沖縄復帰40年迎え記念式典
5月15日 17時42分 NHKニュース
沖縄が日本に復帰してから15日で40年を迎えました。
沖縄県では、政府と県が共催して記念式典が開かれ、野田総理大臣は、アメリカ軍の基地の集中が沖縄の負担になっているとして、基地負担の軽減に取り組む考えを強調し、仲井真知事は、基地問題の解決に向けた国民的な議論を訴えました。
沖縄が日本に復帰してから40年を記念する式典は、政府と沖縄県が共催して宜野湾市で開かれ、野田総理大臣や仲井真知事、それにアメリカのルース駐日大使など、およそ1200人が出席しました。
式典で、野田総理大臣は、沖縄の振興に今後も取り組むとしたうえで、「アメリカ軍基地の集中が沖縄の皆様に大きな負担となっていることは十分に認識している。沖縄の基地負担の早期軽減を具体的に目に見える形で進めていくことを改めてお誓いいたします」と述べ、基地負担の軽減に取り組む考えを強調しました。
そのうえで、「普天間基地の固定化は絶対にあってはなりません。日米両国を挙げての取り組みが沖縄の負担軽減に確実につながるよう、これからも一つ一つ着実に成果を積み上げていきたい」と述べ、先の日米両政府の合意に基づいて、普天間基地の名護市辺野古への移設や、嘉手納基地より南にある軍の施設の返還に努めていく考えを示しました。
また、仲井真知事は「政府が沖縄の基地負担の軽減に取り組んでいることに謝意を表したい」としたうえで、「日米地位協定の抜本的な見直しや、普天間基地の県外への移設、早期返還を県民は強く希望している。沖縄の基地問題について、県民とともに受け止めて考えていただきたい」と述べ、普天間基地の移設問題をはじめとした基地問題の解決に向けた国民的な議論を訴えました。
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2012年5月16日
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第三回から一部引用・・
私から見ると、これは真綿で首をしめるやり方の脅しだ。友好的でない人を入国させない傾向は、日本を含む多くの国に共通しているし、日本が北朝鮮を敵視しているのだから、北朝鮮側が日本人の中の敵味方を見分けることに敏感になるのは自然ともいえる。
しかし私は、じわじわ脅されて執筆に影響を与えさせられることがいやだ。だから今回の訪朝記事は、次の真綿が首に迫ってくる前に、できるだけ早く3本の記事を書き、無数の人々に無料版で不可逆的にメール配信するやり方を選んだ。
今回の3本の記事で、私は総連や北朝鮮から「非(反)友好人士」とみなされるかもしれない(真の反朝人士は、君の記事は北朝鮮に十分おもねっていると言うだろうが)。実際のところ私にとって、北朝鮮を二度と訪問できなくても大したことでない。訪朝団の中にいた韓国朝鮮語を話す学界の方々は、北朝鮮に行けなくなったら問題だろうが、私が主に注目してきたのは米国の覇権体制が今後どうなるかであり、北朝鮮の国内情勢は周縁の諸事象の一つにすぎない。
日本の「ジャーナリスト」は「現場(過剰)重視」で、北朝鮮のような入境困難な場所に行って取材したがる傾向が強いが、私は、めずらしい場所に行って記事を書くことより、誰もが行っている場所に行って(または行かないで)新たな視点の記事を書く方が意味が大きいと思っている。北朝鮮を再訪する機会があったとしても、時間を割いて訪朝したいと思うかどうかわからない。
そのような気持ちに加え、総連系の人々や、日本人の北朝鮮友好人士とのつきあいや、政治的な感じの駆け引きは、疲れるものなので避けたいという気持ちも、私の中に存在する(このような言い方は、訪朝時に親しくしていただいた方々を失望させるだろうが)。北朝鮮敵視人士から受ける中傷も含め、徒労感が大きい。といいつつ私は、この項を書いたことにより、親朝・反朝の両側からの批判を煽動しているのかもしれない。
第三回の全文はこちら
第一回は こちら
第二回は こちら
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2012年5月14日
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iPS利用の薬開発に特許 京大が米国で取得
2012年5月11日 21時11分 共同通信
京都大iPS細胞研究所は11日、研究機関や企業が人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作ったさまざまな細胞や組織を使って新薬などの研究開発をする場合、京都大の権利を認める特許を米国で取得したと明らかにした。
iPS細胞の作製方法に関する特許はこれまでに取得していたが、今回はiPS細胞から作製した細胞や組織の使用や販売にも特許の網を掛けられる。
企業などが同様の特許を取るとライセンス料が高騰する恐れがあるが、同研究所は「京大は公的な機関として、安いライセンス料で広く使ってもらう方針」としており、研究者らがiPS研究に参入しやすくなり、創薬が加速しそうだ。
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2012年5月13日
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外国人などの森林買収157ha
5月12日 4時16分 NHKニュース
去年1年間に外国人や海外企業によって買収された国内の森林の面積は、157ヘクタールに上ることが政府の調査で分かり、外国人などが日本の森林を買収する動きが依然として根強いことがうかがえます。
農林水産省と国土交通省は、去年1年間に法律に基づく届け出のあった外国人などによる森林の取り引きの件数と面積をまとめました。
それによりますと、シンガポールや香港などの個人や企業が、北海道の留寿都村と倶知安町、ニセコ町、伊達市で10件、108ヘクタールの森林を買収していたほか、シンガポールの個人が群馬県嬬恋村で44ヘクタールを買収するなど、去年1年間では合わせて14件、157ヘクタール、東京ドーム、およそ33個分の面積の森林が買収されたことが分かりました。
また、買収の目的は、▽資産保有が11件、▽別荘用が2件、▽住宅用が1件だったということです。
外国人や海外企業による森林の買収について、国は平成18年の取り引きから調査していますが、年間の件数は10件程度で推移し、目的は資産保有や別荘がほとんどだということです。
今回の結果について農林水産省は、「外国人が、買収した森林から木材を伐採したり、地下水をくみ出したりする事例は今のところ確認されておらず、リゾート地の不動産として保有するケースが多いようだ」と話しています。
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2012年5月13日
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「不平等 私も思う」 復帰40年で仲井真知事
2012年5月10日 琉球新報
仲井真弘多知事は15日の本土復帰40年を控えた9日、県庁で報道各社のインタビューに答えた。琉球新報社・毎日新聞社合同世論調査で、在日米軍基地の7割が沖縄に集中していることについて県民の69%が「不平等だと思う」と答えたことについて、仲井真知事は「不平等だという気持ちは私もほぼ同じだ」と述べた。
仲井真知事は不平等感の理由を「米軍専用施設の4分の3が沖縄にある」過重負担と地位協定の問題を挙げ、「(軍人・軍属は)日本の法律は守らなくていい、一種の治外法権。同盟国であってもひどいんじゃないかということを県民は40年以上、基地の横で味わってきた」とし、「これに持ちこたえてきた県民の怒りを考えてもらいたい」と述べた。
普天間飛行場の名護市辺野古への移設に県民の9割が反対していることには、「率直な気持ちだろう。私も普天間は県外という公約の旗を降ろすつもりはない」と強調し、「政策に何らかの形でにじみ出るんじゃないか」とし、県民意思として重く受け止めたいとの姿勢を示した。
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2012年5月11日
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「忖度」する人たち
一部引用・・・
さて、そのような一般論に基づいて、沖縄基地問題についての私の仮説を申し上げる。
それは「日本のエスタブリッシュメントは、『アメリカの国家意思を忖度する』ことで、そのつどの政策を決定している」というものである。
別に珍しい話ではないが、この仮説のかんどころは「忖度」という動詞にある。
「日本はアメリカの属国である」ということは、必ずしも、アメリカのが「箸の上げ下ろし」についてまで、こうるさく干渉してくるという意味ではない。
ほとんどの場合、そうではない。
人が他人にこうるさく干渉してくるのは、相手の「反抗」や「自律」を恐れているからである。
アメリカは日本を恐れていない。
ぜんぜん。
悲しいけれど。
アメリカ政府が日本人の「反抗と自律」を恐れていた時期がなかったわけではない。
1950年までは日本人による進駐軍に対するテロやゼネストや、過度の抑圧が日本人民を「国際共産主義運動」に押しやる可能性をたしかにアメリカは恐れていた。
60年安保闘争のときにも、反米ナショナリズムのあまりの激しさにたじろいだ。
60年代末のベトナム反戦運動にもかなりナーバスになった。
でも、それが最後だった。
そのあと、日本人はアメリカを相手には、もう経済競争にしか興味を持たなくなったからである。
60年代まではそれでも「経済戦争でアメリカに勝って、先の敗戦の汚名を雪ぐ」というようなことを揚言するビジネスマンがちらほらといた。
だが、70年代に「明治生まれのビジネスマン」がフロントラインから消えると同時に、そのようなマインドセットも消えた。
それから後のビジネスマンは自社の利益(ひどい場合は自分の利益)だけ配慮して、日本の国益については「知ったことじゃない」という態度を取るようになった(だいたい株主も社長も外国人になってしまったし)。
だから、70年代から後、アメリカは日本人を恐れることを止めてしまった。
恐れていない以上「干渉」することもない。
でも、「命令する」ことを止めたわけではない。
用事があれば、「おい、お茶」くらいのことは言う。
日本人の一挙手一投足を監視して、反米的なふるまいを芽のうちに摘むというようなコストのかかる仕事はとっくに止めたが、それでも、もののはずみで「アメリカの虎の尾」を踏むと、物凄く怖い目を向けることを止めたわけではない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小沢一郎の政治生命を断つ」というのは、別にアメリカが指示したことではない(と思う)。
私が国務省の小役人なら、「政治生命が絶たれた方が望ましいが、アメリカが間接的にではあれ介入するリスクに引き合うほどの政治的効果はない」とレポートするであろう。
たしかに、小沢一郎は在日米軍基地の縮減について語ったことがある。
だから、「アメリカ政府は西太平洋における軍略上のフリーハンドを確保するために、小沢一郎を邪魔に思っているのではないか」と「忖度」することは可能である。
現に、多くの人々がそう「忖度」した。
だから、それらの人々は、実際には相互に何の連携もないままに、まるで指揮者に従うオーケストラのように、整然と行動しているのである。
小沢一郎は野田首相にとっては党内反対派の最大勢力である。
自民党の谷垣総裁にとっては彼らを政権の座から叩き落とした不倶戴天の敵である。
検察にとってもマスメディアにとっても年来の天敵である。
彼らは「小沢一郎を排除することをアメリカは望んでいる」というかたちでおのれの欲望をアメリカに投影してみせた。
私はそう思っている。
彼らがあれほど執拗かつ非寛容になれるのは、彼らが「小沢排除」は自己利益のためではなく、アメリカの要請に応え、日本の国益を増大させるソリューションだと思っているからである。
自分のためにやっているんじゃない。
アメリカの、ひいては日本のためにやっているのである。
そう思っている人たちがこれほどたくさんいることに私はむしろ感動するのである。
でも、これほどに立場の違う人々が、同一の実践的結論を共有することを彼らは「変だ」とは思わなかったのだろうか?
ふつう、人間は自分は例外的に賢いと思っている。
いや、謙遜しなくてもよろしい。
誰でもそうなのであるから恥ずかしがることはない。
だから、「例外的に賢いはずの自分と同意見の人がたくさんいる」というときには、前段から後段にいたる論理的架橋が破綻しているということに気づいてよいはずである。
「私ほど賢い人間が、これほど多くの人と同じ意見であるはずがない」というふうに推論してよいはずである。
でもしない。
その理由はひとつしかないが、言うと角が立つので言わぬのである。
全文はこちら
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2012年5月11日
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沖縄県民の望んだ姿か 「復帰40年」問う企画展
2012年5月8日 大阪日日新聞
沖縄が日本へ復帰し今年で40年を迎え、大阪市浪速区のリバティおおさか(大阪人権博物館)で、企画展「沖縄復帰40年 1972年5月15日・沖縄」が開かれている。戦後の沖縄の様子を知ることができる貴重な史料が展示されている。6月3日まで。
沖縄にある米軍の普天間基地移設問題が一向に好転しない中、現在の状況が沖縄県民の望んだ復帰の姿かどうかを一緒に考えてもらおうと、同博物館が5月15日の復帰の日に先立ち企画した。
会場は、米軍支配下の沖縄▽関西の復帰運動▽復帰と「密約」▽復帰後の沖縄−の4部で構成。米軍の心理作戦部隊によって沖縄の住民向けに作られたという沖縄の歴史文化を紹介する月刊誌「守礼の光」や、沖縄返還協定にからむ「西山事件」の調査報告書など数多くの貴重な史料が展示されている。
復帰当日のある新聞には「復帰で沖縄はほんとにすくわれるだろうか。沖縄には日本復帰で平和になりたいという強い強いねがいがある。日本の人々よ、それに答えて沖縄を平和な県にしてほしい」との小学生のコメントも。
学生時代に沖縄の歴史などを研究していたという神戸市の会社員、深谷智美さん(27)は「関西でも沖縄復帰に関わる動きがあったことに驚いた。もう一度勉強したくなってきた」と話していた。
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2012年5月9日
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仏大統領に社会党のオランド氏 サルコジ氏敗れ政権交代
2012年5月7日 06時22分
6日、フランス大統領選での当選を決め、支持者に手を振る社会党のオランド氏(AP=共同)
【パリ共同】欧州債務危機対策が最大の争点となったフランス大統領選の決選投票は6日夜(日本時間7日未明)までの開票で、野党社会党のフランソワ・オランド前第1書記(57)が保守系、国民運動連合(UMP)の現職ニコラ・サルコジ大統領(57)を破って当選を決めた。社会党大統領誕生は、ミッテラン元大統領が退任した1995年以来17年ぶりで、58年発足の第5共和制で2人目。
オランド氏は支持者を前に「全てのフランス人の大統領になる」と述べ、勝利を宣言した。サルコジ氏は、欧州危機を引き金とするフランスの経済悪化が逆風となって再選を果たせず、政権交代に追い込まれた。
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2012年5月7日
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F35、日本への売却額8千億円 国防総省が議会報告
2012年5月4日 10時33分 東京新聞
ステルス戦闘機F35(米ロッキード・マーチン社提供・共同)
【ワシントン共同】米国防総省は3日までに、日本の次期主力戦闘機に決定している最新鋭ステルス戦闘機F35について、日本が配備を計画する42機の総額が推計100億ドル(約8010億円)になると議会に報告した。コスト高への懸念があるF35について、日本への売却額が明らかになったのは初めて。
日本政府は2017年3月までの4機取得を目指すが、国防総省は既に量産開始時期を19年以降と明記した報告書を作成しており、開発遅れが表面化。日本側への売却額通知の際に、納入時期への言及があるかどうかも注目されている。
☆アメリカの軍産複合体から見れば、売り上げが確実に見込める優良継続顧客である日本国。日中韓が常にいがみ合うように持っていくのは、英米などアングロサクソン諸国にとって当然の戦略なんだろう。
まず考えられないことだが、もしこの三国の三本の矢が一本になったらと思うだけで彼らは夜も眠れない。
F35 総額約8000億円に
5月4日 12時13分NHKニュース
アメリカ国防総省は、日本政府が次期戦闘機として最終的に42機を購入する予定の、F35戦闘機について、交換用の部品やパイロットの訓練なども含めた総額が日本円でおよそ8000億円になるという見通しを議会に報告しました。
日本政府は、航空自衛隊の次期戦闘機として、アメリカなど9か国が共同で開発を進めている「F35」の導入を決め、今年度予算に、1機当たり99億円として、4機分の購入費を計上しています。
これに関連して、アメリカ国防総省は、先月30日、議会に対して、日本が購入予定の42機分の総額の見通しを報告しました。
国防総省によりますと、これには42機のF35だけでなく、交換用のエンジンやセンサーなどの部品のほか、パイロットの訓練など関連する費用も多く含まれており、総額は100億ドル(日本円にしておよそ8000億円)に上るということです。
これを1機当たりの費用に換算すると、価格は、現在、機体だけで計上されている予算の倍近い、およそ190億円に上ることになり、今後、F35の購入を巡る日本国内の議論にも影響を与える可能性も出ています。
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2012年5月5日
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中国内陸「反原発の村」ルポ
2012年5月2日 東京新聞朝刊
対岸の原発建設予定地を指さして不安げな表情を浮かべる安徽省安慶市望江県の住民ら
東京電力福島第一原発の事故後、近隣住民が建設中止を求めた中国江西省九江市彭沢(ほうたく)県の「彭沢原発」で、認可時に地元政府や電力会社が虚偽資料を提出していた事実が明らかになり、住民の怒りを買っている。民意調査では住民を買収して「賛成多数」をねつ造、周辺環境の資料も改ざんしていた。中国政府は原発の新規建設を近く再開するとみられるが、住民らは「民意を無視して着工はできないはず」と反発している。 (安徽省望江県と江西省彭沢県で、今村太郎、写真も)
「原発が、こんなに危険だったとは…」。長江沿いにある安徽省安慶市望江県。張国富さん(60)は昨年三月、福島原発事故のニュースを見て背筋が寒くなった。長江の対岸ではすでに彭沢原発の基礎工事が始まっていた。わずか数キロ先だ。
彭沢原発の建設については、二○○六年ごろ、望江県の住民に対しても民意調査があった。当時、同県磨盤村トップの共産党村支部書記だった韓正発さん(58)は本紙の取材に、「対岸にある村の政府や電力会社から、賛成の取りまとめを依頼された」と明かす。
「原発が何なのかもよく理解していなかった」という韓さんは、村民に「全ての質問に賛成と答えれば“手間賃”がもらえる」と呼び掛けた。“手間賃”は現金五十元(六百五十円)やタオル、洗剤、豚肉などだった。原発の危険性について説明はなく、村民の大多数が訳も分からぬまま賛成と答えた。周辺の村でも、同様の買収行為があった。
■ ■
周辺環境について電力会社が国に提出したデータも、軒並み改ざんされていた。地元関係者によると、建設予定地の直下には活断層があり、過去十年でマグニチュード(M)5・7を含む五度の地震が発生。だが、報告書では「付近に断層はなく、地震の少ない地域」とされていた。
中国政府の原発建設基準は、半径十キロ内の人口は十万人以下と定める。だが、彭沢原発の場合、流動人口を含めると約二十万人。
磨盤村に住む李樹全さん(74)は、「何も考えずに賛成していた」と悔やむ。
望江県の住民は、大半が反対に回った。県政府は昨年十一月、民意に押される形で、省を通じて中央政府に建設中止を要請した。
■ ■
一方、建設予定地の江西省彭沢県は、すでに原発特需に沸いている。基礎工事にダンプカーが出入りし、入り口には電力会社の看板が掲げられた。現場近くには、電力会社職員や建設作業員を当て込んだ飲食店が次々とオープン。大規模な商店街の整備も進む。
建設予定地住民の移転などを進めた同県船形村の許交春・前党支部書記(46)は「年間二十億〜三十億元(二百六十億〜四百億円)の税収に加え新規雇用も生まれ、地域経済への効果は抜群」と期待する。対岸での反対運動には「ねたみがあるのだろう。自分たちも原発を誘致すればいい」「日本のような大地震はない。中止になったら、誘致の努力が台無しだ!」とまくしたてた。
中国政府は、福島の事故後に凍結していた原発の新設審査と新規建設を、近く再開するとみられる。しかし、彭沢原発が事故を起こせば長江下流の上海など大都市にも影響が及びかねず、中国メディアも反対運動の経緯を詳しく報じている。
<彭沢原発> 原子炉4基(発電能力は各約100万キロワット)を設置し2015年に稼働、中国内陸部で初の原発となる予定。中国紙によると、すでに第1期工事の認可を国から受けている。長江沿いの内陸部では計22カ所で原発建設が計画され、電力不足解消などが期待される一方、事故時の冷却水不足を指摘する慎重論もある。
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2012年5月4日
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東日本大震災・原発 /
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