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2012年02月09日(木)
幻想画家ルドン:鮮やかな「大きな花束」
イントロ:東京丸の内
東京に用事があったので、その帰り東京丸の内の美術館に行った。木曜なのに、夜でもオープンしているのがうれしい。場所は、100年前にできた歴史的なレンガ造りの建物をリニューアルした三菱1号館美術館。開館してまだ2年と立っていないが、東京丸の内の新たなスポットでもある。
夢の世界を表現:ルドン
一つ目が宙に浮かぶ、頭だけが地面に存在、笑う蜘蛛が巣の中に。木炭と黒チョークで描かれた白と黒の版画集<<夢の中で>>の作品。19世紀末を反映し「夢の世界に無限の可能性」を見いだしたルドン。
同じ時代には、光の効果を追求し戸外の情景「目に映る現実」をありのままに表現した「印象派」が有名。しかしそれとは大違い、まったく対極にあるルドンは「感じ取った現実」を表現「心の中に見えるものを表現する幻想世界」を描く画家である。
植物学者の考えと顕微鏡の世界を描いた「象徴主義」も背景にある。難解なようだが、しかし、笑う蜘蛛の「どこか、愛嬌のある作品」もあるし、見ている人間を夢の中に誘い、不思議な気持ちにさせる。これが現代の世相や心情に合う人気の秘密からもしれない。
黒から色彩への大きな変遷:ルドン
ルドンの作風が50歳を過ぎてから、ルドン自身の生活や生き方が変わったかのようにがらっと変化する。木炭の「黒」からクレヨンのようなパステルを使った「色彩」絵、それも鮮やかな色彩の作品を描く。この大転換もルドン不思議さを物語る。
今回のルドン展、メインは「絵画史上最大級の巨大なパステル画」の作品<<グラン・ブーケ(大きな花束)>>を美術館が新規に収蔵した、そのお披露目の展覧会。110年間フランスの城館の食堂の壁に飾れており、これまで一般には公開されていなかった貴重なもの。花瓶に挿した花を非常に鮮烈な色彩で描いた絵だが、「見る人にどこか現実感のない幻想的な雰囲気を与える」ルドンらしさは残っている。
<グラン・ブーケ(大きな花束)>>を見れたのと、岐阜県美術館に行かないでもルドンの作品見れたので、二重にラッキーだった。仕事の疲れの癒やしにもなり、少し幸せな気分だ。ぜひ、東京に行く機会がある人にはお勧め。
注1)オディロン・ルドンOdilon Redon(1840-1916)
注2)<<グラン・ブーケ(大きな花束)>>:パステル画:横163cm縦248cm
※《グラン・ブーケ(大きな花束)》は作品保護のために展示期間に制限を加えており、会期終了後の公開は、2012年9月からを予定
注3)「ルドンとその周辺−夢見る世紀末」展
会期:2012年1月17日(火)から3月4日(日)
主催:
三菱1号館美術館:東京丸の内http://mimt.jp/redon2012/
企画協力:
岐阜県美術館(日本国内でルドン作品を数多く所蔵)
http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/
2012-02-09 12:27 |
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