アート・ナビゲーター:幅広いアートの世界
ピカソ以降、現代美術が、大きく進化する中、「芸術の良さがよくわからない」と言う人が多い。しかし、一方、社会・経済の複雑多様化する中、精神面でのよりどころや満足度を、美術に求める人も多い。そんな中で、それを媒介するアート・ナビゲータが必要だと思う。
最近「アウトサイダー・アート」という本を読んだ。それは、単に精神障害者の作った作品ではない、特定の地域の先住民族の民族芸術でもない。 美術に関しては、素人の人間が作った作品を一般に言うそうだ。しかし、その作品の精緻な造形美、驚くような色彩、同じような文様で埋め尽くされた壁面などを見ると、それは何か新鮮な深い感動を覚える。やはりアートの世界は広く深い。
写真:Español: Wölfli's Irren-Anstalt Band-Hain, 1910
「人はなぜ美術をつくるのだろう?」:社会を見る一つの視点
この問いについて、アートは、自己を伝える、表現する。そのための、アートは自己との格闘、生きている証明だという人もいる。一方、実際に、それを鑑賞する受け手の立場からみると、新たに美術と社会をつなぐパイプ役としての機能でもある。「作品が作られた思いを知り、つくられた背景を知ること。先人らが築きあげてきた美術を知ることは、ものごとの見方を変え、今の自分や社会を伝える指標になる」。これはアートの大きな効用でもある。
それにより、アートは人々の至福の源泉ともなる。
美術検定:アートが生み出す新たな行動
リタイヤーして3年。これまでより、健康・スポーツクラブと美術館・博物館に行く回数がぐんと増えた。なかでも最近は日本画をみることが多い。しかし、美術館に目的意識もなく手当たりしだい行くのも問題と思い「アートと社会を見る視点」を深めようと勉強することにした。
「美術をみる力を養い、感動を伝え広げる人々、美術でより豊かな人生を送りたいあなた応援するプログラム」そんな歌い文句の美術検定の2級に合格した。 2度目のチャレンジであるが、今年はテレビの「美の巨人たち」、「NHK日曜美術館」を丁寧に見た。暗記力が昔からからきし弱いので検定試験は苦手。しかし、受かって良かった、ほっとした。これも、今年の私の出来事ベスト10のひとつでもある。
注1)Autosider ART
アウトサイダー・アート:現代美術が忘れた「芸術」:服部正:光文社新書
正規のの美術教育を受けていない独学自修の作り手たちによる作品
アール・ブリュト:Art Brut:生の芸術
アール・ブリュト・コレクション:スイスのローザンヌで1976開設
http://www.artbrut.ch/
ジャン・デユビュッフェ(フランスの精神科医師)のコレクション
注2)Art Certification Test
美術検定*:実行委員会(美術館連絡協議会**、読売新聞社、美術出版社)
http://www.bijutsukentei.jp/
美術は、作品を創った人の意志を感じとり、その背景にある歴史をひもとく「観る力」を持った人たちによって、支えられ育まれてきた。そんな美術の知識を深め鑑賞力を養うことで、美術への感動が広がり、そしてそれを多くの人に伝えていく「美術でより豊かな人生を送りたいあなたを応援するプログラム」
・「観る力を養い、アートを楽しみ、そして伝えたい!」
4級−西洋美術・日本美術の名作を知る:西洋と日本美術史の代表的な作品や作家
3級−西洋美術・日本美術の歴史的な流れを理解する:西洋美術・日本美術史の作品や作家だけでなく、美術の動向や形式、時代背景など、歴史的な流れ
2級−幅広い美術の知識および美術鑑賞の場の社会的役割や歴史などを理解する西洋美術・日本美術史の基本的な知識、建築工芸や技法、写真映像、現代美術、美術館など幅広い美術の知識、美術鑑賞の場の役割・機能・現状
1級−美術の知識を元に自分で解釈・思考し、明解に伝達できる
美術鑑賞のより楽しい鑑賞のためのアイデアや美術館やアートイベントの活動など、実践的な現場で求められる能力。
*2003年から「アートナビゲーター検定」、2007年より新たに「美術検定」
**美術館連絡協議会:公立美術館127館加盟の組織
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