「この写真は何や?」:偉大な画家の制作現場の再現
ペンキで汚れた板の間、と思うが、絵を描いた有名な画家のアトリエの床に立つ、これで少し納得。「これは本当に絵なのか?」、そんな疑問も生まれるが、美術に革命を起こしたアメリカでもっとも偉大な画家「ジャクソン・ポロック」。生誕100年を記念した展覧会が、名古屋から東京で開催中。
床の平面に広げたキャンバスに絵具をふり注いで、「果てしなく重層する線の絡まり合い」をダイナミックに4方面から描く、オールオーバーなボード絵画。手法をとって「アクションペインテイング」。描く方は「絵の中に居る」それ自身が生命の存在と言う、一方、見る方は都会のジャングルか自然の森林に引き込まれたような「深い空間と心地よいリズム」に不思議な気分になる。

「ピカソを越えた男」:抽象絵画のバックグラウンド
「モダンアートの中心をパリからニューヨークに移した立役者」「アメリカの前衛アート」そんなキャッチフレーズだけでは、よくわからないポロック芸術。
今回の展示会で良かったのは、最初から、突然こんな抽象絵画を書いたのではなく、彼がここに到達するまでの、バックヤードが良くわかって面白かった。
・ もともと、アメリカ先住民インデイアンのシャーマニズムを表現。
・ さらに、メキシコ壁画のシケイロスなど影響と社会的なパワーを受け継ぎ発展。
・ 最後には、キュービズムで抽象絵画の世界を切り拓いたピカソ、その「ピカソを乗り超え」アクションペインテインの手法を実現。
このような流れの中で辿り着いたポロックの世界を理解すると、抽象絵画もその奥が少し見えてくる。
「伝説の人に出会う」:伝説の作品との遭遇
生い立ちも、貧しい移民の家庭で育ち、野菜生産をビジネスに、土地・気候・販路を求め家族で7回も引っ越したことや、アルコール依存症で、44歳事故死で、華やかな時期の短い人生を終えたこと。展覧会場には、ポロックのアトリエ(原寸大モデル)もある。さらにイランから初公開の作品「評価額200億円門外不出」の作品(注2)にも出会える。
これまで名前だけしか知らなかったポロック、伝説の人に会えたような気がする楽しい展覧会だった。

注1)ジャクソン・ポロックJACKSON POLLOCK(1912-1956)
展覧会: http://pollock100.com/
会期:2012年2月10日(金)から5月6日(日)
主催:東京国立近代美術館
注2)<<インデイアンレッドの地の壁画>>1950年テヘラン現代美術館:$250,000,000
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