2016年03月14日(月)
水素センターと燃料電池
 水素と酸素とを反応させると水が出来る事は誰でも知って居る反応の一つです。逆に水に電流を流すと水素と酸素に分解する事は子供達の実験でも簡単に行える事は小学校でも教えられています。
     2H2+O2⇔2H2O
定式の左から右への反応、右から左への反応が起こり得るものを可逆反応と呼びます。可逆反応が起こり易いもの程、エネルギーロスが少ないと言われて居ます。例えば石油や石炭の炭素が燃える反応は
     C+O2⇒CO2
左から右へは簡単に起こりますが、右から左へは 即ち出来て仕舞った炭酸ガスは植物の力を得なければ 酸素を生み出せない不可逆反応なのです。地球温暖化の原因そのものです。原子核の核分裂は 一旦反応が始まると 止まることを知らない不可逆反応です。これは止める事は出来ません。大変な設備をして、薄めたり、冷やしたりして原子力発電をしているのです。人間の知恵の及ばない時は 制御出来ないまま長年静まるのを待たねばならないのです。それでも放射線はゼロには成らないのです。その点、水理を良くしたり水を精製したり、水から酸素と水素とに分ける反応を使う事は資源の少ない日本にとっては有効な手段です。
 科学の進歩により近年急速に発展してきている技術に燃料電池と言うのが有ります。水素を酸素と燃やすのではなく、直接電気に変えようと言う技術です。自動車会社では 燃料電池車がすでに実用化されて居ます。其の為に水素を供給するスタンドが必要に成って居るのです。ENEOSはすでに何か所かの水素スタンドをガソリンスタンドに併設して居ます。まだ価格の高い燃料電池車が売れている大都会での事のです。しかし、本当は地方に水素スタンドが必要なのではないかと私は思って居ます。地産、地消が可能だからです。しかも九州大学ではバス一台のスペースで一つの村の電気を賄える位の電力を作れるように成って居ますし、東芝や大阪瓦斯では家庭用の燃料電池で一軒の電気を賄い、売電出来るかも知れないと都会での販売を始めました。初期の投資が要るので、都会での販売が始まるのです。
 水素は水の電気分解で簡単に作れますが、その他にも天然ガスの水中加熱でも作れます。
       CnH2n+2+nH2O=nCO+(n+3)H2・・・n=1〜4
幸いにも胎内市には天然ガスの供給口も存在します。水素の提供資源有りと判断出来るのです。
 しかし、水素には2つの大きな欠点があります。1)天然ガスの様に簡単に加圧するだけで、液体化は出来ません。2)加圧ガスとしてボンベ詰めをしなければなりません。しかも耐圧性の強い金属を用い難いと云う難しい点があります。最近水素用の耐圧ボンベが開発されて居ますが、まだまだ改良される余地が載って居ます。此の正確な情報を入手する為に、水素スタンドを先ず設置する必要があるものと思って居ます。まだまだ未完成の技術、日進月歩の技術なのだから、情報だけ調べておけばと思うかもしれませんが、一歩足を出してからの方が真剣に取り組みます。また、何も胎内市が設置する必要はありません。水素を利用して走る車なり、家庭用燃料電池発電機を設置してみれば、水素センターは他の企業が作ってくれると考えも出来ます。水素に対する情報、性質、燃料電池に対する科学技術の情報を収集する真剣みのある能力が必要となると思います。
 地球温暖化に対する化石燃料の利用減少、原子力の日本の地質不安定性、自然エネルギーの利用による気候不安定性から見て、水素の利用は必ず将来のエネルギーとして台頭して来るものと考えます。いち早く技術、情報を得る為の手を打つことが 行政の任務と思って居ます。天然ガスから水素を作る工場ができたら、雇用も増えましょう。
 水素ガスと燃料電池さえあれば、災害時の地産地消の小さな灯もともすことも出来ると言うものです。
 水も天然ガスも水素も酸素も立派な鉱物であることを知って置いて頂きたいものです。そうすると鉱物資料館の値打も理解して頂けるものと思います。

 これにてクレーストーン博士の館案内ブログは終了します。今後は所有している鉱物の説明を少しづつ、小さなパンフレットとして纏めて行きたいと思っています。
2016年3月14日 11時00分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2016年02月25日(木)
残念ながら

 2007年11月3日から始めたクレーストーン博士の館案内もこの3月で終わりとします。スマホに押されて、このブログのセッションも終焉を迎えますし、私の頭も認知症予備軍に落ちて居ます。日本の鉱山がグローバル化によって閉山して行く状態を見て、日本の鉱山で産した鉱物を残そうとして 始めたクレーストーン博士の館でしたが、始め見た夢のようには進みませんでした。しかし、先日息子が訪れて来て、このブログを読んで、仙台から胎内の館まで数回訪ねて来て下さった方が居られる事を聞いたのです。固定した読者が居られる事は薄々知って居ましたが、たった一人でも、このような方が居られる事が私にとっては嬉しい事でした。
 最後に夢のまた夢の事を2度ほど書いて終わりとします。
 日本は地球の陸地の0.01%に満たない島国です。しかもその2/3は山と言う3000万年頃出来た島に、10万年前に流れ着いた人間を祖先に持ち、流れ着いた人達の文化を此の島に固定して行った 云はば沈殿文化を持つ民族の様に私は見て居ます。沿岸の漁業や平地で農業の他に2/3の山をお守していたのが、“マタギ”又は“さんが”と呼ばれる人々だったのではないかとも思って居ます。森を守る他に狩猟、林業、農業、窯業、資源調査、民族の連絡係も兼ねて居たのではないかと思って居ます。歴史にも現れるのは 楠正成等後醍醐天皇を吉野に導き、中央構造線に沿って、大鹿村に終焉するまでお世話した話、本能寺の変の折、徳川家康を三河までのがれさせた話もマタギの人々です。林業を糧とし、山を守り、野獣をコントロールし、緊急の連絡灯を持つなど、古くからの知恵を蓄えて居るのはマタギの生活ではないかと思って居ます。その証拠に 金の鉱山探査、砂鉄採集、炭焼き技術は何れもマタギの人の知恵なのです。これらマタギの知恵の臭いのする博物館も面白いと思っても居ました。例えば、マタギはどの様にして金鉱山を見つけて居たか?現代科学技術で証明してみる様な試みもしてみたいのです。中山間地の博物館、中々好いじゃないか、スタートです。
 多くの方々のご厚意によって、展示には十分な日本産鉱物を胎内市の資産とする事は出来たのですが、多くの来館者が訪ねて下さる様な興味を誘う博物館しなければいけません。多くの鉱物資料館の様に鉱物をガラス越しの箱入り展示をするだけの博物館では 繰り返し訪ねて来て、鉱物に興味持つマニヤは生まれて来ないに違いはありません。最初は 鉱物が直に触れる展示と石灰石を劈開に沿って割る遊びでスタートしましたが、若い鉱物好きの学芸員を固定できなかった事がつまずきだったかもしれません。来館者が減りつつあるようです。展示鉱物の管理も大変でしょうし、小さい割滓の整理も大変です。私個人では 開館期間は巡検を含み、月一回程度の子供の鉱物理科実験をすると言う催しを続けて、何回も当館を訪れて下さる人を増やす事を頭に描いていましたが、巡検以外は寄る年波に勝てず、今の所、当館では現実化は出来ないかもしれません。夢に描いた計画だけ書き留めて置きますと下記のように成ります(○は小学生5年生を相手に実行済み)。
       5月:巡検(当館では毎年実行して居ます。私の地元でも多田銀山2度)
       6月:鉱物の料理教室(○)
       7月:宝石もどき作り(○)
       8月:泥うどん焼き物
       9月:砂金探しの謎(○)
       10月:石のペンダント(○)
       11月:透明な結晶作り
その他:蛍石で遊ぶ(○)
         :磁石と鉄鉱石と鉄(○)
         :土を植物で染める(○)
もしも、若い学芸員が熱心であるか、地元のボランティアで熱心な方が居られれば 余り費用を掛けずに、安価な材料を使って、催し物として実行可能な計画であると思います。
 ほんの数年前まで、単に魚を見せるだけの水族館だった北海道旭川でも、魚の行動の観察から目の前で魚が登る様子を見れるようにしただけで、客が集まる名所に変わりましたし、後続の水族館も色々な工夫をするように成り、ちょっとした水族館ブームが起きて居ます。
 (○)印は 小学校の教室を土曜日に解放して、ボランティアが開いた理科教室ですが、約10年続けると、中学校でも理科好きの生徒が増えて居ると言います。
当館でもこのような試みをすれば、来館者も増え、地学を見直す若者も増えるのではないかと考えます。残念ながら、土地柄なのか 胎内市はfirst penguinに成りえない時期、体質かも知れません。First penguinには勇気と企画性が必要かとも思います。後追いは楽ですが、それなりに工夫も必要なはずです。外国大学の誘致、工業団地の計画、失敗した市町村も多くあります。当館も工夫の遣り時かと思って居ます。胎内市は first penguinに成りえないと言いましたが、決して悪口を言ったのではありません。林業サイクルで事を運べば60~100年サイクルでしょうから、今飛び込む時でないかも知れません。スポーツ立市で事を運ぶなら5~10年サイクル、教育立市を考えるなら20年サイクル等どの様な計画が有るのかはっきりしない事が問題かと言うのが問題かと思って居ます。

2016年2月25日 09時46分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2016年02月07日(日)
有機化合物の鉱物
 化石の類の様な生物起源の鉱物は 福井の恐竜博物館、兵庫の自然と人間の博物館などに日本で発見された恐竜の化石等が展示されています。当館にも貝殻化石や硅化木、珪藻土などを展示しています。人間の胆石や腎臓結石なども鉱物と言えるかも知れません。
 しかし分子としては存在しても、有機物の結晶として、水にも、酸、アルカリ等溶液にも溶けず、熱にも強く、摩耗にも耐え抜ぬいて鉱物として存在するのでしょうか? 琥珀が在ると思ったのですが これも樹の樹脂ですから生物起源と言って仕舞えば、何も存在しない事に成るのではないか、鉱物の本を見ても化石の話はあっても柔らかな有機物の鉱物存在するのかと考え込んでしまいました。でもさすが我が先生、桐山先生の構造無機化学Vには わずかではありますが、有機物鉱物は記載されていました。
1) 有機酸塩
カルボン酸は炭酸根に似ているので、水に溶けにくければ結晶として残る可能性が有ります。特に蓚酸[(COO)2]を含むものについて 鉱物として残って不思議では無いのです。
Exammite (NH4)2[(COO)2]H2O 斜方
Whewellite Ca[(COO)2]H2O 単斜
Weddellite Ca[(COO)2]2H2O 正方  
Humboldine Fe[(COO)2]2H2O 単斜   
第3)項と同じ様に褐炭に付属して出土する鉱物として
   Mellite Al2[C6(COO)6]16H2Oベンゼンヘキサカルボン酸アルミニューム塩 正方

2) イソチオシアネイト錯塩
私の頭になかった鉱物です。ワサビの辛さの親戚かと思った化合物です。
Julienite Na2[Co(NCS)4]8H2O 正方
[Co(NCS)4]−2イオンの面心格子の中に[Na2(H2O)]+2が入ったような構造を持っています。
3) 炭化水素結晶
石炭周辺の鉱物です。桐山先生の説明をそのまま下図に示します。

4) 樹枝状鉱物
琥珀amber(succinite)C10H16O
殆ど第3)グループと同じ様にも取れます。松類の樹脂化石
褐炭層に産する樹脂質鉱物は琥珀と区別して、retiniteと呼びます。
5) メタンハイドレート

海底で見つかった資源としてのメタンハイドレートは氷と見るか、中のメタンに焦点を当てるかによって、有機物とも氷とも採れます。低温高圧下での産物です。
2016年2月7日 10時20分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2016年01月29日(金)
酸素酸塩鉱物-3:リン酸塩鉱物
 燐酸も硫酸と同じ様に、酸として強いので、水に溶けだす事が多いのです。その上植物の肥料となるので、広く少量づつ存在する事に成りますから、資源としてのリン酸塩は 鳥のうんこに頼る事に成ります。動物の骨もまた化石を含めて、リン酸塩鉱物です。
 燐酸塩と同じ様な構造を持つヒ酸塩、ヴァナジン酸塩が見られます。3塩基酸ですので、オキソ酸塩を作る事が多いのですが、往々にして硫酸塩、ケイ酸塩と同じ様な構造を取るので、同形混晶が良く見つかります。

*ベルリン石berliniteAlPO4:石英と同じ構造を持っています。AlAsO4、GaPO4、FePO4が同形で存在します。
*ゼノタイムxenotimeY(PO4):ジルコンZr(SiO4)と同じ構造です。K(H2PO4)、(NH4)H2AsO4も同じ構造で強誘電体なのです。
*燐灰石apatiteCa5(PO4)3Cl: 一年程前に解説済みです。同形で混晶を作る事も説明したかと思いますので、ここでは省略します。
*ラドラム石ludlamiteFe3(PO4)24H2O:単斜晶系で常磁性を持つ綺麗な緑色の結晶です。

下図右の様な鎖の重なりで出来て居ます。

*藍鉄鉱vivianiteFe3(PO4)28H2O:ラドラム石に結晶水を加えたものです。当館の目玉展示品の一つです。これも常磁性を持っています。本来は無色らしいのですが、寄贈して頂いた時は松葉の様な緑、今は暗緑色に変化してしまいました。
ParasymplesiteFe3(AsO4)28H2O
Erythrite   Co3(AsO4)28H2O
Annabergite  Ni3(AsO4)28H2O等同形の鉱物も存在します。当館の何処に展示しているか探して見て下さい。

*毒鉄鉱pharmacosiderite[K,H3O]Fe4(AsO4)3(OH)47H2O:このzeoliteについては私自身で合成特許も取得したし、同形のKAl4(PO4)3(OH)45H2O、KGe4(GeO4)(OH)34H2Oも合成しました。2013年3月16日のブログに写真も附けて報告して居ます。其れを参照して下さい。残念ながらKFe4(PO4)3(OH)45〜7H2Oの合成は出来ませんでした。
*トルコ石torqoisAl6Cu(OH)8(PO4)44HO:宝石に成るトルコ石はそれなりに硬くなければなりません。酸素は平面に沿ってほぼ最密に詰まって居ます。Alの1/3八面体、2/3は四面体、その間にCu(OH)4(H2O)2の八面体が入り込んだ様な構造をしています。Cuの発色による綺麗な青色ですが、Alの替りにFeの入った同形やCuの替りにZnの入った同形結晶もあり、これらの混晶もあるようです。

2016年1月29日 09時20分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2016年01月20日(水)
酸素酸塩鉱物2:硫酸塩鉱物
 硫酸塩鉱物は 硫化物が酸化して出来て来た場合が多く、強い酸性を示す為、水に溶けだす事の方が多く、鉱物として採掘されても余り珍重扱われることが少ないようです。むしろ6族元素のクロム酸、モリブデン酸、タングステン酸の方が類似鉱物として大事にされるようです。硫酸塩はリン酸塩やケイ酸塩と同様、酸素の四面体配位を取ります。従て前報の三角形配位から立体性を持つ事に成ります。クロム酸はまだ四面体配位ですが、モリブデン酸、タングステン酸に成ると六面体配位を取るように成ります。
 試薬に成りそうな組成の鉱物は省略して、鉱物として面白そうなのを取り上げて、その興味ある所を説明する事にします。
*石膏gypsum CaSO42H2O:まさに骨を折った時に使うギブスです。人間が上手く利用しただけですが、鉱石としての面白さについて説明を加えます。地球上で最大の単結晶が メキシコの熱水鉱床で発見されて居ます。まるで釘の大木の様な3〜40m長さ、火とか抱えもありそうな単結晶です。石膏を焼いて焼き石膏とし、水を加えてギブスとして、使う時は針状石膏として固まるので、強度の強いプロテクターとして役立っているのですが、大木の様に育つのですから驚き以外他有りません。針状石膏が同じ方向に並んだようにして出来た透明石膏seleniteは 下に書かれた字を写しだしますので、テレビ石として人気が有りますが(当館にも展示)、実行では作れないのも不思議です。人工的に作ろうとすると逆向きの結晶が出来双晶を作って終います。この双晶(twin)をバタフライ双晶と呼びます。
*重晶石baryteBaSO4:高温1090℃で食塩と同じ構造を取りますが、それ以下の温度では縦、横、高さに歪が出て、斜方晶系に成ります。水にも、酸にも溶けないので粉末は内臓のX線撮影に使われます。
*明礬石alunite KAl3(OH)6(SO4)2:当館には昭和鉱業(株)より寄贈頂いた勝光山産のaluniteが有ります。色はピンク、多分鉄が少量混入した多結晶でしょう。面白いのはこの菱面体の結晶構造です。下図を見て楽しんで下さい。さらに面白いのはAlをすべてFeに置換した
Jarosite     KFe3(OH)6(SO4)2
Karphosiderite (H3O)Fe3(OH)6(SO4)2
Plumbojarosite  PbFe6(OH)12(SO4)4
の他,尾去沢石osarizawaite Pb(Cu,Al,Fe)3(OH)6(SO4)2
が同形鉱物として在る事です。尾去沢石はどの程度Cu
を含んで居るのか?石の色は緑か黒か知りたいものです。何方か尾去沢石をクレーストーン博士の館に寄贈して下さる方はありませんか。

最後に 硫酸塩鉱物ではありませんが、同類として鉱物では良く知られた灰重石を紹介して置きます。
*灰重石scheelite Ca(WO4):正方晶系。 本文の冒頭でモリブデン、タングステンに成ると酸素の配位が6つ、即ち八面体に成ると書きましたが灰重石では タングステンがほぼ正四面体を取る事に成ります。

そうなると、石膏Ca(SO4)と同じに成りませんか。さらにZr(SiO4)との間にも類似構造に成るのです。此の類似構造の中にはpowelliteCa(MoO4)、wulfenitePb(MoO4)、stolzitePb(WO4)など同形の結晶が存在します。



2016年1月20日 11時35分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年12月24日(木)
酸素酸塩鉱物1:三角形オキソ酸イオンを持つ鉱物
 酸素、水の惑星地球には ホウ酸塩、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩等 多種の酸素酸イオン持つ鉱物が存在します。今回はその中で、平面三角形を持つ酸素酸イオンを持つ鉱物を 結晶構造面から整理して置こうかと思います。
 平面三角形を持つオキソ酸を持つイオンは 硝酸塩、炭酸塩、ホウ酸塩です。中心に入る窒素、炭素、ホウ素が小さいので、酸素の三角の間にチョンと治まるのです。丸いイオンの集合の中に 三角形のイオンが治まるのですから、構造としては歪を持った構造に成らざるを得ません。頭の中で、結晶構造が描けるような鉱物は少ないと思います。どうしても知って置くと話題になる鉱物を例示して、お茶を濁して置きます。
 硝酸塩としては 硝石nitronatriteです。チリ硝石の主成分です。爆薬として使われた鉱物です。結晶の構造は次に表示する方解石と全く同じです。Caの替りにNa、(CO3)の替りに(NO3)置き換わっただけです。
 その方解石(calcite)は 食塩NaClの結晶を NaをCaに、Clを(CO3)の三角に置き換えて、体対角線の方向に引き延ばしたらよいのです。

同じような構造を取るものに 苦灰石dolomiteCaMg(CO3)2が有ります。Caの一つがMgに置き換わったのを想像して見て下さい。対称芯が無くなります。2008,01,14と2008,01,24のブログを見て下さい。Dolomiteを見つけるのに圧電性を利用する事や、当館の目玉商品青アラゴナイトの事を描いたかと思います。
 炭酸塩鉱物で 覚えて置くと面白い鉱物は 銅の錆び“緑青”です。銅の鉱山跡などで緑色を探すと孔雀石malachiteCu2(CO3)(OH)2と藍銅鉱azuriteCu2(CO3)2(OH)2が見つかります。私の住まいの近くに多田銀銅鉱山跡があり、個々の間歩で採掘した大きな片がクレーストーン博士の館には展示されて居ます。この2つの姉妹鉱物の構造図はやや複雑ですが、下。図に示して置きます

硼酸塩鉱物は砂漠の鉱物のようです。海が干上がって出来る硼砂Botaxや石灰岩中に産するコレマナイトcolemanite等がガラス原料や薬品として輸入されて居ます。日本では探しにくい鉱物かも知れません。炭酸塩のように 平板3角形の他に、硼素原子がやや大きく成った分だけ、下図のように一部歪んだ4面体を含む構造の鉱物も見つかって居ます。

一般に硼酸鉱物の構造は複雑で、ホウ酸の化合物を合成する時は その構造を推定するのに困るのです。Boraxは水に溶けるので、当館には有りませんが、colemaniteの標本は当館に展示されて居ます。
2015年12月24日 10時18分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年12月12日(土)
水酸化物鉱物
前報で酸化物鉱物を取り上げました。水の星、地球では 酸化物と水の反応が起こる様で、水酸化鉱物が色々出来て居ます。O2-+H2O−2(OH)‐として、簡単に水酸化化合物になるようです。一般に水酸化鉱物には 綺麗な結晶は見られないようです。身の回りにはやたらと有るのですが、見栄えがしないのです。又当然の事宝石もありません。でも知って置くと構造を知る上で便利な事もありますので、見栄えはしませんが、ちょっと勉強して置きましょう。
先ずは ブルース石bruciteMg(OH)2型水酸化物鉱物です。下図を良く観て下さい。

酸素(白丸)は六方最密充填の配列をしています。その空白部に 原始の小さいMg原子が入り込んだ構造を取って居ます。水素は3個Mgの位置から一番遠い位置、即ち酸素の後に隠れて居ます。

この構造を取る水酸化鉱物には brucite Mg(OH)2、Pyrochroite Mn(OH)2、Fe(OH)2、Co(OH)2、Ni(OH)2、portlandite Ca(OH)2などがあります。
この構造の変化形として、Al(OH)3があります。
Mg3(OH)6=Al2#(OH)6 #は欠損を示します。即ち3個のMgの席を2個のAlが占めているのです。此の欠損#の為に
Al(OH)3は3種の構造の異なる鉱物が知られている。代表的な鉱物名として、ギプサイトgibbsiteを知って置くのが良いでしょう。
 Alの替りにFe3+に成れば gibbsiteと同じ事があるかと思いきや、brucite構造ですが、FeO(OH)とH欠損組成となります針鉄鉱goethiteと呼ばれる白色の鉄鉱物です。
 Al(OH)3と同じ様に化学式では表せられるIn(OH)3であってもM3+が大きいLa化合物ではbruciteとは構造はころっと変わって、立方体型結晶構造を取ります。Inは立方体の各角にあり、InとIn戸を繋ぐべく(OH)が2つも入り込むような構造を取ります。是と同じ構造を取る化合物としてMgSn(OH)6、MnSn(OH)6、FeSn(OH)6、CoSn(OH)6、CaSn(OH)6、NaSb(OH)6、FeGe(OH)6等が有ります。これらのOHについての性質は ある意味で未だ十分研究されて居ません。(OH)6なのか(O,OH2)3なのか?あとの方だとすれば水分子の12個の籠分子が存在する事に成ります。研究生活に戻れるならば研究に戻りたい材料です。

Mnの水酸化鉱物は乾電池の研究には大変に役立つので、追加して置きます。戦後乾電池製造の為、2酸化マンガンを輸入してみると、乾電池の性能に大変なばらつきが出ました。化学分析では組成としては大差はないのです。銅を電極としたX線回折でも判定は着きません。電池に向いたMnO2見つける為に合成も含め大変苦労されました。その研究の結果日本は電池大国に成った可能性もあります。Mn酸化数は2+、3+、4+である事を含む、Mn-O-H2O系として捉えて居なかった事が複雑にした原因でした。複雑な鉱物名を挙げる事でお茶を濁して置きます。さて電池に役立つMnO2はどれでしょうか?
   MnO2の種類
     MnO    manganosite
     Mn(OH)2  pyrocroite
     Mn3O4   hausmannite
     γ-Mn2O3
     α-MnOOH groutite
     β-MnOOH feitknechitite
     γ-MnOOH manganite
     Mn2O3   bixbyite
     δ-MnO2  birnessite
     γ-MnO2  nsutite
     β-MnO2  pyrolusite
     MnO2    ramsdellite
     α-MnO2  cryptmelane
           hollandite
           todorokite
           psilmelane

2015年12月12日 09時36分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年12月03日(木)
酸化物鉱物
火山国日本には硫化物鉱物を 昔はよく見る事が出来たと前章で話しました。周期律表では一段上の酸化物鉱物は地球の表面では 何処でも見る事が出来るはずです。酸化物鉱物を 5つ見付けて来て下さいと小学5年生に訊ねると どの様な鉱物を見つけて来ると予想しますか? 酸化物鉱物等言っただけで、すごすごと尻尾を巻いて逃げた高校生もいます。しかし、下記の表を見せると、何だ!皆聞いた事があると安心するはずです。

氷については ‘09,06,22のブログで触れました。石英については ‘15,09,22でふれています。2行目の銅鉱については 赤谷鉱山の鉱石として、焼き物の色の話として、描き込んでいると思います。磁鉄鉱はスピネル構造を取るものですから、本来のスピネルをその下段に副酸化鉱物として書き込みました。砂鉄として、花崗岩の風化物として採取されたので、日本最古の公害として取り上げました。東北では大きな磁鉄鉱が見いだせるので、磁鉄鉱の産地は 南部鉄器の様に鋳物の生産地でもあります。クレーストーン博士の館でも磁石をくっ付けて展示して居ます。コランダムは研磨剤として、ダイヤモンドに次ぐ2番目に硬い鉱物です。不純物次第ではルビー、サファイヤとして 有名な宝石です。

 ここまで説明して来た、一行目以外の酸化鉱物は硫化鉱物と同じ様に 酸素の詰まった状態の空き間に金属イオンが入り込む状態として説明が着きました。しかし5行目から鉱物は中心金属の半径が大きく成って、異常が生じて来ます。ルチルを見てみましょう。

上の図を見て下さい。中心のTiは 酸素−酸素のペアー6個に囲まれて居ます。酸素の詰まりの中では 4面体か8面体の中に入る筈です。形をずらさなければ その中には入れなかったのです。このルチル構造を取るMO2型鉱物として、
   SiO2 stishovite
   SnO2 cassiteritite
等があります。
なお、TiO2にはルチル型以外にanatase型と言う鉱物が有り、光触媒に使われて居ます。此の型では稜共有の8面体から出来ています。
 さらに大きいZrと酸素の組み合わせは 複雑に成り、Zrの周りに8個の酸素が寄って來る場合も生じますので、ここでは省略します。(ジルコニヤについては‘11,10,13図解して居ました)
 スピネルの様に副酸化鉱物を入れると、数多くの鉱物名を列記しなければなりませんので、よく知られた鉱物名を挙げて置きます。ペロヴスカイト(灰チタン石)群です。灰チタン石については ‘11,8,3のブログで紹介済みです。灰チタン石自身は Tiを囲む酸素の8面体を立方体の8隅に配し、立方体の中心にCaが存在する純立方晶系ですが、Caの替りにそれよりも大きいBaが入ると 圧電性能が現れるのです。圧電性を持つ事は対称芯を持たない事を示すのですが、X線回折では 純立方晶なのです。これを解釈するのは 頭の体操に成ります。一つ考えてみて下さい。
2015年12月3日 10時25分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年11月15日(日)
硫化物鉱物
前報では化学から見た分類を書いてみました。又、単元素鉱物についても少し説明をしたつもりです。従って化学から見た分類に基づいて、少しずつ説明を加えて行きます。唯残念ながら、本年は体調を崩して、ついにクレーストーン博士の館を訪れませんでした。所蔵する鉱物標本を写真にして加える事が出来ないのは残念です。写真を電送してもらって、原稿にする方法も考えようと思って居ます。
 本報は硫化物、酸化物鉱物から、硫化物鉱物について 思いつくまま 書き殴って行きます。日本は 世界有数の火山国です。火山には硫黄がつきものです。従って、硫化物鉱物の宝庫かも知れません。今では国内鉱山はすっかり閉山してしまいましたが、世界語となったKurokou黒鉱鉱山の宝庫でした。Kurokouは硫化物鉱物産するわけで、これを精錬する技術に 伝統的に日本が優れて居た事が世界語に成った所以です。
 黒鉱の中で見出された鉱物を 全て並べると恐らく一冊の本が出来ると思われます。桐山良一先生は 化学式と構造から幾種にも分類されて居ますが、これを書き上げてもうんざりします。それで、よく知られている硫化物鉱物を少しばかり我流の解釈で説明して置きます。
 硫化物鉱物を作る陰イオン硫黄は 大きな原子なので、結晶の中では支配的なあ位置を占めてしまいます、その原子配列の隙間に、小さな銅、亜鉛、鉄などの遷移金属が入り込んでいると言うような鉱物が多いのです。例えば閃亜鉛鉱zincblendeでは の硫黄立方最密充填と六方最密充填の空き間に亜鉛が入る2つの構造が存在します。

是と同じように 黄銅鉱chalcopyriteCuFeS2は硫黄Sの立方最密充填の2倍体に銅と鉄が入り込んだ構造を取ります。金属光沢を持つ綺麗な結晶なので鉱物の鑑賞には持って来いの良い資料です(いずれも当館に展示されて居ます)。
 東北には黒鉱鉱山が沢山在りましたし、綺麗な結晶が採れましたので、東北のコレクターの持ち物には硫黄鉱物が有ります。当館創立の立役者の伊藤村長のコレクションにも黄鉄鉱が含まれて居ます。

 黄鉄鉱は 金色をした綺麗な立方体をしているので、子供達には大変喜ばれます。ミネラルショウなどで比較的安価に購入できます。立方体の他、八面体、サッカーボール型、5角12面体等も見つかりますので、形の違いを楽しめます。結晶の構造は FeとS2との食塩と同じ配列をしています。即ち、NaとClが何れも面心立方体を形成しているのです。黄鉄鉱ではFeとS-Sが互いに面心立方体を作って居るわけですが、写真では醜いのですが、
立方体の各面に斜線が入って居て、角の3面を見ると各面の斜線の方向が異なります。結晶学的には対称が一つ落ちると言います。これらを観察するだけでも楽しいものです。是非クレーストーン博士の館を見に来てください。

上図の中のFeSは間違い、FeS2です。小文字を入れようとして、事態の大きさを変えそこなったのです。御免なさい。

 硫黄の原子が大きいので、その隙間に遷移金属が入る訳ですから、遷移金属の電荷が変わると入り方が変わって来ます。例えば、黄銅鉱CuFeS2ですが斑銅鉱borniteCu5FeS4などが存在します。銅の硫化鉱には 輝銅鉱Cu2Sの他に、阿仁鉱aniliteCu7S4や方輝銅鉱digeniteCu9S5の様な 銅の電荷に戸惑うような鉱物も出て来ます。
2015年11月15日 10時21分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年10月28日(水)
化学から見た鉱物の種類
後期高齢者に入るほどに成ると、年金では本を買い貯めるほどの余裕がなくなります上、終身活動には本は引き取り手が無くて困る世の中に成って居ます。専ら本屋で立ち読みか、図書館めぐりと成って仕舞います。
 最近は鉱物の本は 綺麗な写真入りのものが多く、そちらに先ず目が行って終います。最近の巷の鉱物の本では 次のような化学から見た鉱物分類が提示されて居ます。
 一方、我が師、桐山良一先生の 構造無機化学Vでは 白黒の線と丸の構造の図が添付されているだけです。鉱物の顔を見る意味では写真も附いていても良さそうに思ったりして居ます。でも長年付き合って来た関係か、構造を付け加えなければ 鉱物の性質を知るためには納得理解出来ない所があります。
 一般に 鉱物の本では 鉱物種の分類としては 化学式から下記の様な鉱物分類がなされて居ます。
単元素鉱物
  酸化物鉱物、硫化物鉱物
  燐酸塩鉱物、砒酸塩鉱物
  ハロゲン化鉱物
  炭酸塩鉱物
  硫酸塩鉱物
  硅酸塩鉱物

これらの化学的な分類に、結晶化学的な相関性を入れてみてみると思わぬ面白味が出てくるものです。例えば、小学5年生の科学実験として、クレーストーン博士の館から頂いた蛍石を使って、“宝石もどき”作りをした事がありました。
1) 化学式でダイヤモンドと蛍石を教えます。やっと化学式が理解できる5年生です。
2) コンパスを使って、3角形を描かせ、正八面体を作らせます。
3) 劈開に沿って割って、八面体を作ります。
4) ダイヤモンドと蛍石の構造の話をして、構造上近い事を話します。時間に余裕がある時には 発砲スチロール球を使って、構造を組んでみます。
5) 八面体が出来れば 頂点の一つを紙やすりで磨いて、宝石の天を作ります。
6) 暗箱で紫外線を当てて、蛍光を観察
7) 磨いた残りの粉末に焔を当てて驚かせます。
子供達によっては、結構印象に残る実験だったようです。一寸ばかり、大人の手伝いが必要かも知れませんが、鉱物を楽しむ切っ掛けに成って呉れたらと思っています。実際電気材料や金属材料などでは 組成、構造、性質を理解する上では有効な知識として働くものと思いますので、学校でも鉱物に関する勉強する機会を多くして欲しいものだと思う次第です。
 子供達には これでも十分かもしれませんが、大人はもう少し頭を働かせておく必要がありそうです。蛍石単位胞は a=5.46A、一方 ダイヤモンドの単位胞は a=3.56A 蛍石はイオン結合のみで出来た結晶とすれば ほとんど球の詰まりで決まりますが、ダイヤモンドの共有結合による電子の共有の強さは ほとんど同じような結晶の単位胞の縮みに現れます。ダイヤモンドの固さは この縮み知る事も出来るわけです。化学式+αを楽しみましょう。
2015年10月28日 09時07分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年10月10日(土)
子供達と鉱物と分類
孫ほどの子供達に 鉱物に興味を持ってもらえれば、将来地学に興味を持って呉れる事もあろうかと、石を使った科学実験をして、呆け防止を楽しんでいました。運動場を磁石を引っ張って、砂鉄を集めて来た子供に ご褒美とばかり クレーストーン博士の館からの蛍石を提供して、ブラックライトを当てると喜んでいた一人の小学生が『先生! 鉱物って、みんなシリカで出来ているの』聞いて来ました。丁度硅酸塩鉱物のややこしい言葉を 分類上必要かとブログに投稿した所でしたので、これはいかんと考え込んでしまいました。しかし私の頭に反射的に出たのは “組成の分類も書いて置かねばならないか”という事でした。子供達に 組成の分類や硅酸塩の構造分類したところで、興味を起こして呉れるどころか、興ざめも好い処、自分の至らなさにうんざりしました。近くの多田銀山跡に行って、石を叩いて割る方が 先にしなけばならない事だったかと今更反省しているところです。
 車は急に止まれない! 此の固くなった老人の頭では 過去に経験した事を整理して事を自慢げに話すしか他、方法が浮かばないのです。それで、敢えて反射的に浮かんだ、組成分類を ここしばらく続けることにします。

 鉱物を分類するとしたら 一番単純なのは 一つの元素で出来た鉱物、貴金属に代表される様なものが頭に浮かびます。単元素鉱物を整理した事を思い出して、その表を提示して置きます。


 では、お前が実際に接した単元素鉱物は幾つあるのだと言われると 案外少ないのに自分でも恥ずかしくなります。
 先ずは自然金、これはクレーストーン博士の館にて 顕微鏡下で見る事が出来ます。砂金、これは金鉱石のなかでは 灰色の様なコロイド金粒ですが 川の流れで集合された物、佐渡の金山、伊豆の金山、村上の鳴海金山、多田銀山などで見て居ます。
 自然銀、多田銀山のズリで 小学生が見つけた折、見せてもらいました。
 自然銅、確かクレーストーン博士の館に有ります。

 ダイヤモンド、Si、Ge、Snは人工で作られた物しか見て居ません。研磨され宝石となったものは見せて頂きましたが、ついぞ自分で持ったことはありません。天然Graphiteは 昔金属を入れてgraphite化合物を作る試みした折、少量頂きましたが、今はかけらも手元にありません。

 Sbは 確か秋田大学の鉱物館で見せて頂きましたが、金属光沢があったので、半導体とは考えてもいませんでした。

 Sはゴムの加硫実験の折、色々の種類を調べました。温泉に浮かぶ湯の花も色は白くても列記とした 自然硫黄です。
2015年10月10日 07時45分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年10月01日(木)
硅酸塩鉱物
前報では 同じ組成のシリカ鉱物だけで 沢山の鉱物が有る事を書いてみました。硅酸では 僅かの例外を除いて、珪素の周りに結合した4個の酸素による四面体の繋がりとして鉱物が成り立っている事が解ったと思います。これが他の元素と組み合わされた硅酸塩鉱物となると、この四面体の繋がり方として整理して置くと硅酸塩鉱物分類上便利なのです。  唯、その片仮名名が一般には聞きなれない言葉なので、覚えにくいのです。
     ネソ硅酸塩nesosilicate  :単独四面体硅酸塩
     ソロ硅酸塩sorosilicate   :二重四面体硅酸塩
     シクロ硅酸塩cyclosilicate :環状四面体硅酸塩
     イノ硅酸塩inosilicate   :鎖状四面体硅酸塩
     フィロ硅酸塩phyllosilicate :シート状四面体硅酸塩
     テクト硅酸塩tectosilicate :骨格上四面体硅酸塩
の6分類です。この様に並べられると、何とも取り着き難いのですが、下図のように図案化されていると 何とかイメージが出来上がります。上部はフランスの教科書、下部はアメリカの教科書の図です。

日本語の言葉を入れ、上図を見れば、シクロは四面体の6繋がり6角形と思って仕舞うと どっこい自然の硅酸塩は そう単純ではないのです。

ソロで4種、イノで7種、シクロ5種もあるのです。フィロやテクトに成ると 分類するだけで1ページは埋まってしまうでしょう。 結局はコツコツ鉱物の名前と性質を楽しんで覚えて行くしか無いのかも知れません。
 鉱物は硅酸塩のみではありませんが、今後硅酸塩を説明する時は 此の分類のどれに属するかを加えて置きましょう。
2015年10月1日 11時37分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年09月22日(火)
シリカ
すっかり怠惰の癖が頭を擡げました。 少々体調を崩したのもありますが、本質は怠惰癖なのでしょう。
 胎内市には 水澤化学と言うシリカを作る会社もありますし、クレーストーン博士の館の近くにも水晶の取れる小さな谷もあります。有名な波石の母体もシリカです。しかしシリカについては 懇切に説明されて居る事は少なく、曖昧なまま、一般には使われて居る様です。整理の積りで、纏めて置く必要があると思って居ましたが、怠惰癖が忘れさせていました。
 通常シリカは化学式で角とSiO2です。周期表から考えると CO2とGeO2の間に成ります。CO2は炭酸ガス又はドライアイス、水晶で代表されるシリカとはかけ離れて居る様に思われます。一方、GeO2は宝石ルチル(TiO2)と同じ様な構造を持っています。宝玉石と言う点では似て居ますが、イメージは異なる鉱物です。結晶構造学的には CO2では Cと酸素のつながりは 直線です。シリカでは Cの周りに酸素が4つ着いた四面体を形成します。Geに成ると 酸素が6つ着いた8面体を形成します。シリカが四面体である事が ややこしい原因かも知れません。
 シリカ鉱物と言った時は SiO2の四面体を含む鉱物をすべて含みます。別に硅酸塩鉱物とも言います。しかしシリカと言った時は 化学式SiO2で表す無機物を現しています。従って、シリカを研究して居ますと言うと 化学屋として SiO2を合成しているのか 鉱物屋としてシリカを研究しているのか 地学屋として 地質の中のシリカを探しているのかややこしく成ります。即ちシリカと言った時は 地学では 単独の硅酸塩鉱物をさしています。折角ですから、シリカ即ち単独ケイ酸塩鉱物のみを列記して置きましょう。
1) 石英(SiO2)quartz:三方晶系 2.65
高温型、低温型有り、
圧電性、旋光能(左巻き、右巻き)
色つき水晶:乳白石英、煙水晶、黒水晶、紫水晶、黄水晶、紅水晶
草入り水晶、水入り水晶
双晶を作り易い:ドフィネ双晶、ブラジル双晶、ジャパン双晶
2) クリストバライト(SiO2)cristobalite:立法晶系 2.33
   高温型、低温型有り
3) 鱗珪石(SiO)tridymite:六方晶系 2.37
高温型、低温型有り
4) キータイト(シリカK)(SiO2)keatite:正方晶系 2.50
水熱合成品
5) コーサイト(SiO2)coasite:単斜晶系 2.93
長石に近いがAlがSiに置き換わりすべてがSiO2に成った
6) シリカ―W(SiO2)silica-W:斜方晶系 1.97
繊維状シリカ
7) スチショヴァイト(SiO2)stishovite 正方晶系 4.3 
隕石周辺で出来たシリカ、ルチル構造を持ち、固くて、重い
8) 微晶質石英類
コロイド状シリカの集合石、組成はSiO2
A)玉髄chalcedony 2.6
繊維状シリカの球状化
B) サードsard
色つき玉髄
C) カーネリンcarnelian
紅玉髄
D) 瑪瑙agate
縞模様のある玉髄
E) クリソプレースchrysoprase
緑玉髄
F) ヘリオトロープheliotrope
赤色(血色)玉髄
G) ジャスパーjasper
碧玉
H) フリントflint
火打石‐堆積性の緻密な微粉シリカ
9) オパール(蛋白石)opal 2.0〜2.2
非晶質含水シリカ
微小球が 最密に詰まって居て、独特の光沢を出す(opalescence)と言う。
玉滴石hyalite、硅化木、珪藻土diatomiteもこの中に入る
10) シリカガラス
石英砂岩が雷によって溶けて急冷されたガラス
隕石の衝突によって出来た場合もある。
人工の珪石ガラス
11) 包接シリカmelanophlogiteSiO2C2.6H22.7O4.0:立法晶系 1.98
シリカ骨格の中に有機物を包接した鉱物、メタンハイドレートの親戚
 数字は シリカの比重(わかる範囲で)を示したものです。同じ組成でも広い幅のある事は色々の構造を取り得ることを示しています。昔からシリカの呼び方を変えて来ているのは 人間の見分ける能力なのかも知れません。
 水入り、有機物入りがあったかも知れませんが、シリカと呼ばれる単独又は単一又は独立硅酸塩鉱物だけで、上記の様に沢山あります。白っぽい鉱物を見て、どの硅酸鉱物化を見分けられたら、景色を見るだけで どれほど楽しいだろうとうらやましくなります。 クレーストーン博士の館には 水晶だけで、10個以上の種類があると思います。金を含む珪石、硅化木、珪藻土、瑪瑙、ヒスイ、オパール等々 現物が 手に取って見る事が出来ます。温泉巡りを加えて、旅を楽しんで欲しいものです。
2015年9月22日 07時23分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年09月04日(金)
陶芸と竹炭とダイヤモンド
○○先生

 先日は 好き勝手を言って申し訳ありません。竹炭は 炭にするのに効率が悪い上、活性炭としても使い難いものです。チップにするのも 繊維が強くて、機械が摩耗すると言って居られましたね。竹を割って、集成材化するのも手間が掛りそうです。増してや、これを炭にするのは大変そうです。竹でダイヤモンド等申しましたが、ダイヤモンドと言う言葉に恐れをなして、先生はとても出来ないと申されました。
 年寄りの譫言として、私の話を聞くだけ聞いて下さい。
 趣味として、陶芸に凝って居た時、私は灰釉を弄くるのが好きでした。かいずか、柊、藁トクサ、羊歯、たばこの茎、柿の葉、茄の茎、当然竹(孟宗竹)も灰にして、長石と混合釉薬にするのです。珪酸分を多く含む灰釉は 白色を呈します。竹を選んだ理由は 室井 綽著の“竹の記”鳩の森書房か “竹”法政大学出版の中に 『竹に珪酸分が多く含まれる』と書いてあったのと 竹炭を粉にすると繊維性の強い粉末に成ったので、特徴ある灰釉が出来るだろうと思ったからです。残念ながら、出来た茶碗は 透明釉の物でした。化学分析の結果は ほとんどが セルロース又はヘミセルロースで、竹炭にしても 0.6%程度しか珪酸成分を含んで居ません。 歳を録った竹は 地中から硅酸成分を吸い上げて居るかも知れませんが、これは今後 確かめてみる必要がありそうです。唯、C:50.1, H:6.4,O:43.1と3元素で99%を占めて居ました。それで、ダイヤモンドが出来ないかと思った次第です。
 ダイヤモンドは 高温、高圧のキンバレジャイトの中で出来るですが、最初に人工でダイヤモンド合成を始めたのは 金持ちアメリカで、特注の高温、高圧装置を作ってダイヤモンドを合成したのです。 私の確か博士課程在学中、恩師桐山良一先生らが 筑波に無機材料研究所を創立されました。此の時、ダイヤモンドの合成する研究が取り上げられ、最初はアメリカの真似をして、ピアノ線をぐるぐる巻きした支柱に、加圧気を取り着けて、4方から下図の様なアンビルを加圧する方法が採られました。此処で作られた合成ダイヤモンドは クレーストーン博士の館に有ります。 でも、10年程経った 1970年松本精一郎さんによって、図の中部の様な設備で、化学気相法(chemical Vapor Deposition)を使って、低温低圧下で合成されました。 此の時、原料に水素を加えるのは ダイヤモンドと同時に石墨が出来ることを抑えるための大発見だったのです。此の出来たダイヤモンドは残念ながら持合わせません。東海大学の広瀬洋一先生は 小中学生でも実験できる アルコールを使って、ダイヤモンドの合成する方法を見出されました(図の下段)。この図は何れも”ダイヤモンドの科学“松原聡著、ブルーバックス講談社から採用したものです。楽しい本ですから一読の値打ちがあります。

 中学の理科の先生だった○○先生、陶芸の窯を使って、固体でダイヤモンドを合成してみようと思われませんか?

 手書きの図で申し訳ありませんが、竹でダイヤモンド制作を試みる図を描いて置きました。

偶々、倒焔式の陶芸窯を描きましたが、これは私有の窯だからです。やや還元が出来るならば電気窯でも構いません。内窯を入れるのは温度の管理がし易いからです。温度の管理次第では 陶芸と共存しても良い家とも思って居ます。酸素と還元はブロアーと煙突でコントロール可能と見て居ます。竹と一緒に約材料に工夫が居るでしょう。私は磁鉄鉱の粉末を入れるのが良いかと思って居ます。鉄板と同時に焼く手もあるかと思います。いずれにしてもtry and error を繰り返す事に成るでしょう。私には加齢によって体力と根気が不足して居ます。若さに余裕のある間にスタートしてみる気はありませんか。若かりし、と言っても20年程前の、私の夢でありました。横道に逸れたので、手が付けられずに時間を費やしました。労力と時間は掛りそうですし、上手くゆく保証もありません。余生の夢に加えて頂けませんか。
 小学生だった頃はまだ竃で、鉄釜でご飯を炊いていましたが、その頃の記憶に“釜の底は手で洗ったらあかん。手を切るから、必ず束子やで!”と言われた事を覚えて居ます。また、“使い込んだ五右衛門風呂は 沸くのが早くて底が熱いから気浸けや!”と言われた事も思い出します。もしやダイヤモンド・コートかと思ったり、エジソンの伝統の竹のフィラメントは 何故明るい光を出すのだろうと思ったり、竹炭付近の空想は楽しいものです。より深い思考の上、応用を考えて下さい。
 老婆心ながら、竹の子は 普通の木の新芽です。筍取は 茶摘みや新芽刈と同じです。毎年、規則的な筍刈をしない限り竹藪の暴走は止まりません。林業的な視野が必要なのでしょう。
2015年9月4日 08時56分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年08月17日(月)
陶芸の面白さと生き方
経済バブル少し前、生活に余裕が出て来た日本では ちょっとした陶芸ブームが起こりました。ヨーロッパでは 生活の余裕に連れて絵画ブームが起こり、日曜画家がブームに成った事がありましたが、日本では 土が好きな人が多いのか 陶芸ブームに成るのかと思った事もあります。或る程度、研修して作品らしいものが出きる様に成るとサラリーマンをやめて、陶芸作家に変身した人も出て来ました。バブル時代は何とかなったとしても、その後バブルがはじけると生活出来なくなった話も多く耳にしました。
 私は 叔母の老後遊びの手伝いから陶芸を始めましたが、どんどん引き付けられる作家が出来ました。川喜多半泥子の作品です。展覧会を見たり、自伝を読んだりしている間に その作陶の態度に感銘を受けました。徹底した趣味の陶芸です。これで生活しようと言うような山気もありません。陶芸作家として名を成しても、作品を欲しがる人があれば、『欲しけりゃ持ってけ!』 で済ませられる作家なのです。上手下手には関係のない人なのです。自分勝手ですが、私はこの人を師として、陶芸を楽しもうと思い立ったのです。

川喜多半泥子は105銀行の頭取ではありましたが、生活には一本筋が通って居ます。作品を観るには“定本川喜多半泥子作品集”藤田等風編集 淡交社が面白いと思います。 前写真は その中から1ページを頂きました。人となりは“俺は轆轤の廻るまま−評伝川喜多半泥子”千早耿一郎著 日本経済新聞社 を読まれる事をお勧めしたいと思います。私にとっては 今なお尊敬する陶芸家です。
 不思議な事なのですが、サラリーマンとして、勤め出した頃、勤務先の社内教育で、KJ法なる発想法の研修がありました。私にとって、この方法の進め方が 自分で進めて居た考え方に合ったので、京大教授 川喜多二郎先生の本を 片っ端から勉強しました。相性というか、身に着いた勉強だと思って居ます。後で気が着いたのですが、川喜多半泥子と川喜多二郎先生は親子だったのです。
 叔母の老後のお守の積りで始めた陶芸でしたが、後ではまるで虜に成って仕舞いました。これは 此の時指導頂いた小林一雅先生との出会いによるものでしょう。先生は 岸和田市の千亀窯を再興された陶芸家だったのです。今も交流が続いています。クレーストーン博士の館に 陶芸室を作る時に 黒川村にご紹介した事もありましたが、残念ながら採用には成りませんでした。これも後の祭りですが、先生の千亀窯再興の話は 川喜多半泥子からの要請で 仁和寺の和尚から 小林先生に託されたものでした。何か一つの糸が 引き連れる働きをして居る様で、不思議な気がしています。
 粘土の仕事に従事していた私にとっては 陶芸は 陶土とその土べい即ち粘土のねばねば、どろどろの扱いこそ、粘土の性質を知る楽しみだと思って居ます。その性質 即ち粘土の可塑性の楽しみを助けて呉れるのは 轆轤と言う道具ではないかと思っています。
コツコツとどろどろと努力を続けて、始めて個性らしきものが出るのが 本当の陶芸の面白さで、何か人生に似て居る様に思うのです。
話が急に変わりますが、NHKの放映で、“ヤンキーの織部焼”と言うのがありました。生活も、生き方も異なるアメリカの学生に 織部焼を教えるものでした。映像には現れない隠れた教えが 滲み出て居て、楽しく見せて頂きました。恐らく 坂爪勝幸先生は 織部の生き方を 陶芸を通じて、教えようとされたのではないかと思って居ます。アメリカの学生たちの陶芸を通しての、後の生活が楽しみです。 
戦後の経済の成長に、数を積み上げ事ばかり現を抜かしていたようです。数の独走で、実質経済が解らなかったバブルがはじけても、バブル期の有名に成ろうとする風潮は残って居る様で、奇をてらった成形陶芸が 陶芸を引きずっている様な気がしてなりません。
コツコツと陶芸の中に生きる様な陶芸教室が当館に成長する事を願って居ます。
2015年8月17日 09時25分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年07月30日(木)
竹炭と陶芸
時間が無くて、種を考える余裕がありませんでした。陶芸の窯で話題を誤魔化します。
○○先生
竹炭と陶芸

 竹炭を始めた動機は? 手近に材料が手に入るからですか?
 日本での竹林は 土砂災害防止の為でした。雨の多い紀州、鹿児島、熊本では食用に成る孟宗竹の開発を競わせ、防災を進めました。又京都から有馬にかけての断層の崖崩れの防災の為に栽培されたのです。日本本来の竹は 破竹かと思います。孟宗竹の北限は 山形県の鶴岡藩が 栽培した事に始まります。第2次大戦後、食用事情好転と 林業の衰退から竹林の荒れが目立ち始めました。竹は勢力範囲の拡大が早く、周りの山林を荒す傾向にあり、密に増えた竹林は 反って防災に役立ちません。農村の老齢化と周りへの手が回らない状態から荒れ放題の竹林が増えたのです。竹材への転用とも少なくなり、これも竹林の荒れに繋がって居ます。竹林を守ろうと 竹炭開発も含めて一時、開発運動もありましたが、ままならないのが現状でしょう。
 竹炭を作る時 最大の問題点は 竹に空洞が在って、炭に成り難い上に、歩留まりが悪い事です。歩留りを上げようとすると人手が掛って、値が高くなる事です。
 最も難しいのは 竹炭の炭としての性質確かめられて居ない事です。地元のお茶に使う菊炭は お茶の作法上の美しさもありますが、火を飛ばさない、煙が出ない、火持ちが良い、使い後が白くて そのまま灰として使える、香りが良いなどの特徴を持っています。活性炭でも使い方によって、木材を選び、焼き方を変えて ガス吸着用の炭、水処理用の炭、酒を清浄化する炭等と使い分けます。墨でも 煤を作る材料を選択して、使い分けます。タイヤに使う黒いカーボンブラックでも 粒度、ゴムへの馴染、熱伝導となど検査して居ます。竹炭の特徴を教えて下さい。正確に教えられる方は余り見かけません。
 竹林を正常化する為に 竹炭を作る前に 竹の性質を調べて、出来るだけ手を掛けないで利用する方法を 何種類も考案して、展開して行かねばならないと思います。もし切り倒しても 竹の緑が変色させない方法が見つかればとか、緑の葉緑素は食用に利用できるかとか考えられます。ササの葉や竹の皮の食品の腐食防止は 何が作用しているのでしょうか?
燻して茶色の竹は 透湿性が無いとなれば 食物の保存への応用も考えられましょう。エジソンが初めて電球を発明した時 なぜ竹炭を使ったかを 性質から考えてみれば 新しい用途が見つかります。理科の先生だったのですから、一度竹の性質を再検してみる必要があるのではないかと思いました。
 私としては 竹炭のダイアモンド化が一番面白いと思って居ます(アイディアは持っています)。最近はダイアモンドコート鍋等出来て居ますから 技法もある程度確立しているものと思って居ます。
 ついでながら、瓦を焼く工程では窯を冷やす事はありません。ファインセラミックの製造工程でも同様 窯は冷やしません。温度の上下による窯の老化防ぐと共に 燃料の節約に成りますが、陶器製造や陶芸の窯では 年何回かの焼成後 冷やして製品を取り出します。製品作り以外の時を利用して、竹炭を製造してコスト低減を考えるのも必要な事です。その為にも陶芸の窯を利用しての竹炭作りも試験して置く必要もありそうです。老爺心から…。
 日本伝来の炭焼き窯や陶芸の穴窯には まだ気が着いていない 科学が有るのではないかと思って居ます。じっくり考えて、自然を観察するには 定年後こそ最良です。
2015年7月30日 06時35分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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2015年07月21日(火)
粘土の性質と陶芸
例外はあるとしても 粘土と言うのは 一般には雲母の様な薄いシート状のもので、目には見えない細かい粒子と考えるのが良いようです。此のペラペラした粒子は 水と相性が良く、水と良く混ぜて、掬い上げ、鍬で擦るとペラペラが並んで、田圃の水漏れを防ぐのです。時間を掛けて沈んだペラペラは、底に沈むとペラペラをならべて、底漏れも防ぐのです。写真の様な 日本の棚田の景色はある意味では粘土のお蔭なのです。ペラペラが重なった状態を粘土の配向と言います。

陶土も 水で練り、食器、煉瓦、瓦、土偶などに成形し、乾燥して、焼くだけの操作ですから いかにも簡単に陶芸は楽しめる様に思われがちですが、配向を始め、ねばねばも含めて、これらの性質はレオロジーと言う学問で、師か目面しい話をせねば成りません。その性質を確かめる様に色々の実験も仕組まれて来ましたが、実質には手にふれ、体で感してみないと実情は良く解らないものです。陶芸技術から派生したファインセラミックスの代表の様なセラミックハニカムを作るに際しても 丁度良い練り頃は 人間が指先で確かめて、土錬器から押し出しているのですから 国宝的な感覚が必要なのです。
 百姓でも、陶磁器でも 多分に感覚的なので、文化として、伝統として連綿と伝え続いて來るのですし、人間国宝の様な人材も必要なのです。
 残念ながら 百姓や陶芸家で、粘土の研究者に成り切った人も居ませんし、粘土の性質研究者が 陶芸家に変貌した話を聞いた事もありません。或る意味では 粘土の研究者は 粘土の性質の本質を捕まえて居ないとも言えるかもしれません。
 陶芸家と一緒に 轆轤を実際に回して居た折、陶芸家は ろくろの前の土錬機での十分な土練の後も、菊揉みに拘って、大変丹念に時間を掛けられたのですが、その土から空気を追い出すこと以外に、粘土を配向させる事に重要な意味があった事が確かめられました。機械的に細かい粘土を配向させる技術は 手で菊揉みをするより手がないのかとも思ったりして居ます。粘土学者は あの複雑な菊揉みには 手を出そうとしませんし、陶芸家は菊揉みは 空気を追い出す手段だとしか感じて居ないのです。

同じような事が焼成でも感じた事があります。陶芸家は 穴窯にこだわり、自分の窯は大変分厚い物でした。ところが燻瓦を製造している工場では 製造効率を上げようと 如何に焼時間を短くして、燻したように見せるかを指導している技術者がいました。その瓦はしばらくすると色が変わり、商品価値を落しました。瓦の中心部に “あんこ”と呼ばれる焼の甘い部分があったのです。効率と言う落とし穴に填まって、建築資材の様な長時間使えなければならない材料を 短時間で駄目にしてしまう事は ある意味では 文化の破壊かも知れないのです。
 陶芸も 粘土研究も 感覚を研ぎ澄まして、コツコツと続けてこそ 本当の面白さに出会う仕事なのかも知れません。
2015年7月21日 08時34分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 博士の粘土談議 |
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2015年07月12日(日)
クレーストーン博士の館と陶芸―2
小さいながらも世界で唯一の粘土を展示する博物館を目指して居たクレーストーン博士の館は 当然の事として粘土の芸術 陶芸を目玉とします。単なる陶芸教室ではなく、胎内焼として、特徴のある焼き物芸術が成長する事を願って居ました。
 幸いにも 陶芸と縁のある茶室も近くにありますし、庭園として楽しめそうな景色も広がって居ます。何よりも近くに粘土種を多種集める事も出来る事が何よりのメリットです。
だが開館してから15年、胎内焼は充分育ったとは言えない事が 残念です。

 陶芸は 大きく分けて 陶土の事、成形の事、釉薬、絵付けの事、焼成の事に配慮して、芸術として仕上げて行かねばならないと思って居ます。少し前の陶芸家と言われた方々の自伝を読んでみますと この四つの 全てに全霊を打ち込んで居られる様子が伝わって来ます。その上、陶芸家としての一途な生き方も読み取れるのです。
 土のぬくもり    藤原 啓    日本経済新聞社
 縁に随う      荒川 豊蔵   日本経済新聞社
 窯にまかせて    濱田 庄司   日本経済新聞社
 土と炎の迷路    加藤唐九郎   日本経済新聞社
 川喜多半泥子作品集 藤田等風編著  淡交社
 中里無庵とその周辺         読売新聞社
其ればかりか陶芸家でもあり、陶芸研究者である小山富士夫氏は
 日本の陶磁     小山富士夫   中央公論美術出版
須恵器の分布から古窯の歴史、磁器の歴史まで丹念に調べ上げているのです。単なる陶芸技術だけでなく、日本の陶芸文化まで勉強しているのです。

どうも陶芸に関する一途さが欠けて居たのではないかと反省して居ます。
陶土については 胎内周辺には
 村上粘土の sericite(絹雲母):白い綺麗な雲母ですが、熱水鉱床ゆえ、細かいpyriteを含んで居ます。多量の原石の水簸分級は大変ですが、陶芸家が使う程度の水簸分級は 個人で出来ます。磁器材料化粧土としての使い方も可能です。
 胎内半山周辺の酸性白土:アルミナ成分が多いmontmorillonite系粘土、焼結可能
 新発田小戸周辺酸性白土:ケイ酸質を含むmontmoillonite系粘土
 安田瓦の粘土:花崗岩風化粘土、kaolinite長石を含む陶土、鉄分の含有
 胎内ゴルフ場の白い粘土:halloisite
 山形県小国町の珪石工場の残土:halloisite(繊維型)信楽の陶土に4%程度混ぜると志野焼風“もぐさ土”に成ります。
 金丸長石:ガラス繊維様に販売されていた。陶土、釉薬に混合するとどうなるか?
これらの陶土原料が周辺に存在するので精製混合する事で、特徴ある陶土が作れるだろうと思って居ます。成形のし易さ善し悪しは検討した事もありませんが、可塑性を付与する手段は持っています。
  陶芸の土と窯焼き  大西 政太郎著   理工学社
  陶土の探究     芳村 俊一著    光藝出版
が役に立ちます。館の建屋の裏に綺麗な水が来ていますので、陶土の湿式粉砕混合、水簸などが出来れば陶土作りには面白かろうと思って居ます。

成形については作陶家のセンスの問題でしょう。手回し轆轤や蹴り轆轤が有ると 作者の作陶時の精神状態が如実に現れるものです。

釉薬については 今の所 まだ陶芸教室程度ですから 購入した釉薬を使って居るものと思います。
私自身の経験では 釉薬の灰、長石成分を弄くるだけでも 随分陶芸を楽しめます。サラリーマンの暇つぶしの趣味ですが タバコの茎の灰 かいずかの灰、ススキの灰、とくさと藁灰等ケイ酸塩の多い植物の灰を楽しみました。すぎなの灰は確かめないで終わりました。椿の実の殻は 素焼きの壺に入れて焼いた時と 白くなるまで焼いた灰では違いが出ます。長石は 釜戸長石と福島長石に限定して居ました。
鉄釉薬については 磁石材料に成りそうなもの、特に結晶釉を試みましたが 中途半端で止めて居ます。

当館の焼成窯については どっしりした冷えにくい窯が設置されて居ます。還元も出来るはずです。クレーストーン博士の館の窯を自分で稼働した事がありあせんので、何ともいえないのです。でも窯は焼物にとって、最後の仕上げを成し遂げるものです。私個人での失敗を話して置きます。最初の窯は陶芸家の指導によるものです。どっしりした 好く焼ける電気窯でした。
上から成形品を入れる窯で、上面からの冷えが早いので、レンガを積み重ねて、急冷を避けて居ました。作業場が狭くて、還元焼成が出来ないのが、少し淋しかったのです。2度目は安い灯油窯を買いました。作業時間が短い、還元が簡単に出来る事に目が走って居たのです。残念ながら、ついに自分の納得できる焼き上がりはありませんでした。釉薬は溶けるけれども、浸み込んだ焼き物に成らないのです。時間をかけても 焔が表面を撫でるだけなのです。輻射熱で 中まで焼けた焼き物の良さを知る事に成りました。胎内市半山の穴窯で焼いて頂いた陶器を割ってみて、納得出来たのです。
  穴窯−築窯と焼成 古谷 道生著      理工学社
  陶芸の窯     ロートス著 南雲 龍訳 日貿出版社
  陶芸政策の知識の全て     南雲 龍著 日貿出版社
  薪窯焼成のすすめ             阿部出版
  陶芸の土と窯焼き       大西政太郎 前出
等を読んでみたという事です。残念ながら加齢が窯を築くまでには至りませんでした。次の写真は胎内半山の日本一の穴窯です。胎内市で日本一の胎内焼を仕上げて欲しいものです。

この様なこだわりを持ってみても、伝統的な焼き物地方には 口伝やら、伝統技法が有るものです。
  陶芸の伝統技法     大西政太郎著   理工学社
  投稿の技法       大西政太郎著   理工学社
  陶芸口伝        加藤唐九郎著   翠松園陶芸記念館
等の面白い話が伝えられています。陶芸の奥深さに感動すると同時に 胎内焼を完成する難しさ、感性を磨く苦労を感じさせられています。
2015年7月12日 07時24分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| クレーストーン博士の望み |
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2015年06月24日(水)
クレーストーン博士の館と陶芸
館の創設時を振り返ると、日本の鉱山の閉鎖時期であったので、日本の鉱物を収集して置く必要があった事と、蒲原粘土の産地を考慮して、世界で初めての粘土博物館も目指したところもありました。バブル期後半から崩壊期でもありましたので、極く当然の様に陶芸館も並立されたのでした。胎内には 河合亭を始めお茶室もいくつか在る訳ですから、侘び錆の世界に繋がる陶器に至る事も夢見ていたかも知れません。現実は 当時、そこらに乱立した陶芸教室でした。
 バブル期全盛の陶芸ブームも バブル崩壊と共に下火となり、どこ共に陶芸教室は どんどん姿を消しています。当館も陶芸の為に来館される方が少なくなってきています。何を志して、陶芸館を立て直すか? 胎内市の教育委員会も 真剣に考えねばならない時期に来ているかと思って居ます。
 私の家から 車で4〜50分、古窯丹波焼の今田町に出来た兵庫陶芸美術館でも 開館10周年としてキャンペーンに力を入れて居る様です。大阪や神戸の大都市に近いと言っても
電車で1時間、さらに車で20分の山里では 集客には苦労しているのではないかと思って居ます。胎内にとって 大都市新潟から同じ様な条件に成ります。

ここでは 添付のカタログの様に、特別展と共に、講座を始めて居ます。近隣の大学の 美術部の学生の塾に成るような試みです。手捻り陶芸教室からの脱却、窯焼き人任せの陶芸教室からの脱却して、本物の焼成を知ら示す本格陶芸入門なのです。
色々の試みがなされて居ますが、ここから有名な陶芸作家でも出て来ない事には 集客の効果は表れないかも知れません。大都会内での文化活動しか集客出来ない日本かも知れません。地方には地方の歴史や文化も有る筈なのですが、人が集まって、金が集められないと文化活動が出来ない日本の文化貧困化活動がなされている様な気がして成りません。
 兵庫県では 県立○○博物館、私立○○美術館などと言うのを廃して、兵庫博物館協会の様なものを作って、県内の博物館や美術館を統一運営しようと言う試みがなされているようです。地方の文化活動を支える為には ある意味集合して、人口の少ない処に 人が集まるような行政が必要なのかも知れません。しかし市立の文化会館まで まとめ上げる所には至って居ないようです。
 当館が村営として設立された頃には 冬の雪中で夜長を過ごすくらいなら 陶器を焼く窯の傍で 若者が屯して 談論風発して芸術談議をする様な所に成れば 10年もすれば村の活気も出るだろうと思って居たのですが…。その後中条町と合併して、胎内市に成りました。胎内市には 幾つか陶芸工房が有ります。陶芸家には夫々の個性が有りましょうから どの様な文化団に仕上げて行くか?行政の手腕が問われるところだと思う様に成りました。
 独特の文化芸術技術などを作り上げないと 人は集まってこないのではないかと思います。並立的な 隣と同じ様なものを作る日本の文化形成の在り方が問われている様な気がしてなりません。
2015年6月24日 09時11分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 博士の悩み |
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2015年05月31日(日)
硬度7の石英:化学式のマジック
前項までは 硬度を鉱物本での視方と違って、結合や詰まり方で見て来ました。同じ様に硬度7の石英を説明出来れば面白かったのですが、私自身が 硬度7の石英をSiO2と覚えてしまったので、思わぬ失敗をした事があります。硬度7は 石英、英語名quartzと覚えて置く必要があります。何故ならば、SiO2シリカと呼ばれる鉱物が沢山在るからです。
 隕石周辺に出来る鉱物にstishoviteSiO2と言うのが存在します。高圧化で出来るので、きっと固い品物と思って居たのですが、結晶の構造はルチル同じ正方晶系、quartzと同じかどうかは調べられていません。同じ鉱物群でとりまとめますと下記の様に成ります。
Rutile    TiO2   a=4.5937  c=2.9587  H=6~6.5
  Stichovite  SiO2 a=4.179   c=2.665
  Cassiterite SnO2  a=4.737   c=3.186
  Pyrolusite  MnO2  a=4.39   c=2.87 
この構造からして、酸素八面体(すなわち酸素6配位)の中の小さいSiという事に成りますので、ルチルとquartzの間の硬度を示すものと思います。

 SiO2で表せる鉱物名を拾って行きますと10個ではききません。一般的なものとしては
Cristobalite(高温型、低温型)
  tridymite(高温型、低温型)
  keatite
  coesite:stishoviteと同様隕石周辺鉱物
  stishovite
 微結晶質石英
  玉髄
  瑪瑙
  血石(heliotrope):高級印鑑に用いる
  碧玉
  火打石
 水を含むSiO2
  Opal(硬度は少し落ちて5.5〜6.5)
 私個人として興味ある鉱物
  Melanophlogie(SiO2・C2H22.7O4.0):46H2O・8CH4包接したシリカ、硬度6〜7)
等々です。恐らくこれらの硬度は7程度だと思いますが、硬度標準としては正確性から石英としなければならないでしょう。
 硬度7以上の物は固い事、熱に強い事、化学変化に強い事、透明感が在る事、色が美しい事、摩耗に強い事、等から宝石と成るものが多いのです。逆に宝石は硬度7以上と言う定説が出来て居ます。水晶の破片を持っているだけで、まがい物宝石が見破る事が出来ると言う訳です。

2015年5月31日 12時41分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 博士の鉱物雑談 |
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ニックネーム:クレーストーン博士
石一つで一日遊べる博士です。

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