント(3) | トラックバック(0) |
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2005年09月28日(水)
ピアノとの出会い その2
音楽高校に入る前の、
中学時代をもう少し、書こうと思います。

私が通っていた中学校は、
公立の学校ですが、
とてもいい先生たちがいらして、
すごい熱意で、生徒に向き合っていました。

しかし、全員部活入部が前提だったので、
ピアノの練習をするために、
部活には入らないことを決めた私は、
ちょっと、居心地が悪い毎日でした。

だから、週1回、日曜日に、
ピアノのレッスンに行くのが、
とても楽しみでした。

電車で1時間半かけて、
田澤先生のお宅へ、通っていました。
遠いからお弁当持っていらっしゃいと言われて、
11時からのレッスンの後、
やはり遠くから通ってくる生徒さんと、
一緒にお弁当を食べて、帰ってくる、
そんな日曜日でした。

ピアノのレッスンは、
はっきり言って、とても厳しかったし、
それについていくために練習も必死でしたが、
とても充実した時間でした。

中学3年の夏、
音楽高校に進学を希望していた友人に、
桐朋学園の夏期講習に一緒に行こうと誘われて、
誘われるまま、参加しました。

仙川の桐朋学園に、
初めて足を踏み入れ、
音楽学校の雰囲気を味わい、
こんなに音楽を一生懸命勉強している人が、
いるのだと刺激を受けました。
私もこんなところに入りたい、と思いました。

ところが、先生に、
音楽高校に行きたいと相談すると、
あっさりと、却下され、
東京芸術大学付属音楽高校だったら、
「受けるのは」いいわよと、
言われてしまったのです。

先生は、高校から音楽専門の学校に行くことを
勧めたくなかったようです。
音楽高校に行ってしまえば、
他の勉強をするチャンスが、
ほぼなくなることを
憂えていらしたのかもしれません。

東京芸術大学付属音楽高校は、
本当に少数の狭き門に
全国から精鋭たちが目指してやってくる学校ですから、
私なんか絶対無理、まして受験曲が難しすぎる・・

ところが、ところが、
無謀にも、私は受験してみることにし、
準備をはじめました。
でも1月中旬過ぎにあった入試では、
案の定、不合格。

発表の翌日、
桐朋の夏期講習に誘ってくれた友人が
電話をくれました。
「桐朋受けたら・・・!?」

えーーー、
だって、課題曲は10月に出て、
もうみんな仕上がっている頃ですよ。
桐朋も、全国から
受験生が目指して集まってくる学校なのに、
今から、無理無理・・・

入試まであときっちり1ヶ月しかないのです。
ところが、ここで、乗せられやすい私は
またしても、無謀に、
受験を決めてしまいました。

この時、音楽高校受験を
あんなに反対されていらした田澤先生が、
「一度の不合格にもめげずに、
さらに次に向かおうという姿勢は、たいしたもの」
と、言って励ましてくださいました。

ここからの1ヶ月は、
練習につぐ猛練習です。
学校の先生もすごく協力してくださって、
1時間目だけ出席したら、
帰っていいことになったのです。
公立の中学校ですよ、
今考えても、信じられない・・

田澤先生のところへも、
泊り込みでレッスンしていただいたり、
それで、なんと!!!
桐朋に合格したのです。

先生と、友人と、
支えてくれたすべての方々に、
感謝してもしきれません。

滑り込みセーフ、で
入れていただいた学校ですが、
ここで、山根先生という素晴らしい先生と
お会いすることになります。

次回に 〜続く〜
2005-09-28 21:49 | 記事へ | コメント(9) | トラックバック(0) |
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2005年09月24日(土)
譜めくり
室内楽のコンサートなど、
楽譜を見ながら、ピアノを弾く時に、
ピアニストの、左横に座って、
楽譜をめくってくれる方が、
いらっしゃいます。

この方が、「譜めくり」さんです。

ピアノは、両手で、同時に、
たくさんの音が出せるので
ほかの楽器よりも、
たくさんの音を弾くことになります。

おまけに、例えば、
ヴァイオリンの楽譜には、
ヴァイオリンの音しか
書いてありませんが
ピアノの楽譜には、
ヴァイオリンとピアノの両方の音が、
書いてあります。

すべてを把握出来るように、
二重奏なら、二人分、
三重奏なら、三人分、
五重奏なら、五人分、
書かれているわけです。

ですから、
楽譜は、数十ページにも、及びます。

ゆえに、
「弾きながらページをめくる暇がない」ことが、
しばしばあるのです。

そこで、
「譜めくり」さんが、必要とされます。

ページの最後の段になる頃、
譜めくりさんは、おもむろに立ち上がり、
手を伸ばしてページの端を持ち、
そして、めくります。

私は、ページによっては、
最後の最後を、良く見たくて、
まだめくらないで!という
サインを送ってみたり、
あるいは、早く次のページが見たくて
はやくめくってー!という
サインを送ったりします。

上手な譜めくりさんは、
この微妙なサイン(気迫!?)を読み取って、
まるで、私の心の中が見えているのかのように、
絶妙のタイミングで、めくってくれます。

私も、学生の頃、
譜めくりをさせて頂いたことが
何度か、ありました。

コンサートに関われることが嬉しくて、
ドキドキしながらも、
ちょっぴり誇らしい気持ちで
会場に行きました。

初めて会う人、初めて聞く曲もあります。
リハーサルの前に、繰り返しがあるかないか、
など、その曲の説明を聞いて、
リハーサルに望み、
その後、いざ本番です。

演奏者の方の、僅かなサインも逃すまいと
神経を張り詰め、
自ら楽譜を追うとともに、
演奏者の方が追う視線の先を感知し、
余計な音を立てないよう気を配り、
それでもまさか、緊張しているとは
演奏者に悟られないよう、
何気なく、めくる。

1枚ずつめくらなくてはいけないのに、
間違えて、2枚一緒に
めくってしまったことも、ありました。

演奏者の後から、舞台に出て行くタイミングや、
演奏の後の拍手の中、舞台袖に戻るのも、
結構、緊張するものでした。

ですから、コンサートが終わった後の
疲労感たるや、すさまじいものでした。

でも、譜めくりで、
コンサートの裏側を見せて頂いて、
こんな風に、コンサートって進むのかとか、
こういう風に、リハーサルをするのかとか、
ぎりぎりまで練習をしている演奏者の方を見たり、
いざ、舞台に出て行くときの雰囲気を
感じさせてもらったり、
すごく、いい時間でした。

もちろん、私が演奏者の立場になるとは、
夢にも思わなかった頃のことです。

コンサートの度に
色々な方に、譜めくりをお願いしていますが、
初めて譜めくりをします、という方に会うと、
自分のあのドキドキ感を思い出します。


いつも、ありがとうございます!
譜めくりの方のおかげで、
演奏が成り立っています。
2005-09-24 21:28 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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2005年09月20日(火)
楽譜入手
今までのレパートリーにない、
新しい曲を準備するとき、
まずは、その楽譜を探すことから始まります。

私がよく足を運ぶのは、ヤマハ。
銀座店や、池袋店、渋谷店などが多いですが、
浜松店、名古屋店、なども、
コンサートの前後に、
寄ったことがあります。

ピアノ曲、室内楽曲、オーケストラ曲、
吹奏楽、合唱、など、
あらゆるジャンルの楽譜のほか、
書籍や音楽雑誌から、
カードやシールなどの小物まで、あります。
あれもこれもと、見ているうちに
あっという間に時間が経ってしまいます。

お店に足を運べない時は、
全国の楽譜屋さんに、
電話で問い合わせをします。

ヤマハのほかに、
東京・本郷の、アカデミアミュージック
鎌倉の、カマクラムジカ、
大阪の、ササヤ書店、
神戸の、神戸楽譜、などを、
良く利用します。

いずれも、
輸入楽譜をたくさん扱っているお店です。

輸入時期の違いなどで、
同じ楽譜でも、お店によって結構値段が違うので、
何軒か電話を掛けて、決めたりします。

作曲家、曲によって、
どの出版社がいいかが、変ってきます。

また、原典版という原譜に忠実なものや、
演奏の手引きとなるように、
誰かが校訂したものが、あります。

出版社によって、
ページのレイアウト、
音符の大きさ、
五線譜の密度、
紙の質、なども違います。

見やすい、ページがめくりやすい、
という要素も、とても大事で、
やる気に影響します!

今日は、神戸楽譜から
新しい楽譜を送って頂きました。

こんな風に届きます。
(写真が余りよくとれなくて、ごめんなさい。
 わかりますか??)

麻紐が、かかっているのが、
とても気に入っています!

結構、わくわくする瞬間です。
さあ、弾いてみよう!
2005-09-20 00:11 | 記事へ | コメント(4) | トラックバック(0) |
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2005年09月18日(日)
ピアノとの出会い その1
私が、ピアノを始めたのは、
3才のときです。

その時のことは、あまり覚えていません。
母が、ピアノ教師だったので、
家には、近所の子どもたちが、
たくさん習いに来ていました。

きっと、ごく自然に、「私もやりたい!」
という感じで、始まったのだと思います。
やりたい、と主張した記憶もないし、
やりなさい、と言われた記憶もありません。
残念ながら、あまり劇的な始まりではないのです。

ただ、歌を歌うのが好きで、
母が弾いてくれる伴奏で、
いつも張り切って歌っていました。

そして歌と同じように、ピアノも好き。
でも、練習は嫌いという
かなり標準的な子どもだったと思います。

子どもが、毎日練習するというのは、
とても、大変なことなんですね。

練習を、「させてくれた」、親には
感謝しないといけないと思います。

小学生の頃は、夕方5時半から、練習。
この時間に帰ってこないと、
逆に家に入れてもらえず、
玄関先に立たされました。

小学校高学年になって、
新しい先生に移った頃から、
少し、自覚が出てきて、
練習しないとと、思うようになりましたが、
それでも、本を読みながら、
片手で練習して、
母がのぞきに来ると、
あわてて本をピアノの下に隠したり、
涙ぐましい努力(!)をしました。

でも、音楽が本当に好きで、
もっと上手になりたいという気持ちを、
持ち続けることが出来たのは、
この家族の協力、理解と、さらに、
よき友人と、よき先生に、恵まれたおかげです。

中学校は、あまり面白くなかったけど、
音楽を志す友人から
多くの刺激を、受けました。

自分より、ずっと上手な友人に、
憧れ、確かな目標を持ちました。

まだ、人生なんて考えてみたこともなかった私に、
「人、見ざるとも、我は、咲くなり」
という言葉を教えてくれたのも、
音楽をともに勉強する友人でした。

桐朋という音楽高校に
入学するきっかけも、
友人からの、一言の誘いでした。

また、小学5年から、
指導してくださった田澤恵巳子先生は、
むしろ遅れていた私を、僅か5年間で、
桐朋に入学できるレヴェルまで、
引き上げてくださいました。

田澤先生は、恩師という以上の、
恩人だと思っています。
私の、長所も短所も、誰よりも理解し、
それを伸ばし、一層努力するための道筋を、
的確に示して、ともに歩んでくださる方でした。

自分ひとりで出来たことなんて、
何一つありません。

家族、先生、友人、
たくさんの人のおかげで、
音楽に出会い、守られてきたと思っています。

高校に入ってからのお話は、
また次回に。
2005-09-18 00:06 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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2005年09月12日(月)
お知らせ
お知らせが遅くなりましたが、
2005年9月14日(水)19:00から、
大阪・美美庵(びびあん)
(御堂筋線本町駅から徒歩)
という素敵なお店で、
ピアノを弾かせていただきます。

今回は、お月見コンサートで、
ベートーヴェン「月光」や、
ドビュッシー「月の光」などを
演奏いたします。

お食事とフリードリンク付きのチケットです。
詳細はこちら。
http://www.chikosalon.net/bban.html

お客様との距離の近いサロンコンサートは、
とても好きで、今から楽しみです。

もうほぼ満席だそうですが、
まだ大丈夫かもしれません!
ぜひいらしてくださいね。
2005-09-12 21:25 | 記事へ | コメント(8) | トラックバック(1) |
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2005年09月10日(土)
爪きり
ピアニストは、常に爪を切っています。
ほとんど、趣味のように切ります。

爪が伸びていると、鍵盤の隙間に
引っかかってしまって、危ないのです。

子供の頃、
レッスンに行く途中の金物屋さんで
何度も、爪きりを買いました。
なぜか、先生のお宅にレッスンに行く道で
爪が伸びているのに、気付くのです。
前の日には、気付かなかったのに。

伸びた爪を発見されると、
きちんと切っていらっしゃいと、
怒られてしまうので、
爪きりを買って、
先生のお宅に曲がる角で
こっそり、爪を切っていました。

今では、少しでも長くなってくると
気になってしまって、
即座に、切ります。

会社勤めの友達が、
爪を、いつもきれいに伸ばしていて、
爪で隠れた指の先が、物に触れると
気持ち悪いと言っていましたが、
私は、むしろ逆で、
指の先に、爪が飛び出していると
すっきりしない気分です。

爪がきれいに切りそろえられると、
気分も、リセットされて、軽やかになります。

ピアノの部屋、
机の中、
化粧品ポーチの中、
旅行鞄の中、などなど、
いつでも使えるように、
あちこちに爪切りを
忍ばせています。
2005-09-10 22:46 | 記事へ | コメント(4) | トラックバック(0) |
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2005年09月07日(水)
後藤泉です
はじめまして。
クラシックピアニストの
後藤泉です。

ピアニストって、
いつも何やってるのと
よく聞かれます。

確かにコンサート以外の時間て、
謎ですよね。

たくさんの大先輩がいる中で
私ごときが、何を書けるかなと
思っていますが、
ピアニストの舞台裏を、
少しのぞいてみてください。

クラシックコンサートに
まだ足を運んだことのない方にも
このブログがきっかけで
興味を持っていただければ
とても嬉しいです。
2005-09-07 13:15 | 記事へ | コメント(10) | トラックバック(0) |
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トイ、トイ、トイ!
コンサートの開演時間、
お客様は席に座られ、
ちょっと遅れたお客様は、
ホールロビーを走っている頃、
私たち演奏家は、
控室から、舞台袖へ移動します。

客席の照明が徐々に落ち、
舞台の照明が決まったら、
いよいよ出番です。

トイ、トイ、トイ!
これは、舞台に出る前の「おまじない」です。
上手くいきますように!
そんな意味です。

ウィーンフィルのコンサートマスターの
ウェルナー・ヒンクさんとの初めてのコンサートで、
舞台に出る直前に、
ヒンクさんが、この「おまじない」を
私に言ってくれた時の感激は、
忘れられません。

まるで、本当に魔法にかかったように
演奏者同士の信頼感、
そして音楽の喜びが
改めて湧き起こります。

もちろん、私も、ヒンクさんに
「トイ、トイ、トイ!」と、お返し!

大好きな「おまじない」です。
2005-09-07 11:44 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(0) |
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2005年09月06日(火)
ピアニスト 後藤 泉 Profile
後藤 泉(ごとう いづみ)

桐朋学園大学音楽学部ピアノ科卒業。
同大学アンサンブルディプロマコース修了。
箱根・芦ノ湖畔にて毎年行われている「芦ノ湖音楽祭」では、
2000年よりソロ、アンサンブルに中心的役割を果たす。

2001年からは、ウィーン・フィルのチェロ首席奏者フリッツ・ドレシャル、2002年より、同楽団コンサートマスターのウェルナー・ヒンクと共演を重ね、2004年10月に両氏とトリオを組む。
2004年12月に、同楽団クラリネット首席奏者ペーター・シュミードル、ウィーン弦楽四重奏団と共演。
2005年は、3月に同楽団フルート首席奏者ヴォルフガング・シュルツと共演。
4月にドイツ・ボンにて公演を行い、ヨーロッパ・デビュー。
6月にヒンク、ドレシャルとのピアノ・トリオで共演。
7月には、ベートーヴェンオーケストラ・ボンと、ヒンク、ドレシャルとともにベートーヴェン:トリプルコンチェルトを共演。
10月は元ウィーン・フィルコンサートマスターのダニエル・ゲーテ、
11月にドレシャル、12月はヒンクとのリサイタルも決定。

ソロ活動では、リスト編曲によるベートーヴェンの9つの交響曲を
1台のピアノで弾きこなす難題に取り組み、2003年8月に全曲完成。

故 田沢恵巳子、ゴールドベルク山根美代子、三浦みどり、
P.ポンティエの各氏に師事。
2005-09-06 11:52 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(1) |
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