2017年01月08日(日)
引越しのお知らせ


1月末でblogariサービス終了のため引っ越しました。

新しいブログ

  http://g-kowai-wakayama.seesaa.net/

今後ともよろしくお願いいたします。


2017-01-08 | 記事へ | コメント(0) |
2016年12月21日(水)
原発コストの国民負担をいう前に


東京電力福島第一原発の事故処理費が21.5兆円に膨らんだ。
国の試算が見直されたその内訳は、
廃炉  :8兆円へ
賠償  :7.9兆円へ
除染  :4兆円へ
中間貯蔵:1.6兆円へ
である。3年前の想定11兆円のおよそ2倍である。廃炉費用に至っては
4倍だ。
しかも今回の試算の根拠は曖昧で、これで足りるという保証もない。
メルトダウンした核燃料(デブリ)の事故炉内部の詳細は未だ不明、
前例のない取り出し作業を控えている。本当に取り出せるのかも
わからない。

大幅に膨らみ続ける廃炉や賠償費用をどう捻出するか。
事故をおこした福島第一の廃炉費用は青天井だが、問題は他の電力
会社にも通底する。
もともと原発の廃炉費用は、電力会社が電気料金から賄う仕組みに
なっていた。
廃炉には、1基当たり400〜800億円程度の廃止措置費用がかかるとされ
(ちなみに火力発電の場合は30億円程度)、電力会社は費用(引当金)
を積み立てることが義務づけられている。
電気事業法は40年間で積み立てが完了することを想定していたが、
既に運転期間40年をむかえ廃炉の決定した日本原電敦賀1号機、
関西電力美浜1号機、2号機では積立額は数十億〜百億円近くが不足
しているといわれる。
(関電が、高浜1、2号機など40年超えの老朽原発の運転延長に
血眼になるのも、むべなるかなである)

東京電力福島第一原発の廃炉や賠償、全国の原発の廃炉などの費用の
負担について検討するため政府・経産省は、有識者の会議を今秋
相次いでスタートさせた。
「東京電力改革・1F(福島第一原発)問題委員会」(略称;東電委員会)
http://www.meti.go.jp/press/2016/09/20160920007/20160920007.html

「電力システム改革貫徹のための政策小委員会
(さらに財務会計と市場整備の2ワーキンググループをおく)
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/kihonseisaku/
denryoku_system_kaikaku/001_haifu.html

である。年内にも基本方針を決定し、来年早々の通常国会で法令改正
をねらうという超スピードスケジュールだ。

12月14日、第7回「東電委員会」にて東電改革提言(原案)が出された。
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment/
touden_1f/pdf/007_01_00.pdf
一読したところ、東電の改革理念が麗々しく述べられ「発災事業者の自覚」
をうながし廃炉・賠償の役割と責任に言及されてはいるが、
最も注目すべきポイントは、「賠償制度が不備な中で福島原発事故が
発生したことに鑑み、積立不足分を全需要家から公平回収する」
のくだりである。
賠償資金は、事業者の負担という原則は変えない。ただし、
(2011年に原賠機構法で追加措置を行ったが)原発事故への対応に
関しては準備不足だったので制度不備を反省しつつ、電力の
全需要家から公平回収する仕組みを検討する、というのである
(P.8のE)。

東京電力への追加支援を電気料金への上乗せによっておこなう仕組み
(後述)の導入が画策されている。税金の投入だけではなく。
東電の資金繰りを助けるため、政府と大手電力会社などが出資
して2011年に設立された国の認可法人「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」がすでに支援している

「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」は、電力自由化の
課題などを議論する場だが、ここでは電力9社が保有する通常の原発の
廃炉費用について、すべての電力利用者に負担を求める方向で
検討をしている。
ドサクサに紛れて、の感があるが、廃炉費積立不足金などの原発コスト
を託送料金に転嫁しようというものだ。

しかも、原発を保有しない新電力にも費用の一部を負担させる案を
提示した。電力小売り事業に参入した新電力は大手電力会社の
送電網を使って顧客に売っているので、その使用料(託送料金)に
廃炉費用を上乗せするというものだ。
その後も費用が不足すれば、利用者の負担とし自由に上乗せ、徴収
できるとの内容も含まれているという。

今年4月の電力自由化で、できるだけ原発に依存しない新電力に
契約変更した消費者にとっては、納得のいかない話だ。
たとえばわが家(sora)でも、関西電力から地方の小規模な新電力
に切り替えた。そこに所定の書類を届ければいいだけ、いとも簡単
だった。1年契約だから別のところに替えることも可能。
申し込み時、お宅は電力使用量が少ないので料金割引のメリットは
ありませんよと念を押されたが、それは承知の上(使用量が少ない
のは太陽光発電併用と節電のため)。原発を推進する関西電力から
電気を買いたくないだけのこと。

さらに経済産業省は先ごろ、石炭火力や原子力発電所で発電した
安価な電気(原発は事故処理や廃炉費用を除けば発電コスト自体は
低い)の一部を、電力自由化で新規参入した事業者(新電力)に
供給することを大手電力に対し、義務付ける方針を明らかにした。
2020年度以降、新電力が安い電気を調達しやすくし、電気料金の
引き下げを支援するとのこと。経産省は東京電力福島第1原発事故
の賠償費用を新電力にも負担させることを検討しており、国民の
理解を得る狙いもある。
「原発由来の電気なんかいらん」というのに。

電力会社が所有し責任をもっていたはずの原発。その廃炉の費用、
原発で起こった事故の費用、賠償費用などすべて、電力を使わざる
を得ない消費者全体にツケを回そうとしているのだ。
本来は事故を起こした東京電力が負うべきところ、国民が(電気料
金として)負担する理由は明らかでない。政府の言う「過去原発の
安い電気料金の恩恵を受けて来たはず」だの「賠償金増加分は
標準的家庭で月に18円程度に過ぎない」だの、まったく国民を愚弄
するものだ。

要は、東電救済と大手電力会社優遇の策であり、原子力発電固有の
コストを電気料金に上乗せし、国民負担に転嫁する仕組みが整うこと
となる。「当面予定されているのは廃炉コストだけだが、この仕組み
を他の費目にも当てはめていくことは簡単である」
原子力市民委員会「声明:
新たな東京電力救済策・原子力発電会社救済策は正当化できない」
(12月2日)

http://www.ccnejapan.com/20161202_CCNE.pdf

そもそも、「原発のコストは安い」と政府や電力業界は主張し続け
国民はそれを信じこまされた。今、事故を起こした東電はいうまでも
なく、原発を持つ大手電力も今後の廃炉工程で必要となってくる諸経
費の増大をまかなえないことがはっきりした。廃炉費用の負担を
利用者(国民)に求めること自体、原発コストの安価論が根拠のない
神話であったということにほかならない。

原発が止まっていても日本はやっていける、とこの5年間で実証
されている。事故処理や廃炉の費用の国民負担を云々するなら
再稼働をやめよ、
と言いたい。
原発政策のあり方を見直し、脱原発を掲げることこそが先決であろう。
 福島原発事故の責任を蔑ろにして、原子力推進の政策を推し進め
「託送料金」で費用回収ができる仕組みを、しかも国民に十分知ら
せないまま導入することなど、許されない。

※原発のコストについては、このブログでも何回か取り上げてきた
(2013年2月17日、2014年7月5日など)。


2016-12-21 | 記事へ | コメント(0) |
2016年11月15日(火)
琵琶湖が危ない 老朽原発美浜3号も廃炉に! 11・13琵琶湖集会


 琵琶湖の直ぐ横にあるピアザ淡海にて開かれた11・13琵琶湖集会に参加してきました。13:30〜16:30 休憩はたった3分間でした。終了時間もオーバーしました。参加者は福井、関西を中心に80名余。密度の濃い良い集会でした。が、私(松浦)は17:10分発の膳所から姫路行きJR京都線に乗らないと、特急くろしおとの連係が悪いので、駅まで駆け足でした。


集会はアイリーン・スミスさんの実行委員会挨拶の後

[1部]老朽原発は廃炉に
◆トップバッターはゲストの鹿島啓一弁護士でした。最初に福井県の水晶浜を映し、このきれいな水晶浜を残したいと言われました。

美浜3号機は
2016年10月5日 設置変更許可 10月26日 工事計画認可
11月30日までに運転延長認可が受けられなければ廃炉
認可されれば使用前検査に合格した日から延長
原子炉等規制法の第43条の3の32(運転の期間等)は福島事故後に出来たものだ。
これが原子炉の@40年ルール。この法律にA原子力規制委員会の認可を受けて一回に限り延長できる。Bこの延長する期間は20年を越えない。
この法律を使って40年稼働した原子炉をあと20年動かそうとしている。規制委員会が認可すれば動かせるのです。

美浜3号機は明日、11月16日にでも認可がでるようだ。(実際の運転は2020年3月以降)
2016年4月14日に高浜原発1・2号炉の運転期間延長認可の取り消しを求める・名古屋地裁一次訴訟(行政訴訟)の概要も話された。2回目の10月26日には2名の意見陳述があり。3回目は2017年2月1日。
勝訴判決が確定すれば、高浜1・2号機は廃炉。

そのために
1、新規制基準の不合理性を明らかにする
  2、規制委による審査の実態を明らかにする
  3、老朽・旧式原発の危険性を明らかにする
  4、様々な問題を指摘できる枠組み
  5、世論を見方につける
という戦略で、40年越えを何とかして止めてゆきたいと発言されました。

◆美浜の会の小山英之さんは
〇美浜3号は断層の巣の中にあり、現行の地震動評価は二重の過小評価をもたらしている。入倉・三宅式と壇他の式に代えて、武村式と片岡他の式を用いて基準地震動を再評価すべき。
入倉・三宅式を用いて計算した基準地震動の変化
・大飯原発(FoA-FoB-熊川断層:横ずれ、片岡他2)856ガル⇒4780ガル
・高浜原発(大飯と同じ、片岡他2)       396ガル⇒2210ガル
・美浜原発(C:逆断層、片岡他1)        993ガル⇒2840ガル
これだけ現状は過小評価になっている。

〇美浜3号機電気ケーブルの絶縁低下の危険性
東電の電気ケーブルで火災発生。35年で経年劣化し、絶縁低下したことが原因らしい。原発では事故時に絶縁低下が急速に進み情報収集も制御もできないという恐れが生じる。
しかし、その劣化を事前に把握することは困難。運転期間延長認可に係わる極めて重要な問題。規制委員会は電気ケーブル絶縁低下の具体的な判断基準を持っていない。

◆避難者からのアピール(浪江町から避難されている菅野みずえさん)

[2部]避難計画では儒民の安全は守れない
◆福井県若狭町等での安定ヨウ素剤事前配布を求める活動
◆福井・京都での防災訓練監視の報告

[3部]廃炉署名集約と各地の運動の交流、今後の取り組み
◆廃炉署名集約
◆各地から参加それぞれ取り組みを報告し交流した。
◆11月15日滋賀県に提出 集会後関西広域連合長兵庫県知事にも提出することになった。
◆集会アピール採択

(以下アピール文)http://www.jca.apc.org/mihama/hairo/appeal161113.pdf
原子力規制委員会は、高浜原発1・2号機に続き、美浜原発3号機についても、40年を超えた運転を認める認可を今月中にも出そうとしています。
 福島第一原発事故の教訓から法制化された「原発の運転期間40年」という原則は早くも形骸化し、厳格であるべき法的手続きも、期限が優先され軽視されています。
 地震列島の日本で原発を稼働することの危険性は言うまでもありません。ましてや40年以上前の古い設計で造られ、取り替えできない圧力容器や電気ケーブル等が劣化した老朽原発の寿命延長は、あまりに無謀です。

 さらに、この半年余りの間にも、原発の安全性を揺るがす新たな問題が次々と指摘されています。
 熊本地震では、原発震災が起きた場合、避難手段やルートの確保は難しく、屋内退避も非現実的であることが証明されました。
 そして、耐震安全性については、繰り返しの強震動による原発機器への影響が考慮されていないこと、基準地震動の算定に採用している計算式では著しい過小評価になること等も明らかになりました。
 また、福井県や京都府で行われた重大事故を想定した防災訓練は、福島原発事故を省みることもなく、リアリティに欠けたものでした。原発災害対策の困難さ、 行政の能力の限界が浮き彫りになりました。
 フランスで発覚した日本鋳鍛鋼(株)製の原子炉圧力容器や蒸気発生器といった安全上非常に重要な機器の部材の強度不足の問題についても、日本では実機の検査をしないまま稼働が許されています。
 こうした多くの問題を抱えながら、関西電力は会社の利益を優先し、老朽原発にムチ打つ計画なのです。
 ひとたび原発の大事故が起きれば、拡散した放射能が容赦なく大地や海に降り注ぎます。被ばくによる健康被害の問題だけでなく、人々の暮らしや人生さえも奪ってしまうのです。私たちはそのことを福島で起きている現実や避難を余儀なくされた方の体験からも学びました。
 若狭の原発で事故が起きれば、風下地域である中京圏は計り知れない被害を被るでしょう。この地域で永々と続いてきた人々の営みや歴史・文化も失われます。何より関西圏1400万人の命の水源である琵琶湖が放射能で汚染されたら、代わりになるものはありません。

 福島原発事故の悲劇を繰り返さないためにも、私たちはまず、極めて危険な老朽炉である美浜原発3号機の運転期間延長認可の手続きを中止し、高浜原発1・2号機とともに廃炉にすることを求めます。
 そして、「40年ルール」の例外を一機たりとも許さず、一日も早く脱原発社会を実現するためにこれからも取り組んでいくことを誓います

 思いを同じくする人たちとともに、頑張りましょう!

   2016年11月13日
「琵琶湖が危ない 老朽原発美浜3号機も廃炉に!」11・13琵琶湖集会 参加者一同

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

■ 浜1・2号機、美浜3号機の廃炉を求める署名
26,151筆(11月14日現在 /第一次と第二次集約合計) 集まったそうです。
原子力規制委員会委員長、福井県知事、関西広域連合委員会委員(各府県知事)全員に届けられます。(滋賀県以外は署名の枚数を記載した鏡を提出)

■ 老朽原発美浜3号機の問題については、下記ブログにも取り上げています。
http://blog.zaq.ne.jp/g-kowai-wakayama/archive/201608/1


2016-11-15 | 記事へ | コメント(0) |
2016年11月08日(火)
汐見文隆先生、ありがとうございました



11月3日、抜けるような青空が広がる文化の日、汐見文隆さんを偲ぶ会がありました。和歌山市勤労者センター6階ホールにて、参加者107名でした。
送られてきた案内状から一部引用してみます。

公害問題や低周波音被害の研究に尽力されてこられた内科医で、「和歌山から公害をなくす市民のつどい」世話人代表の汐見文隆さんが3月20日に92歳でお亡くなりになりました。
汐見さんは常日頃から、「苦しんでおられる方がおられたら、その苦しみを取り除いてあげるのが医者としての私の責務です」と語っておられました。
166回の「公害教室」を重ねてこられた、汐見文隆さんを偲んで167回の「公害教室」を開催したいと思います。

「公害教室」は、公害問題の学習の場として1972年に第1回が開催されて以来、2002年まで続けられましたが、この間、火力発電所、住金埋立て、森永ヒ素ミルク、海洋汚染、みかん農家の農薬被害、食べ物の安全、たばこ問題、原子力発電、低周波公害等々、地域に根ざすことから全国地球レベルのことまで、テーマの幅広さと講師の多彩さには圧倒されます。会場では、当時の公害教室の案内ハガキや写真など貴重な資料が、掲示やパワーポイント上映も行われました。

「公害運動の原点は学習にある」の理念に貫かれた質の高いものだったのですが、学習だけに終わることはありませんでした。学んだ人たちが、或いは汐見さんご自身が原発現地の闘争などに関わってこられました。

また汐見さんは、市内のメリヤス工場から発生する得体のしれない公害に苦しむ被害者に遭遇したことから(1974年)、低周波音被害の解明と被害者の救済にライフワークとして取り組まれてきました。これは「風力発電の被害を考える会・わかやま」の運動としても引き継がれているところです。

なお遺稿集『医師・汐見文隆の行跡』には、これらの膨大な記録が収められており、当日の参加者に配付されました。この大変貴重な文献の編集、出版に関わっていただいた皆さまに、深く感謝!!です。


編集 和歌山から公害をなくす市民のつどい
発行所 寿郎社
発行日 2016年10月31日
◆本書は、1)「和歌山から公害をなくす市民のつどい」と公害教室、2)低周波音被害を追って―低周波音症候群から風力発電公害へ、3)汐見文隆著作目録、の3部で構成されている。
 

なお本書は非売品だが、汐見文隆・著『低周波音被害を追って』が寿郎社より同日発売されています(定価1900円)。

今回の偲ぶ会は「第167回公害教室・最終章」と銘打たれているように、前段15分は、残された汐見さんの映像による低周波音被害についての授業。
低周波音、超低周波音の特徴、低周波被害には右脳と左脳の聞え方の違いが関与するらしいこと、風車の低周波被害は明らかな外因性であること、などが語られました。DVD「風力発電の羽根の下で」参照。後半に汐見さんの講義があります。
https://www.youtube.com/watch?v=9cRVf8w6CaA

会の後段は県内外から集まられた方々から、それぞれの分野での足跡を振り返るお話をお聞きしました。どの方も汐見さんをリスペクトの念で超人的といってもよいその功績と運動の位置づけを語られました。人選も大変だったようですが、お話しも尽きない感があって、終了予定時刻を大幅に過ぎてしまいました。

今中哲二さんは、(自分は原発のことだけだが)汐見さんは多様なジャンルの活動をされる「デパートのような人」だった、とスピーチされたが、誰しもそう思ったにちがいありません。

そのほかの方々でとくに印象に残った言葉を拾い出しておきます。
「汐見さんは内科のお医者さんだが社会のお医者さんでもあった」
「無視されてきたエネファームによる低周波音被害を、初めて理解して励ましていただき、頭をあげて立ち向かっていく勇気を持つことができた」
「98年ごろから原発の新設がパッタリ止まったのは、その10年前の日高、日置川等の原発計画阻止のおかげ。和歌山の反対運動はそれぐらい大きな意味があった」
「日高はおかげで原発の町から今はクエの町になった」
「今日はネクタイをして来ようかどうか迷った。何事にも縛られるのが嫌いな方だったから(笑)」
「クールできびしい方だったが、やさしさも持ち合わせておられた。奥様の恵さんのことを“同志”といわれた」

会場にはご親族とともに汐見恵さんも車いすで参加され、じっと見守っておられました。恵さんは長年、原発がこわい女たちの会の代表世話人として手腕を発揮されたのですが、汐見文隆さんにも会の運営を陰ながらサポートしていただきました。ともにありがとうございました。

公害はまだ終わっていない、原発もこれから、です。残された課題は大きいが、汐見さんの遺志を継いで最後まで運動を持続していこう、というのが私たちの共通するおもいです。

女たちの会では、ニュース97号に汐見さん追悼の記事を載せています。下のブログからでもご覧いただけます。
http://blog.zaq.ne.jp/g-kowai-wakayama/archive/201604/1



2016-11-08 | 記事へ | コメント(0) |
2016年10月12日(水)
原発がこわい女たちの会ニュース99号発行

女たちの会では10月11日付で、ニュースを発行。いよいよ99号です。内容は以下の通り。

【 CONTENTS 】
* 高速増殖炉「もんじゅ」廃炉決定へ
* 伊方原発3号機8月12日に再稼働
* 3.11「甲状腺がん子ども基金」設立
* 日本中に放射能をばらまく計画−8000ベクレル/kg以下の除染土
* 福島から南三陸へ
* 電力システムの改革―まず原発保護政策から
* 報告 原発の40年延長運転に対して関西広域連合として県に申し入れ
* 第167回公害教室・最終章「汐見文隆氏をしのぶ会」のご案内
* 本の紹介 岩波新書「原発プロパガンダ」
* 後記


高速増殖炉「もんじゅ」廃炉決定へ

 高速増殖炉は、プルトニウムを燃料として使いながら、使ったプルトニウムを新しく生み出す原子炉です。高速増殖炉は原子力利用の本命として世界各国が進めてきたのですが、実際に進めてみると技術的な困難さが山とあり、その対策に莫大な費用がかかるので、アメリカが開発中止、イタリアも、西ドイツも開発中止に、イギリスも、それぞれに1900年代に閉鎖、撤退。フランスは「スーパーフェニックス」をプルトニウムを燃やす高速炉に、それも事故の為1998年に閉鎖しているのです。プルトニウムを増殖させるという夢の原子炉が、プルトニウムを無くすために燃やす高速炉になってもうまくいかなかった。
日本の「もんじゅ」も1995年にナトリウム漏れで火災事故を起こしていました。中止も廃止も決断せずに、ずるずると20年も経ってやっと超危険な金食い虫炉が廃炉になるのです。負の遺産をなるべく少なくしたいものです。

「熊本地震」を受けて島崎氏は規制庁に入倉三宅式では基準地震動が過小評価になると提言した。
が入倉・三宅式以外の式を使う場合は科学的・技術的な熟度には至っていない、と規制委員会。
地震はいつ起こるかわからない。科学的・技術的な熟度には至っていなければ、至るまで原発を動かさないことが規制委員会の本来の仕事ではないのか。




■伊方原発3号機は8月12日に再稼働をした
       
 


〇愛媛の住民は5月31日に松山地裁へ、  
〇広島の住民は3月11日に広島地裁に、
〇大分の住民は9月28日に大分地裁に
それぞれ伊方原発3号機の運転差し止め仮処分の申し立てをしました。



伊方原発(中央構造線の近く)








■「3.11甲状腺がん子ども基金」が設立されました

                       
記者会見

2016年7月20日設立総会。9月17日に設立記念シンポジュウムを開催。

趣旨   チェルノブイリ原発事故後、子どもたちの間で小児甲状腺がんが急増しました。福島県民健康調査でも、多くの子どもたちが甲状腺がんと診断され、手術を受けました。リンパ節転移や遠隔転移、再発など、深刻な症例が報告されています。福島県外においても、自治体や民間の自主的な検診により、子どもたちの甲状腺がんが報告されています。政府は、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響による健康被害は起きないとしており、包括的な支援策が一切とられていない状況です。
 こうした中、甲状腺がんと診断された子どもと家族は孤立し、度重なる診察や通院費用などの面で経済的に困窮したり、進学、就職、結婚、出産などの度に壁にぶつかったりしています。また再発や転移により、一生、治療と向き合わなければならないケースも出ています。
 このような状況を解決するためには、治療費や通院費などの給付を含めた経済的支援はもちろん、多様かつ継続的な支援体制が欠かせません。また被曝による健康影響には、甲状腺がん以外の甲状腺疾患や白血病などの血液系のがん、乳がんを含む固形がん、非がん系の疾病など、様々な病気があり、これらの健康被害を見据えた上での、調査や対策が必要です。
 「3・11甲状腺がん子ども基金」は、独立性の高い資金によって、甲状腺がんの子ども等を支援するとともに、原発事故による健康被害状況の調査・把握を行っていきます。

目的    東京電力福島第一原子力発電所事故以降、甲状腺がんや甲状腺疾患、その他、被曝影響によると思われる病気に苦しむ子どもなどへの支援と被曝影響に関する健康問題の解決

主な事業 (1)小児甲状腺がん患者へ対する療養費の給付。
(2)小児甲状腺がんの増加について理解を深めるキャンペーンやイベントの開催。
(3)被曝による健康被害を被った住民に対する相談事業。

役員   代表理事:崎山比早子
副代表理事:海渡雄一・武藤類子
理事:河合弘之・満田夏花・吉田由布子
監事:坂本有希・福田建治

寄付の振込先は城南信用金庫本店、口座名「サンイチイチコウジョウセンガンコドモキキン」、
口座番号845511 「3.11甲状腺がん子ども基金」
サイトhttp://www.311kikin.org/より



■日本中に放射能をばらまく計画
8000ベクレル/kg以下の除染土を全国の公共事業へ


 環境省は、福島第1原発事故後の除染で出た汚染土に関し、8,000ベクレル/kg以下の汚染土を、全国の公共事業で利用する方針を打ち出した。(図・環境省資料より)
がれき広域処理を思い出しました。
汚染土(「再生資材化した除去土壌」と環境省は命名)の安全な利用に係る基本的な考え方を28年6月30日に出している。
その目的は福島県内における除染等の措置に伴い生じた土壌及び廃棄物について、福島県大熊、双葉両町にまたがる中間貯蔵施設に保管される除染廃棄物は最大2200万平方メートルになると見込まれている。国は開始後30年以内に福島県外における最終処分の完了に向けて、平成28年4月に「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略」を策定した。
この技術開発戦略会議(非公開)においては、周辺住民や作業者に、1メートル離れた場所で追加被ばく線量を年間0.01_シーベルトに抑える、としている。
要するに汚染土を公共事業として全国にばらまくことが、汚染土の再生利用技術開発戦略なのだ。そして、私たちは放射能汚染を追加強要されることになる。
国民の理解熟成活動も並行して行うことが必要だと強調しています(第4回戦略会議議事録)。
原子炉等規制法では、制限なく再利用できるのは100ベクレル/kg以下。環境省の非公式会合で、5000ベクレル/kgの廃棄物が100ベクレル/kg以下まで低下するには170年かかる一方、盛土の耐用年数は70年とする試算が出ていた。(毎日新聞)

放射性物質は決して拡散してはならず、閉じ込め、管理しなければならないはず。
しかし環境省はその成果は世界でも前例のない経験・知見として国際的な共有財産となる、との考えだ。開いた口が塞がらない。南相馬市で、10月から実証事業が始まる。


■福島から南三陸へ      有田川町   古田伊公子

 7月12日南相馬市小高区、避難指示解除。これに併せてJR常磐線の小高―原町―鹿島の3つの駅の区間のみ開通。私は2013年4月に初めて福島を訪ねた時に紹介され、ずーとおつき合い頂いている根本さん夫妻を今回は夫婦で訪ね、水田1町歩がどんなものか見せて頂きました。
「1,000人位だろ帰るのは」と根本さん。元の住民は13,000人。NHKラジのニュースでインタビューを受けてる人も「店も病院もなく帰ったとしても!」と怒った口調でした。田んぼも稲がサヤサヤ元気なのは根本さんの1町歩のみ、周りの田んぼは草の海でした。海岸は巨大堤防が築かれ海は見えず(2013年には船が国道6号を越えて陸にあるのを見た)、南相馬市の所々にはまっ白い鉄板の高いへい、『特定廃棄物保管場所』の看板が貼り付けてありました。黒いフレコンバックの仮仮置き場なのでしょう。8000ベクレル/s以上の。
8000ベクレル/kg以下のは公共事業に使用可という法律が出来たそうで(事故前は100ベクレル/s以上は六ケ所に埋めることになっていた)。(*p-3参照)
私たちの身近では京名和自動車道の工事初期には文字通り 数か所に黒いフレコンバックが山積にされていましたね。阪和自動車道を利用される方は目にされていると思います。異様な光景でしたね。のちに書く南三陸の盛土 盛土 盛土(この上に店や家が建つ予定)の下にもきっと。まだ周辺に沢山並べられているのが目につきました。国道6号線は朝・夕 トラックで大渋滞なのだそうです。

7月13日朝7:40発のくろしおに乗って新幹線を乗り継ぎ福島駅からバスで原町駅に着いたのは16:37.根本さんご夫妻に迎えられて車で小高へ。田・畑・お家とかけ足で見せて頂き、一緒に鹿島区の農家民宿“森のふるさと“へ。2011年4月位から福島市のお寺さんの呼びかけに応じて通学路等の除染ボランティアに参加してたという静岡からのご夫妻と同宿。除染土の置き場にお寺の敷地の一部を提供されていたところ、行政が管理するとの事で敷地ごと取り上げられボランティア活動が出来なくなったそうです。今は得意の包丁研ぎをします、とのことで仮設住宅をまわっているとか。
鹿島区は30q園外ということで最初から何の保証もなく米を作っても、買ってもらうのも、お客さんに食べてもらうのも、と耕作中止。2014年には全ての農家が草刈りのみをされていましたが2016年の今年は何と、森さん以外は全て水田に。森さんも又米植えるかなあという気持ちになられているようでした。森さんの田はもったいない、と女性陣が藍を植え20数人で藍染めをして販売もされています。(根本幸子さんもお仲間の一人)。

私がおつき合い頂いている皆さまは、それぞれ目標を持って、前向きに生きておられる方々ですが、それでも帰る、帰らない、作る、作らない。等々何をするにも苦悩の末の決断を迫られておられるようで、お話をきき、生き様を見せて頂いていても胸が締め付けられる思いです。
夫の希望で翌日は南三陸へ。かの有名になった防災庁舎のある地区。ホテルが朝30分の`語り部バスを出していて“部長さん”がすっかり語り慣れた口調で案内してくださるのですが、つい涙というドラマがいっぱい。根本幸子さんも車中「ドラマ ドラマなのよ」とお知り合いの方々のかろうじて助かった、残念なことに亡くなられたというお話沢山きかせて下さいました。

福島は怒り、南三陸は深い悲しみから懸命に立ち上ろうと皆さん努力されているように思います。“部長さん”神戸に視察に行かれたそうで 神戸は2年で仮設住宅は全てなくしましたと言われた。東北は6年目まだまだ仮設住宅解消していない。(南相馬には復興住宅が建っていました)「格差を感じています」とおっしゃいました。
語り部バス、仙台への送迎バス(片道2h)の運転手さんは当時小6だった方。海から200mの所にあった小学校。高台の神社に登り、雪の降る夜が明けて救援が来るまで皆で励まし合って全員無事。「長生きしてね」とお別れしました。

東北は遠い。往き帰りに1日ずつかかりますが、ほんの短時間でも車で通り過ぎるだけでも多くの現象=日常でない不思議な光景=を目にすることが出来ます。飯館村にはまだまだフレコンバックの山。その上にカ―キ色のシートがかけられ、いくつもの短い煙突が突き立てられている!(発酵熱を逃がす為)2013年には全く人影が見えなかったのですが、今年は人も車も多く目にしました。原発立地と同じ位線量はまだまだ高いと思われるので複雑な気持ちです。

原発いらない! 再稼動絶対反対 !!です。


2015年3月11日、日高町の波満の家で
向って左奥が南相馬市の根本洸一さん。右は古田夫妻。



■電力システムの改革−まず原発保護政策から


2016年10月から私の家の電気は関西電力から大阪ガスに切り替わりました。他の小売電気事業者も調べましたが、まだこれからのところもあり、まずは原子力発電所のない会社を選びました。手続きは簡単です。選んだ会社、私の場合は大阪ガス会社のホームページから申し込みました。電話でも可です。しばらくして関西電力さんから電話があってメーターを取り替えに伺いますとの連絡が入り、取り換え作業が終わります。大阪ガスさんからは大阪ガスの電気にいつから変更になるという変更通知と引き落としの銀行口座番号の連絡要請があり、それで終わりです。一応2年契約にしました。その方が安いからです。あなたも選びませんか?
すでに、2012年7月1日から再生可能エネルギーの固定価格買取制度が施行されています。様々な再生可能エネルギーの普及のための政策手段であって、まだ買い取った再エネの電気はほとんど使われていませんが、私たちは買い取り代金を再エネ促進賦課金として電気料金と一緒に支払っています。日本は原子力を中心にした大規模電源を前提とした集中型の構造であったので大型発電所から消費場所に送る下方一方向潮流の系統運用だそうです。
再エネ特措法と同施行規則には、再エネ電源を電力網に「優先的に接続する」規定はなく、接続申し込みが接続可能量(誤差の範囲)を超過した場合、指定電気事業者7社は上限無しに無補償で出力抑制できるようになっています。要するに再エネは電力系統の誤差の範囲でそれ以上は捨てているのが現実です。再エネ事業者を育てるための固定価格買取制度が、需給状況によらず一定価格での買取が保証されるため、投資対象になっている現実があります。
★系統(送電網)を全国規模で適切に運用するための機関として、電力広域的運営推進機関
★電力市場での競争を促進するための機関として、電力取引等監視委員会
★2016年からは電力・ガス取引監視等委員会が設置されました。
電力システムの改革は進められてきましたが政府は再エネを主力にする意図はありません。原発の再稼働や40年以上の原発も稼働させようとしています。ベースロード電源として。
◆2020年には発送電分離がおこなわれ、総括原価主義に基づく電気料金制度も廃止されます。

9月20日、経済産業省は「東京電力改革・1F問題委員会(東電委員会)」および「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」を設置することを発表しました。
福島第一原発の廃炉費用などのために新たに8.3兆円を国民に負担させる形で政府が調整にはいった。内訳は廃炉費用4兆円、賠償費用3兆円さらに福島第一以外の廃炉費用として1.3兆円というものです。


■報告 原発の40年延長運転に対して関西広域連合として国に厳格な審査を求めよ!7月14日(木)県に申し入れをしました。

関西広域連合は40年延長運転に係る厳格な審査等を求めていました(6月16日、「平成29年度国の予算編成等に対する提案」)。にもかかわらず、原子力規制委員会は6月20日に高浜原発1・2号運転延長認可をおこないました。避難計画を案ずる関西連絡会(脱原発わかやまもメンバーです)では、今回の認可の審査は関西広域連合が求める「厳格な審査」にはなっていないことを訴え、関西の住民の安全を守るために関西広域連合の「提案」を生かしていくよう、国に求め続けることを要望したものです。

今回、脱原発わかやまでは、仁坂吉伸知事に要望書を提出するとともに、原子力防災に関する和歌山県の体制について県との話し合いを申し出て、急遽実現したという次第です。県からは危機管理・消防課(高瀬課長、瀬川さん)、政策審議課(前副課長さん、中尾さん=広域連合担当)、産業技術政策課(大川課長、高木さん)の6名が出席していただき、脱原発わかやまからは5名でした。時間は10時から11時15分、前回の話し合いから1年半ぶりで担当者の方々もかなり入れ替わりがあったようです。

いろいろ意見交換しましたが、危機管理という点では、原子力防災と、現在県下で焦眉の課題となっている南海トラフによる地震・津波の襲来への対策とには共通する部分があるのではないか、ということが今後の話し合いにつながる共通点と確認しました。
県の方から、この日の新聞に島崎邦彦・前規制委員の誤解を招いた記事が載っていたことに関連した質問がありました。熊本地震のあと入倉・三宅式は基準地震動の過小評価になるとの指摘です。後日島崎さん自身が田中委員長に送った文章をメールで県の担当者にお送りしました。
詳しくは会のブログhttp://blog.zaq.ne.jp/g-kowai-wakayama/(7月17日)に載せています。
和歌山県仁坂吉伸知事は関西広域連合副連合長ですので、きちっと知事に和歌山の声を届けること、福井県で原発事故が起きた場合140キロ離れているくらいで被害はないとは言えない。気象状況によっては厳しい問題が起きてくると思います。今後、私たち住民の立場から提案をして行くことが必要ではないかと思いました。  

本の紹介 2016年9月20日発行 日本評論社発行
地域分散型エネルギーシステム   監修 植田和弘  編著 大島堅一・高橋洋


■ 第167回公害教室・最終章「汐見文隆氏をしのぶ会」のご案内

日時:2016年11月3日(木・祝)14:00〜16:00
会場:和歌山市勤労者総合センター6階・ 文化ホール
(和歌山市役所西隣)   ☎073−433−1800
参加費:無料 だれでも参加できます。




■本の紹介➜岩波新書の「原発プロパガンダ」本間 龍 著(2016年4月20日刊)

安倍政権になって、原子力ムラが復活。原発プロバガンダの復活です。皆さんも気づかれていると思いますが一時姿を消していた原発推進の人たちがテレビに登場しています。福島事故がなかったかのようにです。本間さんは博報堂に18年間勤めていた方です。広告会社の最大手は電通ですね。2番手の博報堂の営業をされていました。
私はチェルノブイリ事故後、原発反対の気運が盛り上がっていたときにその渦中にいましたが、原発反対市民グループから参議院選に候補者を立てる話は分裂してしまい、みんな落選しました。その後原発反対の気運が下がったのは、私たちの側の政治に対する未熟さも大きかったと思いますが、それだけではなかったのがよくわかりました。
この本の5章、最後に作者の次の文言があります。
テレビやPCの前でただ座っていたのでは、正しい情報は得られない。原発プロパガンダがそうであったように、資金を持っている政府や大企業は凄まじい量のPRで国民の意識を麻痺させようとする。それに抗う第一歩は、ありきたりではあるが個人の意識をしっかり持つことにかかっている。そしてそれが、3.11以降の時代に生きなければならない、私たちに課せられた義務なのではないだろうか。

■記
2016年の夏は暑かった。9月の蒸し暑さにへとへとでした。へとへとしてる場合ではない。と思いながらも、この閉塞感。政治が面白くない、大きな力が動いている。参議院選挙で自民党が勝ったからだ。何も発言しない政治家。右へならえとマスコミが作り出しているのではないのか。
「原発プロパガンダ」を読んで、広告会社と政府とメディアの関係、手口がよくわかりました。
◇書き残したものが沢山あります。「生きるということ」次号に回します。
◇2016年度の会費まだの方は納入お願いします。この会は会費とカンパで成り立っています。
◇11月3日は汐見文隆氏をしのぶ会です       (松浦雅代)


2016-10-12 | 記事へ | コメント(0) |
2016年09月27日(火)
高速増殖炉もんじゅ廃炉へ


政府は21日、「高速増殖炉もんじゅ」について廃炉を含む抜本的な見直しを行う、と発表した。この大きなニュースをQ&Aで整理してみた。


Q. 高速増殖炉ってどういう意味?
A. ふつうの原子炉よりも「高速」の中性子をつかって核分裂反応を起こして、燃料のプルトニウムを「増殖」させようっていうもの。だから「高速増殖炉」なんだよ。発電しながら使った以上の燃料を生み出すので「夢の原子炉」と呼ばれ、1950年代から国の計画に掲げてきたんだ。

Q.もんじゅをめぐる動きはどんなものだったの?
A.トラブルの連続だよ。
1968年に計画に着手、91年完成。94年の初臨界(原子炉での核分裂連鎖反応が一定の割合で継続)の後、1995年にナトリウム漏れ事故で運転停止、2010年、14年ぶり試験運転再開したけど直後に中継装置を炉内に落下させる事故。2年後に復旧するも2012年今度は約1万点の機器の点検漏れが発覚。規制委員会は運転再開準備の禁止命令。その後も不祥事が相つぎ、2015年11月規制委員会が、半年をめどに運営主体を代えるよう所管の文科相に勧告。引き受け手がなかったらやめたがいいよ、ってことだね。


Q.もんじゅは「原型炉」って聞いたけど、何のこと?
A. 新型原子炉の開発において、発電用施設としての性能や技術の信頼性を確認するために、作られるものだよ。実験炉、原型炉、実証炉の段階があるよ。実験炉は、茨城県大洗町に高速増殖炉「常陽」が運転されてるけど、こちらもトラブルが多いよ。
もんじゅの段階でダメ出しなんだから、高速増殖炉の未来はないね。

Q. これまでもんじゅの運営主体はどこだったの?
A. 1967年特殊法人として設立された動燃(動力炉・核燃料開発事業団)だよ。その後改組されて98年に核燃料サイクル開発機構、05年に今の原子力機構(独立行政法人・日本原子力研究開発機構)となったんだ。

Q. もんじゅに1兆円以上つぎ込んできたってほんとうなの?
A. もんじゅが動き出してから22年間で延べ200日強しか稼働していないのに、維持費が今も1日当たり5500万円だよ。ほとんどが私たちの税金さ。金食い虫だよね。というかアリ地獄。

Q. 高速増殖炉は普通の原発よりも危険なの?
A. 名前の通り、高速で核分裂反応をさせ、プルトニウムを作り出している状態というのは、核分裂反応を制御する事が非常に難しくて不安定で核暴走しやすいんだ。おまけに、「もんじゅ」の周りの若狭湾には美浜原発、敦賀原発、大飯原発、高浜原発など「原発銀座」と呼ばれるぐらい原発が密集しているよね。もんじゅが爆発すればこれ等の原発にも人が近付けなくなる事は確実で、考えただけでこわいよ。

Q. 外国では高速増殖炉どうなの?
A. イギリス、ドイツ、アメリカなど、これまでに研究していた国も、もう計画を中止しているよ。開発を続けている国もあるけど、どこも成功しているとはいえないね。フランスは高速増殖炉への未練を捨てきれないので、日本に研究をつづけさせたいなーと考えているよ。

Q. まるでいいことなさそうなのに、なんで高速増殖炉が必要という話になるの?
A. 高速増殖炉が「核燃料サイクル計画」の中核を担っているからだよ。
原発から出る使用済み核燃料は、再処理工場で化学処理され、プルトニウム1%と、ウランの燃えカス94%などにされるんだ。
それを高速増殖炉で使えばいつまでも核燃料を回して(サイクルして)使えるでしょ。高速増殖炉はエネルギー資源のない我が国にとっては、プルトニウムを増殖して準国産エネルギーとして使用する夢みたいな計画だったの。
それに再処理工場で取り出されたプルトニウムは高速増殖炉に入れると、プルトニウムの純度が高くなって爆弾に最適ともいわれているんだよ。


http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-01-01-01

Q. で、その核燃料サイクル計画ってうまくいってるの?
A. はっきりいって、破綻しているよ。燃料がいらなくなる「夢の計画」はずっと夢のままなんだ。そのための中核施設である高速増殖炉もんじゅも、青森県・六ヶ所村の使用済み核燃料の再処理工場もガラス固化など失敗つづきで、うまくいく見込みがないの。

Q. ところで図にあるプルサーマルって何?
A. 使用済み核燃料から生産されるプルトニウムにウランを混ぜたMOX燃料を作って、一般の原発で燃やして発電する方法のことだよ。日本原燃の再処理工場と同じ敷地内にMOX燃料工場があるよ。
いま国内外に保有するプルトニウム量は43トン、長崎の原爆2000発に当たるんだ。高速増殖炉もうまくいってないのに日本はプルトニウムをどうする気だ?!って国際社会から疑いの目で見られるんだ。しょうがないからプルサーマルで燃やしてしまおうという事になったわけ。

Q. ヘェー、そうなんだ。でも、ウラン燃料を想定して作られた原子炉でMOX燃料を用いるなんて、大丈夫なの?
A. 危ないあぶない。だから、玄海や伊方で反対運動が起きてるよ。福井の高浜3号機もプルサーマルなんだ。いま停止してるけど。

Q. そもそもどうして核燃料サイクル計画をやめないの?
A. それはつまり、原発から出る使用済み燃料のリサイクルをあきらめます、ってことになるからだよ。
使用済み燃料がリサイクルできないとなると、なんとかして捨てないといけないでしょ。でも、ちかづくと人が死んじゃうくらいのつよい放射能を発している使用済み燃料って、管理方法がないんだよね。地中に埋めて何万年も国が管理するなんて、出来っこないよ。

Q. うーん。そしたら、これまでに出た使用済み核燃料はどうやって保管してるの?
A. 仮置き場、ということで、六ヶ所村や全国各地の原発にある「使用済み燃料プール」のなかでしずかに眠っているんだよ。
Q. あ、福島第一原発事故でも問題になった…
A. そうそう。ものすごくあぶないものなのに、かんたんに水をはったプールに入れておいただけだったから、3.11のとき、地震や津波で4号機の燃料プールがこわれるのでないか、水がなくなるのではないかってすごく心配したよね。なんとか無事で、あれは「幸運だった」の一言だよ。

Q. ゴミのあとしまつができないまま、先送りにしてきたんだよね。
A. うん、「ゴミのリサイクル方法はそのうち開発されますから、安心して原発を使いましょう」っていってきたのに、核燃料サイクル計画もあきらめることになると「使用済み燃料をどうにもできません」って認めることになるね。
「ゴミが増えてゆく原発を使い続けるわけにはいかない」ってことになるし、脱原発しないといけなくなるでしょ。(でも、先のことなど自分には関係ない・考えないっていう無責任な人が多いけどね)
だから推進派の人は核燃料サイクル計画をやめたくないんだ

Q. ほかに、核燃料サイクル計画をやめると困る人とかいるのかな?
A. 電力会社はこまっちゃうみたいだよ。
Q. なんで?
A. これまでは使用済み核燃料を「これはいつか役に立つからそれまでとっておくんです」といっていたのに、ぜんぶゴミになるでしょ。つまり、資産として計上していた(使用済み核燃料資産としての総額は大手電力会社合計で15兆円)ものが一瞬にして価値のない廃棄物に、お金をかけて処分しないといけないお荷物になっちゃう。
Q. つまり、核燃料サイクル計画の破綻をみとめると、電力会社の損益計算が悪化するんだ。
A. そうそう、そういうこと。現実の持ち物はなにもかわらなくても、経営状態が悪くなっちゃうの。電力会社は核燃サイクルを維持しておきたいわけだ。

Q. へー。でも、核燃料サイクル計画ってお金がかかってるんでしょ。
A. もんじゅだけでこれまでに1兆円以上、六ヶ所村にいたってはそれの何倍もかかっているから、経産省も電力会社もかつては「正直、もうやめたい……」って考えてうちあわせを重ねていた時期もあったみたい。でもやっぱりやめるってことは「これまでまちがってました」って責任とることになるから、ふみきれなかったんだって。

Q. はぁー。それにしても、おかしいと思ったら止める勇気、引き返す勇気も大切だよね。とくに日本人ってそんなところが足りなくない?誰も言わないからとか。
A. そうだね。今回ようやく国はもんじゅの廃炉の方向性を打ち出した。遅きに失したとはいえ、歓迎すべきことだよ。

Q. でも「核燃サイクルは堅持する」って政府は言ってるでしょう。どういうこと?
A. 政府もあきらめが悪いね。国民に不評のもんじゅは廃炉にするけど、実験炉常陽は残ってるし、今後は「フランスのASTRID(アストリッド)で共同研究」ってことかな。これで脱原発につながるのか、疑問だね。これからもよーく見届けなくちゃ。
核燃料サイクルは、核兵器に転用可能なプルトニウムを生み出すことができるので維持すべし、とささやく人もいるしね。
Q. おっかない話だね。


なお本文は、次のブログを参考に、一部引用している。
「もんじゅ君のブログ」
http://monjukun.blogspot.jp/2013/05/525q.html


2016-09-27 | 記事へ | コメント(0) |
2016年08月28日(日)
老朽原発・美浜3号機は廃炉に!パブコメを出そう


8月3日、原子力規制委員会は、福井県の関西電力美浜原発3号機について、安全対策が新規制基準に適合しているとする審査書案を了承しました。
運転開始から40年超えの老朽原発としては、関西電力の高浜原発1、2号機に次いで3基目となります。

美浜3号機が再稼働するには、今回の審査合格に加え、審査合格のため新設する施設の詳細設計をまとめた工事計画と運転延長に関する二つの認可を得る必要があります。その期限は、美浜3号(1976年12月運転開始)が40年を迎える前の11月末です。

さらに、原子炉内の機器交換などの大規模工事が必要で、実際の再稼働は2020年3月以降になる見通し、と言われています。 そしてまた、追加の安全対策工事の費用は1基当たり1千億円を下らないとも。

それでも!電力会社が老朽原発の再稼働へ突き進むのは、原発は運転期間が長いほど初期投資の回収が進み、もうかるから! もうかると判断すればなりふり構わず運転延長へ。それでは私たちは承服できません。

原発の運転期間を40年と法律に明記したのは原発への依存度を下げていくという国民のコンセンサスがあったから。それを無視して原発を基幹エネルギーに位置づけ原発温存へと切り替えた安倍政権の問題は、電力会社以上に大きいと言わざるを得ません。

現在パブリックコメント実施中です。締め切りは9月2日(金)です。あまり日数がありませんが、美浜3号は廃炉に!老朽炉の寿命延長は認められない!と意見を集中しませんか。
5団体(美浜の会/避難計画を案ずる関⻄連絡会/原発なしで暮らしたい丹波の会/グリーン・アクション/原⼦⼒規制を監視する市⺠の会)が、審査書案についてパブコメ参考意見を出しています。
詳しくは↓のサイトを参照してください。
http://www.jca.apc.org/mihama/hairo/mihama3_pub_siryo160825.pdf


▼美浜原発は断層の巣の中にあり、前規制委員の島崎邦彦さんが警告・提言しているように、「入倉・三宅式」では基準地震動は過⼩評価である。

▼熊本地震のような複数回の強い揺れに対する評価は、原発では実施されていない。

▼新基準適合性審査は、新品同様の原発を想定した審査であって、それに合格しても⽼朽原発の安全性は確認できない。経年劣化を評価する運転期間延⻑審査や設計の内容は、今後の(パブリックコメントを行なわない)工事認可や使⽤前検査で確認するとして、評価を先送りしてしまっている。これでは、安全性の確認は全て後回しとなってしまう。

▼「屋内退避」が不可能なことは熊本地震で明らかになったが、国の避難指針では「屋内退避」を基本としたまま。これは机上の空論で、住⺠の安全は守れない。避難計画を⽋落させて、再稼働を進めることは許されない。

▼事故時に放出される放射能を気体状のものに限り、福島原発事故の実態を無視して、格納容器破損等による汚染⽔の海洋流出を想定しない「審査書案」は撤回すべき。

▼美浜原発は、琵琶湖に最も近い原発である。事故の影響は、福井県・京都府・滋賀県のみならず、関⻄⼀円、東海地方にも及ぶ。命の⽔源である琵琶湖が汚染されれば、関⻄約1,400万人に深刻な被害を与えてしまう。


パブコメ提出については、電子政府の総合窓口(e-Gov)に「審査書案」と意見提出フォームがあります。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=198282003&Mode=0


2016-08-28 | 記事へ | コメント(0) |
2016年08月21日(日)
ピースボートで韓国古里(コリ)原発を見学してきました


7月30日朝、ピースボート日韓クルーズで韓国釜山入港、入国手続きを済ませると、バスで古里原発へのオプショナルツアーに出発。ツアー客とガイドさん通訳さんなど総勢23人。なお現地住民の活動家イ・ジンソプさんも同行である。

下図:韓国の原発稼働状況
※ 韓国の原発プラントは25基。建設中や予定も含めると32基
※ 下図は新古里原発1号機が事故を起こした時のもので2012年現在
  凡例は上から、稼働中、点検中、事故停止、建設中、新規予定
※ 図でわかるように8割方の原発は、韓国東岸つまり日本海側にある
  古里原発―福岡の距離は200km 対馬は70km


(YONHAPNEWS 連合ニュースより)

港から北東方向に走ること1時間、釜山市を出たところで原子炉が目に入ってくる。
古里(コリ)原発は、韓国で最初に建設された(1978年〜)原発で、隣接する新古里原発と合わせて7基が稼働、さらに3基が建設中及び計画中である。なお、古里1号機については、17年1月に廃炉が決まっている。がそれでも世界最大の原発団地だ。
古里原発30`圏内に350万人が居住し、この原発が見えるごく近距離には1万人が暮らしているということだ。
まずバスを降りて原子炉施設を遠望する。直ぐ近くには海水浴場もあるし釣り糸をたれている人もいる。

※岬先端が古里原発のサイト


続いて、原発PR館・エネルギーファームを見学。住民向け屋内プールなど備えた立派な施設だ。当日は土曜のためとかで、館内ガイドさんは不在、代わってイ・ジンソプさんが案内。展示資料を指差して「ここに書いてあることはウソです」みたいな説明をされるのが皮肉でおかしかった。

※説明をするイさん。右は通訳さん


新古里原発では、目の前の海で、海女さんたちが海に潜って漁をされていた。かごいっぱいのウニやホヤが軽トラで運ばれていた。市場に出回り、日本にも輸出されていくかもしれない。この地方は海産物が豊富で、ワカメは国内生産の70%を占めるとのこと。原発からの温排水口の位置をイさんにたずねると、「以前は直近だったが批判がでて沖合海中に移動」とのことだったが、それでも獲れる魚の種類が替わってきたそうだ。


※新古里原発をバックに海面黄色のウキが漁をする海女さん。右側の浜辺が水揚げ場。写真を拡大してみて下さい


会場を屋内に移し、原発の近くで暮らすイ・ジンソプさんのお話をじっくり聞く。
彼は、自閉症の息子さんがあり障がい者福祉の運動を長年続けてこられた方だ。近年ご本人及び奥さんが相ついで癌を患ったこと、知り合いにも癌が多発していること、さらに原発事故が続いたことで、家族の病と原発との関係を疑いだした。そこで原発事業者である韓国水力原子力(韓水原)を相手に、単独で(家族3人で)損害賠償請求訴訟をおこした。

政府の委託によりソウル大医学研究者と原子力影響・力学研究所は、国内の原発周辺住民と比較対象住民36,000人の大規模な疫学調査をおこない、結果は2011年公表された。それによると甲状腺がんが2.5倍の発症率となっているが、これを「原発周辺住民の健康診断率が高いせい」いわゆる過剰診断とした。
しかし一方で、この報告に対して再検討や新たな研究が続けられ、原発周辺地域での放射線被ばくが甲状腺がんの最も重要なリスク要因であることが公表提出された。チュ・ヨンス翰林ハンリム大学教授(2012年)や、大学職業環境医学会臨床委員会、東南圏原子力医学院などによるものがそれである。
※ 後日ネットで次のような記事に出会った。甲状腺がん多発、さもありなん!!である。
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/23560.html

2年にわたる闘いののち2014年10月、釜山地裁は甲状腺がん(奥さんのパクさんのみ)の発症を認め1500万ウォン(150万円)支給せよと判決した。

韓水原は「古里原発から放出された放射線量は法令で定められた基準値を超えていないので、周辺住民の健康に影響を与えない」と主張したのに対し、地裁は「国民の安全を担保することができる数値だと断定できない」とし、「被害がないこと」の立証責任を事業者側に与えた画期的な判決である。
しかも福島の場合と違い、稼働中の原発から排出される放射線による発症を認めたのである。

韓水原は直ちに控訴したが、当地裁判決によって、それまで一人で闘い詐欺師扱いを受けて来たイさんは、判決の波及性を歓迎しておられた。たとえば周辺住民180名が甲状腺がんの共同訴訟の予定だそうだ。しかし一方で、地域の海産物や住宅の価格の下落など、経済的被害への不安の声もあるとお聞きした。

お話の後、参加者から質問が相次いだ。以下簡単に。
Q.核のゴミについて 
A.誰にもわからない。使用済核燃料は、原発サイト地下で保管しているが来年には満杯になるらしい。〔日本とまったく同じで先送り・先詰まり〕
Q.韓国政府の原発への関与の状態は 
A.韓水原は51%の株式を国が保有しており、国の影響力は絶大。地方自治体が管理に口出しできる余地は皆無
Q.フクシマの事故は韓国世論にどう伝わったか 
A.それまでの「原発は安全」と考える人が90%から「原発反対」が90%へ逆転〔5年後の現在はどうかは聞きもらした〕
Q.3.11の直後、韓国の学校で休校の措置がとられたと聞いたことがあるが、事実か 
A.放射能雨による被ばくを心配して小学校を休校にした地域は多かった〔日本の小学校ではそんな話あったけ?〕
Q.イさんの地域では安定ヨウ素剤の扱いは 
A.住民に配布するようになっているが見たことない
その他、農水産物の輸出入の検査体制について、原発の地方偏在(首都ソウル周辺は空白)、イさん勝訴を韓国メディアはどう取り上げたか…などなど。一つひとつ丁寧に答えていただいた。


この写真は車窓からみた釜山の高層アパート群である。韓国大都市では普通だ。最高84階の建物もあるそうだ。このように高層化が可能なのは地盤が強固で地震がない、ということがある。
ところが、つい先ごろ7月5日、釜山沖を震源とするマグニチュード5.0の地震があり、地震の非常に少ない韓国としては、異例の規模の地震ということになった。
16階に住んでいるという現地ガイドさんの話でも、これまで経験したことのない揺れで大変こわかったそう。もはや韓国は地震の安全地帯ではない、日本と違って地震がないから韓国の原発は安全、とはいえなくなった、国会でも問題にされたので、ある意味よかったとイさん。

今回の「古里原発を通して考える命の安全」オプショナルツアーへ参加できたのは、貴重な体験となった。
車中で現地ガイドさん(女性)の韓国の教育や家計や家族の話もたいへん興味深いものだった。日本人のみだが一緒に参加していた方と個人的に話ができ仲良くなれたのもよかった。

そして、日韓の原発事情、国柄や文化の違いが現れるところもあるが、住民はないがしろにされ苦しみ、政府・電力会社は都合の悪い事はブラックアウトにしてしまう、という構図はまったく同じだと思った。
さらに、原発による被害はインターナショナルということ、国内だけでどうにかなることではないな、という思いを強くした。

(sora)


2016-08-21 | 記事へ | コメント(1) |
2016年07月22日(金)
熊本地震の経験から原発の耐震性見直しを要求し、25団体で共同声明を出しました


2016.7.20
            
[共同声明]

入倉・三宅式の過小評価を熊本地震が証明

武村式を用いた規制委の試算を適用すれば
大飯原発3・4号の基準地震動は、856ガルから1,550ガルへ
クリフエッジ1,260ガルを超えて、地震に耐えられず大惨事に

大飯原発の再稼働は断念を!美浜原発3号の寿命延長は断念を!

川内原発を止め、伊方3号の原子炉起動を中止して
全ての原発の基準地震動を武村式で再計算すべき


 島崎邦彦氏は、熊本地震を踏まえて「入倉・三宅式では地震動は過小評価」との警告を発し、原子力規制委員会・規制庁は7月13日に、大飯原発の地震動を
武村式で再計算した結果を公表した。
 その結果は、基本ケース(破壊開始点3)で、東西方向の揺れは入倉・三宅式による356ガルが、武村式を適用すると644ガルとなった。原発の津波評価で採用している武村式を地震動に適応すれば、1.81倍になることを示している。大飯原発の基準地震動856ガルは1,549ガルになり、クリフエッジを超えるため大惨事となる。

 大飯原発だけでなく、入倉・三宅式で計算されている現行の基準地震動を1.81倍すれば、美浜3号もクリフエッジを超え、高浜原発や玄海原発でもクリフエッジに近づく。
 さらに、震源の大きさ(M0)から地震動(加速度)を導く場合、M0の1/3乗を適応しているが、これは単なる仮定であり、片岡ほかの1/2乗を採用すればさらに地震動は大きくなる。

(最大加速度:ガル)
原発/入倉・三宅式による現行の最大加速度/1.81倍した場合/クリフエッジ※

大飯原発/856/1,549/1,260
美浜3号/993/1,797/1,320
玄海3・4号/524/948/988
高浜3・4号/396/717/973
※)クリフエッジ(崖っぷち):これを超えると炉心の冷却ができなくなり大惨事にいたる地震動
 
 規制委の田中委員長は、7月19日に島崎氏と面談し、自らの再計算結果について「無理を重ねて計算した」「信用できるものではない」等と述べたが、これほど無責任なことがあるだろうか。島崎氏が述べているように、関電の示している基本ケース(破壊開始点3)の東西方向の揺れ596ガルに対して、規制委の356ガルはあまりに過小であるが、このことについての明確な説明もできなかった。さらに、規制庁の小林勝氏は、7月13日の記者会見で、武村式の適用を「不確かさ」として位置付けている。しかし、式そのものを変えることは「不確かさ」ではない。現行の不確かさの全てのケースで用いている入倉・三宅式を武村式に置き換えた計算をすべきだ。これら詳細なデータを規制委が示さない限り、入倉・三宅式の1.81倍の加速度になることを受け入れなければならない。

 規制委は自らの再計算結果に基づき、大飯原発、美浜原発3号の再稼働を断念すべきだ。同時に、川内原発を停止し、伊方3号の原子炉起動を中止して、全ての原発の基準地震動を武村式で再計算すべきだ。

2016.7.20 25団体

ふるさとを守る高浜・おおいの会
原発設置反対小浜市民の会
原子力発電に反対する福井県民会議
福井から原発を止める裁判の会
プルサーマルを心配するふつうの若狭の民の会
サヨナラ原発福井ネットワーク
原発なしで暮らしたい丹波の会
グリーン・アクション
京都の原発防災を考える会
3.11ゆいネット京田辺
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
おおい原発止めよう裁判の会
脱原発わかやま
脱原発はりまアクション
花風香の会
避難計画を案ずる関西連絡会
放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜
さよなら原発・ぎふ
核のごみキャンペーン・中部
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会
川内原発30キロ圏住民ネットワーク
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会
原子力規制を監視する市民の会

<連絡先>
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
530-0047 大阪市北区西天満4−3−3星光ビル3階
TEL 06-6367-6580 FAX 06-6367-6581

グリーン・アクション
606-8203京都市左京区田中関田町22-75-103
TEL 075-701-7223 FAX 075-702-1952

原子力規制を監視する市民の会
162-0822 東京都新宿区下宮比町3−12−302
TEL 03-5225-7213 FAX 03-5225-7214


※基準地震動とは
原子力発電所の耐震設計において基準とする地震動。地質構造的見地から、施設周辺において発生する可能性がある最大の地震の揺れの強さのこと。単位はガル(デジタル大辞泉)


島ア前原子力規制委員会委員長代理との面会について・・・速記録(未定稿)
http://www.nsr.go.jp/data/000157802.pdf

「忘災」の原発列島 揺れ過小評価を指摘、島崎元規制委員長代理 「過ち繰り返したくない」
http://mainichi.jp/articles/20160720/dde/012/040/018000c


2016-07-22 | 記事へ | コメント(1) |
2016年07月17日(日)
老朽原発・関西広域連合へ要望書と和歌山県との話し合い


脱原発わかやまは7月14日、関西広域連合委員会副連合長である仁坂吉伸和歌山県知事に対し、要望書(文末に登載)を提出してきました。

要望事項は次の2つです。
1. 7月21日に開かれる次の広域連合委員会の場に、関西電力や原子力規制委員会を呼び、40年超えの老朽原発高浜1・2の寿命延長認可について、安全性や避難計画の問題点を議論すること。
2. 説明会を開催し、市民の意見を聞く場を設けること。

経緯については要望書の文中にありますが、
関西広域連合は40年延長運転に係る厳格な審査等を求めていました(6月16日、「平成29年度国の予算編成等に対する提案」)。にもかかわらず、原子力規制委員会は6月20日に高浜原発1・2号運転延長認可をおこないました。
避難計画を案ずる関西連絡会(脱原発わかやまもメンバーです)では、今回の認可の審査は関西広域連合が求める「厳格な審査」にはなっていないことを訴え、関西の住民の安全を守るために関西広域連合の「提案」を生かしていくよう、国に求め続けることを要望したものです。

今回、脱原発わかやまでは、仁坂吉伸知事に要望書を提出するとともに、原子力防災に関する和歌山県の体制について県との話し合いを申し出て、急遽実現したという次第です。以下はその話し合いの報告です。


県からは危機管理・消防課より高瀬 課長、瀬川さん、政策審議課より前 副課長、中尾さん=広域連合担当、産業技術政策課より大川 課長、高木さんの6名が出席していただき、脱原発わかやまからは5名でした。時間は10時〜11時15分。
前回の話し合い(本ブログ2015年1月21日号に載せています)から1年半ぶりで、担当の方々もかなり入れ替わりがあったようです。そのため話し合いの内容に前回との重複や再確認といった事柄もありました。

危険な老朽高浜原発が延長運転されるのです。熊本のような地震がどこにでも起きる可能性がありながら、しかも避難計画は全く不十分で実効性がない、という訴えをメインに、ヨウ素剤備蓄の必要性、モニタリングポストの設置、近畿の水がめ琵琶湖の汚染、福井以外の伊方や浜岡原発の影響、原発と電気料金の関連、基準地震動(規制委が前日公表したばかり)等々多岐にわたる話題がでました。

和歌山県下では具体的な対応策などは殆どとられていません。「はっきり言って和歌山県では産業技術政策課と原発との直接の関係はない」という発言もありましたが、それはその課だけでなく職員全体の正直な気持ちかも知れないと、感じました。福井の原発群から140`以上はなれ(私たちは遠くはなれているとは全然思わないが)、国の原子力政策や防災対応がどんどん後退していく状況下ですから。

しかし福島の原発事故を経験し、熊本の地震によってさらに明らかとなったように地殻変動の激しい日本です。私たちが今ある普通の生活をつぎの世代につなげるためにも、脱原発の主張を止めることは出来ません。その上で私たちは、行政の役割の重要さを顧みるからこそ、繰り返し行政に働きかけ、訴え続けていくのです。

話し合いの中でとくに注意を引いた点を上げておきます。

◎南海トラフ災害との関連を考慮する余地があること
危機管理という点では、現在県下で焦眉の課題となっている南海トラフによる地震・津波の襲来への対策と原子力防災には共通する部分があるのではないか、ということ。
たとえば、高瀬課長も「情報伝達」まではOKだろうと言われていました。たしかに、福島原発事故のときも、行政組織間、行政と住民の間に伝達の断絶があったため、被害を決定的に拡大してしまった事実は、随所に見られました。放射能影響予測システム「スピーディ」を生かせず避難過誤により住民を被ばくさせたことしかり、住民にヨウ素剤を服用させなかったことしかり…。国や行政があらかじめ課題を認識し、対応を誤らねば、避けられた可能性が大きいことばかりです。
災害対策には自然災害であろうが原発災害であろうが、基本は変わりないはずです。汎用性があって然るべきだと思うのです。原子力災害のことも念頭においてほしいと思いました。

◎災害避難に関わる個別の対応の推進
現在、市町村段階で名簿作りに着手している。とくに障がい者、高齢者など避難に課題がある場合(避難行動要支援者)の対応をいかにするか、一人ひとりカルテのようなものをつくりたいと考えている。個人情報の問題があるので、本人の了解をとりながらである。とお聞きしました。
時間と労力はかかるが必要なことだ!と思いました。だがこれは各自治会単位に具体化しないと成り立ちません。避難場所が決まっても、お年寄りや車いすの人たちが、避難場所までいかなる手段で行けるのか、介護する人が来れるのか、そのとき電話や電気が通じているのか、道は壊れていないか等、課題は大きい。
さらに個人情報保護も大きな問題です。福島の原発事故では個人情報保護関係の法律が障壁となり、強制避難地域では特に高齢者・障がい者の安否情報が伝わらず、避難が困難を極めました。このような事態を教訓に、個人情報保護条例の改正(たとえば南相馬市)や、個人情報保護法の改正(平成28年1月1日付け)など、災害時における個人情報の適切な取扱いを確保するべく法改正も行われています。


住民の生命と暮らしを守るための災害対策には、地震であれ原発事故であれ汎用性があります。南海トラフ地震と原発事故が同時多発という空前の事態だって十分ありえます。
もちろん、原発事故は自然災害とは異なります。南海トラフ災害は止めることはできませんが、原発は止められます。私たちが決意し原発を全廃することが最良の原子力防災につながるのです。


お知らせ
2016年7月13日付の朝日新聞「声」欄に
「老朽原発延命 国民だますな」と題する投書が載りました。
原子力規制委員会と安倍政権の無責任なもたれ合いを批判しています。
投書の主・冷水喜久夫さんは、脱原発わかやまの代表です。


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要望書
7月21日広域連合委員会に、関西電力、原子力規制委員会を呼び
40年超え老朽原発高浜1・2号の寿命延長認可等について議論してください

和歌山県知事
関西広域連合委員会副連合長 仁坂吉伸 様

私達、避難計画を案ずる関西連絡会は、6月27日、関西広域連合(本部事務局:大阪)に申し入れを行いました。対応は、関西広域連合本部事務局次長・企画課長の坂田氏他2名でした。私達との面談で確認された事項に基づき、今回新たに要望書を提出します。
また、美浜3号の寿命延長についても、原子力規制委員会は7月中旬にも新基準に合格しているとの判断を出そうとしています。これら老朽炉の20年延長運転が認可されていけば、「40年ルール」は形骸化し、今後何十年も危険な原発に依存していくことになってしまいます。

関西広域連合は6月16日、国に「平成29年度国の予算編成等に対する提案」を提出し、その中で、「新規制基準の厳格適用及び原発の40年超延長運転に係る厳格な審査」や「関係自治体・住民に原子力発電所の運転の安全性確保について十分な説明を行い、理解を得ること」等を求めていました。しかし、これらを無視して原子力規制委員会は6月20日に高浜1・2号の運転延長認可を行いました。そこで私達は、関西広域連合として高浜1・2号の運転延長認可は認められないとの意見表明等をして欲しいと、「40年超え老朽原発高浜1・2号の寿命延長等に関する質問・要望書」(6月24日)を提出しました。(この質問・要望書は事前に連合長及び各委員にFAXで送っていますので、ご確認ください。)これに基づき、今回の面談は行われました。

坂田事務局次長からは、前日の広域連合委員会でこの問題は取り上げられていないこと、6月20日の認可についてまだ検討していないこと等が述べられました。私達は、質問事項の1つ1つについて、今回の認可の審査は関西広域連合が求める「厳格な審査」にはなっていないことを訴えました。福島からの避難者からは、「事故になれば関西の産業も文化も全てダメになってしまう。そうなる前に国に対して厳しく物申してほしい。福島は立ち直れないでいる。そういうリスクを避けることは優先順位1位の問題だ」との訴えがありました。
このままでは関西広域連合の「提案」が単に出しただけになり、関西の住民の安全を守ることはできないとの私たちの訴えを受け止め、以下のことが確認されました。

確認点
・関西広域連合は、6月16日に国に提出した「平成29年度国の予算編成等に対する提案」の中で、「40年超延長運転に係る厳格な審査」等を求めていたが、原子力規制委員会が6月20日に高浜1、2号の運転延長認可を行ったので、次のステージに進んだと認識している。
・そのため、これに対し関西広域連合として議論していく。
・運転延長を認めた認可が、関西広域連合が求めていた「厳格な審査」に基づくものだったのか、関西広域連合としてこれから判断する。
・運転延長を認可したことに対して、関西広域連合として意思表明する。
・関西広域連合や住民に説明するよう、今後国に求めていく。

 私達は、これらの確認点に基づき、以下の要望事項を実施に移すよう求めます。

要望事項

1.7月21日に開かれる次の広域連合委員会の場に、関西電力や原子力規制委員会を呼び、40年超えの老朽原発高浜1・2の寿命延長認可について、安全性や避難計画の問題点を議論すること。
2.説明会を開催し、市民の意見を聞く場を設けること。

以上
2016年7月14日
脱原発わかやま(代表・冷水喜久夫)

避難計画を案ずる関西連絡会
連絡先団体:グリーン・アクション/原発なしで暮らしたい丹波の会/脱原発はりまアクション        原発防災を考える兵庫の会/美浜の会
この件の連絡先:美浜の会(美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会)
大阪市北区西天満4-3-3 星光ビル3階 TEL:06-6367-6580 FAX:06-6367-6581 


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