今年の冬は寒さが激しく、大阪でも雪が降りました。
そんな季節に良く聞かれるのが「チンパンジーって寒いのにサル団子をつくらないのですか?」という質問です。ニホンザルなどが、よく集まっているので、サル全般がサル団子を作るかのように思われている方が多いようです。
チンパンジーはニホンザルと違って、温かいアフリカに住んでいるので、通常は団子になって暖をとるということはありません。むしろ他人と体が触れ合っている状況は、チンパンジーにとって緊張を強いられ、あまり気持ちの良いものではないものと思われます。人間だって、いくら寒いからといってご近所さんと団子にはなりませんよね。
僕はむしろ、ニホンザルが団子になっている状況で緊張が生まれないのか、どう緊張を抑制しているのか不思議なのですが。。。
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2011年2月12日 22時42分
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バイキングなどに行って大好物を見つけたとき、たくさん食べたい自分と、たくさんとると後ろの人に悪いかもと気にする自分。二通りの自分に葛藤するときがあります。バイキングは大皿に盛られた料理を結果的に見ず知らずの他人と分配することになるため、どうしても意識してしまいます。どうやら人間は未来の事柄に対してとても気を使う動物のようです。
天王寺動物園のチンパンジーを見ていると彼らも私たち人間と同じような感覚を持っているようです。チンパンジーにとって運動場いっぱいにまかれたエサを我先にと拾い集めるエサの時間はバイキングそのもの。我先にと言っても自分より強い個体とかち合うとエサは諦めなければいけませんし、オスは力が強いからと言ってメスの前のエサを全て独占してしまうとメス達から嫌われてしまいます。人間も一緒で社長を社員が押しのけて食べ物は取れませんし、女性の前で男は良い格好をしたいものです。
エサやり一つとってもいろいろな要素が絡んでいるのですが、そんな中でも一番厄介なのは順位の優劣が付いていない個体同士がエサを取り合う場合です。どちらも一つでも多くのエサが欲しいけれど、喧嘩をしてしまっては元も子もない。そのような場合チンパンジーは未来を予知する能力を最大限に活用して対処します。
天王寺動物園ではメスのアップルとオスのレックスが最優位の座を争っていますが、この両者、餌やりの一時間前ぐらいになると頻繁にグルーミングを始めます。オランダで行われた研究によると順位争いをしているチンパンジーはグルーミングをすることで緊張を緩和しているとされています。天王寺のアップルとレックスも緊張緩和を目的としてグルーミングを行っているようなのです。他の個体もエサの前になるとグルーミングの比率が高まる傾向があるように思います。
グルーミングが行われた時(というかグルーミングが見られないときはないのですが)は非常に平和的にえさやりが終了します。未来を予想して争いの元となる緊張を緩和する。暴力的な面が強調される事も多いし実際に暴力的なチンパンジーですが、平和的な面も持っているようです。
そのことに驚くと同時に、人間を見ていても、バイキングや特売の列に並んでいるとき、なんともいえない緊張感が流れることがあります。そんな時、誰からとも無く会話が始まったりすると緊張が緩むときがあります。人間とチンパンジー意外と似ているのかも知れません。
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2009年5月8日 23時43分
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2008年が終わり、2009年がやってきました。
2008年は天王寺のチンパンジーの政権争いが活発になり、群れの中でのオスの役割・メスの役割とは何か実際に行動を見ながら考え続けました。また、動物園の可能性についても議論が広がり、自分は動物園にどのような形で利益を還元する事が出来るのか考えた年でもありました。一年を振り返ると多くの課題を見つけた年ということが出来そうです。
2009年は得た課題を一つ一つ解決していく実行の年にしたいと考えています。幸いにしてチンパンジーの政権争いではおぼろげながら全体像が掴めてきています。産学官で進めているプロジェクトが上手く進めば春頃には動物園にも利益が還元出来る見通しが立ちました。飼育担当者とも連携が進みチンパンジー以外でもエンリッチメントに向けて調査が始まっています。
昨年の漢字は「変」でしたが。個人的には今年こそ「変」革の年にしたいと意気込んでいます。世の中の枠組みが大きく変わって来ている今だからこそ変革のチャンスが来ているのではないでしょうか。おごらず焦らず立ち止まらず、自らのやるべきことを着実に進めていけば変化は自ずと起こると信じています。本年もよろしくお願いいたします。
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2009年1月1日 11時28分
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チンパンジー全般 /
観察者 |
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ヒトに近いって言われるチンパンジー。確かに行動もヒトに近くて面白い。でも誰が誰だか分からない。そんな声を耳にします。そこで以前作った個体識別表をもとに天王寺動物園の担当者の方と一緒に新しい個体識別表を作りました。質問に答えていくだけで個体識別が出来るようになっています。興味のある方は同じ物がチンパンジー舍にも貼ってありますので是非チャレンジしてみてください。上の画像ファイルを印刷していただくこともできます。今後、この識別表を使ってチンパンジーの観察会など出来たらいいなと考えています。
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2008年5月30日 00時33分
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チンパンジー全般 /
動物園 |
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男と女は永遠に分かり合えない。そういわれるほど男と女の感覚には性差があると考えられています。では人間に一番近いチンパンジーではどうなのでしょうか。このことを調べるために天王寺動物園のチンパンジーたちに実験に協力してもらいました。
実験に協力してくれたのは天王寺動物園に暮らすチンパンジーのアップル♀とレックス♂です。このお二人、昨年からリーダーの座を争っており、関係は非常に険悪です。しかし、関係は険悪なものの良く毛づくろいをします。毛づくろいは友好的な場面で見られるとおもわれがちですが、じつは敵対的なもの同士が緊張を緩和するのにも用いられているのです。
では二人はどんな時に毛づくろいをするのでしょうか。時間ごとに調べてみるとエサの時間の前と部屋に帰る前に頻繁に毛づくろいをしていることが分かりました。エサの時間にはごちそうのサトウキビがまかれます。一本でも多く取りたいレックスとアップルは火花を散らし、当然緊張も高まるわけで、その緊張を事前に毛づくろいをすることで緩和しているようです。部屋に帰る前に高まるのも同様の理由で、お腹がすいている中で早く部屋に入って食事をしたいのでどちらが先に入るか緊張が高まるまえにその緩和に動いているものと思われます。
では緊張の要因が無くなると両者の行動は変化するのでしょうか。部屋に帰ることを無くすことは出来ないので、少し意地悪ですが、サトウキビのエサを中止してみました。
するとエサの時間の前の毛づくろいは全く見られなくなってしまいました。緊張の要因が無くなったので当然と言えば当然です。では、もし争っているのがオス同士だったらどうなるのでしょうか?エサに絡めた記録は良く分からないのですが、敵対関係にあるオス同士はエサを与えない状況でも定期的な毛づくろいが見られることが知られています。すなわちオス同士ではエサが無くても緊張を感じるんですね。
このことから、オスはエサ以外の社会的な要因にも緩和しなければならないほどの緊張を感じるけど、メスはエサのとき以外ではそのような緊張を感じないと考えられます。人間でも男と女の感情は異なっていますが、チンパンジーにも同じように感情の性差があるのかもしれません。プライドなどの社会的な関係にこだわるオスとプライドはあんまり関係なくて実際の利益にこだわるメス。なんか人間と似ているなと思ったのは僕だけでしょうか?
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2008年4月28日 14時17分
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覇権争い アップルVSレックス /
チンパンジー全般 |
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メスに囲まれるリッキー
チンパンジーの中にも他者との付き合いが苦手なものがいます。仲間が仲良くグルーミングしていても、なんとなく中に入れなかったり、中に入っても今ひとつ馴染めなかったり、天王寺動物園で暮らすリッキーはそんなチンパンジーです。
リッキーを見ていると、仲良くなろうと勇気をふりしぼって仲間に近づいても、変に遠慮したり、最後の一歩が踏み出せなかったりで、なかなか付き合いはうまく行きません。
しかし、3月になって,リッキーが積極的に他の仲間たちと関わるようになって来ました。以前はチンパンジーの輪の中に入っても一人でいることが多く、仲間が移動してもついて行こうとはしなかったリッキーがこのごろ少しずつ仲間と行動をともにするようになっています。それとともにオスとしての自覚も芽生えて来たらしく、メス同士で争いが起こると毛を逆立てて仲裁に出向くようになりました。
そんなリッキー認めはじめたのか、メスたちもリッキーに少しずつ近づきはじめ、挨拶をしたりお世辞を使いはじめています。まだまだ、チンパンジーとの付き合いには難があるリッキーですが、立派な男になるべく一歩ずつ歩みはじめたようです。
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2008年3月19日 22時12分
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リッキー /
チンパンジー全般 /
観察者 |
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チンパンジーの個体識別表を作ってみました。とりあえず、今回は火曜日・木曜日・土曜日に出ているリッキー群の個体識別表です。こんなの分からない、ココが分かりにくい、などご意見がありましたらコメント欄にお願いします。
ダウンロードして印刷することも出来ますので個体識別表片手にチンパンジーをご覧になってみてはいかがでしょうか?いままでチンパンジーとしか見えていなかったものが、個体識別が出来ると各個体ごとの性格が見えて来ます。
少し内気なリッキー君・最近メタボなアップル母さん・やんちゃなレモンちゃん・マイペースなプテリばあちゃん・偉そうに振る舞うけど実は気が小さいミナミちゃん、などチンパンジーは個性豊かな生き物です。個体識別をして各チンパンジーの性格まで観察出来ると楽しいと思いますので、一度使ってみてください。なお展示パターンは動物園の都合により変わることがあります。この識別表は個人が作成したもので、天王寺動物園とは関係ありません。
識別表の製作には「動物園でお散歩」の管理人さんなどいろいろな方にお世話になりました。本当にありがとうございました。
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2008年1月8日 20時28分
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チンパンジー全般 |
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新年あけましておめでとうございます。2007年は色々な方に出会い、お世話になった一年でした。天王寺のチンパンジーたちの関係にも変化があり、若オスのレックスの成長、それに伴うリーダー:アップルの影響力低下、今年はチンパンジーたちの勢力図も大きく変化するかもしれません。その変化をどうにかデータとしてあらわせないものかと試行錯誤する毎日になりそうです。
新年の一枚目の写真は幸せそうに笑っているレモンの写真です。悲しいニュースが多い今日この頃ですが、2008年が皆さんにとって良い年でありますように。どうか本年もよろしくお願いいたします。
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2008年1月1日 11時12分
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観察者 /
チンパンジー全般 |
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ある日の昼下がり、チンパンジーの運動場で殺害事件が起こりました。この事件、目撃情報によりミナミとレモンの犯行であることが断定されています。そして不運にも被害者にあったのは運動場を通りかかったクマゼミです。
運動場にとまっていたクマゼミを捕らえたミナミは、鳴き声が面白いのか、羽が動くのが面白いのか、羽を持って振り回したり指でつついてみたり拷問を開始しました。そこにレモンも途中参加して拷問に加わります。
その様子は見ているだけで残酷で、クマゼミは羽をもぎ取られ、足もとられた状態で運動場に息も絶え絶え放置されてしまいました。一部始終を見ていてチンパンジーって恐ろしいなと思ってしまったほどです。
このことを、飼育担当者に話したら、意外な答えが返って来ました。「あいつら(チンパンジーは)セミが生きてるって認識してないねん。おもちゃとおんなじ感覚や。だから残酷でもなんでもない」。
この話を聞いたとき、はっと思い、自分が人間の感覚でチンパンジーを見ていたんだと反省しました。言われてみると、おもちゃを振り回したって残酷でもなんでもないし、遊びの一種だと考えることができます。
しかし、一方では、チンパンジーは仲間気持ちに共感し、苦痛に同情できる高い知能や豊かな社会性を持つ動物でもあるのです。
人間でも残虐に人を殺します。そして殺人者の中には人のことを生きていると命があると感じていない殺人者もいるようです。私たちやチンパンジーは相手が生きていることをどのようにして認識するのでしょうか。今回の出来事を見てそんなことを考えました。
天王寺のアップルレモン親子 母親は子供を大切にする
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2007年8月9日 10時55分
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ミナミ /
チンパンジー全般 /
レモン |
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ルール違反をしたリッキー(左)をプテリ(右)が追いかける
11時半のチンパンジーのおやつの時間、その日のメニューはおいしそうなブドウでした。ブドウが大好きなリッキーは色めき立ち一生懸命ブドウを集めてまわります。大量にブドウを集めたリッキー君、食べるのも早く、あっという間にブドウは無くなってしまいました。まだ食べ足りないリッキーは辺りを物色。ブドウは落ちていないけど、他のチンパンジーの手元にはブドウが残っています。
人間でも一緒ですが、チンパンジーの世界でも横取りはルール違反です。しかし、リッキー君はブドウの誘惑に負けてあえなく横取りに走ってしまいました。最初に被害にあったのは一番順位が下のミナミおばさん。ブドウを取り上げられたミナミは金切り声をあげて抗議しますが、近くにいたアップルやプテリは知らん顔。ミナミは日頃から仲間のチンパンジーと仲良くしていなかったため困っていても無視をされてしまったようです。
調子に乗ったリッキーがつぎに目をつけたのはプテリばあさんのブドウ。しかし、プテリばあさんはみんなの人気者です。プテリが抗議の声を上げると、仲良しのアップルが駆けつけ、プテリと二人でリッキーに猛抗議するという事態になりました。リッキーは力ずくで押さえ込もうとしますが、興奮した女性陣に押され、悲鳴を上げて逃げ出しました。その後をプテリーアップル連合軍が追いかけ、チンパンジー舍は大騒動に。
結果はプテリとアップルの圧勝で、ルール違反をしたリッキーは左手を噛まれ出血すると言う事態になりました。こんなチンパンジー社会を見ていると人間と似ているなぁと思ってしまいます。人間だって日頃から付き合いの悪い人には冷たかったりします。僕も気をつけなければ・・・。
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2007年7月8日 23時39分
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観客通路を見上げるミナミ
都会の真ん中、天王寺動物園には7頭のチンパンジーが暮らしています。7頭いれば7通りの性格があるわけで、その中には性格の悪いチンパンジーも存在します。天王寺にいるミナミは人間に物を投げてきたり、プテリに嫌がらせしたり、少し性格がひん曲がったチンパンジーです。
でもね、人間でも一緒ですが、性格を悪くなりたくて悪くなるチンパンジーなんていません。性格がひん曲がったのは、それなりの理由があるんです。
ミナミの場合、生まれた時にお母さんが育児拒否をしたため、人間に育てられました。そのため、母親の温かさ、愛情、などを知りません。
チンパンジーの群れの中に入っても、母親からチンパンジーのルールを教えられていないミナミは、チンパンジー式の挨拶やコミュニケーションなどが出来ず、大人のチンパンジーからいびられたり、いじめられたり。
いじめられても、お母さんがいないミナミには、飛び込む胸も隠れる背中も存在しません。5歳や6歳になって、もう一人で暮らせるといっても、精神的な支えとしての母親は必要です。母親がいない事で、ミナミはどれだけ辛い思いをしたのでしょう。
日本にはミナミのような辛い過去を持ったチンパンジーがたくさんいます。天王寺で言うと、ミナミ・リッキー・ミツコなどです。人工保育のチンパンジーたちは、いびられ、虐められ、自分の存在に悩みながらも一生懸命生きています。性格が悪いと言っても彼らに罪はないのです。
ミナミ、22歳。性格は曲がってしまいましたが、辛い体験にも負けず、一生懸命生きています。
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2006年12月27日 09時39分
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枝をくわえて歩くミツコ
天王寺動物園では、おやつの時間にサトウキビがまかれ、チンパンジーが争奪戦を繰り広げています。チンパンジーにも序列があり、おやつの時間にも順位の低い個体はサトウキビを手に入れる事が出来ません。
天王寺で順位が一番下のミツコは、いつもサトウキビにありつけませんでした。自分の近くにサトウキビが落ちていても拾って食べようものなら順位の高いアップル母ちゃんに攻撃され横取りされてしまいます。
でも、サトウキビは食べたい!!ミツコは考えました。
金曜日の事、自分の近くに落ちたサトウキビにミツコは知らんふり。本当は気づいているんだけど、まるで何もなかったように振る舞います。ミツコの反応を見たアップルは、「ミツコの近くのサトウキビは誰かに取られたんだな、じゃあとりにいっても意味ないわ」と諦めて違う場所にエサを探しに行ってしまいました。
アップルが見えなくなるとミツコはこっそり目星を付けていたサトウキビを持ってアップルから見えない場所へ移動しておいしそうに食べていました。
オランダの動物園などで報告がある事は知っていましたが、実際に見たのは初めてでした。
ミツコの行動はアップルが何を考えているのかを推測して、アップルを欺いた事になります。相手を欺くためには、相手が何を思い、何を考えているのかという他者の心を理解しなければなりません。チンパンジーは相手の悲しみや喜びまでもを共有する事が出来るのだろうか?彼らの高い能力を知れば知るほどチンパンジーの不思議な部分が見えてきます。今まで、チンパンジーを分かったつもりになって思い上がっていたのだと反省する毎日です。
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2006年12月25日 22時06分
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周りにいる人によって言うことが変わる困った人がいます。こんな困った奴、チンパンジーにもいるんです。
チンパンジーのコミュニケーションで重要な位置を占めるのが毛づくろい。この毛づくろいを観察しているとさまざまな関係が浮き彫りになってきます。
まず、毛づくろいの方向。つまり毛づくろいのやり手と受け手。一方的に相手を毛づくろいすることもあれば、同時に2人で毛づくろいすることもあります。
この毛づくろいの方向を見ていると、順位の低い個体は上位の個体によく毛づくろいをしてお世辞を使っています。でもお世辞を使っても上位の個体は毛づくろいを返してくれるとは限らないのが悲しいところ。
ミナミとプテリの毛づくろいを観察していると面白いことに気づきました。普段のミナミは一方的にプテリに毛づくろいをさせて自分はプテリにお返しの毛づくろいをすることは稀です。ところが、近くにアップルがいるとプテリに毛づくろいを返しているんです。アップルが遠ざかると、またプテリに威張って毛づくろいをさせています。
これは、ミナミの思惑の中に、アップルとプテリは仲がいいからアップルの目の前でプテリを邪険にあつかうのは良くないという発想が働いたものと予想されます。
う〜ん。こんな人間いるよな。チンパンジーもこんなことするんです。動物園にきたらこんなところも観察してみてください。
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2006年10月6日 12時50分
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先週の金曜日はアップルとレモン親子がお休み。ミツコとレックスの2頭だけでした。アップルがいないせいか運動場の様子が少し違います。ミツコとレックスの仲が良くなっているようなのです。
普段、ミツコとレックスはアップルが見張っているため、仲良くできません。二人が徒党を組んで自分に立ち向かってくると面倒なので、アップルは二人を仲良くさせないよう目を光らせているのです。
金曜はアップルおばさんがいなかったため、二人は仲良く毛づくろいをしたり一緒に行動したり、普段とは違う動きを見せていました。いつもは一人でアップルに気を使っているミツコも心なしか楽しそうに見えます。
主導権争いを続けるアップルとレックスの間でミツコはどっちつかずの態度を守り続けていましたが、今日の様子やこれまでの様子を見ていると、少しレックスの方に気持ちが傾いているようにも見えます。
もしかすると、主導権獲得レースにおいてミツコが大きなカギを握っているのかもしれません。
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2006年10月1日 22時12分
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「ほら、よく見てみ。ご先祖様やで・・・」チンパンジー舎にいるとこんな会話が聞こえてきます。この会話、チンパンジーが聞いたら激怒すること間違いなしです。
人間とチンパンジーは共通の「ご先祖様」からそれぞれ別に進化をしたことは有名です。ご先祖様から人間は長い年月を経て進化し現在の私たちがあります。これはチンパンジーも同じことで、彼らもご先祖様から進化して今のチンパンジーがいるのです。
だから、チンパンジーは私たちの「ご先祖様」ではなく「親戚」にあたります。これからは「ご先祖様」ではなく「親戚」と呼んでくださいね。
私たちの親戚。チンパンジーを調べることによって、「人間らしさ」や「人間の起源」を探ろうとしている人たちがたくさんいます。
チンパンジーと人間が両方持っている特徴はチンパンジーと人間の「ご先祖様が」もっていたであろう特長であることが予想できます。これは「人類の起源」につながります。
逆に、人間がもっているけどチンパンジーがもっていない特徴は「ご先祖様」から分かれてから人間だけが獲得してきた特徴、すなわち「人間らしさ」につながると考えられます。
動物園に来たら皆さんが研究者です。チンパンジーを詳しく観察して、新しい事実を発見してください。何か分かったら、こっそり教えてくださいね。
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2006年9月28日 18時49分
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激怒したアップルがレックスを追う
最近、力をつけて自信満々のレックス。金曜日は「天王寺の影の権力者」アップル母ちゃんに挑戦。
朝アップルが運動場に出てくる時に「オレ様に従え!!」とアップルの部屋の出口を封鎖。毛を逆立てて足を踏み鳴らしてアップルに挑みます。一瞬躊躇したアップル母ちゃんも「なにを若造が!!」とレックスを蹴散らしにかかります。
以前なら、アップル母さんの圧勝で事態は終息に向かったのですが・・・なんとレックスがアップルに反撃。天王寺チンパンジー舎の主導権を争う大喧嘩に発展しまし。
喧嘩の内容は、まだまだアップルが押してはいるものの、レックスの力のつけようは目を見張るものがあります。
チンパンジーの群れは本来、雄が率いていくもの。そういった意味ではレックスの台頭は望ましいのですが、なにしろ青いレックス君、まだまだ経験不足で、なんでも力で解決しようとしてしまいます。
そんな暴君レックスを抑えられるのはアップル母さんだけ。そのアップルの力すらレックスは追い越そうとしています。
暴走するレックスをどのように止めるか。天王寺のチンパンジーたちは頭を悩ませています。
昨日の出来事

レックスを引き摺り下ろそうとするアップル

レックスはパンチで反撃
まだまだ負けません。と意気込んでは見たものの・・・

疲労の色は隠せないアップル母ちゃん。
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2006年9月16日 17時29分
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土曜日のこと。大親友のプテリとアップルの様子が何だか変です。朝から挨拶もしませんし、恒例の毛づくろいも見られません。どうしたんでしょう?
あれれ?と思っていると、ミナミがアップルの所へやってきて毛づくろいをはじめました。
実はプテリとアップル、最近、仲が悪いんだそうです。屋内で喧嘩したり、屋外でも火花を散らせたり。少々、深刻なようです。
原因は不明ですが、僕はレモンが原因であると予想しています。最近のレモンはアップルから離れて色んな所で余計なことをしています。レモンはまだまだ子ども。大概の悪さなら許されますが、大きくなるにつれてやってはいけないことも増えてきます。
レモンはプテリの餌を横取りしたり。まさに、やってはいけないことを繰り返していました。おとなしいプテリ、最初は多めに見ていましたが、このごろは激しく怒るようになりました。怒られたレモンはと言うと、身軽にプテリをかわしアップルの背中へ。アップルはというとプテリに謝るどころか知らん顔。本来ならレモンはプテリや他の雌たちに捕まって、大人の洗礼を受けるのでしょうが、何しろ母親が第一位メスのアップル。皆が遠慮してプテリは思い通りになりません。アップルも力が強いことを盾にプテリへの謝罪をしません。プテリはそこら辺が気に入らないのでしょう。
この動きを第三者が見ると、悪いのは明らかにアップル・レモン親子です。でも、結果的には要領の悪いプテリが孤立。アップルはプテリと仲が悪いミナミと手を組んで間接的にプテリに圧力をかけています。ここら辺は人間と似ているような、いないような・・・。
アップルとプテリの争いに乗じて順位アップを狙っているのがミナミ。一生懸命アップルに毛づくろいをして媚を売っています。でも、そんなにチンパンジー社会は甘くないわけで、あまり相手にされません。
チンパンジー仲間の前では、プテリ相手に強気に振舞うアップルも、夕方には、こっそりプテリと毛づくろい。仲直りするのも時間の問題かもしれません。プテリとアップルが仲良くしているのかどうかは動物園で確かめてください。プテリは火曜・木曜・土曜にでています。
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2006年6月12日 00時23分
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亜種間雑種。聞きなれない言葉ですが、日本にいるチンパンジーにとって非常に大きな問題です。
そもそも、チンパンジーはアフリカで暮らしていました。アフリカにあるチンパンジーの暮らす地域は4つ。彼らは4つの地域に分かれて、それえぞれが独自に子孫を残してきました。最近になって、チンパンジーは4つの地域ごとに微妙に異なった種類であることが分かってきました。
違いがあったとはいえ姿形は4種類とも似ており、それらの違いを長い間見つけることができませんでした。そのため、動物園でも一緒に飼育されていました。
長い飼育の歴史の中で、違う種類同士が子孫を残し、亜種間雑種のチンパンジーが誕生しました。
現在の動物園の役割として、種の保存。すなわち、野生で生息数が減っているチンパンジーなどの動物の生息数を維持し、もし野生個体が絶滅した場合、動物園の個体を野生復帰させることが議論されています。そのためには各地に元からいた種類のチンパンジーを復帰させる必要があります。そうなると亜種の管理が必要になるというのが亜種間雑種の問題です。
僕自身の意見としては、亜種管理は仕方がないのかと思うところもあります。でも、もし知っているチンパンジーが亜種間雑種であった場合、僕には「お前は雑種だから断種手術をする」などということは言えません。大きな流れから見ると、そんな単純な問題ではないのでしょうが、そんな問題であるとも思う今日この頃です。
*出来るだけ分かりやすく書こうと思い、種類という表現を使いました。専門的に言うと不適切である可能性があります。
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2006年5月16日 11時51分
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チンパンジーに手袋がプレゼントされました。レックスは恐る恐るはめてみます。でも、抜けなくなって少しびっくり(写真)。アップルは少し小さめの手袋を器用にはめていました。チンパンジーの手には少し小さすぎたようです。「もう少しぴったりの手袋はないのかしら?」。
その後の手袋の運命は・・・。齧られたり、レモンとアップルの遊び道具になって、最後には水につけられてお客さんの方へヒョイ。そして、お客さんの頭に命中!!お客さんもチンパンジーも大喜び。大当たりのお客さんも笑って許してくれました。

どう?似合う?でも抜けないんだなぁ・・・

水に浸して・・・その後、手袋はお客さんの方へ
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2006年5月4日 07時40分
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チンパンジーたちの「おやつタイム」は11:30と13:30分です。飼育担当者が屋根の上から細かく切ったくだものや野菜を運動場にまいている光景をご覧になった方も多いことでしょう。
しかし、それだけではありません。写真でレモンが足でつかんでいるのはドンコロスという麻袋です。このドンコロスも「おやつタイム」にチンパンジーにプレゼントされます。
レモンはドンコロスを使って色々な遊びを考案しました。マントのようにかぶってスーパーマンのように走ってみたり、顔にかぶって下に飛び降りてみたり(危ないぞ)、一人遊びに飽きたら大人をドンコロスで叩いて遊びに誘います。
チンパンジーが餌を食べ終わったからって違う所へ行くのではなく、もう少し、よく見てみてください。
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2006年5月3日 06時53分
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写真:あら意外と重いのね
日曜日、チンパンジーたちの運動場にはタイヤが置かれていました。最初に見つけたアップルは、少し警戒。臭いをかいで、少しかじって・・・しばらくすると安心したのか運び始めました。さすがはチンパンジー、推定数10キロのタイヤを片手で軽々と運んでいます。まあ、それはいいんですけど、転がしたら楽なのに。
お前ら転がすと言う発想はないのか?と思っていたらレックスが転がし始めました。それを見たアップルも・・・。タイヤ転がす文化はどんどん広がっていきます。
想像力豊かなチンパンジーのこと、これからもタイヤを使った独創的な遊びを考案してくれることでしょう。動物園に来た時は運動場にある大きなタイヤに注目です。

転がしたら楽だよ

なるほど、こうしたら楽なのね
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2006年5月2日 18時42分
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満員電車の中、FMを聴いているとタイトルの曲が流れていました。愛を下さい oh... 愛を下さい ZOO♪という歌詞を聴いただけで元気が出ました。
そうなんです、動物園は今、愛でいっぱいです。チンパンジー親子の暖かい愛情に触れるのもよし、鳥の楽園で「マガモ親子の保父さん」を探すもよし。そのほかにも動物園には魅力がいっぱい。久しぶりに、童心に帰って動物園に来て見ませんか?
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2006年4月28日 06時38分
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開園直後にチンパンジー舎に来ると、チンパンジーが食事をしています。何となく毎回見ている食事風景ですが、おもしろいことに気づきました。それは、バナナの食べ方。
人間でも、おいしい物を最後までとっておくタイプと、最初に食べるタイプ、一緒にバランスよく食べるタイプと、色々な人がいますよね。
チンパンジーでもバナナの食べ方一つ見ても個性的です。天王寺で言うとバナナの皮をむいて食べるのがプテリとリッキーです。プテリは中身を食べてから皮を食べる。おいしいものは最初からのタイプ。リッキーはむいた皮を先に食べて中身はとっておくタイプです。
それに対してアップルとレモンは皮ごと中身と一緒に食べます。バランスよく食べるタイプと言えるのでしょうか?親子同士で似ているのは面白いですね。

プテリは皮をむいて中身から

リッキーは皮から

アップルはワイルドに丸ごと(レモンも)
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2006年4月27日 07時03分
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チンパンジーの観察をしていると「うわっゴリラや!!」「ちゃうよオランウータンやって!」「あのチンパンジーかわいいなぁ」???何ともいえない会話に遭遇することがあります。
お客さんは「黒いサル=ゴリラ」「大きいサル=オランウータンもしくはゴリラ」「(パン君みたいな)小さな子供チンパンジー=チンパンジー」そんな認識を持っているようです。
お客さんの発想でいくと、「アップルはゴリラ」「レモンはチンパンジー」「ミナミはオランウータン」ということになるらしいです。
アップルがレモンに授乳しているのを見て「ゴリラがチンパンジーにおっぱいやってる」そんな声が聞こえたときにはびっくりしました。ゴリラがチンパンジーを産む。恐ろしい時代になったもんですな。
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2006年4月17日 14時42分
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見解の違いは時に争いの火種になることがある。
昨日のチンパンジーの餌の時間に事件は起こった。餌であるミカンを集めていたレックスがアップルに怒られたのだ。
では、なぜアップルは怒り、レックスは怒られたのだろうか?検証の結果、原因は両者の見識の違いにあることが判明した。
アップルは「レックスは自分よりも順位が下である。だから、餌は自分がとった後、あまった餌をレックスがとるべきである。自分より先にレックスが餌をとるなど許せない」と証言している。それに対して、レックスは「餌は地面にあったものでアップルの持ち物を横取りしたわけではない。なぜ怒られるのか理解に苦しむ」と抗議の姿勢を崩していない。
これまでも、同様の事件は多く起こっていたが、レックスは順位が低いためアップルの主張に甘んじてきた。今回は力を付けて来たレックスがアップルへの攻勢をかける格好となっている。
対するアップルは、レックスの力を付けてきたことに対して焦りの色を隠しきれない。今回も怒りはしたが恒例のレックスへの攻撃は見送った。
チンパンジーは体格的にもオスの方が強く、数年後にはレックスとアップルの順位は逆転することが予想される。レックスはどう攻勢をかけ、アップルは受けて立つのか。天王寺のチンパンジーから目が離せない。
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2006年4月17日 14時23分
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相変わらず片思いが続くレックス。求愛しても、求愛しても、アップルには受け入れられません。まだ子育て中なので当然と言えば当然なのですが・・・。
それでも、レックスはアップルを毛づくろいしたり、性皮の点検をしたり、恋を成就させるための準備に余念がありません。
そんなレックスとアップルの関係が気に入らないのがレモン。二人が毛づくろいしていると一人放っておかれてしまいます。レックスの努力を知る由もなく、レモンはレックスの毛づくろいを妨害。そのうち、父と娘でアップルの取り合いが起こるかも知れませんね。
アップルが子作りできる状態になるには、あと一年ほどかかりそうです。レックスの努力は続きます。
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2006年3月25日 16時10分
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チンパンジー舎にある一つの岩。その岩をめぐって激しい競争が巻き起こされることをご存知ですか。
実はこの岩、人工アリ塚。裏に扉がついていて中にジュースが入っています。チンパンジー達はこのジュースが大好き。みんな飲みたくて仕方がありません。
でも岩には直径3センチの穴が数箇所空いているだけ。普通には飲めません。ここは頭のいいチンパンジー、穴に枝を突っ込んで枝についたジュースをなめることで問題を解決。この方法はアップルから皆に伝授されました。
問題を解決したのはいいけれど、岩は小さいので一度になめることが出来るのは一人。朝のチンパンジー舎にはジュースなめの順番待ちの列が出来ています。列を覗いて見ると、やはり一番にジュースをなめているのは順位の高いアップル。その後ろにプテリ、ミナミが構えています。この順番を守らないと攻撃され仲間はずれにされます。チンパンジー社会も厳しいですね。
ちなみにレモンまだ子どもなので誰の横でなめても大目に見られます。
皆さんも天王寺でチンパンジーの社会見学をしてみませんか。今日と明日はジュースが入っているはずです。
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2006年2月25日 07時53分
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いきなり問題から始まりました。この写真、日曜日に撮りました。アップルさんです。さて問題です。アップルがしている表情は何を表しているでしょうか?回答はコメント欄に・・・。
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2006年2月21日 06時24分
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リンク欄のチンパンジー住人紹介に各個体の識別ポイントを追加しました。
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2006年2月17日 07時31分
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レックスとレモンは良き遊び友達。運動場でもしょっちゅう遊んでいます。レモンがレックスを誘うのがほとんどですが、その逆も・・・。レックスもまだ遊びたい年頃のようです。
レックスは大きな体をした若者。レモンは2歳の子ども。二人の間には大きな体格差があります。二人が本気で遊んでも遊びは成立しません。
皆さんなら、どうされますか?チンパンジーなら力の強い方が弱い方にあわせて遊びます。追いかけっこをしていても、レックスはレモンを気遣いながらレモンの体力に合わせて遊びます。
「相手に合わせる」その作業をするためには、自分と相手が違う存在であるということを認識し、相手を尊重しなければなりません。
違いを認め、尊重する。人間がなかなか出来ないことをチンパンジーは当然のように行っています。そこには「自分さえ良ければいい」という主張は存在しません。人間がチンパンジーから学ぶこともたくさんあるはずです。皆さんも、そんな素敵なチンパンジー社会を見に来てくださいね。天王寺動物園で待っています。
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2006年2月13日 08時50分
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今日は、眠たくなるような温かい一日でした。チンパンジーも、あっちで「ふゎ〜」こっちで「ふゎ〜あ」、皆さんあくびが止まりません。ちなみに写真の主はアップルです。
ここでちょっとアップルの口の中に注目。歯が生えているのが見えます。チンパンジーの歯はまず28本の乳歯が生えて、それが永久歯に変わります。最後に親知らずが4本生えて完成。32本の歯が出揃います。もうお気づきですね?そうです、人間と一緒なんです。これは、彼らが私たちと共通の祖先を持つ証拠でもあります。
でも違う所を一つ。チンパンジーは歯磨きが出来ません。虫歯や病気の原因にもなりますので、餌は絶対にやらないでください。
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2006年2月11日 20時51分
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最近、レモンは母親のアップルから離れて小冒険をするようになりました。そんなレモンをアップルは温かく見守っています。
冒険中のレモンと、それを見守っているアップルを見ていると「見つめ合う」という関係がとっても大切なものに見えてきます。
冒険するようになったとはいえ、レモンは母親から離れた世界への不安がいっぱい。一人で行くのは怖いけれど、お母さんが見守ってくれているから冒険できる。そんな微笑ましいやり取りが、今、チンパンジー村では見ることが出来ます。
レモンはお母さんのアップルを見失うと、うろたえてそこらじゅうを探し回ります。木の枝につまづいたり、岩に足を引っ掛けたり、顔はかなり焦っています。お母さんを見つけると、そばにぴったり。「ちゃんと見守っていてよね」とでも言っているようです。アップルも「ごめんごめん」と言った感じでレモンを胸に抱いて毛づくろいをしてやります。
少しずつではありますが、レモンはひとり立ちに向けて準備を始めました。
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2006年2月2日 20時42分
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日本には56施設に355人のチンパンジーが暮らしています。今日紹介するのは::林原類人猿研究センター:Great Ape Research Institute::のナツキさんです。
写真は、昨年の12月に伺ったときに撮ったものです。今は、だいぶ大きくなっているそうです。ナツキさんの成長は林原類人猿研究センターのホームページで紹介されています。
皆さん、ナツキに浮気しても、レモンに戻ってきてくださいね。
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2006年1月23日 22時58分
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チンパンジー舎に来てレモンを見たお客さんは良く「パン君や」と叫びます。天王寺にいるのはレモン!あれでも結構人気者なんです!それに、女の子なんですよ!
ところで皆さん、かの有名なパン君ですが、彼の未来をご存知ですか?
チンパンジーという動物は群れをつくり独自の社会を形成して生活をしています。その生活様式の一部は天王寺でもご覧いただけますが、人間のそれとはかけ離れたものです。パン君はというと人間のように服を着せられ、無理やり二足歩行をさせられ、いわば(チンパンジーであるのに)人間のようにふるまうように調教されています。
チンパンジーはチンパンジーであって人間ではありません。パン君も今こそスターですが、大人のチンパンジーの握力は200キロとも言われています。ショーに出されるチンパンジーは子どもの時だけしか使えません。パン君だって数年すると舞台を降りることになるでしょう。そうなると彼に待っているのは檻の中での一人ぼっちの生活と、自分は人間なのか?チンパンジーなのか?と言う心の葛藤です。
人間に近いチンパンジーが服を着て人間のように振舞うのは可愛いものです。でも、考えて欲しいのです。パン君にとって今の生活は幸せですか?その答えは、パン君とレモンの表情を比べればあきらかでしょう。
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2006年1月21日 06時45分
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朝のチンパンジー舎からは「フフォーフフォーフフォーフフフフッハー・・・・バンバン・・ドシン」とかいう音が聞こえてきます。これ、リッキーの仕業です。
チンパンジーのオスは自分が優位に立っていることを示すためにディスプレイというものをやります。まずフフォーと声を出しながら毛を逆立てて足を踏み鳴らします。次に興奮が最高潮に達すると突進!ロープを揺らし、マンホールのふたを思いっきり踏みつけて、地下通路のガラスに飛び蹴り!運動場の中を思いっきり暴れまわります。
今では慣れたものの、これ、かなり怖いです。リッキーが通路にいた僕に向かって跳ねたときは思わず後ずさりしてしまいました。その後、リッキーが僕に勝ち誇った表情をしていたのは言うまでもありません。
レックスは・・・まだまだ経験不足。ディスプレイもしますが、迫力ないですね。アップルが怖いんでしょうね。
動物園でリッキーのディスプレイを目撃してみませんか(冬の動物園はお客さんが少ないので独り占めですよ)?リッキーが出ているのは火・木・土曜日です。
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2006年1月18日 12時40分
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木登りがとっても上手なチンパンジー。けれども、彼らにだって失敗はあります。ある雨の日でした、アップルが丸太の上を歩いていてタイヤに足をかけた瞬間にツルン。足を滑らせました。でも、さすがはチンパンジー、落ちたとはいえ見事な着地。顔はかなり焦っていたのですが、「何もなかったのよ」とでも言いたげな表情で歩き出しました。なんか、その姿が、転びそうになったけど何もなかったかのようにふるまう人間に似ていて一人で笑っていました。それにしても、アップル、少し太りすぎと違う?
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2006年1月17日 12時47分
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あっちでゴホン、こっちでジュルン。チンパンジーたちにも風邪の季節がやってきました。先週行った時はリッキーがジュルジュルいってたのですが、今日はレモンとプテリの調子が良くないようです。そのため、レモンとアップルとプテリは屋内展示場で静養です。今日、動物園に来られた方は、あのガラス張りの部屋で母親・子ども・祖母の三世代の同居がご覧になられたことと思います。
風邪を引いているとはいえ、レモンは元気なもので、ガラス越しに来園者の方に近寄ってみたり、鼻水をたらしながら忙しく動き回っていました。屋外展示場で活発に動き回るレモンも可愛いですが、数十センチ先でチョコンと座っているレモンも可愛いですよ。
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2006年1月14日 16時52分
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あまり意識はされませんが、私たちは複雑な社会関係のなかで生活しています。例えば、次郎さんと太郎さんは仲がいいので太郎さんの前で次郎さんの悪口は言ってはいけないなと(頭の中で)考える。実際の社会では、もっと複雑な関係ばかり。
この関係、チンパンジーにもあるんです。天王寺では、ミナミは自分はプテリより順位が上だと思っていて、時々プテリをいじめる。ところが、アップルにしてみればミナミよりプテリの方が大事な存在。当然、プテリとミナミが喧嘩をしているとプテリに加勢します。プテリよりは力が強いミナミでも、アップルとプテリが組んでしまうとどうしようもありません。ミナミはプテリをいじめている時にもアップルの動きをチラチラ。その動きは小学生の「いじめっ子」そのものです。プテリもミナミが近づいてくるとアップルに近づいてミナミを遠ざけます。
ミナミにしてもプテリとアップルの仲が相当気に入らないらしく、最近、アップルに必死に取り入ろうとしていますが・・・結果は芳しくないようで・・・。動物園でチンパンジーたちの駆け引きを観察してみるのもおもしろいですよ。ちなみに、開園直後と収容前、餌の時間がお勧めです。
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2006年1月13日 14時37分
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チンパンジー舎の通路に「チンパンジーの表情」を紹介する看板があります。それを見たお客さんの反応は・・・「攻撃的な顔って普通」とか「恐れの表情の方が怖いし」などであり、あまり良く理解されていません。その理由として考えられることは、恐れの表情をしたチンパンジーは歯をむき出しにするので、犬が怒った時の表情に似てないともいえない。また、看板では攻撃的な顔が生々しく紹介できてない。というところが挙げられると思います。
なにはともあれ、百聞は一見にしかず。皆さん、写真でご覧ください。お客さんが多かったので上手く撮れませんでしたが雰囲気は感じていただけると思います。ちなみに右側が攻撃的な顔でレックスに突進するアップル。左がアップルに攻撃されて恐れの表情をするレックスです。攻撃される側のレックスは歯をむき出しにしているのが確認できるでしょうか?放り出された食べかけのバナナがレックスのおびえ様を示していますね。
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2006年1月2日 18時43分
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現在、天王寺のチンパンジーの年長は25歳のアップルです。25歳と聞いたお客さんは「お年寄りやなぁ」なんて言っていますが、チンパンジーの寿命は野生下で50年近くもあると言われており、飼育下ではもっと伸びることが予想されています。すなわちアップルの25歳という年齢はまだ人生?の折り返し点を過ぎたばかりと言うことになります。遺伝子的には人間との差が1.2パーセントしかないチンパンジー。人間と同様に寿命が長いのも当然と言えるのかもしれません。
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2005年12月30日 10時15分
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皆さん、チンパンジーの運動能力をご存知ですか?お客さんの話を聞いていると「チンパンジーより俺の方が強いわ」なんて話もちらほら聞こえてきますが、それは大きな間違いです。大人のチンパンジーの握力は200キロ少々。大人の男性の握力の5倍程度の力を持ち合わせています。どうですか?この話を聞いても勝負する気になりますか?
今、やんちゃ盛りの子どもチンパンジーのレモンですら大人の男性と同等もしくは上の握力を備えています。見ていて楽しいチンパンジーですが動物園では猛獣扱いされています。「キャー可愛い。連れて帰りたい」なんて言われているレモンも数年後には凄まじい握力の持ち主になります。
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2005年12月21日 23時38分
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最近、母親のアップルから離れて遊ぶことが多くなった。7月21に人工アリ塚でのジュースなめに成功し、10月30日には道具の製作にも成功する。日がたつごとに進化している。父親のレックスと良く遊んでいる。
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2005年11月10日 17時29分
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レモン /
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