2011年06月27日(月)
「びざん」と「のばる」・・・進化するRFS20mm機関砲
かなり前のことになるが、4月末に2隻の高速巡視船が海上保安庁に引き渡された。

「びざん」と「のばる」である。

海保巡視船2隻 下関で引き渡し式

海上保安庁の巡視船「びざん」「のばる」の引き渡し式が26日、下関市東大和町の三菱重工下関造船所大和町工場であった。

 両船はともに180トン型巡視船で、全長約46メートル、総トン数約195トン。ウオータージェット方式の推進装置で速力は35ノット以上。操縦性能や捜索監視能力などを向上させた。2009年に建造が始まり、建造費は1隻約21億円。

 引き渡し式には両船の乗組員や第7管区海上保安本部の幹部らが出席。同本部の一藁勝本部長が「船の能力を最大限出せるよう研さんに努め、国民の負託に応えてもらいたい」と海上保安庁長官の訓示を伝えた。
ウオータージェット推進で35ノット=下関版



旧「びざん」は解役、旧「のばる」は配置換えとなった。

新巡視船「びざん」お披露目=徳島
 今年4月から徳島海上保安部(徳島県小松島市)で就役した新しい巡視船「びざん」(195トン)が、このほど報道陣に公開された。全長約46メートル、幅約7.8メートルで前部甲板に20ミリ機関砲と高圧放水銃などを備えている。

…びざんは老朽化のため今春退役した旧式のびざんの後継として建造された。

新「びざん」小松島港に 徳島海保の巡視船就役
 乗組員14人を乗せたびざんは午前10時40分、巡視艇・うずかぜが歓迎放水をする中、小松島港の桟橋に接岸。下野浩司保安部長が「海上の安全安心を守るという職業意識を強く持って職務に当たってほしい」と訓示した。

 びざんは、老朽化で退役した旧式のびざんに代わって新造され、4月26日から就役。建造場所の下関港を出港後、各地で習熟訓練を行いながら小松島港に向かっていた。

 旧びざんより速力が7ノット程度上がり、目標の自動追尾ができる20ミリ機関砲などを新しく装備している。


新巡視船「のばる」入港/宮古島海保
 宮古島海上保安署(栗谷美則署長)は18日、新巡視船「のばる」の入港式を平良港第4埠頭で行った。同船は4月に就役し、約3週間、海上訓練を行い、この日初入港した。宮古島海域の監視強化および海難救助、尖閣諸島周辺の警備に当たる。





◆沖縄ローカルニュース◆ - 宮古島に最新鋭巡視船「のばる」配備







新造・巡視船「のばる」が業務開始─宮古島海保
宮古島海上保安署 (栗谷美則署長) に配属された新巡視船 「のばる」 (二見公司船長) の入港式が18日午後、 平良港第4ふ頭で行われ、 業務を開始した。 今後、 宮古島周辺海域の監視強化や海難救助、 さらには尖閣諸島周辺海域の警備に就くことになる。 前巡視船の旧式化に伴って新造、 配備された 「のばる」 は、 操縦性能や監視機能が向上しており、 周辺海域の 「安心・安全」 に向けた活躍が期待されている。


18年宮古の海守る、海保巡視船「のばる」配置替え
「のばる」 は、 たかつき型巡視船で全長35b、 114d、 最大幅6・7b、 乗員10人。 93年3月22日に就役し、 周辺海域で違法操業する台湾漁船の取り締まりなど実績を挙げてきた。 今後は、 第5管区大阪海上保安監部に 「かつらぎ」 として配属替えされる。
所属巡視船の就解役及び配属替えについて

五管には新「のばる」同型船と旧「のばる」の両方が配備されたことになる。

海上保安庁 巡視船かつらぎ(新・旧)

旧「のばる」は外観からも分かるように、まだまだ「使える」巡視船だ。このような小型高速巡視船を配置換えするのは、老朽船のやりくりを行うPLやPMと異なり、より重要な海域に高性能な巡視船、状態のいい巡視船を配備するという方針の現れである。

 「びざん」「のばる」は「らいざん」型と称されているが、この一番船の「らいざん」、前の船名は「ばんな」、更に前の最初の名前は「びざん」と言った。当初は非武装だったが、工作船事件を受けてRFS20mmを搭載し配置換えとなったのである。今回はある意味、先々代「びざん」の復活となった。

「のばる」については記事でも言及があるように、尖閣諸島対策に他ならない。

「のばる」のような高速性能やRFSによる精密射撃能力は、そのどちらもがいずれの中国海上警備機関が未だ手にしていないものである。中国メディアが注目するのも当然だ。

日本海上保安庁、釣魚島に最新鋭の巡視船配備へ
日本海上保安庁の最新鋭の巡視船が5月中旬、釣魚島(日本名・尖閣諸島)沖の領海警備をすることになっている。この巡視船「のばる」は最先端の偵察機を搭載し、夜間でも遠隔から周辺海域の船を探知することができる。日本新聞網が3日に伝えた。
もっとも「最先端の偵察機」(UAV・・・?)など搭載されていないはずなのだが・・・。

しかし、近年活動が活発な某政党にとってはこんな船は尖閣諸島警備、特に中国の「漁政」に対しては何の意味も無いらしい。

海上保安庁、尖閣諸島に最新鋭の巡視船配備へ|全力マン 吉井としみつの☆前のめりブログ☆
ただし、中国の漁業監視船は大型であることから、「のばる」配備の効果はそれほど高くないと考えられます。

南西諸島防衛に際しては、海上自衛隊と海上保安庁の絶え間ない連携が肝要であり、連携強化も視野に入れなければなりません。

尖閣諸島から最も近い有人島は与那国島(尖閣諸島から120km)で、最も近い海上自衛隊基地は佐世保です(尖閣諸島から1000?)です。海上自衛隊の沖縄配備を急ぐべきです。
ちなみに尖閣に最も近い海上自衛隊基地は米海軍ホワイトビーチに隣接する沖縄基地である。このことを知っていれば少しは幸福も実現できるのではないかな?




さて、この「びざん」と「のばる」だが今までの「らいざん」型と異なる点がある。これはコメント欄の指摘で気がついた。

「らいざん」型は非武装or13mm機銃装備からRFS20mmへと改装された前期型と工作船事件などを受けて設計が一部改正された「みずき」以降の後期型に分けられる。また、「みずき」の次に建造された「こうや」からは推進方式も変更されたため給排気塔や船尾形状が異なる。

今回の「びざん」と「のばる」は「こうや」以降の船型に準拠したものではあるが、RFS20mm機関砲の形状については以前のものとは異なっていた。

海保、新造巡視船「びざん」公開=20ミリ機関砲、高圧放水銃を装備





以前の砲塔シールドに比べ複雑な面構成、ステルス砲塔のような形状になっている。以下のリンク先に同角度から見た以前の砲塔が掲載されているので、比較していただきたい。

巡視船「きくち」一般公開-2

ちなみに、同時期に上記「きくち」と同型の「とから」型巡視船「くろせ」が建造されていたが、こちらのRFS20mm砲塔は従来のものである。

6管で最速の巡視船配属 呉


〜呉海上保安部巡視船くろせ就役について〜

従来のものはメーカーである住重でJM61-RFS Mk2と呼称されている。「しきしま」搭載のものがMk1ということなのだろう。では今回のものはMk3となるのだろうか?

「びざん」と「のばる」が配備先に向かう前に七管で射撃訓練を行っている。その際、特に以前と変わらない様子で内部でも新型という周知は無かったらしい。

おそらくメーカー側でRFS12.7mm(GAU-19)機関銃の銃塔に合わせるような設計変更が行われたのだろう。以下のリンク先に掲載された画像と比べてみてほしい。

根室海上保安部 30メートル型巡視艇 PC118  「きたぐも」

もっとも、サイズや形状が微妙に異なることから完全な共通化ということでもないようだ。

この新型RFS20mm機関砲は今後、21年度補正計画船や新「しきしま」級にも搭載されることになると思われる。
2011年6月27日 19時36分 | 記事へ | コメント(5) | トラックバック(0) |
| 海上保安庁 |
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びざん、徳島に配置ですね。
ここんとこ地味に増強されてます。

21億円ですか、なかなかしますね。
とから型安過ぎですね。
一思いにのばるをPMに

もっとも五管区は「とさ」がヘリ甲板ついたり、
「よしの」、「みなべ」と新型PMが入ったりと、
ここんとこ更新させてもらってますね。
何処ぞに砲身ぶっ飛ばした船があるからかな?

砲塔かっこ良くなってますね、力強さを感じます。
これが撃つ必要がないことを祈りますが。

幸福実現党は下手したら並のネトウヨより……。
って感じですね。
2011年06月27日(月) 21:23 by ぬくぬく
海保って弾種は何使ってるのかな。
「高性能焼夷弾や徹甲弾も入荷してますよ?」とか声かけてるくモグラはいないの?
海上保安庁の入札情報をみているとなぜか護衛艦のイーパブが海上保安庁の入札情報に書かれています。これはどういううことでしょうか?関連エントリがないので非公開コメにさせて頂きます。何ぶん某知恵袋よりも管理人人さんの方が詳しいので。
2011年07月09日(土) 17:52 by チャー君
おおお!お仕事の都合でひさしぶりに拝見させていただきましたが、
さすが管理人様。

MK2は一般公開で見たことがありますが、「MK3?」は
ずいぶん変わってますね。
(個人的に砲身が少し伸びたように見えるのですが・・・。)
外見だけでなく性能もどう変わったのか気になるところです。

・・・ふと、
「砲」も変わったのなら、上部構造物上の照準用カメラ類も
変わったのでしょうか?砲と比べ小さいので、写真では
良く分かりませんが・・・。

船橋上のセンサー類はRFS用の赤外線+レーザー測距と、船名識別装置というPS型の標準装備のようです。画像や映像で見たところ、最近の「とから」型にあるレーザーレーダー(遠隔採証装置)は搭載されていませんでした。
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