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2008年08月26日(火)
第二名神高速道路(高槻JCT〜大津JCT)
 今回は大それたテーマを取り上げたいと思います。この国の道路整備のあり方の根本にかかわる問題といっても過言ではない、第二名神高速道路の高槻から大津までの区間です。ここより東(大津から四日市)は既に開通していますし、特に取り上げる必要はないでしょう。高槻より西(神戸JCTまで)の区間についてはまた別途書きたいと思います。

 今回取り上げる区間は、ご存知の方も多いと思いますが、第2回国土幹線自動車道建設会議において、「抜本的見直し区間」に指定された区間です。
  ※標記会議の資料(P20を参照)
 指定については建設推進派、慎重派両者から大きな反発が生じているところです。色々なHPなどを見ても、慎重派の筆頭である猪瀬直樹氏を悪し様に罵る方も多いと思えば、マスコミの論調は「見直し」や「建設凍結」ではなく「建設中止」まで踏み込むべきだというものが大半のようです。

 まず建設慎重派の論拠を述べてみましょう。
  @この区間の一部には既に京滋バイパスが開通しており、
   この第二名神は事実上「第三名神」である。
  A近い将来、第二京阪自動車道が開通し、京滋バイパス
   から大阪市内へのルートが二重化される。
  B車線数を削減(6車線→4車線)したとしても、高槻
   〜大津間で8,000億円以上の費用が必要。それだけの
   費用をかける事業効果はない。(資料P14参照)

 対して建設推進派の意見はどうでしょうか。
  @もともと京滋バイパスは京都市内の混雑解消のための
   ものであり、国土軸の主要な部分を形成する名神高速
   の代替道路とはなりえない。
  A京滋バイパスはその位置づけからして国道1号線(地
   域高規格道路)及び国道478号線(高規格幹線道路)
   であり、いわゆる高速道路(高速自動車国道)ではない。
  B仮に京滋バイパスで代替するとしても、現在の名神高速
   と京滋バイパスの分岐・合流ポイントはスムースな通行
   が難しい。また名神高速の瀬田東JCTから草津JCT
   の間は代替ルートがない。天王山トンネル付近も同様で、
   国の背骨をなす高速道路にも関わらず、このあたりは
   代替ルートが無い。

 大体このような論争になっているかと思います。この両者を比べてみて、私は圧倒的に建設慎重派の意見のほうが説得力があると考えます。
 まず、道路がどういう位置づけであろうがなかろうが、現実にどのように機能できるかが問題なのであり、当初の建設時にローカルなバイパスとして造られたからといって、国土軸の一部を形成出来ないということにはなりません。当然です。道路に気持ちがあるわけではないし、問題はその道路がどこをどう通っており、どの程度の交通量を捌けるのか、ということだけのはずです。

 ならば推進派は上記のBのような論拠を持ってくるでしょう。確かにこれは事実ですし、私も何らかの対策が必要と思います。しかし、8千億円もするこの区間の第二名神を着工するという「大英断」をするぐらいなら、この問題に必要な対策を講じるという「英断」ぐらい、簡単なものでしょう。

 そこで、私は以下の点について対応策を提案したいと思います。

 @ 瀬田東JCTから草津JCTまでの区間を8車線化する。
  (現在6車線)

 @' もしくは@に代えて、京滋バイパスと新名神(大津以東)
  とを直接接続するバイパスを整備する。

 A 大山崎JCT及び瀬田東JCTを改良し、分岐・合流を
  スムースにして、京滋バイパスと名神高速本線との差別
  を完全になくす。(名前も名神高速南コースにするとか)
 
 これでも数百億円くらいは必要かもしれません。でも、必要かどうかわからない道路に8千億円以上かけることに比べたら簡単なことでしょう。実際、第二京阪開通後の交通の流れを考えると、第二名神の着工を急ぐ必要はまったくないと思います。私は無思慮な公共事業悪玉論は大っっ嫌いですが、無駄な投資も嫌いです。最終的に負担するのは利用者・納税者ですから。個人的には猪瀬氏はあんまり好きではありませんが、今回は賛成します。

 例えば、北海道や東北の誰も住んでいないようなところに高速道路造るぐらいなら、都市部の渋滞を解消してほしいとは強く感じます。地方に行けば、2時間3時間ぐらいほとんど停止せずに巡航できる一般国道がありますが、それに平行して高速道路を造っていたりします。ほんとにばかげています。それに比べればこの第二名神ははるかに必要性は高いとは思いますが、いかんせんコストが高すぎます。それに枚方あたりの市街地にどうやって通すのでしょうか?ほとんど地下にするのでしょうか。

 しかし着工の凍結はやむをえない判断だと思いますが、計画の廃止はするべきではありません。もちろんあったほうがいい道路ですし、将来的に必要性が高まることは十分考えられます。そういう意味で、「主要な周辺ネットワークの供用後における交通状況等を見て、改めて事業の着工について判断することとし、それまでは着工しない」という今回の決定は、なるほど妥当であると思います。この区間は長い目でその必要性を考えていきましょう。

2008-08-26 19:04 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 広域 / 高速道路 |
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